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神奈川県微生物検査情報

神奈川県衛生研究所

表1　病原体検出状況（保健所等別）―平成28年7月

• 病原体定点等の医療機関からの検査では、小児科定点から細菌が16件、ウイルスが51件、基幹定点から細菌が2件検出された。
• 保健所管内別の病原体検出状況は表1のとおりである。

表２　病原細菌検出状況（臨床診断別）―平成28年7月

• 腸管出血性大腸菌感染症届出関連に伴う検査で、25検体中3検体から腸管出血性大腸菌O103（VT1）が、1検体から腸管出血性大腸菌O26（VT1）が検出された。
• A群溶血性レンサ球菌咽頭炎患者10検体中6検体から、A群溶血レンサ球菌が分離培養によって検出された。血清型は、T1が1検体、T4が1検体、T12が1検体、T6が1検体およびUTが2検体であった。
• 感染性胃腸炎患者6検体中3検体から病原細菌が検出された。その内訳は、その他の大腸菌（血清型O25、O1 afaD）が各1検体検出され、もう1検体からはその他の大腸菌（血清型OUT afaD）とカンピロバクター　ジェジュニが同時検出された。
• マイコプラズマ肺炎患者8検体中8検体からマイコプラズマ　ニューモニエがPCRによって検出された。そのうち7検体は分離培養でも検出された。
• その他の感染症では、バンコマイシン耐性腸球菌感染症患者2検体中2検体からバンコマイシン耐性エンテロコッカス　フェシウム（遺伝子型VanA）が検出された。
• 食中毒様事例では、143検体中1検体からサルモネラO7群（Infantis）とカンピロバクター　ジェジュニが、6検体から黄色ブドウ球菌が、2検体からウェルシュ菌が、78検体からエシェリヒア　アルバーティーが検出された。
• 依頼検査では、1793検体中2検体からクラミジア　トラコマティスが検出された。

表３　病原細菌検出状況（月別）―平成27年7月～平成28年7月

表４　ウイルス・リケッチア検出状況（臨床診断別）―平成28年7月

• 咽頭結膜熱患者5例中4例からウイルスが検出された。その内訳は、コクサッキーウイルスA10型が1例、アデノウイルス1型が1例、アデノウイルス2型が1例、アデノウイルス3型が1例であった。
• 手足口病患者4例中3例からウイルスが検出された。その内訳は、コクサッキーウイルスA6型が1例、コクサッキーウイルスA10型が1例、コクサッキーウイルスA16型が1例であった。
• ヘルパンギーナ患者45例中42例からウイルスが検出された。その内訳は、コクサッキーウイルスA2型が4例、コクサッキーウイルスA4型が18例、コクサッキーウイルスA5型が3例、コクサッキーウイルスA10型が10例、コクサッキーウイルスB3型が1例、コクサッキーウイルスB5型が4例、ライノウイルスが1例、コクサッキーウイルスA10型とアデノウイルス5型の重複感染が1例であった。
• 流行性耳下腺炎患者1例からムンプスウイルスが検出された。
• 流行性角結膜炎患者11検体中1検体からアデノウイルス19型が、2検体からアデノウイルス54型が検出された。
• 無菌性髄膜炎患者8例（21検体）中8例（17検体）からウイルスが検出された。その内訳は、1例目は髄液、咽頭ぬぐい液および便からコクサッキーウイルスA4型、2例目は咽頭ぬぐい液と便からコクサッキーウイルスB5型、3例目は咽頭ぬぐい液と便からコクサッキーウイルスB5型、4例目は咽頭ぬぐい液と便からエコーウイルス18型、5例目は便からエコーウイルス18型、6例目は髄液、咽頭ぬぐい液および便からヒトパレコウイルス3型、7例目は髄液、咽頭ぬぐい液および便からヒトパレコウイルス3型、8例目は咽頭ぬぐい液からライノウイルスであった。
• 食中毒様胃腸炎調査では、便6検体について検査を実施したところ、1検体からノロウイルスが検出された。

表5　ウイルス・リケッチア検出状況（月別）-平成27年7月～平成28年7月

表６　食品・環境由来の病原細菌検出状況―平成28年7月

• 収去検査243検体中1検体から腸炎ビブリオ、2検体から黄色ブドウ球菌が検出された。
• プール水について検査したところ、1検体からレジオネラ　ニューモフィラが検出された。血清型は8群であった。