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神奈川県微生物検査情報

神奈川県衛生研究所

表1　病原体検出状況（保健所等別）―平成28年6月

• 病原体定点等の医療機関からの検査では、小児科定点から細菌が18件、ウイルスが20件、その他の医療機関から細菌が1件検出された。
• 保健所管内別の病原体検出状況は表1のとおりである。

表２　病原細菌検出状況（臨床診断別）―平成28年6月

• 腸管出血性大腸菌感染症届出関連に伴う検査で、37検体中2検体から腸管出血性大腸菌O157（VT1&VT2）が、2検体から腸管出血性大腸菌O121（VT1）が検出された。
• A群溶血性レンサ球菌咽頭炎患者12検体中9検体から、A群溶血レンサ球菌が分離培養によって検出された。血清型は、T1が4検体、T4が1検体、T28が1検体、TB3264が2検体およびUTが1検体であった。
• 感染性胃腸炎患者12検体中3検体から病原細菌が検出された。その内訳は腸管病原性大腸菌（血清型O119 eae+）が1検体、その他の大腸菌（血清型OUT afa+）が1検体、エロモナス　ハイドロフィラが1検体であった。
• マイコプラズマ肺炎患者8検体中7検体からマイコプラズマ　ニューモニエがPCRと分離培養によって検出された。
• その他の感染症では、バンコマイシン耐性腸球菌感染症患者からバンコマイシン耐性エンテロコッカス　フェシウム遺伝子型（VanA）が２検体、バンコマイシン耐性エンテロコッカス　ラフィノーサス遺伝子型（VanA）が１検体検出された。
• 食中毒様事例では、66検体中9検体（患者7名、従事者2名）からカンピロバクター ジェジュニが、1検体（従事者1名）から黄色ブドウ球菌が検出された。
• 依頼検査では、1872検体中1検体から淋菌が、1検体からクラミジア　トラコマティスが検出された。

表３　病原細菌検出状況（月別）―平成27年6月～平成28年6月

表４　ウイルス・リケッチア検出状況（臨床診断別）―平成28年6月

• 咽頭結膜熱患者9例中6例からウイルスが検出された。その内訳は、アデノウイルス1型が1例、アデノウイルス2型が3例、アデノウイルス3型が2例であった。
• 感染性胃腸炎患者12検体中4例から下痢症の原因となるウイルスが検出された。その内訳は、ノロウイルスが2例、サポウイルスが1例、アデノウイルス41型が1例であった。また、集団感染性胃腸炎調査では、6例中5例からノロウイルスが検出された。
• 手足口病患者1例からライノウイルスが検出された。
• ヘルパンギーナ患者7例中5例からウイルスが検出された。その内訳は、コクサッキーウイルスA4型が4例、コクサッキーウイルスA10型が1例であった。
• 流行性耳下腺炎患者4例中3例からウイルスが検出された。その内訳は、ライノウイルスが1例、ムンプスウイルスが2例であった。
• インフルエンザ様患者1例からインフルエンザウイルスB型が検出された。
• 無菌性髄膜炎患者1例（3検体）からコクサッキーウイルスB5型が検出された。
• ウイルス性筋炎患者4例（8検体）からヒトパレコウイルス3型が検出された。うち、1例の咽頭ぬぐい液からはヒトヘルペスウイルス7が同時検出された。
• 食中毒用胃腸炎調査では、便69検体について検査を実施したところ、30検体からノロウイルスが検出された。

表5　ウイルス・リケッチア検出状況（月別）-平成27年6月～平成28年6月

表６　食品・環境由来の病原細菌検出状況―平成28年6月

• 収去検査229検体中1検体からその他の大腸菌が検出された。
• 環境由来の浴槽水49検体中6検体からレジオネラ　ニューモフィラが検出された。血清型は、1群が1検体、5群が1検体、6群が4検体であった。