更新日:2026年3月27日

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かにゃさんぽ(NPO法人Sharing Caring Culture)

横浜市の「NPO法人Sharing Caring Culture」を取材した「かにゃさんぽ」の記事です。

言葉と文化の壁を乗り越えてすべての人が活躍できる地域づくり

2026年3月9日 月曜日

かにゃお

今日は、主に横浜市の北部地域で活動をしている、「NPO法人 Sharing Caring Culture 」の代表理事三坂さんにお話しを伺うにゃ!

取材場所のピープルワイズカフェに来たかにゃお

『取材場所のピープルワイズカフェに来たかにゃお』

かにゃお

こんにちは、かにゃおです!

三坂さん

かにゃお、こんにちは!私たちは、日本語が苦手な在日歴が浅い外国人親子の子育て支援事業や、外国人を講師とした子ども多文化交流事業などを行い、特に孤独な育児に陥りやすい外国人のお母さんの社会参加を促しながら、多種多様な人たちが個性を発揮できるまちづくりに取り組んでいます。本日はよろしくお願いいたします。

かにゃお

よろしくお願いしますにゃ! 早速だけど、活動を始めたきっかけは何かにゃ?

三坂さん

私は、小学校低学年の頃アメリカで過ごしていたんですけど、当時の母は英語ができない中で孤独な育児に悩んでいて、異国の土地で女性が子育てすることの大変さを私自身も感じていました。

その後、私は、川崎市で小学校の教員をしていたのですが、外国にルーツを持つ子どもの担任をする機会が多くありました。子どもたちは日本の学校に通って日本語を学び、社会性が身に付いていくけれども、外国人のお母さんたちは言葉の壁で苦労し、一人で買い物も行けず、子どもが通訳役を担っているといった私の幼少期の頃と同じような状況を目にしたんです。 出産を機に退職してからは、地域の中で特に親子が集まれるようなつながりを作ることができるコミュニティが必要なのではないかと感じ、活動を始めました。

取材を受けている代表理事の三坂さん

『取材を受けている代表理事の三坂さん』

かにゃお

そうにゃんだね!こうして活動を始めて良かったことはあるかにゃ?

三坂さん

団体を立ち上げた頃からのメンバーが「ここが自分の家族のような場所だ」と言ってくれたことです。特にコロナの時には渡航制限もあったので、仲間がいて良かったと感じてくれたようです。 実際に、コロナで母国の父親が亡くなった方がいたので、私たちは、特に気にかけていたのですが、食事が取れているかなどみんなで言葉を掛けていました。頼れる親戚や家族が近くにいないからこそ、こういったコミュニティが自分の大事な家族のようだと言ってもらえたことは、本当に嬉しく活動を始めて良かったなと思っています。

かにゃお

素敵な場を育んでいるんだね!外国から来られた方は、日本と文化や環境などが違うから不安を感じるけど、こうしたコミュニティがあると安心できるしみんな心強いよね。

三坂さん

そうですね。私たちにとっては当たり前のことでも、外国の方は知らないことが多いんです。なので、私たちが実施しているイベントでは、手作業やアートなどの活動をしながら、雑談の中で聞き合えるといった場づくりを意識しています。誰かに何かを相談をすることってハードルが高いんですけど、ここに来れば誰かに話ができる、当事者同士の関係の中で情報が得られるということが大事だと思うんです。

また、私たちの団体の特徴としては、同じ国の人だけが集まっているのではなく、日本人も外国人も半数いるコミュニティといった点がポイントかなと思います。

かにゃお

確かに、多国籍の方がいるのは、団体さんとしての特色だと感じるにゃ。 多国籍の方がいるからこその大変さはあるかにゃ?

三坂さん

やはり言語をどうしているのか、聞かれることが多いです。私たちも、それぞれの言語を大事にしたいと思っていますし、多言語化ができれば理想的だと思います。しかし、言語を増やすことでコミュニティが分裂してしまうのではという考えや、一体感を持つためには基本となる言葉を統一する方が良いと考え、団体が発信する情報などは、「やさしい日本語」と「英語」を使うようにしています。

かにゃお

にゃるほど~、色んな言語の人に来てもらうために言語を統一しているんだね。ちなみにそこにあるカードが気になっているんだけど、そのカードは何ていうのかにゃ?

三坂さん

よく気付きましたね!これは「ダイバーシティ・トークカード」といいます! 2024年度の東急こども応援プログラムの助成により、外国出身者や外国にルーツを持つ若者と地元の中高生が協力し、在住外国人の声をまとめた27枚のカードを作成しました。「どうすれば多様な人々と共に暮らしていけるか」を考えるためのツールとして、リアルな事例を知ってもらいながら、それについてどう思うかを問いとして記載している対話型のカードなんです。

ダイバーシティ・トークカードとかにゃお

『ダイバーシティ・トークカードとかにゃお』

かにゃお

「ダイバーシティ・トークカード」って言うんだ!このカードを作ったきっかけは何かにゃ? 

三坂さん

カード作成前の2023年度の東急こども応援プログラム助成では、年間15回のこども多文化交流事業を実施したんですね。そこでは、外国出身者が自分の国の言葉で絵本の読み聞かせなどをしたんですが、実施していく中で、紋切り型の文化紹介に終わってしまうこともあり、課題を感じたんです。 年齢の低い方には楽しい体験ができるだけでも意味はあるのですが、中高生くらいの年齢になると、ただ断片的な文化を教えていくというのは違うと思いました。なぜ違いを知らないといけないのか、どうして相手を尊重することが大事なのか、と深く切り込んだ方がもっと考えるきっかけになるのではと思ったんです。 じゃあ、そうするためには何ができるんだろうって考えた時に、「多文化交流」ではなく「多文化理解教育」だと考えて、その教育的なツールとして作成したのがこのカードです。

かにゃお

今はSNSで自分と似た意見や価値観が集まりやすいので、対面で対話をして、色んな相手の考え方を知ることは大切だよね。ちなみにワークショップではどういった使い方をしているの?

三坂さん

2つありまして、1つ目はアイスブレイクとして、カードを 27枚並べ、自分が気になるカードを1枚選んで、そのカードについて話すなどです。あと、白紙のカードが3枚あるので、自分でオリジナルのカードを作ったりします。

2つ目は、「その2」に記載のとおり、グループで対話をするなどして進めていきます。

ダイバーシティ・トークカードの使い方の説明

『ダイバーシティ・トークカードの使い方の説明』

かにゃお

そういった進め方なんだね!よく分かったにゃ! それにしても様々な事例がカードに載っているんだね!

三坂さん

ちなみにかにゃおは、この中で気になったカードはある?

かにゃお

ぼくは「クリスマス会参加しちゃダメ?」っていうカードが気になるにゃ!

三坂さん

そのカード気になりますよね! 日本では、クリスマス会に宗教性がありません。ただ、イスラム教の男の子は「クリスマス」という言葉でキリスト教の印象を受け、「参加していいのかな」と、戸惑いを感じていました。私たちは、日頃、意識していないので、本人が「参加できません」と言いたくても、楽しい雰囲気を壊してしまうのではと思い、言いづらかったようなんです。でも、このカードを開発する中で、彼は今まで言えなかった想いを共有してくれたので、こうしてカードとして作成しました。

かにゃお

そういった背景があってこのカードは作られたんだね!教えてくれてありがとうにゃ!

ちなみに先日発表された令和8年度「かながわボランタリー活動推進基金21」の協働事業負担金の実施事業「小中学生と育む多文化共生ワークショップ事業」で、このカードが使用されていくんだよね!

三坂さん

実はそうなんです! 特に人権教育の観点から、インクルーシブな学校を作るためには、教師による支援だけでなく、日本人の生徒自身が身近な外国人児童生徒の背景や思いに目を向け、違いを前提に対話し、共感する力を育てることが不可欠です。

また、県内でも、エリアによっては急に外国の方が増えて、コミュニティの支援体制が整っていない状況があると聞いています。こうした現状を踏まえて、特に外国の方が増えているエリアでこのカードを使ってほしいと思い、協働事業負担金に応募しました。

かにゃお

にゃるほど!この度は、ご応募いただきありがとうございますにゃ! 自分たちは当たり前だと思っているものが、いろんな視点から見ることで、外からは違って見えることに気づく「ダイバーシティ・トークカード」が、もっと普及されていったら良いね! ところで、あちらで楽しそうな声が聞こえるんだけど何をしているのかにゃ?

三坂さん

「Creative Mondays アートでつながるプロジェクト Sashiko Gathering 刺し子のつどい」といったみんなで集まって刺し子をするイベントをしているの!

イベントに混ざるかにゃお

『イベントに混ざるかにゃお』

かにゃお

刺し子って日本に古くから伝わる伝統的な刺繍技法だよね。Sharing Caring Cultureさんでは、日本の伝統的な文化についてのイベントを実施されているんだね!

三坂さん

そうなんです!実は、Sharing Caring Cultureは、思いやりを大切にしながら、一緒に文化(Culture)を共有しましょうという想いから名付けました。

アメリカで過ごしていた頃、母が「日本に帰りたい」と言っていて、孤独な育児に悩んでたんですけど、そんな中でも、楽しそうに料理教室に通い、習った料理を家でよく作ってくれました。普段は食べることの少ないアメリカ料理が食卓に並ぶのは印象的で、今でも覚えています。これが、私がこの団体を立ち上げようと思った原点なんです。当時の母が通っていた料理教室などの文化的な活動が、言語を超えて人をつなぐ力を持っているということを、大人になってからも私に強く印象付けているものだと感じています。なので、団体名にカルチャー(Culture)という言葉を入れました。文化的な活動が、言葉や多文化をつなぐ一つのツールになるんじゃないかという想いからです。

かにゃお

そういったきっかけで団体の活動やイベントを始めたんだね! ぼくもみんなとお話をしながら、楽しく刺し子に取り組めたにゃ!

三坂さん

私の想いに共感してくれたインド出身のメンバーは手芸が好きで、他にもインドネシアのアートが得意なメンバーもいて、そうした人たちがコアになり企画をしています。きっちりとした進行表は作成せず、その日に集まってゆるく雑談しながら活動を行う形にすると、何か新しいアイデアが生まれるかもしれないし、あるいは困りごとに気づくかもしれないということで、こうしたイベントを実施しています。 雑談の中で、例えば、保育園の面談や病院の診察の際に、言いたいことがうまく伝わらないかもしれないといった不安を抱えている場合には、「うちの団体には無償で通訳をサポートする仕組みがあるよ」などと伝えるようにしています。

かにゃお

ありがとうございますにゃ!とても貴重な経験になったにゃ! 今後のイベントの日程は、下記ホームページのリンクから確認できるので、ぜひ参加してみてね!

https://sharingcaringculture.org/archives/event/

最後に、今後の活動の展開について教えてほしいにゃ!

三坂さん

「ダイバーシティ・トークカード」を開発してから、学校の先生や行政など様々なところからお声がかかり、お問い合わせをいただくことが多いので、引き続きこのカードを普及させていきたいなという想いはあります。

また、「ダイバーシティ・トークカード」を展開していくためには、外国にルーツを持つ方々がファシリテーターとして関わることが必要なので、今年は外国ルーツの方々を対象にしたボランティアやメンバーの募集を通して、組織の基盤を整えたいと思っています。

かにゃお

色んな国にルーツを持つ方が関わってくれることで、より一層、多様な文化や価値観が共有できる場になるといいにゃ!

三坂さん

特に、私たちが実施している、親子で交流できる場の「多文化プレイグループ」では、当事者が運営するべきだと感じました。外国ルーツのお母さんと日本人が一緒に運営することで、日本人でも外国人でも誰でも気軽に参加できる場になるなと考えています。 日本人だけが頑張るのではなくて、同じ当事者のお母さんが一緒に運営することで、より多文化なコミュニティに近づけるのではないかと思っています。 今では、「多文化プレイグループ」は、日本人1人と外国人2人のメンバーにお任せしています。

かにゃお

「多文化プレイグループ」も含めて、Sharing Caring Cultureさんでは当事者の方が伝える側となり、色々なことを発信しているんだね!

三坂さん

そうですね!イベントに参加してくれた方たちがリピーターとなり通う中で、「Sharing Caring Cultureで活動したい!」と言ってくれるので、参加者の中からファシリテーターとして活躍しそうな方を見つけて、一緒にプロジェクトを進めていけるようなメンバーを集めたいなと思っています。 今年のテーマは「運営の担い手を育てていく」ですね!(笑)

かにゃお

にゃるほど! 協働事業負担金の実施事業や今年のテーマに向けた活動等、色々と応援するにゃ! 三坂さん、今日は貴重なお話を聞かせてくれて、ありがとうございました!

三坂さん

こちらこそ、ありがとうございました!

代表理事の三坂さんとイベントに参加された方々とかにゃお

『代表理事の三坂さんとイベントに参加された方々とかにゃお』

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ホームページ https://sharingcaringculture.org/

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