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2024年12月20日掲載

侵襲性髄膜炎菌感染症

髄膜炎菌(Neisseria meningitidis) が原因の感染症です。髄膜炎菌は健康な人の鼻やのどにも存在しますが、まれに髄液や血液などの無菌部位に侵入して侵襲性髄膜炎菌感染症を発症します。現在までに12血清群が同定されており、このうち血清群A、B、C、W、X、Yが主な原因となっています。アフリカ中央部の「髄膜炎ベルト地帯」と呼ばれる地域では、たびたび流行が発生しています。
感染症法では5類感染症全数把握対象疾患に分類されています。また、学校保健安全法で定める学校感染症では第2種感染症に定められていて、診断された場合は「病状により学校医その他の医師において感染のおそれがないと認められるまで」出席停止の扱いになります。

感染経路

主な感染経路は飛沫感染です。学生寮など共同生活の場での集団感染事例があります。

症状

潜伏期間は2~10日(平均4日)です。侵襲性髄膜炎菌感染症を発症すると、急速に病状が進行し、紫斑、敗血症、髄膜炎等を呈し、死亡することがあります。

診断について

髄液、血液、その他の無菌部位からの検体の分離・同定による病原体の検出や、PCR法による病原体遺伝子の検出により診断します。
感染症法で五類感染症全数把握対象疾患に位置づけられるため、診断した医師は直ちに管轄の保健所へ届け出ることが義務付けられています。

治療・予防について

治療にはセフトリアキソンやセフォタキシムなどの抗菌薬を使用します。重症化予防のためにできるだけ早期に治療を開始します。また症状に応じた対症療法を行います。
予防にはワクチン接種と抗菌薬の予防投与があります。4価結合型ワクチン(血清群A、C、Y、W髄膜炎菌に対するワクチン)が任意接種で接種可能ですので、流行地域に渡航予定がある場合は接種をご検討ください。発症者の家族等の濃厚接触者は曝露後速やかに抗菌薬の予防内服を行います。

参考リンク

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