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神奈川県微生物検査情報

神奈川県衛生研究所

第298号

平成29年10月20日発行
病原体検出は平成29年8月分


表1 病原体検出状況(保健所等別)―平成29年8月

<検出状況>

  • 8月の病原体検出数は合計65件、細菌は16件、ウイルス・リケッチアは49件であった。
  • 病原体定点等の医療機関からの検査では、小児科定点から細菌が7件、ウイルスが25件、その他の医療機関から細菌が1件検出された。
  • 保健所管内別の病原体検出状況は表1のとおりである。

表2 病原細菌検出状況(臨床診断別)―平成29年8月

  • 腸管出血性大腸菌感染症届出関連に伴う検査で、69検体中1検体から腸管出血性大腸菌O26(VT1)が、2検体からO157(VT2)が検出された。
  • A群溶血性レンサ球菌咽頭炎患者3検体中3検体から、A群溶血レンサ球菌が検出された。血清型は、T4が2検体、TB3264が1検体であった。
  • 感染性胃腸炎患者4検体中1検体からその他の大腸菌O25が、1検体からエロモナス ソブリアが検出された。
  • マイコプラズマ肺炎患者3検体中2検体からマイコプラズマ ニューモニエが検出された。
  • 百日咳患者2検体中1検体から百日咳菌が検出された。
  • レジオネラ症患者1検体中1検体からレジオネラ属菌が検出された。
  • 食中毒様事例(有症苦情含む)では、58検体中1検体から腸管出血性大腸菌O157(VT2)が、1検体から毒素原性大腸菌O159(STh)が、1検体からカンピロバクター ジェジュニが検出された。
  • 依頼検査では、1483検体中1検体から淋菌が検出された。

表3 病原細菌検出状況(月別)―平成28年8月~平成29年8月 

 

表4 ウイルス・リケッチア検出状況(臨床診断別)―平成29年8月

  • デング熱およびジカ熱等疑い患者5症例(10検体)中2例から、デングウイルスが検出された。デングウイルスが検出された患者には海外渡航歴があった。
  • 咽頭結膜熱患者5例からウイルスが検出された。その内訳は、アデノウイルス1型が1例、アデノウイルス3型が4例であった。
  • 感染性胃腸炎患者11例中6例から下痢症の原因となるウイルスが検出された。その内訳は、ノロウイルス5例、アデノウイルス1例であった。
  • 手足口病患者29例中21例からウイルスが検出された。その内訳は、コクサッキーウイルスA6型が15例、コクサッキーウイルスA10型が1例、コクサッキーウイルスA16型が2例、エンテロウイルス71型が3例であった。
  • ヘルパンギーナ患者3例からウイルスが検出された。その内訳は、コクサッキーウイルスA2型が1例、コクサッキーウイルスA6型が2例であった。
  • 流行性耳下腺炎患者3例からムンプスウイルスが検出された。
  • インフルエンザ様患者5例からインフルエンザウイルスが検出された。その内訳は、インフルエンザウイルスAH1pdm09が3例、インフルエンザウイルスAH3型が2例であった。
  • 無菌性髄膜炎患者4例(12検体)中2例(3検体)からウイルスが検出された。その内訳は、1例目は咽頭ぬぐい液からコクサッキーウイルスA2型とヒトヘルペスウイルス6の同時検出および便からコクサッキーウイルスA2型、2例目は咽頭ぬぐい液からヘルペスウイルス7であった。

表5 ウイルス・リケッチア検出状況(月別)-平成28年8月~平成29年8月

 

表6 食品・環境由来の病原細菌検出状況―平成29年8月

  • 食品 食中毒等検査40検体中、1検体から腸管出血性大腸菌O157(VT2)が検出された。

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