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神奈川県微生物検査情報

神奈川県衛生研究所

第280号

平成28年4月20日発行
病原体検出は平成28年2月分


表1 病原体検出状況(保健所等別)―平成28年2月


<検出状況>

  • 2月の病原体検出数は合計306件、細菌は43件、ウイルス・リケッチアは263件であった。
  • 病原体定点等の医療機関からの検査では、小児科定点から細菌が10件、ウイルスが139件、インフルエンザ定点からウイルスが31件、基幹定点から細菌が1件、ウイルスが9件検出された。
  • 保健所管内別の病原体検出状況は表1のとおりである。

表2 病原細菌検出状況(臨床診断別)―平成28年2月

  • 腸管出血性大腸菌感染症届出関連に伴う検査で、患者8検体中2検体から、O157(VT1+、VT2+)が検出された。
  • A群溶血性レンサ球菌咽頭炎患者12検体中8検体から、A群溶血レンサ球菌が分離培養によって検出された。血清型は、T1が3検体、T3が2検体、T12が2検体およびTB3264が1検体であった。
  • 感染性胃腸炎患者11検体中1検体から腸管病原性大腸菌(血清型OUT eae+)が、1検体からその他の大腸菌(血清型OUT afa+)が検出された。
  • 細菌性髄膜炎患者1検体中1検体から、肺炎球菌(血清型不定)が分離された。
  • その他の感染症では、入院患者27検体中すべてからバンコマイシン耐性エンテロコッカス フェシウム遺伝子型(VanA)が検出された。
  • 食中毒様事例では、67検体中1検体から腸管病原性大腸菌(血清型OUT:H51)が、1検体から黄色ブドウ球菌が検出された。
  • 依頼検査では、1712検体中1検体から、サルモネラO4群(S.Schwarzengrund)が検出された。

表3 病原細菌検出状況(月別)―平成28年2月

 


表4 ウイルス・リケッチア検出状況(臨床診断別)―平成28年2月

  • 咽頭結膜熱患者6例中5例からウイルスが検出された。その内訳は、アデノウイルス2型が1例、アデノウイルス3型が1例、アデノウイルス4型が2例、アデノウイルス5型が1例であった。
  • 感染性胃腸炎患者13例中5例からノロウイルスが検出された。また、集団感染性胃腸炎の便8検体について検査したところ、5検体からノロウイルスが検出された。
  • 流行性耳下腺炎患者2例からムンプスウイルスが検出された。
  • インフルエンザ様患者208例中191例からインフルエンザウイルスが検出された。その内訳は、インフルエンザウイルスAH1pdm09が113例、インフルエンザウイルスAH3型が16例、インフルエンザウイルスB型が62例であった。
  • 無菌性髄膜炎患者6例(11検体)中2例(2検体)からウイルスが検出された。その内訳は、1例目では髄液から水痘帯状疱疹ウイルスが、2例目では咽頭ぬぐい液からヒトヘルペスウイルス6が検出された。
  • 食中毒様胃腸炎調査では、便122検体について検査を実施したところ、53検体からノロウイルスが検出された。

表5 ウイルス・リケッチア検出状況(月別)-平成28年2月

表6 食品・環境由来の病原細菌検出状況―平成28年2月

  • 環境由来のその他17検体(飲料水13検体、排水4検体)のうち、飲料水2検体からその他の大腸菌が検出された。

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