<検出状況>
- 7月の病原体検出数は147件、細菌は27件、ウイルス・リケッチアは120件であった。
- 病原体定点の医療機関からの検査では、小児科定点から細菌が1件、ウイルスが25件、インフルエンザ定点からウイルスが5件検出された。
- 保健所等別の病原体検出状況は表1のとおりである。
表2 病原細菌検出状況(臨床診断別)―令和5年7月
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- 腸管出血性大腸菌感染症患者届出に伴う検査で、249検体中11検体から腸管出血性大腸菌が検出された。その内訳は、O157が7検体、O157(VT1 VT2) が1検体、O157(VT2) が1検体、O157:H7,VT1 VT2 ,eae が2検体であった。
また、1検体から、その他の大腸菌(O128:HUT、astA)が検出された。
- A群溶血性レンサ球菌咽頭炎患者の8検体中5検体からA群溶血性レンサ球菌が分離された。その血清型の内訳はT12型が2株、T22型が2株、TB3264型が1株であった。
- 感染性胃腸炎調査1検体から、その他の下痢原性大腸菌が検出された。
- 侵襲性肺炎球菌感染症検査2検体中1検体から肺炎球菌(血清型:19F)が、1検体から肺炎球菌(血清型:24A/24B/24F)が検出された。
- 食中毒様事例(有症苦情含む)調査6検体のうち、2検体からサルモネラ O7群が、1検体からサルモネラ O8群が、2検体からカンピロバクター ジェジュニ(Penner血清型:UT、I群がそれぞれ1検体)が検出された。
- 依頼検査では、2検体からクラミジア トラコマティスが検出された。
表3 病原細菌検出状況(月別)―令和4年7月~令和5年7月
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表4 ウイルス・リケッチア検出状況(臨床診断別)―令和5年7月
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- デング熱疑い患者1例(2検体)から、デングウイルスが検出された。
- 急性脳炎患者1例5検体中1検体(便)からコクサッキーウイルス A4型が、1検体(咽頭ぬぐい液)からヒトヘルペスウイルス 7が検出された。
- 咽頭結膜熱患者3例全例からアデノウイルス 3型が検出された。
- 手足口病患者5例全例からウイルスが検出された。その内訳は、コクサッキーウイルス A2型が3例、エンテロウイルス A71型とライノウイルスの同時検出が1例、パレコウイルス
A6型とライノウイルスの同時検出が1例であった。
- ヘルパンギーナ患者13例中11例からウイルスが検出された。その内訳は、コクサッキーウイルス A2型が3例、コクサッキーウイルス A4型が7例、エンテロウイルス(型未決定)が1例であった。
- 流行性筋痛症患者1例4検体中、3検体からパレコウイルス A3型が検出された。
【インフルエンザについて】
- 神奈川県
インフルエンザ患者9例中8例からインフルエンザウイルスが検出された。その内訳は、インフルエンザウイルス AH1が2例、インフルエンザウイルス
AH3が6例であった。 - 横須賀市
インフルエンザ様事例の検査では、5検体中1検体からインフルエンザウイルス AH1pdm09が検出された。
【新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)について】
- 神奈川県
医療機関で検出されたSARS-CoV-2陽性83検体について全ゲノム解析を実施したところ、オミクロン BA.2系統が10検体(Clade22D:2, Clade23C:8)、XBB系統が62検体(Clade22F:8, Clade23A:8, Clade23B:23, Clade23D:6, Clade23E:10, Clade23F:7)、判定不能11検体であった。
表5 ウイルス・リケッチア検出状況(月別)―令和4年7月~令和5年7月
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表6 食品・環境由来の病原細菌検出状況―令和5年7月
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