更新日:2020年9月18日

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第12回施策調査専門委員会審議結果

審議(会議)結果

次の審議会等を下記のとおり開催した。

審議会等名称

水源環境保全・再生かながわ県民会議 第12回施策調査専門委員会

(拡大委員会)

開催日時

平成22年2月15日(月曜日)18時00分から20時10分

開催場所

県庁本庁舎3階 大会議場

出席者【委員長・副委員長等】

田中 充【委員長】、木平 勇吉【副委員長】

淺枝 隆、天野 望、新堀 豊彦、沼尾 波子、柳川 三郎、高橋 弘二、小林 信雄、倉橋 満知子、岩渕 聖、木下 奈穂、久保 重明

次回開催予定日

平成22年4月20日

所属名、担当者名

緑政課水源環境調整班、担当者名 原田

電話番号 045-210-4324

掲載形式

  • 議事要約

審議(会議)経過

報告事項:点検結果報告書(平成20年度実績版)について

  • 新堀副座長から、当日(2月15日)点検結果報告書(平成20年度実績版)を環境農政部長に提出したことを報告。


議題:次期実行5か年計画の検討について

次期実行5か年計画に対する意見書(仮称)について

  • 緑政課から【資料】により、意見書(仮称)の案を説明。
  • 前回(1月22日)では、イメージ・構成(前半=総論、後半=各論)や論点を説明した。
  • 今回は、総論部分を文章化、各論部分を前回の委員意見や点検結果報告書の意見を箇条書きした。
  • 次回までに各論もまとめていきたい。
総論

(高橋弘二委員)
・2頁の「県外上流域対策」で「上流である山梨県も当然実施すべき」とあるが、ここまで表現して良いのか。

(倉橋委員)
・流域協議会で、山梨県の大月市・都留市・上野原市に対して、浄化槽について「市として積極的に取り組む姿勢」を確認したが、いずれも消極的な意見であった。

(星崎水源環境保全担当課長)
・生活排水対策は市町村の責務であると思う。山梨県現地調査の時に県民会議委員も「山梨県側の取り組みを頂かないと」という意見だった。

(田中委員長)
・県外上流域に投資するならば、上流側もしっかり実施すべきという意見であった。

(新堀委員)
・山梨県の桂川流域の方々は、神奈川県民の水源であることの意識が低い。これを理解して頂き、汚さないというPRをしていただきたい。この費用を水源環境保全税で負担しても良いと思う。

(天野委員)
・上野原市や小菅村は、東京都(水道局)と同じことをやっても当然と思うだろう。

(星崎水源環境保全担当課長)
・東京都水道局は、水源林として所有している。横浜市水道局と道志村と同じ関係。
・神奈川県企業庁は、上野原市の森林を所有していないが排水対策には基金を出している。上野原は他の水源地と異なり、ダム湖と接しており、その経緯・事情がある。

(沼尾委員)
・1頁の「構成事業の考え方」や2頁の「既存事業との整理」について、分かりにくい。一般財源の既存事業を水源環境保全税の事業に再整理するということか。それは制度創設時の主旨からすれば、望ましいこととはいえないのではないか。

(星崎水源環境保全担当課長)
・一般財源と超過課税のすみ分けが複雑で理解が難しいとの意見がある。
・例えば、既存財源で実施してきたシカ対策を充実強化する場合、水源環境保全税で対応することが望ましいが、細分化すると複雑になるので、事業に応じて柔軟に対応した方が良いのではないか。

(沼尾委員)
・分かりやすくするために、水源林やシカ対策についても、全部水源環境保全税で実施するということか。

(星崎水源環境保全担当課長)
・極言すればそのような考え方もあるということ。

(柳川委員)
・ヤマビル問題は、一般財源で対策が取り組まれているが、改善の兆しが見えてこない。七沢では稜線部で落ち葉かきをすると少なくなっているようだ。
・これも水源環境保全税で実施すべきではないか。

(星崎水源環境保全担当課長)
・ヒルは水源環境に直接的効果を及ぼすとは思われないので、投入することは難しいのではないか。

(新堀委員)
・19年度以降、シカを毎年約1,500頭捕獲してきたが、それほど減少せず頭数の推定も難しい。
・丹沢のシカは最大の問題の1つで、5頭/k平方メートルを下回らないと植生回復しない。植生保護柵を設置すれば植生は回復するが、限界がある。
・水源環境保全税からも必要があれば充当できるということか。

(星崎水源環境保全担当課長)
・現状でも取り組んでいるが、強化する必要があるというのが県民会議の意見と認識している。

(渋谷緑政課長)
・シカが下層植生や土壌流出に影響があり、対策を強化するならば、水源環境保全税を充当するのが道筋。
・水源環境保全税導入時の議論では「水源環境に効果がある事業」と幅広くしたが、議会からの批判により「直接効果がある事業」のみとし、しかも既存財源分13億円には水源環境保全税は充当できないとなった。
・水源環境保全税の対象が新規、充実の事業のみとなり、コアの事業が抜けて分かりにくくなっている。

(沼尾委員)
・既存事業の財源を組み替えるなら、現在の一般財源が担保されるのか、削減されないのか。また、1頁「事業費規模」について、説明ができるのか。

(星崎水源環境保全担当課長)
・既存事業との関係が分かりにくいという意見がある一方で、シカ対策を特別対策で実施すべきと言う意見があるためである。

(木平委員)
・2頁「継続の必要性」について、現在の事業に課題があると考えている。
・施策目的は水源かん養のためだが、現場では水源環境よりも木材生産になっているものもある。
・次期計画では、水源環境のための方法、木材生産のための方法などを整理すべき。

(渋谷緑政課長)
・林業にふさわしくない森林を環境林へ転換していくのが筋だが、実際に現場では林業系の森林もあるのは事実。方法や区域を再整理できればよい。

(田中委員長)
・木平委員は次期計画に向けて全体の方向性や考え方を見直すべきか、との意見だが、私は次期も継続的に実施した方が安定して良いと思う。第3期に施策大綱を含め見直すべきではないかと思う。

(天野委員)
・私の所有する森林の場合は保安林に指定されている。最善は水源かん養保安林に指定されることを前提とすべき。

(田中委員長)
・総論について、「はじめに」を設け、意見書の意味、位置付け、現行課税方式の継続を記載すべき。
・また、現行計画が実績を上げ、一定の役割を果たしていることを記載すべき。
・水源環境保全税は特別な事業に充当する、ということは継続すべき。財源の組替は慎重にして、既存事業との関係については、説明・表現の方法で分かりやすく工夫すべき。

各論・森林関係

(久保委員)
・水源林整備で最大の問題は地権者不明や境界未確定。容易には解決できないが、対策を取る必要がある。

(倉橋委員)
・林業の森林もあれば、複層林や保安林もある。水源林として色々な森林があって良い。
・私的な森林に、税金をこんなに投入しても良いのか疑問。地権者がもっと責任と負担を負うべき。地権者の意向により、生産しやすい森林は自分で整備するなど。
・間伐材の搬出について、比較的道路に近い場所でも搬出するのに苦労している。旧式のジグザグ搬出では費用も要するので疑問。現実的には生産林も整備する必要がある。
・林業従事者も確保していく必要がある。もっと総合的な考え方で対策を考えるべき。

(柳川委員)
・材としての森林は国の力、富だと感じる。材と水源環境の両立ができると思う。材として神奈川の桧は木曽に劣らないことをどうPRするか。
・森林塾で林業従事者は育成されるが、受け入れる企業体はどうか。多角的に見なければならない。森林の目利きができる人材の育成が必要。

(木平委員)
・間伐材の搬出のジグザグ集材は旧式の方法であるが、作業道や大型機械を入れる効率の高い方法では、地面は荒れる。水源環境のための事業なのに、荒い方法では良くない。したがって、ジグザグ集材は相応の方法であり、それが無理ならば搬出しない方が良い。

(久保委員)
・事業モニターの現場では選木して間伐・搬出しているので、ジグザグ集材しかない。列状間伐では無理。
・森林塾については、県ではなく、人材を必要とする事業体が主体的に運営すべき。

(新堀委員)
・抜本的な私有林対策を立てる必要がある。木材業者が神奈川県産材をブランドとして扱ってこなかった。木材業者が疲弊しているのが抜本的な問題。林業政策と人工林問題の関係を詰めないと仕方ない。
・林道があっても搬出して売るまでの流通過程が詰まっている。1年間の搬出量はどうか。

(森林課)
・平成20年度は搬出支援として約7,000立方メートル、県有林等を含む全部で約12,000~13,000立方メートル。

(小林委員)
・間伐材の有効利用として、電力会社が火力発電所の石炭燃料に木材チップを混入してCO2削減対策を実施する新たな取組みが散見され、木材チップの大量消費が注目されている。
・次期5か年計画では、間伐材を電力エネルギー化する可能性調査を提案したい。

各論・水関係

(浅枝委員)
・相模湖・津久井湖の水質について、流域の汚染源がポイント。汚染源をしっかり探すことが必要。畜産系は普段は流されているが、検査時は流さないので実態が分からない。特に県外では、汚染源対策がポイント。

(高橋弘二委員)
・4頁の河川・水路の自然浄化対策について、生態系に配慮した整備は評価できるが、直接浄化対策は評価できない。適用条件が不明確で、周囲の汚染源も調査されていないので、見直す必要がある。
・相模原市が公共下水道を見直し合併浄化槽を増やしたことで事業費が4割になったというノウハウを山梨県にも示すべき。
・市町村によって温度差がある。水源環境保全税の交付金を受けている意識がない所もあれば、秦野市のように地下水のかん養、地下水汚染対策の取り組みをしっかり説明する所もある。
・水源環境保全税を財源としていることの表示を義務づけることが必要。

(沼尾委員)
・アオコ対策については、これまで何を実施してきたのか。

(星崎水源環境保全担当課長)
・既存事業ではエアレーションや、植物浄化対策を実施してきた。水源環境保全税では下水道や浄化槽の整備を実施した。アオコ発生メカニズムの研究という意見があったが、発生源対策が優先されるべきだと思う。

各論・県外対策関係

(倉橋委員)
・県外上流域の生活排水対策について、桂川・相模川流域協議会として、早急に進めて欲しいと従前から言っているが、具体的には山梨県の桂川清流センターが高度処理化されていないので、高度化処理化していただきたい。

各論・その他

(岩渕委員)
・4つ公的管理・支援の方法の仕組みについて、条件を見直して、水源かん養に役立つ縛りをきかせられないか。また、市町村事業で、広葉樹林を伐採して針葉樹林にしている事例があり、ペナルティを課すべき。

(木下委員)
・生活排水対策について、排水の処理だけでなく、生活排水自体の啓発にも注力すべき。

(倉橋委員)
・河川・水路の自然浄化対策について、大規模な多自然川づくりは生物に優しいわけではないので賛成できない。もっと部分的な工事で、元の川の形を変えない方がよい。

(木平委員)
・水源環境保全・再生施策は成立するまで4年もかかった。その時の県の意気込みが良く分かる。しかし、成立した後の県民参加は限られている。もっと広くすべき。

(天野委員)
・5頁「県外上流域対策」において、「アオコの問題は山梨県側の問題が大きい。」とあるが、決めつけて良いのか。相模湖の浚渫もされているが、以前堆積された部分に原因があるのではないか。
(浅枝委員)
・一般論として、原因の7割が流入栄養塩による。

(柳川委員)
・次期に県民参加する人が増加するシステムができないか。補助金に頼るのではなく、ボランティアを志向する人たちを増やしたい。

(沼尾委員)
・市民事業支援補助金について、現行では、県外上流域の森林整備について補助金を出していないが、今回どこまで書き込むか。市民事業専門委員会の中で検討する方向で考えるかが課題となる。

(田中委員長)
・全般的に、計画の枠組み、方向性、視点を指摘できれば良い。「はじめに」の中で経緯を書いた上で、「成果が出ている」ことを書く。
・各論部分はもっと短くても良い。各委員の意見は、事業化や運用の中で対応できる。
・2頁の「継続の必要性」や「既存事業との整理」は、総論の中に統合できる。
・2頁の「県民参加の進展」や「県外上流域対策」は、各論の中に統合できる。
・3月8日県民会議後に、4月にもう一度施策調査専門委員会、5月に県民会議開催予定。

(高橋弘二委員)
・次期5か年計画はまだ策定されていないので、本報告書のタイトルは検討すべき。

(田中委員長)
・了解した。

【会議終了】

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会議資料

資料 「次期実行5か年計画に対する意見書(仮称)」案

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