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更新日:2023年7月5日

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第11期第1回神奈川県男女共同参画審議会議事録(その2)

第11期第1回神奈川県男女共同参画審議会議事録(その2)

<岩田会長> 
ジェンダー統計の整備のあり方の中で論点になると思いますね。他にはよろしいでしょうか。
それでは私からお願いしたいと思います。まず資料2-3で⑥「25~44歳の女性の就業率」について、これは正規と非正規に分けた統計を基本目標にできればいいのですけれども、仮に目標値にはできないとしても、参考数値としては載せて、推移を追う必要があると思います。
二点目ですけれども、⑨に関連して「母子家庭等就業自立支援センター事業における就業者数」について、なぜこの数字が使えないかということについての説明が欄外に書いてありますけれども、これがいいのかどうかというのはありますけれども、ひとり親の人たちが経済的にどういうふうに自立できているかということを見る指標は、やはり必要ではないかなと思います。また、自立支援センターの就業者数も、参考数値には是非残していただいて、なぜ伸びないかというのはいろいろ事情があると思うのですけど、それは説明責任を果たせばいいので、あるいは何か改善する余地がそこから見つかるかもしれないので、これは参考数値としては少なくとも残していただくということと、それに代わる経済的な自立に関するデータを目標に入れていただきたいと思います。
それから、参考数値に多いのですけれども、データが男女の計になっているものが多いのですね。これは、数字がないのか、ただ示していないだけなのかというのがあると思いますが、今回は、重点目標5でジェンダー統計とうたっているわけですから、目標値は当然ですけれども、参考数値についても、原則はすべて男女別でとっていただきたいと思います。
資料2-3、2-4については、ここで一区切りとさせていただいてよろしいですか。また時間があったら最後に戻ってください。それでは最後の資料2-5についてですけれども、第5次プランの全体構成についてですが、これについてご意見おありの方いらっしゃいますか。結斐委員どうぞ。


<太田バークレイ委員>
4ページの一番上の下線がついている「当事者目線に立ち」というところなのですけれども、当事者目線に立つというのはすごく大切で、私たちの議論していることは、当事者の方たちに役に立たないと仕方がないと思います。ただ、私も自分の事務所の中でダイバーシティなどの話をしていて時々困るのは、上の世代でもう当事者でない人たちに、私たちにこうしてあげるとかこうしなさいとダイバーシティについて言われるときに、上の世代の彼ら彼女たちはその当事者目線に立って考えたからと言うのだけれども、でもそのプロセスに私たちは入っていないので、そこで齟齬が生まれてしまうところがありました。「当事者目線に立ち」というのは言葉としては大事です。ただ、私は、そのプロセスの中に必ず当事者が入っていなくてはいけないと思っていて、問題が何であれ、私たちもほぼ毎月、これから今年集まりますけれども、テーマによっては、例えばジェンダー平等の話をするのであれば、LGBTQ当事者や、アライとして活発に活躍している方を取り入れて意見を聞く、反映させるとか、ひとり親の議論になったらその方たちを呼んで意見を聞くとか、実際に、私たちが意識的に当事者の目線を取り入れているということを見せないと、「当事者目線に立ち」というのは、私はちょっと怖いというか、引け目を感じるところがあるというのが正直なところです。

 

<岩田会長>
とても大事なご指摘だと思いますが、今の点について事務局からは何かご説明いただくことはありますか。

 

<事務局>
当事者のご意見を聞かないと当事者目線とは言えないということですが、この審議会の中にそういった方々をお呼びしてご意見を聞く時間を作るのは、現状非常に難しいと考えております。

 

<太田バークレイ委員>>
私もそれは承知していて、私たちも時間が限られているし、会う回数も少ないので、ただ、そのプロセスとして、この場所にいなくても、例えば事前にアンケートをとるとか、インタビューするとか、何かしらの形でプロセスに含まれていることが見せられたらいいなと、アイディアベースですが思っています。

 

<岩田会長>
本当にとても大事なことだと思うのですけれども、限られた時間で、審議会として何ができるかということだと思います。素案ができたときに、パブリックコメントを県民に求めますよね。そのプロセスの中で、それほどたくさんはできないかもしれませんけれども、特に今回私たちが重要であると思う領域について、関係する団体やグループから、時間をとって、一般的なパブリックコメントとは別に、事務局で何らかの形で意見を聞いていただくというようなことはできるかもしれないなと思いますが、ご検討をいただけないでしょうか。川島委員どうぞ。

 

<川島委員>
今の当事者意識にかなり関係しているのですけども、いわゆる若者や若年層あるいは子どもたちの意見も取り入れるというようなプロセスが、どこかにあればいいなと思いました。私はこども家庭庁の創設に関わってきたのですけれども、こども家庭庁の一つの基本理念に「こどもまんなか」ということがあって、子どもの意見を聞き入れると、今回のこども家庭庁の導入をきっかけに、そういうふうに日本が変わってきているわけです。小学生に聞こうと思ってもなかなか難しいところかもしれないのですけれども、少なくとも高校生、遅くとも大学生の意見を聞くということは、彼ら彼女らの意識、若年層や若者の意識改革にも繋がるのと同時に、彼ら彼女らの意見をやはりこの男女平等にどう取り入れるかというのはとても大事だと思います。私は、鈴木委員が所属されている日本女子大学で毎年二回講演をしているのですけれども、女子学生たちも、彼女らのお父さんお母さんが、古い、私どもの世代と同じなので、やはり男はこうだ、女はこうだみたいな家庭で育ってきている学生が日本女子大学にもたくさんいて、私の講演が始まると、そういう考え方もあるのですねという反応を結構もらうのですね。繰り返しになりますが、彼女らの彼らの若手若者たちの意識を変えることにも繋がるのと同時に、やはり若者たちの意見をこのジェンダーにどう取り入れるかというのはとても大事なので、こども家庭庁の理念のように、子どもの意見を聞くというのを是非どこかのプロセスに入れていただいたら、とても良くなるのではないかなと思います。

 

<岩田会長>
先ほどの結斐委員のご意見と合わせて事務局で検討していただきたいと思います。委員の中には、大学で教鞭をとっていらっしゃる方、大学で講演することが多い方もいらっしゃいます。場合によってはそういう方の力も借りて、何らかの形で若い方、学生の意見を聞くというのはできるかもしれないという感じもいたしましたので、事務局でご検討ください。それでは資料2-5については他にご意見ありますか。鈴木委員どうぞ。

 

<鈴木委員>
前回の審議会に参加できなかったので、議事録を拝見したのですけれども、今回、「ジェンダー平等社会へ」ということを基本目標に掲げることになったのですけれども、その言葉の説明は、「I(ローマ数字の1)計画の基本的考え方」の初めの部分で説明されるという理解でよろしいのでしょうか。というのは、私も「ジェンダー平等」という言葉を使いたいなと思いつつ、まだ、「男女共同参画」という言葉とどこが違うのかとか、難しいところもあるのかなと思っていたので、今回「ジェンダー平等」という言葉を使うにあたって、まず冒頭で、その辺りの考え方を丁寧に書いた上で、基本計画の中身に入っていく方がいいのかなと思っていて、質問をさせていただきました。

 

<岩田会長>
事務局はいかがですか。

 

<事務局>
事務局としても「ジェンダー平等」について、きちんと説明を入れる必要があると認識しておりまして、まず「用語一覧」では、「ジェンダー平等」、ジェンダーとはどういうことかということは説明させていただくつもりです。また、コラムに入れ込むことや、基本目標、基本理念を記載するページにもう少し言葉を追記することも検討しておりまして、今、この段階で確定的なことは申し上げられないのですけれど、どこかに入れ込むような形で検討しております。

 

<岩田会長>
是非よろしくお願いします。それでは白河副会長お願いします。

 

<白河副会長>
2ページの「4計画の進行管理」ですけれども、計画の進行管理は、数値目標を設定し、進捗を確認して評価と、やはり事後になってしまうのですよね。事後に駄目だったというのではなくて、積極的にどうやったら事前に介入できるかということにも取り組んでいけたらなと思います。
それから3ページの「2個別分野ごとの現状と課題」ですけれど、「育児・介護をめぐる状況」は、これはあえて「男女の」と入れていただきたいなと思います。この記載では女性だけの問題のように感じてしまいます。
それから「ワーク・ライフ・バランスをめぐる状況」は、このワーク・ライフ・バランスは意識などの問題ではないので、「働き方とワーク・ライフ・バランスをめぐる状況」など、こういった文言を入れていただけたらと思います。

 

<岩田会長>
井上委員お願いします。

 

<井上委員>
今の白河副会長の最後の意見に大賛成で、岩田会長からも先ほどありましたように、いろいろなところに、事前チェックではないですけれど、行政の手法としては調整ということになると思うのですが、共生推進本部室の調整が入っていたかどうか、そこのところをきちんとしていくということかなと思います。事業実施ではなくて、各部局の調整としての行政手法をどのように取り入れていくか、もしかしたらこの計画と直接関係ないかもしれないのですけれど、審議会としてはすごく重要なところだと思います。
それともう一つ、2ページですが、今回の案も、それから前回の第4次も、「1男女共同参画をとりまく神奈川の状況」から始まっていくわけですね。そのことは素晴らしいし、国の施策との関係も、その前のところで整理されていると思うのですけれども、グローバルな視点で、日本ないしは神奈川県がどういう位置にあるのかということをどこかで書けるといいかなと思います。というのは、男女共同参画、それから先ほどのDVも女性の権利もそうですけれども、先進自治体が国の施策を引っ張る、1975年以降の国の施策の進展は、国連と地方自治体が引っ張ってきたと思っておりますので、世界の中で神奈川県ないしは日本がどう置かれているかということを書けると、グローバルな視点が計画の中に含まれて、私たちも頑張るのだという思いも持てると思いますので、検討をお願いしたいと思います。

 

<岩田会長>
そろそろ予定の時間が近づいてきておりますので、もし、特段のご意見がなければ、今日の議論はここで終わりにしたいと思いますが、よろしいでしょうか。もし追加のご意見があればメールで、7月3日までに事務局までお送りいただければと思います。
今日の議題は以上ですべて終了したのですが、毎回最後に、本間室長からコメントいただいております。ご感想等ありましたらどうぞよろしくお願いいたします。

 

<本間共生推進本部室長>
皆様に様々なご意見をいただきまして、私も、この改定作業の当事者でもありながら、あわせて勉強もさせていただく気持ちで伺っておりました。皆さんの意見を聞いていると、意識の部分が、やはり社会を前に進めていくというか、ドライブさせていくと感じました。そういう熱量みたいなものを、我々の男女共同参画推進プランが後押していける、そういう力を持つ計画にできたらとても良いと思います。
また、「当事者目線」という言葉を今回入れさせていただいたのですけれども、今県では、「当事者目線の障害福祉推進条例」という条例を新たに作ろうとしています。県としては、すごく反省を踏まえた条例という部分もあって、知的障害者の入所施設での話なのですが、利用されている方ご本人にとっては、こういう支援が良いだろうと我々が思い、やっていたことが、実は入所者にとっては必ずしも望んでいたやり方ではなかった、いいと思うやり方ではなかったということに気づいた部分もあります。県側の姿勢、今後の事を見るときの目の置き方については、きっかけは障害者の分野でしたけれども、その分野に限らず、県の様々な施策で「当事者目線」という考え方が大事になってくるのではないかと考え、男女プランでも、この表現を入れてはどうかということで案といたしました。今日この部分にもご意見をいただけたのは、よかったなと思います。
今日も幾つか宿題をいただいた部分もありますが、委員の皆様のお考え、知見をいただきながら、これから一緒に改定に向けて前に進めていけたらいいなと思っております。本日はどうもありがとうございました。

 

<岩田会長>
どうもありがとうございます。事務局から連絡事項を最後にお願いいたします。

 

<事務局>
次回、第2回の審議会は、7月27日水曜日10時から12時に開催させていただきます。第2回は、男女共同参画推進プランとDV防止・被害者支援プランの2021年度実績の評価をしていただきたいと思っております。この二つのプランの評価については、全庁をあげて新型コロナウイルス感染症の対応に注力している状況がありますので、昨年度に引き続きまして一部簡略化した形で、評価をしていただく予定です。また、令和4年5月19日に成立しました「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律」について、開催時点で手元にそろっている資料をお配りして、可能であればご意見をいただきたいと思っています。

 

<岩田会長>
今日も大変ご熱心に、たくさんのご意見をいただき、ありがとうございました。事務局も大変かもしれませんけれども、出された意見を是非、改定素案に十分反映していただきますようお願いしたいと思います。それでは次回は7月27日10時からです。またその時にお目にかかりたいと思います。今日はこれで閉会といたします。

<終>

このページの所管所属は福祉子どもみらい局 共生推進本部室です。