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更新日:2024年11月20日
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かにゃさんぽの記事
かにゃお
今日は、平塚駅の近くのショッピングモールの中にあるペットショップの前に来ているよ。ここでは、平塚で「地域猫」活動に取り組んでいる「NPO法人平塚のら猫を減らす会」が、保護猫の譲渡会を開催しているんだって。理事長の平田さんとお話しするよ。平田さん、こんにちは。
(平塚のら猫を減らす会ののぼりとかにゃお)
平田さん
こんにちは、かにゃお。私は「NPO法人平塚のら猫を減らす会」の理事長の平田です。平成30年のゴールデンウィークに県庁で開かれた譲渡会でも会ったね。
かにゃお
そうだったにゃ。今日もたくさんの猫ちゃんがいるね!「NPO法人平塚のら猫を減らす会」ではどのような活動をしているの?
(平田さんとかにゃお)
平田さん
地域ではのら猫が増加して、糞尿の被害など、トラブルが増えているんだ。のら猫をこれ以上増やさないために、不妊・去勢手術を受けさせてから元々猫がいた場所に放し、「地域猫」としてエサやり、糞尿の世話をしたり、譲渡会を開催して、飼っていただける方に里親として猫を引き取っていただいたりしているよ。
かにゃお
へぇ~。その譲渡会がこの会場なんだね!今日は何匹の猫がいるの?
平田さん
今日の譲渡会は36匹が参加していて、平塚市だけではなく、箱根町、寒川町からも参加しているよ。春先の猫の出産シーズンだと子猫を中心に50匹程度参加することもあるんだよ。夏は中猫、大人猫が中心だね。広い場所を提供していただいているので、譲渡会は予約なしで行っているよ。買い物のついでに予約なしで立ち寄ったことがきっかけで、猫を飼うことを真剣に考えるきっかけになると思うんだ。
(譲渡会の様子)
かにゃお
そうなんだ。譲渡会はいつもペットショップの前の広場でやってるの?
平田さん
新型コロナウイルス感染症が拡大する前から、月1回、譲渡会の場所を提供していただいていたんだ。初めはお試しで場所を貸していただいたけれど、店側としても、譲渡会が集客や売上につながるということで、契約を結び、毎月第2日曜日に定期的に譲渡会を開催できることになったんだよ。ペットショップさんには譲渡会の開催をホームページで告知していただいているよ。会としては、毎月定期的に屋内の同じ場所で天候に関わらず開催できることで譲渡会が定着し、譲渡会の集客にもメリットがあるんだ。譲渡会は感染防止対策をして開催しているよ。
かにゃお
なるほど!ショッピングモールの中の広場で定期的な譲渡会があるのはとってもいいよね。お店も会もウィンウィンの関係で続けられるのはいいにゃ。
ぼくはひっかいたりしないけど、保護猫たちも噛んだりひっかいたりしない?
平田さん
人に慣れて人にけがをさせないようになった猫だけを譲渡会に参加させているよ。
かにゃお
人に慣れるまでは、どうしているの?
平田さん
保護された猫は会員が世話をし、人を怖がらなくなり、人にけがをさせないようになってから譲渡会に参加するんだよ。野良猫で2年過ごした猫は、人に慣れるのに2年かかる。保護している猫は、その間に病気を治してもらう。赤ちゃん猫は、2時間に1回ミルクを与える。その世話は会員がしているよ。
かにゃお
会員さんありがとうにゃ!会員さんはどれくらいいるの?
平田さん
会員は約70名で、他に寄附いただいている会員が約50名いるよ。譲渡会に来て、会員になりたいという申出を受けることもあるよ。学生のユースボランティアにも譲渡会当日の手伝いや街頭募金など協力してもらっていて、今日の譲渡会にも高校生が参加しているよ。
(高校生ボランティアとかにゃお)
かにゃお
今日の譲渡会で気に入った猫はすぐに連れて帰れるの?
平田さん
保護した猫を再び不幸な目にあわせないため、また、命を預かることを真剣に考えてもらうために、譲渡会で譲渡を希望する人には、その場では猫は渡さず、チェックシートのついた申込書に記入してもらってから、後日、家庭訪問して譲渡するか判断しているよ。
かにゃお
申込書にはチェック項目がたくさんあるにゃ。
平田さん
チェック項目は家の中の脱走対策を取ってもらうなど18項目あるよ。後日、家庭訪問して、飼う環境や飼う人の意向を確認するんだよ。訪問して何件かは、環境や猫を飼う意向が定まっていないために、ネコを渡さず、持ち帰ることがあるよ。譲渡会に参加したネコの8割が、譲渡の希望を受けて、毎回20名程度に譲渡しているよ。
(保護猫とお友達になりたいかにゃお)
かにゃお
みんな幸せに暮らしてもらいたいから、飼う環境や飼う人の意向をしっかり確認することは大切だにゃ。そういえば、会で行っている、不妊手術や去勢手術のお金とかは、どうしているの?
平田さん
平塚市の助成金と会で集めた寄附金などのお金で不妊手術や去勢手術を行っているよ。
かにゃお
活動するには、たくさんのお金が必要だよね。寄附金集めの秘訣を教えてください。
平田さん
寄附金を集める工夫は、年代別に行っているよ。50代から上の子育てが終わって少しゆとりのある世代向けにはフェイスブック、30代向けにはブログ、20代にはインスタグラムなど使い分けをしているよ。寄附をしていただけるのはお金にゆとりのある50代が多いかな。フェイスブックは毎日更新しているよ。コロナで支給された10万円を会に寄附してくれた人も何人もいたんだよ。世の中には、猫好きが2割、猫嫌いが2割、どちらでもない、猫に関心のない人が6割と言われていて、どちらでもない6割の人にも寄附していただいて地域猫を見守ってもらいたいなと、日々頑張っているんだ。
最近は、テレビの動物番組で保護猫や地域猫のことを取り扱ってくれているので、保護猫や地域猫という言葉が認知され、活動に対する理解が広まっているよ。座間市、海老名市でも地域猫活動の団体が立ち上がり、運営のアドバイスをしているんだ。
かにゃお
地域猫活動が広がってきているんだね。
平田さん
そうだね。地域猫活動には、今は追い風になっていて助かるよ。活動はほかに、一般の人からの質問にも答えているよ。猫にエサをやる人がいるけれど、エサをやるだけではだめなんだ。猫はエサを食べると近くの柔らかい地面で糞尿する。猫が嫌いな人にとっては、庭に糞尿をされたら被害を受けたことになってしまう。地域のトラブルの元になってしまうんだ。エサをやる人からの相談には、エサをやるのと同時にトイレを用意するようにアドバイスしているよ。自分の庭に周りの人に見えるように、エサとトイレを用意すると、周りの人は安心して見守ってくれるよ。
かにゃお
確かにごはんのあとは、トイレがあると安心だにゃ。
平田さん
平塚市とは平成23年度から協働事業「地域猫」の活動をしていて、例えば、市営住宅ではペット禁止だけれど、たまたま猫を保護した方は市に申し出れば、2週間は猫の世話ができるよう市が許可してくれるなど、協力しているよ。県の保健所からの相談にも対応しているし、行政が多頭飼いの家に訪問する際にも同行しているよ。
かにゃお
行政ともスクラムを組んでいるんだね。
平田さん
「県のSDGsパートナー(第3期)※」にSDGsゴール3「すべて人に健康と福祉を」とゴール11「住み続けられるまちづくりを」で会の活動を登録しているよ。猫の保護を通じた「まちづくり」とSDGsを繋げた活動は、当会が初めてで、テレビ番組で放送されたんだ。猫と猫好きな人、猫が苦手な人、猫に関心がない人みんなが地域でうまくいくのが、「まちづくり」なんだ。
(※「県のSDGsパートナー(第3期)」とは、SDGsの推進に資する事業を展開している企業・団体等の取組事例を県が募集・登録・発信するとともに、県と企業・団体等が連携してSDGsの普及促進活動に取り組むものです。)
かにゃお
猫と猫好きなひと、猫が苦手なひとと猫に関心がない人みんながうまくいくのが、「まちづくり」なんだね。いいにゃ!
(NPO法人平塚のら猫を減らす会のみなさんとかにゃお)
『人にも猫にも優しい「まちづくり」を目指す』ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<活動内容や寄附についてのお問合せ先>
NPO法人平塚のら猫を減らす会 https://www.hiraneko.com/
NPO支援グループ
電話 045-210-3703
ファクシミリ 045-210-8835
このページの所管所属は政策局 政策部NPO協働推進課です。