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更新日:2024年7月8日
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「ゲートキーパー」とは・・・こころに不調を抱える人や自殺に傾く人のサインに気づき、対応することができる人のことです。
表1:神奈川県におけるゲートキーパー養成実績(全県)
※表1は、政令市を含む市町村、県保健福祉事務所・センター、県精神保健福祉センター、神奈川県、団体等の実績を集約しています。
※平成20~23年度の養成数は15,000人で、令和5年度までに県内で養成されたゲートキーパーは、合計185,445人になりました。
こころに不調を抱える人や自殺に傾く人・困難を抱え悩む人のサインに気づき、対応することができる人のことです。(神奈川県のモデル事業では「こころサポーター」という名称を使ってきました。以下「ゲートキーパー」とします。)
ゲートキーパーの役割の中で、主に次の点が大切です。
・気づき:家族や仲間・職場・利用者や市民など周囲の人の変化に気づく
・声かけ:周囲の人の変化に気づいたら、勇気を出して声をかける
・傾 聴:本人の気持ちを尊重し、耳を傾ける
・つなぎ:早めに専門家に相談するように促す・適切な部署や機関につなげる
・見守り:温かく寄り添いながら、じっくりと見守る
・知識の普及:自殺やその関連事象について正しい知識を普及することも大切な役割
ゲートキーパーの養成については、「かながわ自殺総合対策指針」(平成23年3月策定)の重点施策となり、さらに「かながわ総合計画(かながわグランドデザイン)」の具体的取組みの目標値として定められ、24年度から26年度に年間5,000人の養成目標を達成しました。
平成30年3月に策定された「かながわ自殺対策計画」においても、施策体系の大柱「3自殺対策に関わる人材の確保、養成及び資質の向上を図る」で「ゲートキーパー」を養成することが位置付けられています。計画の数値目標として、令和5年度から9年度の5年間で養成数47,500人を目指すこととしています。また、ゲートキーパーフォローアップ研修を、県域の15機関以上で実施することが目標になっており、各地域で養成研修を受けた方のフォローアップ研修を進めていくことが必要です。
ゲートキーパーは特別で専門的な役割ではなく、誰もが住民として生活の中でできる対応をし、さらに社会的立場や役割の中で実践していくことが基本です。
今後も継続してゲートキーパー養成に取り組むことが求められています。
「ゲートキーパー」とは、こころに不調を抱えた人や死にたい気持ちに苦しむ人・困難を抱え悩む人のサインに気づき、必要な時には声をかけて傾聴し、支援につなげ、見守る人のことです。
市町村や県保健福祉事務所・センター、県精神保健福祉センター、県がん・疾病対策課等が養成の役割を担っています。
表1のように、令和5年度に県全体で養成されたゲートキーパーは13,804人でした。令和2-3年度のコロナ禍においては、対面での研修が困難でしたが、一方で自殺者数の増加によりゲートキーパーの必要性は高くなり、書面開催や行政職員対象のオンライン研修等が工夫され、多数の養成に繋がったと考えられます。
令和5年度に養成されたゲートキーパーの内訳は、行政職員が最も多く、続いて一般住民、その他の学生等、教職員と続きました。
ゲートキーパー養成研修の内容は講義と演習で、受講した方には、ゲートキーパー手帳を配布しています。ゲートキーパー手帳(1)1-8ページ(PDF:5,504KB)、ゲートキーパー手帳(2)9-16ページ(PDF:5,688KB)
ゲートキーパーは、上記5つの役割(気づき・声かけ・傾聴・つなぎ・見守り)と普及啓発を中心に、それぞれが住民として、さらに業務や活動を通じて、できることに取り組みます。地域によっては、街頭キャンペーン等啓発活動への参加など、様々です。それぞれが無理せず、出来ることを実践していくことが、長続きのコツです。
また、ゲートキーパーの役割を継続するためには、養成研修を受講した後、再度受講し(ゲートキーパーフォローアップ研修)復習・確認することも大切です。
ゲートキーパーの輪が広がり、誰もが自然にその役割を取れるような、つながりのある地域づくりが求められています。
図1 いつの日かみんながみんなのゲートキーパーに
精神保健福祉センターでは「ゲートキーパー養成指導者研修」を開催し、市町村や保健福祉事務所・センター(保健所)等の職員が講師になり、地域に合わせた人材養成が可能となるよう、支援しています。実際に、外部講師を呼ぶだけでなく、日頃の業務の中で職員が講師を務めることが増えてきました。
また、養成したゲートキーパーへのフォローアップのための指導者研修を平成26年度から実施しています。
平成20年度から「こころといのちの地域医療支援事業(自殺対策)」を開始し、4県市(県・横浜市・川崎市・相模原市)が医師会と協力して開催しています。
<参考> 図2:うつ状態の方がまず受診する診療科
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