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イベントレポート

「やるぜ!!箱根ターンパイク2023」

主催:一般社団法人SSP

日程:2023年9月10日 

場所:アネスト岩田 ターンパイク箱根 大観山

参加:ほうあん第一しおん パン工房グウテ

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障がいを乗り越え、もう一度バイクに。
パラモトライダーの夢をかなえる走行イベント

事故などで車いすや義足となり、やむなく大好きなバイクをあきらめざるを得なくなった“パラモトライダー”の「再びバイクで走りたい」という思いをかなえようと、令和5年9月10日、アネスト岩田箱根ターンパイクを貸し切った走行イベントが開催されました。

主催者代表は、オートレーサー青木治親さん

仲間のライダーがゴールするたびに大きな拍手で会場が沸いた
仲間のライダーがゴールするたびに大きな拍手で会場が沸いた
参加者たち。本部前で仲間の到着を待つ
参加者たち。本部前で仲間の到着を待つ

イベントを主催するのは、ロードレースの世界では知らぬ人のいないオートレーサー青木治親さんが代表を務める一般社団法人SSP。青木さんは、同じくオートレーサーとして活躍する兄の拓磨さんがテスト中の事故で下半身不随になってしまったことをきっかけに、下半身不随でも走行できるバイクを改造するなど、障がいのあるライダーの「もう一度バイクに乗りたい」という夢をかなえるための活動に心血を注いできました。

青木治親さん。SSPで作った補助輪付きバイクとともに
青木治親さん。SSPで作った補助輪付きバイクとともに

青木さんらは、免許がもてないパラモトライダーのために、公道ではない「クローズドコース」などで走行練習を実施するなどして、準備してきたと言います。「“いつかは公道で“というのが合言葉。日の光をあびて、鳥のさえずりを聞きながら、またあの青空の下で走りたい。誰もがその夢のために一生懸命だったんです」と振り返る。走行練習では、大勢のボランティアスタッフが、ライダーたちの着替えや車いすからの移動などをサポート。補助輪付きバイクの乗車訓練から始め、徐々に走行できるよう、ともに夢を追いかけてきたそうです。

その夢がかなったのが昨年のこと。障がいのある人が初めてバイクで公道を走るというイベントに、多くの注目が集まりました。2回目となる今年は、約15名のパラモトライダーが、この日のために貸し切られた、大観山展望台~小田原料金所を挟む約26㎞の公道をバイクで駆け抜けました。

共生社会、もっと広がるように

この走行イベントでは、スタート地点付近に数店の出展ブースが設けられ、小田原市の多機能型事業所「ほうあん第一しおん」がラスクやドーナツなどの菓子を販売しました。事前に用意した菓子は、午前中でほぼ完売に。「全種類、ひとつずつ、全部ちょうだい」などと、大量に購入されていく人の姿も見られました。

「どのような人に出展をお願いしようかと考えた時、障がい福祉サービス事業所などにお願いしたいという気持ちが沸いた」と青木さん。障がい者が心を込めて作った菓子などが店頭に並ぶことで、「共生社会への思い」がもっと広がっていけばと考えたそうです。

販売を担当した池田敦さんは「たくさんの方に購入していただき、本当に驚いた。皆さん温かい声をかけてくださり、ありがとうございます」と話していました。

午前中でほぼ完売となったドーナツ。パッケージデザインにもこだわりが
午前中でほぼ完売となったドーナツ。パッケージデザインにもこだわりが
ほうあん第一しおんのメンバーら
ほうあん第一しおんのメンバーら

イベント主催者のコメント

今回のイベントには、100名を超えるボランティアが集まってくれました。菓子の出店ブースにも、積極的に声をかけているボランティアや来場者の皆さんの姿が見られたことは、主催者としてもとても嬉しく思います。これからも、「ともに走る」ことを通じて、多くの人に「ともに生きること」を広めていければと思っています。

出店者のコメント

たくさんの方にご購入いただき、本当に嬉しかったです。自分たちが工夫して商品化した菓子を喜んで買っていってくださる姿を見て、今後もこのような機会があれば、積極的に参加していきたいと強く思いました。ありがとうございました!

来場者のコメント

最初、試しにドーナツを10個買ったんですが、バイク仲間に分けていたらあっという間になくなってしまって。慌ててもう一回買いに来たんです。料金も良心的ですし、クオリティーも高いと感じました。大好きなバイクにもう一度乗れた高揚感も相まって、本当に幸せな気持ちになれました。

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