神奈川県衛生研究所

トップページ > 感染症情報センター > 微生物検査情報 > 2016年(平成28年) > 第290号

印刷用はこちら(PDFダウンロード形式)pdf

神奈川県微生物検査情報

神奈川県衛生研究所

第290号

平成29年 2月20日発行
病原体検出は平成28年12月分


表1 病原体検出状況(保健所等別)―平成28年12月

<検出状況>

  • 12月の病原体検出数は合計250件、細菌は59件、ウイルス・リケッチアは191件であった。
  • 病原体定点等の医療機関からの検査では、小児科定点から細菌が12件、ウイルスが83件、インフルエンザ定点からウイルスが15件、基幹定点からウイルスが2件、その他の医療機関から細菌が1件検出された。
  • 保健所管内別の病原体検出状況は表1のとおりである。

表2 病原細菌検出状況(臨床診断別)―平成28年12月

  • 腸管出血性大腸菌感染症届出関連に伴う検査で、12検体中1検体から腸管出血性大腸菌O157(VT2+)が検出された。
  • A群溶血性レンサ球菌咽頭炎患者12検体中7検体から、A群溶血レンサ球菌が検出された。血清型は、T1が3検体、T3が3検体、T25が1検体であった。
  • 感染性胃腸炎患者9検体中3検体から病原細菌が検出された。その内訳は、腸管凝集性大腸菌(血清型OUTaggR)が1検体、その他の大腸菌(血清型OUT astA)が1検体、カンピロバクター ジェジュニが1検体であった。
  • マイコプラズマ肺炎患者2検体中2検体からマイコプラズマ ニューモニエが検出された。
  • 百日咳患者1検体中1検体から百日咳菌が検出された。
  • レジオネラ症患者4検体中3検体からレジオネラ ニューモフィラが検出された。血清群1が2検体、血清群5が1検体であった。
  • その他の感染症では、バンコマイシン耐性腸球菌感染症患者39検体中39検体からバンコマイシン耐性エンテロコッカス フェシウム(遺伝子型VanA)が検出された。
  • 食中毒様事例(有症苦情含む)118検体を検査したところ2検体から食中毒菌が検出された。検出菌の内訳は、黄色ブドウ球菌が1検体、黄色ブドウ球菌およびウェルシュ菌の同時検出が1検体であった。

表3 病原細菌検出状況(月別)―平成27年12月~平成28年12月 

 

表4 ウイルス・リケッチア検出状況(臨床診断別)―平成28年12月

  • 急性脳症患者2例(5検体)中1例(2検体)からウイルスが検出された。その内訳は、咽頭ぬぐい液からヒトヘルペスウイルス6および便からコクサッキーウイルスB1型であった。
  • 咽頭結膜熱患者5例からウイルスが検出された。その内訳は、アデノウイルス2型が2例、アデノウイルス4型が1例、アデノウイルス5型が1例、アデノウイルス54型が1例であった。
  • 感染性胃腸炎患者12例中10例から下痢症の原因となるウイルスが検出された。その内訳は、ノロウイルス5例、ロタウイルス3例、アデノウイルス41型1例、ノロウイルスとアデノウイルス41型の同時検出が1例であった。
  • 手足口病患者1例から、エコーウイルス9型が検出された。
  • インフルエンザ様患者94例中91例からインフルエンザウイルスが検出された。その内訳は、インフルエンザAH1pdm09が1例、インフルエンザウイルスAH3型が88例、インフルエンンザB型が2例であった。また、集団かぜ患者2集団10例中5例からインフルエンザウイルスAH3型が検出された。
  • 無菌性髄膜炎患者2例(6検体)中1例(2検体)からエコーウイルス6型が検出された。
  • その他の感染症では、A型肝炎疑い患者4例中1例からA型肝炎ウイルスが検出された。患者には海外渡航歴がなく、国内での感染が疑われた。
  • 食中毒様事例(有症苦情含む)117検体中73検体から、ノロウイルスが検出された。

表5 ウイルス・リケッチア検出状況(月別)-平成27年12月~平成28年12月

 

表6 食品・環境由来の病原細菌検出状況―平成28年12月


トップページに戻る感染症情報センターに戻るこのページのトップに戻る

お問い合せはトップページ:お問い合わせまたは下記までご連絡ください。

神奈川県衛生研究所 神奈川県ホームページ
〒 253-0087 神奈川県茅ヶ崎市下町屋1丁目3番1号
電話:0467-83-4400
ファックス:0467-83-4457

本ホームページの著作権は神奈川県衛生研究所に帰属します。
Copyright© 2004 Kanagawa Prefectural Institute of Public Health. All rights reserved.