初期公開日:2023年9月28日更新日:2025年5月7日
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第3回 黒岩知事と当事者とのオンライン対話
令和5年9月26日に開催した「黒岩知事と当事者とのオンライン対話」で当日ライブ中継をした映像です。
令和5年9月26日に開催した「黒岩知事と当事者とのオンライン対話」の結果概要を掲載しています。
※意見募集は令和5年11月26日で終了しました。
企業における就労事例や、多様性にあふれる職場づくりにおける障がい者雇用の可能性について、障がい当事者や雇用企業、支援機関を交えて意見交換を行います。
神奈川県 情報公開広聴課長
皆様本日はお忙しい中お集まりいただきましてありがとうございます。
ただいまより、第3回黒岩知事と当事者とのオンライン対話を始めます。
本日のサポート役を務めます、情報公開広聴課長の望月と申します。よろしくお願いいたします。
この対話は、様々な課題に対する当事者の皆様の生の声を知事が直接伺い、当事者目線の意見を得ることで、今後の県の施策につなげていくものです。
この様子はYouTubeでライブ配信を行うとともに、アーカイブで県のホームページにも掲載いたします。
今回のテーマは障がい者雇用です。
企業における就労事例や、多様性溢れる職場づくりにおける障がい者の雇用の可能性について、障がい当事者や雇用企業、支援機関の方々を交えて意見交換を行うものです。
本日は1時間、14時までを予定しております。
YouTubeをご覧の皆様、ぜひ、Twitter改めXからご意見をお寄せください。
それでは、意見交換に先立ち、黒岩知事からご挨拶申し上げます。
知事
神奈川県知事の黒岩祐治です。本日はご参加いただきましてありがとうございます。
この当事者とのオンラインの対話は、4月の選挙のとき実験的にやってみたんですね、いろんなテーマに分けてですね。
当事者の皆さんと繋がって生の声を聞くということやってみたんですけどこれがすごくよかったですね。これは選挙期間中だけではなく、知事になった後も続けようと思ってやっております。
今回知事になってから3回目になりますけども、今日のテーマは障がい者雇用ということですね。
神奈川県は7年前の津久井やまゆり園事件、大変悲惨な事件がありましたけれど、そこから立ち直ろうという中で、様々なプロセスを経て今年の4月から当事者目線の障がい福祉を、条例を施行することになりました。
私もそのプロセスを通じて、当事者の皆さん、障がい当事者皆さんといっぱい議論を重ねてきたんですけれども、議論すればするほど、皆さんの素晴らしい可能性というものを感じていたんですね。その可能性をうまく引き出すような流れをつくれば、いろんな障がいを持っていらっしゃる方の力というのをどんどんどんどん活用できるだろうなと思ったんですね。
この障がい者雇用というのも異次元の障がい者雇用、びっくりするぐらいの障がい者雇用の実態を、この神奈川から作り上げていきたい、そう思ってるところでありまして、そういったことをするためにどんなことが課題になっているのか、まさに現場の生の皆さんの声を、聞かせいただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
神奈川県 情報公開広聴課長とゲストの皆様
それでは参加者の皆様からご挨拶をいただきたいと思います。こちらからお名前をご紹介させていただきますので、一言お願いいたします。
まず、障がい当事者の方です。本日は3名ご参加いただいております。
1 「株式会社ビックカメラ、ポイントサービスセンター」社員の鈴木様です。本日は仮名でご参加いただいております。
よろしくお願いいたします。
ビックカメラに勤務しております鈴木と申します。
ポイントセンターでポイントカード管理の業務を行っております。
視覚障がいになり、障がい者手帳を取得しております。本日はよろしくお願いいたします。
2 「有限会社川田製作所」社員の佐々木彩花様です。
私の名前は、佐々木彩花です。出身は静岡県熱海市です。年齢は27歳です。
2016年3月に高校を卒業し、翌月川田製作所に入社しました。今年で8年目になります。
趣味は、休日にゲームセンターでカードゲームで遊んだり、ショッピングモールで好きな場所を周ったりして満喫することです。
今日は友達や通っていた高校の先生方、家族等も応援してくれています。
私の得意なことは、一度決めたことは最後までやり抜くことです。
苦手なことは、臨機応変の対応をすることです。どうぞよろしくお願いします。
3 「有限会社川田製作所」社員の中武矢輝様です。
自分の名前は中武矢輝です。出身地は小田原市です。年齢は27歳です。
2014年3月に小田原支援学校を卒業し、同じ年に川田製作所に入りました。今年で10年目になります。
今日は黒岩さんと話せることが初めてなのでちょっと緊張していますが、よろしくお願いします。
障がい当事者の上司の方でいらっしゃいます
4 「株式会社ビックカメラポイントサービスセンター」課長の山内真志様です。
ビックカメラの山内と申します。よろしくお願いいたします。
私は販売店のビックカメラで勤務しておりまして、普段はグループのビックカメラ、コジマ、ソフマップ、こちらのポイントカードの管理の業務を行っております。
またですね企業の在籍型ジョブコーチといたしまして、他部署の障がい者の雇用や定着のお手伝いというのを行っております。
今回はこのような機会をいただきましてありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。
5 「有限会社川田製作所」代表取締役、川田俊介様です。
ご紹介いただきました川田製作所の川田です。
川田製作所は神奈川県小田原市にある、53年経つ製造業になります。金属の部品を量産するという仕事をしています。
今日はこのような機会をいただき誠にありがとうございます。当社の事例も中小企業の障がい者雇用の事例として、ぜひ生の声というのをこの場で届けられたらと思っています。どうぞよろしくお願いします。
就労支援を行う団体の立場から二名ご参加いただいております。
6 「NPO法人かながわ精神障害者就労支援事業所」の会事務局長、また、「一般社団法人SPIS研究所理事」の吉野敏博様です。
吉野です。私はかながわ精神障害者就労支援事業所の会というところで、この法人は企業が集まってできている法人なんですが、その法人が運営する就労継続支援というところでも職員をしています。
今ご紹介いただきましたとおり就労支援では、一般社団法人SIPS研究所というところに所属して、この後でご紹介させていただきます、SPISという働く精神に障がいのある方の体調や精神状態、コミュニケーションを見える化して、コミュニケーション活発化する雇用マネジメントツールを使用して、当社の方は企業支援をしています。今日はどうぞよろしくお願いいたします。
7 「社会福祉法人よるべ会障がい者就業・生活支援センターぽけっと」所長で、今回のコーディネーターをお願いいたします、恩蔵幸一様です。
はじめまして、支援センターぽけっとの恩蔵と申します。
こういう場を用いまして、本当に感謝申し上げます。短い時間でございますけども、よりよい意見交換ができるということで期待しておりますので、皆さん、活発に意見交換できると思います。よろしくお願い申し上げます。
神奈川県 情報公開広聴課長
お願いいたします。それでは意見交換に移ります。本日は3つのパートに分けて対話を行います。
対話ごとに参加者の方からお話しいただいた後、知事からコメントし、質疑を行います。それでは進行を恩蔵様にお願いしたいと思います。
よろしくお願いいたします。
司会(恩蔵様)
では改めまして、本日司会進行をさせていただきます、ぽけっとの恩蔵と申します。
ではですね、今回、3人の方からお話をしていただけるということで、まず鈴木さんの方からよろしくお願いいたします。
鈴木様
鈴木と申します。よろしくお願いいたします。私が行ってる業務についてまず説明させていただきます。
店舗や関係部署から、ポイントカードに関しての事前相談をいただく、また、弊社のポイントと他社のポイントの交換手続き、パートメンバーからの質問相談、シフトの調整等を行っております。
続きまして、周囲のメンバーや職場に対して感じていることをお話いたします。
私は2011年頃に視力が低下しまして、手帳を取得しておるんですが、会社からは、文字が見やすいように、大きいモニターを提供していただいたり、あとは、他のメンバーからは、業務書類が見やすいように文字を大きく印刷してもらったりという配慮をしていただいております。
続いて、時間に関しても配慮をしていただいておりまして、通勤ラッシュを避けた出勤ができるようなシフトを組んでいただいたり、あとは通院のためにお休みをいただけるという配慮をしていただいております。
これらの配慮があって、障がい発生前と同じ業務で勤務ができております。
続いて、今行ってる業務についてのやりがいについて2点お話をいたします。
1点目は、お客様にご満足いただけたと感じた時。
店舗からの質問、相談を受けることが多いんですけれども、問題解決のために提案したり、店舗担当者と協力をしてお客様の問題を解決できた時、店舗にいらっしゃるお客様が喜んでいただいたという実感ができた時にやりがいを感じます。
2点目は業務達成について。
ポイントセンターにはパートメンバーにも障がい者が多くいらっしゃるんですが、メンバーごとに異なった方法で意思疎通を行う必要がありますが、彼らと協力をして業務が達成できたときにやりがいを感じます。
最後に、自身の障がいについて、周りに周知してほしいことをお話いたします。
業務に関して言えば、体調不良で視力がさらに悪く見えにくくなってしまうことがあります。
特に状態が悪いとき、目がチカチカしたりかすんだりしてしまうことがあります。
不調がある時、無理に業務を続けてしまうと、頭痛や目の痛みが発生してしまう場合がありますので、症状が悪いときには周りのお話をして、休憩をいただくなどの対応をしていただきます。
また、普段の生活に関して特に困ることが、枝が広がってる街路樹などに気づきにくいことです。
以前歩道を歩いてるときに広がった街路樹に気づかず、顔に当たってしまったことがあります。
その時はけが等はなかったのですが、万が一、目に入ってしまった状況を考えると、恐ろしくなります。
行政には、人に当たりそうな高さの街路樹の枝等突起物には対応いただけると非常にありがたいです。
私からは以上になります。ありがとうございました。
司会(恩蔵様)
ありがとうございました。
鈴木さんのこのやりがいを喜んでもらう、お客様の満足、そしてこの達成感というところ、そして配慮していただいてるビックカメラ様。
あとは行政の方の要請といったところで、まとまったご意見ありがとうございました。
では続いて佐々木さん、よろしくお願いいたします。
佐々木様
先ほど紹介にもいただきました。佐々木彩花です。続いては、普段の仕事についてお話したいと思います。
普段は事務の作業や生産管理の仕事をしています。
1年目は電話応対や、来客対応、消耗品管理や受注票など、ごく当たり前な作業が多かったのですが、3年目以降からは、請求書作成、勤怠給与、社会保険、雇用保険の手続き等、様々な仕事に関わっています。
生産管理の仕事は、材料仕入れや指示書の発行をしています。
なぜこの会社に入社したのかというと、求人票にたまたま障がい者雇用で社会貢献されていることが書いてあったので応募し、入社しました。
そして私が入って苦労したことは、まずは電話応対です。
電話応対の時は、何を話せばいいかわかりませんでした。電話応対の時のセリフを作って、マニュアルとして作ったことがありました。
材料の計算はそもそも知らないので、計算のやり方を覚えるのが大変でした。でも、どういう仕組みか理解してわかるようになりました。
仕事をして工夫したことは、私は曖昧な指示をされるのが苦手なため、やる日を決めてスケジュール化。
ミスが許されない作業、売り掛け買い掛けなどは、チェックシートを活用しています。
周りの人との関係では、私の会社は外国人がいるのですが、フィリピン人とベトナム人です。
ベトナム人の友人が今までいなかったので、入った当初はベトナムの人と最初はどのように接すればいいかわかりませんでした。
でも、最近は少しずつベトナム語を教えてもらう仲になりました。
そして仕事の目標、普段心がけていることを話します。
会社にて当たり前のことではあるのですが、どんな時も挨拶、返事、笑顔は絶対に忘れないようにしています。
いつも毎朝会社に出社をした時は、朝元気な挨拶をすることを心がけています。
仕事で嬉しかったことは、ミスが少なかったり、仕事がスムーズに終わることができたことは、達成感を味わうことができてとても嬉しいです。
そんな感じで、7年半過ごしてきました。私からは以上です。
司会(恩蔵様)
はい、ありがとうございました。
私も先日川田製作所様にご連絡をしたときに、佐々木さんが元気よく電話に出られたっていうところで、私も元気になりました。
そして、臨機応援が苦手だっていうところで、見える化ですね。そのチェックシートも含めた上で、外国の方と初めて話す、対人関係の支援も広がったということで、元気はつらつな佐々木さん、どうもありがとうございました。
では、続いて中武さん、よろしくお願いいたします。
中武様
皆さんこんにちは。普段働いている仕事内容は製造現場でプレス加工というのをやっています。
1時間、400個分を作ります。各プレスによって違います。
仕事をしてよかったことは、周りの人がわからない時にサポートしてくれるのがよかったなと思いました。
あと、周りの人との関係は、オンオフがしっかりしている人たちなのでいいと思いました。
お金を稼いでよかったこと。自分はお祭りが大好きなので、その時にお母さんにお小遣いをもらいます。
友達とか知り合いとかにあった時にも、お金をもらえます。
仕事の目標、心がけていることは、傷、不良を出さないようにしたいです。
一つ一つ、コツコツやりたいです。仕事で嬉しかったことは、イベントがあることがうれしかったです。夏はバーベキューがあります。
秋は日替わりツアーというのがあります。山梨と静岡に行きました。
冬はクリスマス会というのがあります。それもイベントができてよかったです。以上です。
司会(恩蔵様)
はい。ありがとうございました。
中武さんもプレス加工、私は一度見させてもらったことあるんですけども、すごく集中して一生懸命やってるなっていうところ、川田製作所さんに貢献してるなというところで感じておりました。
また、不良を出さないというところ。あとは、この後、知事とお話できると思うので、緊張すると思います。楽しみにしてください。
中武様
ありがとうございます。
司会(恩蔵様)
ありがとうございました。それでは知事、皆様のご意見を踏まえて質問やコメントをお願いいたします。
知事
皆さんとてもすばらしいお話いただきかせいただいてありがとうございました。
鈴木さん。ちょっと私、障害の具合がいまひとつわからないんですけども、完全に見えないわけじゃないんですね。
鈴木様
鈴木でございます。完全に見えないわけじゃなくて視覚障害の手帳で6級をいただいてまして、眼鏡をかければある程度文字とかも見えますし、業務させていただくことができております。
知事
そういう障がいのある前から今の仕事をやってらしたんですよね。
鈴木様
はい。さようでございます。
知事
それで、だんだん見えなくなってきたわけですね。
鈴木様
2011年に網膜剥離がありまして、そこから一気に目が悪くなりまして。
知事
もともと障がい者として雇用されたわけじゃなくて途中からなってしまったんですね。
鈴木様
はい、さようでございます。
知事
それも会社がうまくそういう対応してくれたわけですか。
鈴木様
はい。さようでございます。
知事
なかなかそれはすごいですね、後でその辺りを聞いてみたいと思いますけども、あと通勤の時にやっぱり道を歩いてると、さっきぶつかったことがあるとおっしゃってましたよね。やっぱりたくさんありますか、まだまだ。
鈴木様
都会とかでは少ないんですけれども、住宅地とかの街路樹があるところだと、やっぱり気を使いますね。
知事
いつもは杖をついてらっしゃるんですか。
鈴木様
杖はついてないんです。
知事
用心しながら行ってるということですね。チェックしておかないとですね。
鈴木様
はい、ありがとうございます。
知事
ありがとうございます。
佐々木さん、随分難しい仕事も今頑張ってやってるみたいですね。すごいですね。
佐々木様
自分がまさかこんなに関われると正直思っていなかったので、最初は難しくても、調べたりしてやっています。
知事
へえ。すごいですね。
わたしは佐々木さんの障がいがよくわからないんですけども、私のところにあるのは、高機能自閉症って書いてあるんですけども。
佐々木様
発達障害ですね、いわゆる。
知事
発達障害なんですか。
佐々木様
はい。
知事
でも、そんなふうに感じないんですけどね。
佐々木様
よく普通、皆さんに言われるんですけれども、私は目立ちにくいと。
知事
障害がですか。
佐々木様
はい。昔は、小さい時は知的障害あったんですけれども、小学校6年になる前に高機能自閉症と診断されてという感じです。
知事
でも、やっぱりそういう努力によってそういうのを乗り越えてきたんでしょうかね。
佐々木様
そうですね。
知事
なるほど。
佐々木様
小学校5年生が終わる頃に病院に行って、私はその時はまだ小学生だったので、障がいのことをあまり理解していないのですが、後々家族に聞きました。
知事
でもさっきね臨機応変が苦手だとおっしゃったけど、今のやりとり見てて、これは全部臨機応変で立派ですよね。
佐々木様
でも普段はちょっと困ることはあります。
知事
そうですか。でも、臨機応変、苦手じゃないですよ。保障しますよ。これ完璧に臨機応変ですよ、会話なので。
佐々木様
すごい急な予定の変更が苦手なんですよ。本当は。
知事
そうですか。
佐々木様
そうです。例えば今日約束しようねみたいなことがあるじゃないですか。明日の何時集合ね、みたいな約束をするじゃないですか。
それが急に変わりましたって言われるとちょっとえって、そういうのもちょっと苦手なんですよ正直。
知事
それはでも、佐々木さんだけじゃないですよ。そんな人たくさんいます。
急に変わったのってみんなびっくりしますよ。そうです。
佐々木様
そうですよね。
知事
大丈夫ですよ。ありがとうございました。
中武さん。充実して楽しそうですね。
中武様
そうですね。はい。
知事
川田製作所に入る前はどんな生活だったんですか。
中武様
小田原のほうあんのぞみというところがあって、そこで働いてたんですけど、そこから外で働かないかと職員さんから言われて、
そこから普通に入ってきました。ここに。
知事
そうですか。顔がとてもニコニコしていて、いい感じですね。
中武様
ありがとうございます。
知事
やっぱりやりがいがあるから。
中武様
やりがいが、そうですねありますね。
知事
プレス加工は難しそうですね。
中武様
プレス加工はものすごく難しいですね。
知事
それをそこの川田製作所行ってから教えてもらったんですか。
中武様
そうですね最初。
知事
何をプレスしてるんですか。
中武様
車の一部の部品とか、あとはいろんな部品を作っています。
知事
そうなんですか。それはすごいですね。
中武様
ありがとうございます。
知事
その部品が不良品だったら事故に繋がってしまいますね。
中武様
そうですね、事故とか、そういう何か問題とかになっちゃうんで。
知事
素晴らしいですよ。
中武様
あと、言い忘れていたのですが、前までアパートに住んでたんですけど引っ越しをしました。
知事
どこにですか。
中武様
鴨宮の近くですね。
知事
アパートじゃないんですか、これは。
中武様
一軒家です。
知事
一軒家。
中武様
はい。
知事
何人で住んでいるのですか。
中武様
3人です。
知事
それはご家族ですか。
中武様
はい。
知事
アパートとどちらがよいですか。
中武様
アパートの方がいいですね。前までいた家はちょっとここまで行くというのはすごい大変だったんですよ。なので、何か信号とかがもう引っかかってなかなか行けないとか、そういうことがあったので、そうですね。あと雨も大変でした。
雨の時も歩きで行かないといけなかったんで、自転車が使えなかったんで。
知事
普段は電車ですか。
中武様
普段は自転車なんですけど。
知事
自転車ですか。
中武様
歩きでここまで来るというのはすごい大変でした。
知事
はいどうもありがとうございます。
恩蔵さん、戻します。
司会(恩蔵様)
はい、ありがとうございました。中武さん、知事とこんな長い時間話せてよかったですね。
中武様
黒岩さん、テレビしか見たことがなかったので。
司会(恩蔵様)
今日はゆっくりいい夢を見られそうですね。
中武様
そうですね。
司会(恩蔵様)
では引き続いて、企業における就労事例ということで次のパートに移ります。
それでは山内様、お願いいたします。
山内様
はい。改めましてビックカメラの山内と申しますよろしくお願いします。
早速でございますが、私たちの取り組みについてご案内させていただきます。
まず、雇用の状態なんですが、ビックカメラは全国に展開させていただく販売店でございます。
全国で約150名の障がいの方に勤務いただいておりまして、本年度は法定雇用率をクリアしているという状態でございます。
続きまして、働きやすい職場作りの工夫をしていることについてお話をいたします。
私たちの職場は、身体や精神等、いろいろな障がいの方に勤務いただいておりまして、そのために、業務内容、業務量の調整、あとは業務の引き継ぎ等で工夫をさせていただいております。ちょっと画面を共有させていただきます。
はい。大丈夫でしょうか。
こちらが、メンバーに行ってもらう業務の一覧となっておりまして、この縦軸が業務の一覧ですね。
そして、横軸のところに各メンバーの名前が実際入っているという状態になっております。
この表を基に、大きく3つの工夫をご紹介させていただければと思います。
1点目が、まずメンバーのスキルというのを把握することで、業務分担というのをやりやすくしています。
毎日同じ作業をしてしまうとやはり飽きとかが出てしまう可能性がありますので、できる限りローテーションをつくりやすくするということが1点。
また、管理側として言うと、シフトの作成ですとか業務の割り振り、これが行いやすくなりましたということです。
2点目が、この業務の内容というのが一目でわかるようになっておりますので、これによってメンバー本人が覚えていない業務っていうのがわかるようになっています。
そのためですね、スキルアップの目標というのが明確になっています。
また、人員が少ない業務であったりとか、停滞している業務に対して手伝いを言い出しやすい、積極性に繋がってくるかなっていうふうに考えています。
3点目でございますが、両方を細分化することで、引き継ぎですとか、共同作業というのを極力なくして、1人で進める業務というのを増やしています。
先ほど申し上げました通り、いろんな障がいの方が勤務いただいておりますので、例えば耳が聞こえないであったりとか、声の発声が難しいとか、あとコミュニケーション自体が苦手とか。
そういった方もですね、同じ職場同じ業務が行えるようになっておりまして、何か質問等がありましたら、パソコンのチャットツールとかを使って直接社員の方にしてもらうというような形で工夫をさせていただいております。
その結果、障がいの方だからこの業務ではなくて、このスキルを持っているのでこの業務というようなことになりました。
なので、障がいの種別で仕事を考えるのではなくて、個人の業務を、個人の能力で業務を行ってもらう。
これは正直言うと健常者の業務と変わらないのかなというふうに考えながら業務を行っていただいております。
最後になりますが、障がいの方を雇用しているメリットとして感じている部分はいろいろとあるんですが、今回2点お話させていただきますと、まず一つ目が、私たちは販売店、お店でございますので、障がいの方が安心して働ける会社なのであれば、障がいの方も安心してお買い物が楽しめるお店になるんじゃないかなというふうにまず考えております。
また2点目でございますが、弊社でもやはり例えばメンタルや病気等から、先天性ではなくて中途障がいになる方もいらっしゃいます。
その時に、今まで頑張ってくれていた仲間、それと、これからも頑張ってほしい仲間、そういったときでも安心して働けるのがいい会社じゃないかなっていうふうに考えておりますので。
これがやはり積極的に雇用をするメリットというふうに、普段取り組んでおります。私からは以上でございます。
司会(恩蔵様)
ありがとうございました。山内さんは、企業型在籍ジョブコーチということで、個に合わせた合理的配慮、いわゆるそのマッチングだとかその適性、そしてその可視化ですね、皆さんにそのモチベーションの向上、見つけるための、また見いだし方の今後の展望というところもすごく細かく見ていただいてるなと思います。そして仲間、安心。素晴らしい言葉ですね。ありがとうございました。
では、続いてですね、川田製作所の川田様、お願いいたします。
川田様
それでは川田製作所の事例を紹介させていただきます。スライドを共有します。
先ほど紹介しましたが、川田製作所はこんな感じの会社です。社員は17人いる会社で金属プレス加工金型製作をしています。
作っているものなのですが、先ほど部品いろんな部品って中武くんが言ってましたけどこういういろんな部品を作ってるという会社になります。
最終的にはこういう車とかパソコンとかプリンターロボットとか、そういったものの中に入る部品を量産するといった仕事になっています。
これは、会社の集合写真ですね、17名と少ない会社ですが、丸をつけているところは先ほどお話した佐々木さんと中武さんになります。
会社の今の従業員の構成なんですが、17人いるうちの障がいのある方、外国籍の方もいて高齢の方もいらっしゃると。
そういう多様な人が働いてる職場になります。会社としてはこういういろんな方々が働く中で、多様な共生型の町工場ということで取り組んでいます。多様性を受け入れて、これをむしろ力としていくような、そういった強い会社になりたいと思っています。
実際どんなことやってるかというと、結構細かいことをいろいろ取り組みとしてやっています。
やっぱり企業の風土というのは非常に大切だと思ってますし、私もこの会社に入ったのが13年前ですが、自分の会社のいいところというのを考えながら、それをより伸ばしていきたいという思いで、いろんな取り組みをしています。
ライフワークバランス的なこと言うと、有給取得率が100%あるというのは、当社の自慢の一つでもあります。
障がい者雇用のきっかけは、48年前、1975年に、施設の職員さんが飛び込み営業みたいな形で会社に入ってこられて、うちの施設の方を雇用してもらえませんかという、提案をいただいて、それで聴覚障がいの方を雇用し始めたのがきっかけです。以降48年間、誰かしら障がいのある方が働いてるといったそういう職場になります。
先ほど中武君が言っていたプレスの仕事というのをちょっと動画を用意したので、動画で紹介します。
こんな感じで機械の前に立って部品を機械にセットして、スイッチを押して、加工したものを取り出すというものです。非常に速いスピードで彼もやっているっていうのがわかると思いますし、実はこの中で、検査ですね、部品に異常がないかなんていうことも確認しながらやってくれているので、スピードもそうですし品質というのもすごく大事にしてやっているところです。
なので、決して簡単な仕事じゃないなという。
会社で彼に対して配慮した事例、工夫した事例を一つ紹介します。こんな感じで。あれは大きな数を数えるのが苦手っていう特徴があったのでそれに対して会社で、この数取り器というのを用意して、数を数えなくても、この数取り器をぽんと押せば、数が数えられるっていうような工夫をしたことがありました。実はこの後、彼のために用意したこの数取り器が他の社員からも好評で私にも欲しいって話になって、これを何台も買ってみんなに使ってもらってるっていうことです。
それからもう1人佐々木さんですね、佐々木さんはもう本当に入社して7年で、非常にたくさんの仕事を覚えてくれました。
昔は税理士さんとか社労士さんとかに頼んでいた仕事を、今は彼女がやってくれてるというぐらい、活躍してくれています。彼女の事をスーパー総務っていうふうに思う。嬉しそう恥ずかしそうにしているところです。
それから1時間に何個つくれるかというのも会社にとっては重要なので、そういった取り組みは全社を挙げてやっています。
コロナになっていろいろ時間ができたっていうのもあるんですがみんなでこう、生産性を上げようなんていう目標を立てて、これは障がいのあるなしにかかわらず、全社一丸で取り組んで、こういった生産性の向上取り組みをしているということがあります。
生産性の話を最後にしましたが、彼女たち、中武君や佐々木さんがいることで、生産性以外の部分、見えない部分でも非常に会社にとっては、先ほど元気な姿を見ていただきましたけど、そういった会社の雰囲気というのは非常に良くしてくれてるということに感謝しているところです。
川田製作所からは以上です。
司会(恩蔵様)
川田さんの今のこのパワーポイントを見て、多様性の働きというのが非常にこう見えてくるなというところは感じました。
そして、このボトムアップ活動とか、外国人の配慮。そしてこの45年前から、障がい者雇用にご縁があったというところで、今佐々木さんや中武さんのような人材に出会うということに、とても素晴らしい流れだなと感じました。
はい、では、それではですね、知事、皆様のご発言を踏まえて、質問やコメント、お願い申し上げます。
知事
やっぱりすごい工夫されてるんですよね。
山内さんのお話を聞いて、その業務を一覧にして、その人にどんな能力があるのかということを見ていくというか、さっきおっしゃってましたけど、別に障がい者の人だけじゃなくて、うちの職員みんなそれでやった方がいいかもしれないとそんな感じしますよね。これはもともと何かそういうものがあったのですか、そのやり方というのが。
山内様
正直に申し上げますと、障がいの方のために始めたというよりも、業務の効率化とか、属人化した業務の撲滅、それをまず最初に始めまして、その結果、これは社員とか役職者ではなくても本来できるよねという業務が見えてきて、それをパートの人でもできるようにしようと言ってマニュアルを作る。
そうした時に、これって別に健常者に限らず障がいの方でもできるのであれば、雇用のチャンスというのを障がいの方まで広げられるんだとしたらそっちの方が今の特に時勢でもいいよねというところになりましたので、そういった結果、チャンスが広がったっていうふうにむしろ考えてます。
知事
そういうことがあって障がい者雇用がうまくいってる話というのは、要するに横展開というか、他のいろんな会社は知っているのでしょうか。どうなんでしょうかね。
山内様
そうですね。やはりビックカメラのグループ内というところでは、ある程度共有が出来始めているというふうには思いますが、やはりまだまだその業務の切り分けが難しいというところもありますので、そういったところで私自身ジョブコーチとして現場に入らせていただいてお手伝いをするということを今行っている状態です。
知事
さっき冒頭で鈴木さんが途中から目が障がいになってきたという中で、自然にこう続けられたっていうのは、そういう仕事を細分化してのやり方があったからだったのでしょうね。
山内様
そうですね。それにやはり当然なんですけれど、今までやっぱり頑張ってきてくれていたので、鈴木さんは。
だとしたらではどうしたら働けるっていうのを素直に聞いて、じゃあそれをやっていこうよっていうふうに取り入れられたのと、会社としても、それならいいよどんどんやっちゃいなっていうふうに言ってくれたというのが、すごく動きやすくてよかったなと感じています。
知事
はい。そうでしょうね。多くの企業に知って欲しいなって思いまして、非常に具体的な話なので。
これが広がってくると、いろんな会社も障がい者雇用もっと広げていけるのかなってすごく思いましたよね。
山内様
はい。すごくいいことだと思いますので、可能であればどんどん他の会社も取り入れたらいいのではないかと本当に思います。
知事
川田さんはもともとは富士通にいらっしゃったのですか。
川田様
そうですね、40歳までです。
知事
40歳までですね。その前に川田製作所の今の障がい者雇用というのは、先代のそういうなんというか、企業哲学みたいな、そういうことがあったんですか。
川田様
そうですね、先代の時に雇用してそのままずっと続いてきというところです。私が会社に入った時にその部分というのは非常にいい会社の風土というか、価値を作ってると思ったので、それをしっかり続けていこうということが今考えているところです。
川田様
そうですね。
知事
障がいの方のためにやったらみんなが必要だって言ったらね。
川田様
さっきのを見て、フィリピンの女性が私も欲しいと言ってました。
知事
そうなんですね。さっきのビックカメラの話と似たところがありますね。
川田様
そうですね。
知事
そうですか。やっぱりさっき佐々木さんがおっしゃってた、とにかく元気を挨拶する、みたいな。
挨拶して返事してくださいと、これは県の職員に何回も言ってるのですが苦手な人が多いのですが。でもこれで雰囲気が明るくなってくるから、とても良いパワーですよね。
川田様
そうですね、本当に感謝しています。
知事
ありがとうございます。恩蔵さん、お返しします。
司会(恩蔵様)
それでは最後のパートに入りたいと思います。今回支援機関から支援の経験からということで、日頃の就労支援の取り組みや、支援活動の中で大切にしていることをお話していただけたらと思っております。
それでは吉野さんお願いいたします。
吉野様
はい。よろしくお願いいたします。改めまして、かながわ精神障害者就労支援事業所の会の吉野と申します。
私からこの今画面共有させていただきますSPISというツール、私は精神障がいのある方の就労支援をしていますので、これからの障がい者雇用、精神障がいのある方の求職者がどんどん増えてきている状況ですので、そしたらやっぱり定着支援が大事になってくるというところをお伝えしていきたいというところと、私が就労支援現場で大事にしていることもお伝えできたらなと思っております。
SPISは、日報を先ほども日々のことを書くっていうのもありましたけれども、日報をWeb化したシステムです。毎日の出来事、感じたことを書き言葉でコミュニケーションを交わしていく。
ウェブ上に記載されているので、私支援者は毎日閲覧して、コメントすることができるシステムです。これをご本人、働く当事者と会社担当者、私支援者との3者で積み重ねていく。
この毎日の日報のやりとりから調子を崩す注意サインだとか、コミュニケーションにどんなことに困り事を思ってるのが徐々に見えるようになってきていると感じています。
数値を入れていくので、グラフ化もできるというシステムです。
やはり精神障がいのある方は、急にやめてしまう、疲れやすいという障がいは見えにくいというふうに言われています。急にやめてしまう。
でも、こういったSPISの毎日の積み重ねの仕組みによってそういった精神の障がい特性は徐々に見えるようになってきてるんじゃないかなと私は感じています。
これからお話しすることはあくまで1例なんですけれども、精神に障がいのある方は人生の経験の中で気づくこと、傷ついてしまうことを繰り返しながら、心が救われずにですね、今日に至ってるような気がしています。
それはもしかしたら本当に小さいことからなのかななんて支援をしてて感じています。
ずーっと傷ついてきてしまった人は人にどう思われていいのだろうか。自分が評価されない人間なのではないかと常々考えてしまうことによって、やはり他者への言動を深読みして、自分の考えが悲観的になりやすい状況に陥ってしまうなと。
やっぱりそういう状況では疲れてしまいますよね。毎日やっぱり自分の言動を気にして、どう思われてるのかなって、毎日気にしたらやっぱりそれは疲れてしまうと思います。
そうすると、ささいなことで傷つくようになって、自己肯定感が下がってしまって、その傷つきやすさ、自己肯定感っていうのはやっぱり働く環境の中で育てることが、私は大事だと思っています。
毎日のやりとりがあるからちょっと話してみようかなとか、相談してみようかなって。
初めて話してよかったを生み出していく、相談してもいいんだって、ここで初めて思えるようになるんじゃないかなと。
働く環境の中で、傷つきの体験を回復していくことが大切だと言っています。
これから私たち支援者の支援スキルはやはりこういったSPISとかツール、先ほど会社様にあった事業、そういったツールをどんどん使っていくことであるとか、適切なアセスメント、ご本人の希望に沿って的確に向上させていくことが重要だと思っています。
就労支援現場はやっぱり働くのは、私たち支援者は当事者さんの支援はもちろんですけど、いかに企業を巻き込んでいくか、当事者、企業支援者が人が働くということにともに考え悩んでることができるようになるかも大事だと思っています。
私自身の思いとして、働こうと自己実現の一つだと思うので、人とは人と人との関係の中で回復していくんだっていうことを大事にしながら、支え合う、私も働く当事者の方にいろんなことを教えていただいたり、企業の方が教わるころがいっぱいあるので、お互いが成長していくことを大事にしていきたい。
精神の方が目に見えないという話はありますけれども、目に見える情報だけにとらわれない、その人がどんな実績があるのか、これからどんな人生を歩んでいくのか、しっかりとその背景に目を向けていきたいと思います。
ちょっと今日私の背景にいろいろ情報、QRとか載せてるんですけどそれを読んでいただくと名刺情報が読み取れるんですが、ちょっと小さくて読めないかなとは思いますが。
私の発表はこれで以上でございます。ありがとうございます。
司会(恩蔵様)
ありがとうございました。吉野さんちょっと時間の関係上ちょっと打ち合わせと違うんですけども、ここでちょっと少し私の方で質問をしたいなというところで、コメントとしましては、まずこのSPISのツール、やはりご本人、当事者の方が気づき、発見、需要という部分のアセスメントもしっかり取れるんじゃないかなということで、とても素晴らしいツールではないかなと思っております。
今このご紹介があったSPISのどういった入り方をすればいいのかということをちょっと詳しくまた教えてもらってもよろしいでしょうか。
吉野様
使い方ですか。
司会(恩蔵様)
はい。
吉野様
先ほどの私のスライドにもQRを載せているので、ぜひそこからホームページ見ていただくか、このバックにあるSPISもウェブで検索していただけるようになっているので、ぜひ見ていただけるといいかなと思います。
司会(恩蔵様)
はい。どうもすみません。ありがとうございました。
では、最後に我々当センターのですねご説明を差し上げたいと思います。
障害者支援センターぽけっとというところは、どんなところなのかというところを少しお話できたらと思っております。
この赤文字で障害者就業・生活支援センター事業とありますけども、これに関しましては、国県市、町から委託を受けてる事業ですよということです。
神奈川県で8ヶ所あります。その中でぽけっとは、足柄上郡下郡2市8町の県域対象になっておりますよというところでございまして、その中で、今この8ヶ所、
今ぽけっとが今一番上にありますけども、一番下が相模原、この圏域の中で就業と生活のセンターとして、この8ヶ所になってます。
なので、その就業の相談をしたい皆様、この住所、近場のセンターさんに問い合わせをしていただけたらと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
そして、この就業と生活支援センターってどんな仕事なのかというところに関しましては、就業の支援ですね、基本的にはこのサポートとしましては、求職活動から面接、そして就職したらゴールではないよスタートだよと言ったところ、そういうところを踏まえて就業のサポートをさせていただいてるというところ。
そして名称どおり生活面のサポートもしておりまして、日常生活、地域生活に関する助言と言ったところ、もちろん通院同行だとか主治医、ケースワーカーとのやりとりも含めて上で、住居年金支援も絡んでですねその生活面のサポートもさしてもらってますよということ。
そして今ぽけっとの働いてる方は350名強いまして、200社以上の企業様とやりとりをさせていただいております。
そういう部分の中で、今回、今年度ですね、やはりその当事者目線、我々その伴走者としてどんなことをまずやっていったらいいんだろうかと。
いうことで所内で話をさせてもらって、今ずらっと書いておりますけども、これがですね、最後、伴走のスペシャリストとしまして我々、この方ちょっと就職難しいんじゃないかなと思った時も、その当事者の期待は裏切るんではないよというところ、そしてその当事者の方の景色風景を一緒に見ようじゃないかというところ。
そして幸せって書いてありますけども、仕事を合わせる、いわゆるマッチング適性をしっかり見極めるということが一番大事なんじゃないかなというところ。
そして、我々の方針としましては、笑顔、謙虚、思いやりというところで、当事者様、企業様、そして関係機関様とですね、連携をさせていただいて、我々この当センターは機能をしっかりやっていきたいなというふうに思っております。以上をもちましてぽけっとの説明をさせていただきました。ありがとうございます。
はい。ではそれでは、すいません。知事の方でコメントよろしくお願いいたします。
知事
はい。SPISの取り組み、非常に素晴らしいですね。
わたしもどうしたらいいのかなと思ったのは、この障がい者雇用というのを各経営者団体にもいつも言ってるんですよね。
その時に例えば精神障がいの人もとお願いしますというんだけども、一旦勤めても急にやっぱやめちゃう人が結構多いっていう話を聞いて、これなかなか難しいなと思ったら、やっぱりこの今のSPISの仕組みだと、それでずっとフォロー、まさに伴走型で考えるんですかね。
そうすることによって、プツっと切れることがなくなるという、そういう具体的な何か成果が繋がってのは見えてきてますか。
吉野様
そうですね、ありがとうございます。恩蔵さんがおっしゃったとおり、伴走型の支援をやっぱり見える化しているんだと思います。
多くの方が急にやめたいですって言った時、いつからなんだろうと、半年前1年前から実は悩んでたんですなんてことがあって、やっぱりつい言ってしまうのが早く言ってよってなるのですが、やっぱりそれを言えない、言うとどう思われちゃうんだろう。
マイナスなこと言うと、会社の人に何か思われるのかななんてやっぱ言えないんですよね。やっぱりそれは入れるようにしていくのは合理的配慮。
私が言っているのは、データ化されていく、蓄積されていく、その見える化も大事なんですけど、毎日やりとりしてるとですね、見守られてる感が生まれてくると。
自分って尊重されてんだなこんなこと言ってもこうやってコメントを返してくれるんだなっていうところが大事なのかなと思ってます。
知事
お話を聞いていると、さっきからずっとそういうこと気づくのですが、障がい者の人だけ、精神障がいの人だけの話じゃないんですよね。
吉野様
おっしゃる通りです。新入社員とか。
知事
みんな必要なんじゃないかって気がしますよね。
吉野様
そんなふうによく言われます。
知事
県の職員もコロナ禍で非常に辛い仕事をずっとやってきた中でやっぱり心の病というか、そういう方が結構いるんですよね。
そうするとそれは急になるわけじゃなくてやっぱりだんだんどこかからなってきてるでしょうね。
吉野様
そうですね。メンタルヘルスってやっぱ地続きにもずーっと続いてきてるものだと思って、最初の段階で話せるのはすごく大事だなって私も思います。
知事
そうですね。それだからそれぞれのセクションで上司がみんなでこう見守りながら変化を感じてたのかって言っても、やっぱりいろんな人がいるから、本当は苦しんでいるのだけども、全く外に感じさせないでものすごく明るく振る舞ってる人が突然今日からちょっとしばらくお休みしますという、実際そういう人いますからね。
吉野様
そうですね。周りが一生懸命にやってると、やっぱりちょっと言いづらいのかもしれないですよね。
知事
SPISは今は誰でも入れるのですか。
吉野様
お申し込みいただければ誰でも、個人で利用していただくのもそうなのですけど、企業さんに導入していただく合理的ファイルのツールなので、基本的には企業さんに、導入していただいて、企業さんがその会社の仕組みの中で使っていただくっていうふうにしてます。
知事
その使用料というのは、企業が払うんですか。
吉野様
おっしゃる通りです。
知事
企業ごとに契約するんですね。
吉野様
そうです。はい。
知事
企業が自分の社員のそのマネジメントのために使うという。
吉野様
おっしゃる通りです。
知事
それをいつから始めたんですか。
吉野様
うちが作ったシステムではないんですが、この後ろにある全国精神保健職親会というところの奥進システムさんという大阪にあるIT企業さんが作ったシステムで、実はもう10年ぐらい前から動き始めています。
徐々に徐々に良いシステムを広げていきたいという形で広まってきてるって感じですね。
知事
ありがとうございます。恩蔵さん、お話聞いてるとやっぱりこういろんなそれぞれの工夫とか、そういうのをうまく広げていけば、先ほど冒頭で言った異次元の障がい者雇用も夢じゃないって感じしますけどどうですか。
司会(恩蔵様)
いや、おっしゃる通りですね。そういう意味では本当にこの柔軟な対応を含めて、我々支援機関、企業様も柔軟な発想の転換をまた進めていけたらいいんじゃないかなと思っております。
知事
本当にありがとうございます。今日とても学ぶことが多かったですね。皆様すばらしいお話聞かせいただきまして、ありがとうございます。中武さんもいい笑顔をしていらっしゃいますね。
佐々木さんももう臨機応変、大丈夫ですからね。もう絶対大丈夫ですよね。
佐々木様
そうですね、ちょっとあんまり急すぎると困ることがあったり、急に曖昧なこと言われるのもちょっと、みたいな感じはまだありつつですけど。
知事
徐々にいきましょう。
本当にそれぞれやってらっしゃる具体的なお話を聞かせてもらってとってもよかったですね。
障がい者雇用って私も経済団体にお願いする時、ニュアンスとしてですね、障がい者の人はかわいそうだから雇ってあげなきゃいけないんだこういう感じでお願いされてるというふうに受け取られることもあるんだろうけれども、そうじゃなくて、やっぱり実際にやってらっしゃるところからすれば、ちゃんとしたその素晴らしい戦力になってんだということですよね。
その戦力になってもらうためには、いろんなきめ細かい工夫というのがある。これは非常に大事なことです。
逆に言えばそれさえあれば、ものすごくその戦力として一緒に働けるんだということを見せていただいたということですね。
ぜひ今日学んだことを県内全域に広げていきたいと思います。今日はどうもありがとうございました。
司会(恩蔵様)
はい、ありがとうございました。それでは知事、進行を戻したいと思います
神奈川県 情報公開広聴課長
ありがとうございました。恩蔵様、進行役を務めていただきましてありがとうございました。本日ご参加の皆様、貴重な意見をありがとうございました。
またYouTubeでご視聴いただいた皆様ありがとうございました。
本日の様子は、県ホームページに掲載し、YouTube動画を配信いたします。またご意見につきましても受け付けておりますので、県のホームページにアクセスし、ご意見をお寄せいただければと思います。
それではこれをもちまして、第3回黒岩知事と当事者とのオンライン対話を終了いたします。
皆様ご参加ありがとうございました。
このページの所管所属は政策局 政策部情報公開広聴課です。