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神奈川県微生物検査情報

神奈川県衛生研究所

第302号

平成30年2月22日発行
病原体検出は平成29年12月分


表1 病原体検出状況(保健所等別)―平成29年12月

<検出状況>

  • 12月の病原体検出数は合計175件、細菌は18件、ウイルス・リケッチアは157件であった。
  • 病原体定点等の医療機関からの検査では、小児科定点から細菌が10件、ウイルスが94件、インフルエンザ定点からウイルスが19件、基幹定点からウイルスが1件検出された。
  • 保健所管内別の病原体検出状況は表1のとおりである。

表2 病原細菌検出状況(臨床診断別)―平成29年12月

  • 腸チフス疑い患者3検体中1検体からチフス菌(S.Typhi)が検出された。
  • A群溶血性レンサ球菌咽頭炎患者14検体中8検体から、A群溶血レンサ球菌が検出された。血清型は、T1が4検体、T25が1検体、TB3264が1検体、UTが2検体であった。
  • 感染性胃腸炎患者3検体中1検体から毒素原性大腸菌(ETEC)O169(ST+,ast A+)および腸管凝集性大腸菌 (EAggEC)O UT(agg R+,ast A+)が同時検出された。
  • 食中毒様事例(有症苦情含む)では、12検体中5検体から食中毒菌が検出された。その内訳は、カンピロバクター ジェジュニが1検体、カンピロバクター コリが2検体、黄色ブドウ球菌が1検体、ウェルシュ菌(Hobbs 13型)が1検体であった。
  • 依頼検査では、1612検体中1検体からサルモネラ O4群が、1検体からサルモネラ O9群が検出された。

表3 病原細菌検出状況(月別)―平成28年12月~平成29年12月 

 

表4 ウイルス・リケッチア検出状況(臨床診断別)―平成29年12月

  • ツツガムシ病疑い患者1例(2検体)から、オリエンチア ツツガムシが検出された。
  • デング熱疑い患者1例(2検体)から、デングウイルスが検出された。デングウイルスが検出された患者には海外渡航歴があった。
  • 咽頭結膜熱患者5例からアデノウイルスが検出された。その内訳は、アデノウイルス1型が1例、アデノウイルス2型が1例、アデノウイルス3型が3例であった。
  • 感染性胃腸炎患者11例中8例から下痢症の原因となるウイルスが検出された。その内訳はノロウイルス6例、ノロウイルスおよびアデノウイルスの同時検出1例であった。
  • 手足口病患者16例からウイルスが検出された。その内訳は、コクサッキーウイルスA10型が1例、エンテロウイルス71型が15例であった。
  • 流行性耳下腺炎患者1例からムンプスウイルスが検出された。
  • インフルエンザ様患者109例中106例からインフルエンザウイルスが検出された。その内訳は、インフルエンザウイルスAH1pdm09が67例、インフルエンザウイルスAH3が11例、インフエンザウイルスBが28例であった。また、集団かぜ患者2集団8例中7例からインフルエンザウイルスAH1pdm09が検出された。
  • 食中毒様胃腸炎検査では、便19検体について検査を実施したところ、ノロウイルス10例が検出された。

表5 ウイルス・リケッチア検出状況(月別)-平成28年12月~平成29年12月

 

表6 食品・環境由来の病原細菌検出状況―平成29年12月


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