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神奈川県微生物検査情報

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第301号

平成30年1月19日発行
病原体検出は平成29年11月分


表1 病原体検出状況(保健所等別)―平成29年11月

<検出状況>

  • 11月の病原体検出数は合計97件、細菌は21件、ウイルス・リケッチアは76件であった。
  • 病原体定点等の医療機関からの検査では、小児科定点から細菌が19件、ウイルスが35件、インフルエンザ定点からウイルスが5件、基幹定点からウイルスが4件検出された。
  • 保健所管内別の病原体検出状況は表1のとおりである。

表2 病原細菌検出状況(臨床診断別)―平成29年11月

  • 腸管出血性大腸菌感染症届出関連に伴う検査で、5検体中1検体から腸管出血性大腸菌O157 (VT1&VT2)が検出された。
  • A群溶血性レンサ球菌咽頭炎患者22検体中18検体から、A群溶血レンサ球菌が検出された。血清型は、T4が3検体、T12が3検体、T25が7検体、T28が1検体、TB3264が4検体であった。
  • 感染性胃腸炎患者6検体中1検体からその他の大腸菌 O153が検出された。
  • 食中毒様事例(有症苦情含む)では、2検体中1検体からカンピロバクター ジェジュニが検出された。

表3 病原細菌検出状況(月別)―平成28年11月~平成29年11月 

 

表4 ウイルス・リケッチア検出状況(臨床診断別)―平成29年11月

  • ツツガムシ病疑い患者3例(5検体)中2例(3検体)から、オリエンチア ツツガムシが検出された。
  • 咽頭結膜熱患者9例中7例からアデノウイルスが検出された。その内訳は、アデノウイルス1型が2例、アデノウイルス2型が3例、アデノウイルス3型が2例であった。
  • 感染性胃腸炎患者7例中5例から下痢症の原因となるウイルスが検出された。その内訳はノロウイルスが4例、ノロウイルス及びアデノウイルスの同時検出1例であった。
  • 手足口病患者7例からウイルスが検出された。その内訳は、コクサッキーウイルスA10型が1例、エンテロウイルス71型が6例であった。
  • 流行性耳下腺炎患者9例中6例からムンプスウイルスが検出された。
  • インフルエンザ様患者29例からインフルエンザウイルスが検出された。その内訳は、インフルエンザウイルスAH1pdm09が26例、インフルエンザウイルスAH3が3例であった。また、集団かぜ患者4集団17例中10例からインフルエンザウイルスが検出された。その内訳は、インフルエンザウイルスAH1pdm09が2集団10例中5例、インフルエンザウイルスAH3が1集団4例中2例、インフルエンザウイルスBが1集団3例であった。
  • 流行性角結膜炎患者1例からアデノウイルス3型が検出された。
  • 無菌性髄膜炎患者4例(12検体)中3例(7検体)からウイルスが検出された。その内訳は、1例目は咽頭ぬぐい液と便からライノウイルス、2例目は咽頭ぬぐい液からEBウイルス、3例目は髄液、咽頭ぬぐい液、便および血清からエンテロウイルス71型であった。

表5 ウイルス・リケッチア検出状況(月別)-平成28年11月~平成29年11月

 

表6 食品・環境由来の病原細菌検出状況―平成29年11月

  • 食品 その他検査44検体中1検体(手指のふきとり検体)から黄色ブドウ球菌が検出された。
  • 環境 その他検査27検体中、1検体(プール水)からレジオネラ属菌(レジオネラ ニューモフィラ)が検出された。血清群は不明であった。

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