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神奈川県微生物検査情報

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第300号

平成29年12月21日発行
病原体検出は平成29年10月分


表1 病原体検出状況(保健所等別)―平成29年10月

<検出状況>

  • 10月の病原体検出数は合計71件、細菌は19件、ウイルス・リケッチアは52件であった。
  • 病原体定点等の医療機関からの検査では、小児科定点から細菌が10件、ウイルスが23件、インフルエンザ定点からウイルスが1件検出された。
  • 保健所管内別の病原体検出状況は表1のとおりである。

表2 病原細菌検出状況(臨床診断別)―平成29年10月

  • 細菌性赤痢患者届け出に伴う検査1検体中1検体から赤痢菌(Shigella sonnei)が検出された。
  • 腸管出血性大腸菌感染症届出関連に伴う検査で、18検体中3検体から腸管出血性大腸菌O157(VT1&VT2)が検出された。
  • A群溶血性レンサ球菌咽頭炎患者16検体中7検体から、A群溶血レンサ球菌が検出された。血清型は、T4が3検体、T25が2検体、T12が1検体、TB3264が1検体であった。
  • 感染性胃腸炎患者1検体中1検体からその他の大腸菌(血清型OUTastA)が検出された。
  • マイコプラズマ肺炎患者2検体中2検体からマイコプラズマ ニューモニエが検出された。
  • レジオネラ症患者2検体中2検体からレジオネラ ニューモフィラが検出された。血清群は、1群が2検体であった。
  • 依頼検査では、1758検体中1検体から淋菌が、2検体からクラミジア トラコマティスが検出された。

表3 病原細菌検出状況(月別)―平成28年10月~平成29年10月 

 

表4 ウイルス・リケッチア検出状況(臨床診断別)―平成29年10月

  • 咽頭結膜熱患者4例からウイルスが検出された。その内訳は、アデノウイルス2型が1例、アデノウイルス3型が3例であった。
  • 感染性胃腸炎患者7例中4例からノロウイルスが検出された。
  • 手足口病患者17例中13例からウイルスが検出された。その内訳は、コクサッキーウイルスA6型が3例、コクサッキーウイルスA10型が3例、コクサッキーウイルスA16型が1例、エンテロウイルス71型が6例であった。
  • ヘルパンギーナ患者2例からウイルスが検出された。その内訳は、コクサッキーウイルスA2型が1例、コクサッキーウイルスA10型が1例であった。
  • 麻疹疑い患者3例(8検体)中1例(3検体)から麻しんウイルスが検出された。
  • 流行性耳下腺炎患者3例中2例からムンプスウイルスが検出された。
  • インフルエンザ様患者4例からインフルエンザウイルスが検出された。その内訳は、インフルエンザウイルスAH3が2例、インフルエンザウイルスBが1例であった。また、集団かぜ患者2集団11例中8例からインフルエンザウイルスAH3が検出された。
  • 無菌性髄膜炎患者5例(18検体)中3例(6検体)からウイルスが検出された。その内訳は、1例目は咽頭ぬぐい液と便からエンテロウイルス71型、2例目は血清からヒトヘルペスウイルス7、3例目は髄液、咽頭ぬぐい液および便からエコーウイルス3型であった。
  • その他ウイルス感染症疑い患者4例からウイルスが検出された。その内訳は、エコーウイルス9型が1例、エンテロウイルス71型が1例、単純ヘルペスウイルスが1例、エコーウイルス9型とサイトメガロウイルスの同時検出が1例であった。
  • 食中毒様胃腸炎調査では、便3検体について検査を実施したところ、2検体からノロウイルスが検出された。

表5 ウイルス・リケッチア検出状況(月別)-平成28年10月~平成29年10月

 

表6 食品・環境由来の病原細菌検出状況―平成29年10月

  • 食品 その他検査312検体中2検体(手指のふきとり検体)から黄色ブドウ球菌が検出された。
  • 環境 浴槽水等検査14検体中、2検体からレジオネラ ニューモフィラが検出された。血清群は、1群が1検体、6群が1検体であった。

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