初期公開日:2024年6月3日更新日:2024年6月3日
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職員が実際に見たこと、感じたことを綴ります!
炊事、洗濯、お風呂、トイレ、日常生活で使用された水が排水溝へ流れた後、どう処理されてどこに行きつくか、意外と知らない人は多いのではないでしょうか。
ということで、下水処理の仕組みについて学ぶべく、「四之宮水再生センター」の施設見学へ行ってきました!
今回見学させていただいた「四之宮水再生センター」は、平塚市四之宮に位置する、昭和48年に供用が開始された神奈川県で最初の流域下水道です。相模川流域の関連市町3市2町(平塚市、伊勢原市、厚木市、大磯町、愛川町)の下水を処理しています。雨水や家庭や工場で排出された汚水を、なんと一日に最大306,150立方メートルも処理できるそうです。
この日は天候に恵まれ、絶好の見学日和でした。まず最初に、「ポンプ室」を見せていただきました。
家庭や工場から排出された汚水は下水管を通って地下深くまで流され、大きなゴミや土砂が取り除かれた後、地下から下水処理施設に送るため、このポンプで汲み上げられるそうです。
施設の外を少し歩いて、次は「最初沈殿池」というところへ。先ほどの「ポンプ室」で汲み上げられた汚水は、「最初沈殿池」をゆっくりと流れていきます。広い!
「最初沈殿池」をゆっくり流れることで汚れが次第に沈んでいく仕組みのようです。勝手ながら施設内は強い臭いがあることを想像していましたが、「言われてみれば…?」くらいでほとんど分かりません。
ゆっくり流れた後の「上澄み」は、この波型のせきを通って次の工程へ進みます。目視で確認できるような汚れはほとんどなくなっています!
このせきひとつに、たくさんの技術が詰め込まれていることを施設の方が教えてくださいました。こういう豆知識を聞けるのも、施設見学ならではですね。
次の工程へ進むと、先ほどの水よりかなり茶色く泡だらけで、なんだか汚れているように見えます。
ここでは「活性汚泥」という微生物が混ざった泥を加えて、「最初沈殿池」で沈みきらなかったもっと小さな汚れを微生物に食べてもらっているとのこと。
汚れに見えるのは「活性汚泥」、泡は微生物が活動するための空気ということのようです。
いよいよ下水処理も最終段階です!
ここは「最終沈殿池」といって、小さな汚れを食べた微生物はたくさん増えて重くなり、綿のようになって水の底に沈んでいく場所です。増えた微生物たちが一緒にまとまって沈んでいく様子を想像すると、なんだかかわいいですね。
写真2枚目の下あたり、水が流れているところを見ると、すっかり透明の綺麗な水になっています。「流れる」「微生物に分解してもらう」「沈ませる」と、自然のはたらきでここまで水が綺麗になるとは驚きです。
最終沈殿池を経た水は透明ではありますが、まだ大腸菌などの菌が生息してるため、最後に「消毒施設」で処理され、やっと川や海へ放流されるそうです。
施設見学をしてみて、下水処理施設が私たちの生活を支えている重要な施設であることを改めて実感することができました!
水に溶けないティッシュや油を流してしまうと、下水管のつまりや施設自体の劣化にも繋がってしまいます。下水処理施設を守ることを意識しながら、私たち一人一人が丁寧に水を使うこともとても大切なことですね。
最後に、今回の施設はだれでも見学することができます!
毎週2回(原則、火曜日と木曜日)、何名様からでも申込みが可能ですので、少しでも興味を持った方は「四之宮水再生センター」に問い合わせてみてください!
問い合わせ先はこちら↓
https://kanagawa-swf.or.jp/entry_kengaku_shinomiya/
小さなお子様でも分かりやすいので、夏休みの自由研究等にもおススメです。
敷地内には四之宮ふれあい広場や四之宮せせらぎの森があり、下水道について勉強したあと、自然の下で身体を動かすこともできますよ。
※コートを利用したい場合は事前予約が必要です。
春には桜が綺麗に咲くようです!
みなさんも是非、私たちの生活を支える下水道の仕組みを覗いてみてください!
このページの所管所属は 湘南地域県政総合センターです。