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神奈川県微生物検査情報

神奈川県衛生研究所

表1　病原体検出状況（保健所等別）―平成28年8月

• 病原体定点等の医療機関からの検査では、小児科定点から細菌が12件、ウイルスが29件、その他の医療機関から細菌が1件検出された。
• 保健所管内別の病原体検出状況は表1のとおりである。

表２　病原細菌検出状況（臨床診断別）―平成28年8月

• 腸管出血性大腸菌感染症届出関連に伴う検査で、55検体中5検体から腸管出血性大腸菌O26（VT1）が、1検体から腸管出血性大腸菌O157（VT2）が検出された。
• A群溶血性レンサ球菌咽頭炎患者7検体中6検体から、A群溶血レンサ球菌が分離培養によって検出された。血清型は、T1が2検体、T4が2検体、T12が1検体、TB3264が1検体であった。
• 　感染性胃腸炎患者4検体中2検体から病原細菌が検出された。その内訳は、その他の大腸菌（血清型O25、OUT afaD）が各1検体検出であった。
• マイコプラズマ肺炎患者5検体中5検体からマイコプラズマ　ニューモニエがPCRと分離培養によって検出された。
• レジオネラ症患者3検体中2検体からレジオネラ　ニューモフィラが分離培養によって検出された。血清群は、1群が2検体であった。
• その他の感染症では、バンコマイシン耐性腸球菌感染症患者5検体中5検体からバンコマイシン耐性エンテロコッカス　フェシウム（遺伝子型VanA）が検出された。
• 食中毒様事例（有症苦情含む）76検体を検査したところ33検体から食中毒菌が検出された。検出菌の内訳は、毒素原性大腸菌O159 (ST)が2検体、腸管病原性大腸菌（O145 : H16）が1検体、その他の大腸菌（O159 astA）が2検体、その他の大腸菌（OUT astA）が1検体、腸炎ビブリオが1検体、カンピロバクター　ジェジュニが25検体、黄色ブドウ球菌が1検体であった。
• 依頼検査では、1534検体中1検体からクラミジア　トラコマティスが検出された。

表３　病原細菌検出状況（月別）―平成27年8月～平成28年8月

表４　ウイルス・リケッチア検出状況（臨床診断別）―平成28年8月

• 咽頭結膜熱患者6例中5例からウイルスが検出された。その内訳は、アデノウイルス1型が1例、アデノウイルス3型が1例、アデノウイルス4型が2例、アデノウイルス54型が1例であった。
• 手足口病患者5例中5例からウイルスが検出された。その内訳は、コクサッキーウイルスA6型が2例、コクサッキーウイルスA10型が1例、コクサッキーウイルスA16型が1例、コクサッキーウイルスA2型とコクサッキーウイルスB3型の同時検出が1例であった。
• ヘルパンギーナ患者18例中16例からウイルスが検出された。その内訳は、コクサッキーウイルスA2型が5例、コクサッキーウイルスA4型が3例、コクサッキーウイルスA5型が2例、コクサッキーウイルスA6型が1例、コクサッキーウイルスA10型が4例、コクサッキーウイルスB3型とアデノウイルス3型の重複感染が1例であった。
• 流行性耳下腺炎患者1例中1例からムンプスウイルスが検出された。
• 流行性角結膜炎患者1例中1例からアデノ37型が検出された。
• 無菌性髄膜炎患者8例（23検体）中6例（11検体）からウイルスが検出された。その内訳は、1例目は便からコクサッキーウイルスA6型、2例目は髄液からコクサッキーウイルスA10型、咽頭ぬぐい液からサイトメガロウイルス、3例目は髄液からヒトパレコウイルス3型、咽頭ぬぐい液からヒトパレコウイルス3型とライノウイルス、便からヒトパレコウイルス3型とコクサッキーウイルスB5型、4例目は髄液、咽頭ぬぐい液および便からエコーウイルス11型、5例目は便からエコーウイルス18型、6例目は咽頭ぬぐい液からヒトヘルペスウイルス6型であった。

表5　ウイルス・リケッチア検出状況（月別）-平成27年8月～平成28年8月

表６　食品・環境由来の病原細菌検出状況―平成28年8月