

緊急地震速報は、地震の発生直後に、各地での強い揺れの到達時刻や震度、長周期地震動階級を予想し、可能な限り素早く知らせる情報のことです。
強い揺れの前に、自らの身を守ったり、列車のスピードを落としたり、あるいは工場等で機械制御を行うなどの活用がなされています。
緊急地震速報の特性や限界、利用上の注意
緊急地震速報を発表してから強い揺れが到達するまでの時間は、数秒から長くても数十秒程度と極めて短く、震源に近いところでは速報が間に合いません。また、ごく短時間のデータだけを使った速報であることから、予測された震度に誤差を伴うなどの限界もあります。
緊急地震速報の特性や限界、利用上の注意については、気象庁ホームページ「緊急地震速報の特性や限界、利用上の注意」(別ウィンドウで開きます)をご覧ください。
緊急地震速報「利用の心得」
緊急地震速報を見聞きしたときの行動は「周囲の状況に応じて、あわてず、まず身の安全を確保する」ことが基本です。
緊急地震速報は、見聞きしてから、強い揺れが来るまでの時間が数秒から数十秒しかありません。
その短い間に身を守る行動をとり、揺れが収まるまで行動を続けましょう。
家庭では
- 頭を保護し、丈夫な机の下など安全な場所に避難する。
- あわてて外へ飛び出さない。
- 無理に火を消そうとしない。
鉄道・バスでは
- つり革、手すりにしっかりつかまる。
エレベーターでは
- 最寄りの階に停止させ、すぐに降りる。
屋外(街)では
- ブロック塀の倒壊に注意する。
- 看板や割れたガラスの落下に注意する。
自動車運転中は
- 急ブレーキはかけずゆるやかに速度を落とす。
- ハザードランプを点灯し、周りの車に注意を促す。
緊急地震速報(警報)の発表条件と対象地域
発表条件 |
震度5弱以上を予想した場合、または、長周期地震動階級3以上を予想した場合 |
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対象地域 |
震度4以上を予想した地域、または、長周期地震動階級3以上を予想した地域 |
※ 気象庁ホームページ「緊急地震速報の発表基準の変更について」(別ウィンドウで開きます)より引用
長周期地震動とは
規模の大きい地震が発生した場合に生じる、周期の長いゆっくりとした大きな揺れ(地震動)をいいます(詳しくは気象庁ホームページ「長周期地震動とは?」(別ウィンドウで開きます)を参照)。
長周期地震動階級関連解説表(高層ビルにおける人の体感・行動、室内の状況等との関連)
長周期地震動階級 | 人の体感・行動 | 室内の状況 | 備考 |
長周期地震動階級1(やや大きな揺れ) | 室内にいたほとんどの人が揺れを感じる。驚く人もいる。 | ブラインドなど吊り下げものが大きく揺れる。 | ― |
長周期地震動階級2(大きな揺れ) | 室内で大きな揺れを感じ、物につかまりたいと感じる。物につかまらないと歩くことが難しいなど、行動に支障を感じる。 | キャスター付き什器がわずかに動く。棚にある食器類、書棚の本が落ちることがある。 | ― |
長周期地震動階級3(非常に大きな揺れ) | 立っていることが困難になる。 | キャスター付き什器が大きく動く。固定していない家具が移動することがあり、不安定なものは倒れることがある。 | 間仕切壁などにひび割れ・亀裂が入ることがある。 |
長周期地震動階級4(極めて大きな揺れ) | 立っていることができず、はわないと動くことができない。揺れにほんろうされる。 | キャスター付き什器が大きく動き、転倒するものがある。固定していない家具の大半が移動し、倒れるものもある。 | 間仕切壁などにひび割れ・亀裂が多くなる。 |