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更新日:2023年5月26日

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第十五節 悪性新生物

特別児童扶養手当の判定基準について

1 認定基準

 
障害の程度 障害の状態
一級 身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活の用を弁ずることを不能ならめる程度のもの
二級 身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの

悪性新生物による障害の程度は、組織所見とその悪性度、一般検査及び特殊検査、画像検査等の検査成績、転移の有無、病状の経過と治療効果等を参考にして、具体的な日常生活状況等により、総合的に認定するものとし、当該疾病の認定の時期以後少なくとも1年以上の療養を必要とするものであって、長期にわたる安静を必要とする病状が、日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のものを1級に、日常生活が著しい制限を受けるか又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のものを2級に該当するものと認定する。

2.認定要領

(1)悪性新生物は、全身のほとんどの臓器に発生するため、現れる病状は様々 であり、それによる障害も様々 である。

(2)悪性新生物の検査には、一般検査の他に、組織診断検査、腫瘍マーカー検査、超音波検査、X 線CT 検査、MRI 検査、血管造影検査、内視鏡検査等がある。

(3)悪性新生物による障害は、次のように区分する。

  ア 悪性新生物そのもの(原発巣、転移巣を含む。)によって生じる局所の障害

  イ 悪性新生物そのもの(原発巣、転移巣を含む。)による全身の衰弱又は機能の障害

  ウ 悪性新生物に対する治療の結果として起こる全身衰弱又は機能の障害

(4)悪性新生物による障害の程度を一般状態区分表で示すと次のとおりである。

 
区分 一般状態
歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助のいることもあり、軽い運動はできないが、日中の50%以上は起居しているもの
身のまわりのある程度のことはできるが、しばしば介助がいり、日中の50 %以上は就床しており、自力では屋外への外出等がほぼ不可能となったもの
身のまわりのこともできず、常に介助がいり、終日就床を必要としており、活動の範囲がおおむねべッド周辺に限られるもの

(5)悪性新生物による障害の程度は、基本的には認定基準に掲げられている障害の状態を考慮するものであるが、各等級に相当すると認められるものを一部例示すると次のとおりである。

 
障害の程度 障害の状態
一級 著しい衰弱又は障害のため、一般状態区分表のウに該当するもの
二級 衰弱又は障害のため、一般状態区分表のイ又はアに該当するもの

(6)悪性新生物そのものによるか又は悪性新生物に対する治療の結果として起こる障害の程度は、各節の認定要領により認定する。

(7)悪性新生物による障害の程度の認定例は、(5)に示したとおりであるが、全身衰弱と機能障害とを区別して考えることは、悪性新生物という疾患の本質から、本来不自然なことが多く、認定に当たっては組織所見とその悪性度、一般検査及び特殊検査、画像診断等の検査成績、転移の有無、病状の経過と治療効果などを参考とし、認定時の具体的な日常生活状況等を把握して、総合的に認定する。

(8)転移性悪性新生物は、原発とされるものと組織上一致するか否か、転移であることを確認できたものは、相当因果関係があるものと認められる。