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神奈川県微生物検査情報

神奈川県衛生研究所

第299号

平成29年11月20日発行
病原体検出は平成29年9月分


表1 病原体検出状況(保健所等別)―平成29年9月

<検出状況>

  • 9月の病原体検出数は合計65件、細菌は11件、ウイルス・リケッチアは54件であった。
  • 病原体定点等の医療機関からの検査では、小児科定点から細菌が4件、ウイルスが16件、基幹定点からウイルスが2件検出された。
  • 保健所管内別の病原体検出状況は表1のとおりである。

表2 病原細菌検出状況(臨床診断別)―平成29年9月

  • 腸管出血性大腸菌感染症届出関連に伴う検査で、35検体中2検体から腸管出血性大腸菌O157(VT2)が検出された。
  • A群溶血性レンサ球菌咽頭炎患者4検体中2検体から、A群溶血レンサ球菌が検出された。血清型は、T12が2検体であった。
  • 感染性胃腸炎患者1検体からエロモナス ハイドロフィラ 及びカンピロバクター ジェジュニが同時検出された。
  • 食中毒様事例(有症苦情含む)34検体を検査したところ5検体から食中毒菌が検出された。検出菌の内訳は、サルモネラ O7群が3検体、カンピロバクター ジェジュニが1検体、ウェルシュ菌(Hobbsの血清型別UT)が1検体であった。

表3 病原細菌検出状況(月別)―平成28年9月~平成29年9月 

 

表4 ウイルス・リケッチア検出状況(臨床診断別)―平成29年9月

  • 咽頭結膜熱患者2例からウイルスが検出された。その内訳は、アデノウイルス2型が1例、アデノウイルス64型が1例であった。
  • 感染性胃腸炎患者6例中3例からノロウイルスが検出された。
  • 手足口病患者13例中9例からウイルスが検出された。その内訳は、コクサッキーウイルスA6型が7例、エコーウイルス9型が1例、エンテロウイルス71型が1例であった。
  • ヘルパンギーナ患者4例中3例からコクサッキーウイルスA10型が検出された。
  • 流行性耳下腺炎患者4例中3例からムンプスウイルスが検出された。
  • インフルエンザ様患者4例からインフルエンザウイルスが検出された。その内訳は、インフルエンザウイルスAH1pdm09が2例、インフルエンザウイルスAH3型が2例であった。
  • 無菌性髄膜炎患者7例(23検体)中6例(10検体)からウイルスが検出された。その内訳は、1例目は髄液からヒトヘルペスウイルス6、2例目は咽頭ぬぐい液からヒトヘルペスウイルス6、3例目は咽頭ぬぐい液からサイトメガロウイルス、4例目は髄液からエコーウイルス6型および咽頭ぬぐい液からエコーウイルス6型とヘルペスウイルス7、5例目は髄液および血清からコクサッキーウイルスB2型、6例目は咽頭ぬぐい液、便および血清からヒトヘルペスウイルス6であった。
  • その他ウイルス感染症疑い患者3例からウイルスが検出された。その内訳は、エコーウイルス9型が1例、ライノウイルスが1例、ヒトヘルペスウイルス7が1例であった。
  • 食中毒様胃腸炎調査では、便34検体について検査を実施したところ、16検体からノロウイルスが検出された。

表5 ウイルス・リケッチア検出状況(月別)-平成28年9月~平成29年9月

 

表6 食品・環境由来の病原細菌検出状況―平成29年9月

  • 食品 収去検査115検体中1検体(ゆでめん)から、また、その他108検体中7検体(手指のふきとり検体)から黄色ブドウ球菌が検出された。
  • 環境 浴槽水等検査9検体中、1検体からレジオネラ属菌が検出され、1検体からレジオネラ属菌(レジオネラ ロンディニエンシス1群)及びレジオネラ ニューモフィラ 6群が同時検出された。

    また、4検体からレジオネラ ニューモフィラが検出された。血清群の内訳は、1群が1検体、6群が2検体、12群が1検体であった。

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