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初期公開日:2023年8月29日更新日:2024年3月29日

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第2回 黒岩知事と当事者とのオンライン対話 開催結果

第2回 黒岩知事と当事者とのオンライン対話

令和5年8月25日に開催した「黒岩知事と当事者とのオンライン対話」で当日ライブ中継をした映像です。

開催概要

令和5年8月25日に開催した「黒岩知事と当事者とのオンライン対話」の結果概要を掲載しています。

※意見募集は令和5年10月25日で終了しました。

テーマ「様々な目線から考える防災」

障がい者や女性など、災害時に配慮が必要と思われる方の目線で、被災者支援のあり方や非常時への備えについて、防災活動を行う民間団体の方から話を伺うとともに、障がい当事者を交えて災害時の課題等について意見交換を行います。

ア 対話相手

  • 認定NPO法人かながわ311ネットワーク 理事 石田 真実 氏
  • 女性防災クラブ 平塚パワーズ 副会長 木村 美江子 氏
  • 株式会社障碍社 パーソナルアシスタント横浜 所長 三井 智哉 氏
  • 株式会社純度100 代表取締役 浅井 純子 氏
  • 神奈川県手をつなぐ育成会 副会長 鈴木 亜紀子 氏

イ アドバイザー

  • 防災DX官民共創協議会 専務理事 江口 清貴 氏(神奈川県CIO兼CDO)

ウ コーディネーター

  • 総合防災センター 危機管理アドバイザー 岡崎 勝司 氏

実施記録

神奈川県 情報公開広聴課長
皆様、本日はお忙しい中お集まりいただきましてありがとうございます。
ただいまより第2回黒岩知事と当事者とのオンライン対話を始めます。
本日のサポート役を務めます、情報公開広聴課長の望月と申します。よろしくお願いいたします。
この対話は、様々な課題に対する当事者の皆様の生の声を知事が直接伺い、当事者目線の意見を得るで、今後の県の施策につなげていくものです。
この様子はYouTubeでライブ配信を行うとともに、アーカイブで県のホームページにも掲載いたします。
今回のテーマは、「様々な目線から考える防災」ということで、障がい者や女性など、災害時に配慮が必要と思われる方の目線で、被災者支援のあり方や非常時への備えについて、防災活動を行う民間団体の方からお話を伺うとともに、障がい当事者やそのご家族を交えて、災害時の課題等について意見交換を行うものです。
本日は12時までを予定しております。
YouTubeをご覧の皆さんはぜひ、Twitter改めXからご意見お寄せください。
それでは意見交換に先立ち、黒岩知事からご挨拶申し上げます。

知事
神奈川県知事の黒岩祐治です。本日はご参加いただきまして誠にありがとうございます。
この当事者とのオンライン対話というのは、実は4月の知事選挙の時に、実験的にやってみたんですね。
非常に有意義だったという実感がありました。
私はこの最近当事者目線ということに非常にこだわってるんですね。
この津久井やまゆり園事件から始まった障がい福祉の在り方、見直しをした中でですね、当事者目線の障がい福祉、これを推進しなくてはいけないのではないか、そういった意味での条例をつくって今、それを実現に向けて動かしてるところです。
目線を変えるというのは、非常に大事なことだというのを、こういった対話を通じながらすごく感じてるところですね。
今回のテーマは、防災です。今年は関東大震災がちょうど100年という節目の年でもありますけども、いつ襲ってくるかもわからないこの巨大な地震等の大きな災害ですね。
この時に、それぞれの当事者の皆さんの目線から見たときに、どういったことが大事なのか、抜けてるのかといったことを率直にご意見を聞かせていただいて、これを県の施策に反映させていきたいと思っています。
どうぞよろしくお願いします。ありがとうございました。

神奈川県 情報公開広聴課長とゲストの皆様
それでは参加者の皆様、7名ご紹介をさせていただきます。
こちらからお名前をご紹介させていただきますので、一言短くご挨拶をいただければと存じます。
防災活動を行う民間団体の立場から2名ご参加いただいております。
1「認定NPO法人かながわ311ネットワーク」理事の石田真実様です。
かながわ311ネットワークの石田です。今日はよろしくお願いいたします。

2「女性防災クラブ平塚パワーズ」副会長の木村美江子様です。
女性防災クラブ平塚パワーズの副会長の木村です。
平塚生まれ平塚育ちです。よろしくお願いいたします。

障がい当事者の立場から2名ご参加いただいております。
3「株式会社障碍社パーソナルアシスタント」横浜所長の三井智哉様です。
パーソナルアシスタント横浜の三井です。今ちょっと画面に映ってないのですけれども、普段は車椅子で生活している車椅子ユーザーです。
今日はよろしくお願いいたします。

4「株式会社純度100」代表取締役、浅井純子様です。
はい。浅井純子と申します。本日は盲導犬ヴィヴィッドと一緒に参加をさせていただきます。よろしくお願いいたします。

障がい当事者のご家族の立場から、
5「神奈川県手をつなぐ育成会」副会長の鈴木亜紀子様です。
こんにちは。鈴木です。よろしくお願いします。知的障がい児者、その家族、また支援者の会です。
平塚支部では会長をしております。どうぞよろしくお願いいたします。

続いて県側から2名参加しております。
今回の会のアドバイザーとして、デジタルの観点からお話いたします。
6「防災DX官民共創協議会」専務理事で、神奈川県のCIO兼CDOも務めております。
改めまして江口でございます、よろしくお願いします。
防災DX官民共創協議会というのはですね、デジタル庁と民間企業の団体と行政で作った団体で、防災分野のデジタル化、DXを進めて、全国的に進めていこうとしています。
デジタルを使って、1人でも災害関連の被害者を減らすということを目標にして活動しております。
同時に、神奈川県のCIOとCDO兼務させていただいてます、よろしくお願いします。

最後に今回議論のコーディネーター、司会進行を担当します、
7「神奈川県総合防災センター」危機管理アドバイザーの岡崎勝司アドバイザーです。
おはようございます。
今日はお楽しみに参りました。ご支援をいただいたり、県のあるいは市町村の訓練支援や首長さんの助言等もやっております。
今日は当事者目線で皆様のお話を伺い、方向性や良い課題が出てくれば最高な対話になるのではないかなというふうに思います。よろしくお願いします。

神奈川県 情報公開広聴課長
それでは意見交換に移らせていただきます。
本日は3つのパートに分けて対話を行います。対話ごとに参加者の方からお話をいただいた後、知事からコメントし、質疑を行います。
各パートの最後に岡崎アドバイザーにコメントをいただき、次のパートに移る形で進めさせていただきます。
それでは進行を岡崎アドバイザーにお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

司会(岡崎アドバイザー)
それでは第1の対話、防災活動の経験からという観点で、支援団体の皆様、日頃の活動や災害時に配慮が必要と思われる方への支援、あるいは非常時への備えについてお話を伺えればと思っております。まずは石田さんよろしくお願いいたします。

石田様
よろしくお願いいたします。
まず簡単に私の自己紹介をさせていただきたいと思いますが、3.11の頃までは中学校の教員をしておりました。
東日本大震災が発生した後、神奈川県の方で、神奈川東日本大震災ボランティアステーションという被災地支援の事業がありまして、そちらに参加をしておりました。
そこで事務局を務めさせていただいたのがきっかけで、防災の世界に入っていったというところでございます。
その後、この県の事業が終了したところで、今のかながわ311ネットワークを立ち上げました。
今は防災士の資格も取りまして、また、もともと教員と言うこともありましたので、学校とか、子供たち向け、また教員向け、親子向けといったような、防災のワークショップを担当しております。
次のスライドお願いします。
団体としては、被災地から学んで神奈川に活かそうというところが一番大きな目標でやってます。
4つ今お示ししてるんですが、1つは今私が担当してる防災教育のところですね。
中学校に出向いて、子供たちや先生に向けて、防災の授業をやるということ。
2つ目が地域防災というふうに書いてあるのですが、マンション防災とか、あと避難所運営員さん向けの研修等もやらしていただいてます。
下にいって3つ目、被災地応援と書いてあるんですが、こちらは東日本大震災で、何度も被災地に足を運ぶ中で、たくさん勉強させていただいたという思いがありますので、縁が切れないように応援をしていきたいなということで、今は物販であったり、映画を上映するというような形で関わりを続けさせていただいてます。
最後に、緊急支援と書いてあるのですが、今も九州から秋田まで、いろんなところで災害が起きているところですけども、大勢人が必要だというときにはボランティアバスを出したりとか、災害ボランティアセンターの運営支援をするというような形で、防災だけではなくて、実際の被災地支援の活動も現在も継続しております。
ちょっと書き忘れてしまったのですけども、防災の活動も大事なのですが、やっぱり災害が起きた後って息の長い支援が必要になってくるので、緊急時だけではなくて、そのあと、特に今日のテーマにもなると思いますが、福祉的な支援が必要な方々の息の長い支援をするためには、事前に顔の見える関係を作りたいよねということで、そういった活動もしています。では次のスライドお願いします。
ちょっと字が小さくて申し訳ないのですが、1つは被災地から学んだこととして、東日本大震災の時に、一般の避難所でたくさんの方が避難所で生活する中で、赤ちゃんが夜泣きをしてしまって、母乳が出にくくなってしまったママたちがとっても疲弊をしていたというお話を伺いました。
その時に、地元の幼稚園が乳幼児対象の避難所を自主的に開いてくれて、地域の園児さん乳幼児のママも子供もどうぞこちらに避難してくださいという形で受け入れをしていたっていうお話を伺いました。
その福祉避難所って今、高齢者施設とかが指定されてると思うんですけど、こういった視点での福祉避難所も必要なのではと思ったりしています。
あとは下の要配慮者のところで、去年ちょっと話題になったんでご存知の方も多いかなと思うのですけれども、聴覚障害の方とか、外国人支援ではアプリを使うというのが結構主流になるのではと思っています。
実は今私のこのUDトークという、実際に今自分がしゃべってるのをその場で文字にするというアプリです。
こういったアプリはやっぱり中学生とか中高生とかが使うの慣れてますので、やっぱり若い力が必要になるのではと思って、防災教育にも力を入れて活動しているところです。
私からはこんなところでございます。

司会(岡崎アドバイザー)
石田さん、どうもありがとうございます。大変興味深いですね内容であったと思います。そして多くの活動をなさっている、とりわけ若い人の戦力化といいますか、そういうことにも触れていただきまして、誠にありがとうございました。
それでは次に木村さんお願いします。

木村様
自助の大切さを具体的に、活動の中で紹介しています。
防災頭巾はバスタオルにフェイスタオルを縫い付けて袋状にします。その中に自分にとって必要なものを入れておきます。
例えば歯ブラシとかマスクとか、そういうものです。
今は、応急手当にもひと工夫しております。この中で、自分自身で手当が可能なら台所にあるラップを使います。それも使用してます。
それからバンダナを使うと手のひら。指先等、範囲が広がってきます。
巻き終わりにひねって中に差し込んでます。1人でできますこれは。
コロナ禍ににおきまして、ポリ袋を使った防護服作りの講座を開催しました。
災害時に支援を必要とする方、視覚障害者の方から講座の依頼をいただきました。その時に、もどかしさを感じました。
そこで「パワーズブック」があるんですね、こういうのがあります。わかりますか。

司会(岡崎アドバイザー)
はい。わかります。

木村様
防災は知恵袋、知っていれば助かるという意味、思いで活動を続けております。

司会(岡崎アドバイザー)
木村さんどうもありがとうございました。様々な実践的な取り組みをなさってまさに自助共助、その辺の部分ですね、大切さを地元の方々に、あるいは全国の方々に普及をなさってるというふうに聞いております。
とても素晴らしい取り組みかなというふうに思っております。
お2方ともですね素晴らしい支援団体としての取り組みをなさっているということで改めてですね、自助、共助の大切さの部分とそれから、やはり要支援者の方々をどうやってケアしていくか、あるいは一緒になって皆さんで助け合っていくのかという部分について得るところがとても多かったかなというふうに思います。
それでは、私の話はこの程度で、知事、皆様のご発言を踏まえましてですね、コメントをお願いしたいと思います。

知事
ありがとうございました。木村さんもいろんな身近なものを防災のために役立てるって非常に興味深い話ですけれども、ちょっと今よくわからなかったのは、「パワーズブック」を今お示しになったんですよね、それを具体的にお話いただけますか。

木村様
これはパワーズが実施しまして、それをまとめて、県の方にも差し上げてあります。これです。

知事
さっき視覚障がい者用の「パワーズブック」というお話がありましたか。

木村様
それはまたちょっと違うんです。障がい者用はまた違います。そういうブックもあります。少々お待ちください。
点字と音訳をしてあります。これです。

知事
それは何ですか。

木村様
点字と音訳です。この「パワーズブック」をそのままわかりますように、皆さんで、何かわかるようになってます。これを翻訳したんです。

知事
そういうことですか。なるほど。

木村様
音訳と点字本です。

知事
あと、身近であるので使えるっていうと、例えばトイレですね。

木村様
段ボールトイレですね。

知事
ああいうのもできますよね。

木村様
そうですね。それもできます。これですね、こちらに載っていますけれども。

黒岩知事
これは段ボールを組み合わせて、そして、これは中にはビニールを貼るんですか。

木村様
こういうふうにね、それも載ってます。防災ブックに載ってます。

知事
段ボールトイレづくり。

木村様
はい。

黒岩知事
要するに水が使えないという前提ですよね。

木村様
そうですね。
水が使えなくて、トイレが使えないときに、こういう段ボールトイレがいいということで、これは阪神淡路の時に大変でしたっていうことで、私たちパワーズのトイレということで、段ボールトイレを工夫しました。

知事
そうですよね。私は阪神大震災の時、当時はキャスターで地元へ行って取材しましたけど、やはりトイレが一番大変だったんですよね。

木村様
そうでしょうね。

知事
もう避難所のトイレがあっという間に詰まっちゃって、そこはとても大変だったというのはよく見てましたけどね。
はい。やっぱりこういう身近にあるものでいざという時に使えるってのは非常に大事ですよね。
はい。ありがとうございます。石田さんもいろんな形で被災者支援やっていらして、確かに地元の幼稚園が急に開いてくれたと言った。
これは要するにシステムとしてはそうなってないんですよね。
たまたまその幼稚園がやってくれたということだけだったのですね。

石田様
そうですね。やっぱり普通の避難所だと、小学生ぐらいの大きさで作ってあるので、保育園に通ってる子達だとサイズが大きくて、やっぱりトイレで今も話しちゃいましたけど、用を足すのにおっきいトイレじゃできないとか怖いとかっていう声もたくさんあったみたいで。
それだったら、うちの幼稚園施設も、津波で被災してないところだったので、設備も使えるからどうぞうちのところに来てっていうところから始まったそうです。
仕組みとしては全くそうはなってなかったみたいですね。

知事
その後どうなんでしょうかね。その避難所としてそういうふうな乳幼児向け、女性向けの避難所ってのは最近は整備されてきていますか。

石田様
仕組みのところまで繋がってるっていうのはまだ話を聞いたことがないですね。
あくまでもやっぱり、特にその公立の保育園幼稚園っていうのが数がそんなにたくさんあるわけではないので、圧倒的に私立の幼稚園保育園の方が多いですから、幼稚園で受け入れてくださいっていうふうに行政から皆さんにお願いするところまでは至ってないんじゃないかなと思っています。

知事
その辺はやっぱり我々ちょっとそこは配慮しながら、避難所というのを考えてかなきゃですね。

石田様
そうですね。

知事
ありがとうございます。岡崎さんどうぞ。

司会(岡崎アドバイザー)
どうもありがとうございました。とても実際いろんな問題があるっていうのはありましたけど、特に幼稚園の話は、市町村によっては取り組んでいらっしゃるところもあるかもしれませんね。
そういうふうなことを神奈川県内では聞いたことがございました。
はい。どうもありがとうございました。
皆様方支援団体の目線でお話をいただきましたけれども、今度は実際の当事者の方々の目線からですね。
次のパートということで進めていきたいというふうに思います。
まずは災害時の不安や普段から実践をなさってるようなこと、或いは周囲に知っておいて欲しいようなこと、こういうものをぜひこの場で披露していただければというふうに思います。
3名の方からお話をいただきますがまずは当事者、障害当事者の方からお話をいただきますが、まずは三井さん、よろしくお願いします。

三井様
はい。よろしくお願いいたします。
私の方からはちょっと皆さんに専門的な話ではなく、こういうところに実際不安を感じるというようなお話をさせていただけたらというふうに思っております。
私、実は日頃はヘルパー事業所やっておりまして、同じような障害者の人にヘルパーさんを派遣するような事業所を運営しているのですが、やはり大きな災害が起きたときに、一番に頭に思い浮かぶのは、呼吸器を利用している利用者さんのことなんですね。
呼吸器をつけてる利用者さん、いわゆるALSとか筋ジストロフィーとか、そういったような障害をお持ちの方だと思うのですが、もう呼吸器がないと自発的に呼吸ができないという人たちですね。
こういう人たちにとっては、災害が起きて電力源が確保できないっていうふうになると、自発的に呼吸ができなくて命に直結するわけなんですけれども。
その電力源を確保しつつ、避難しなければいけないっていうのは非常に特殊なパターンになるかなと思うんですが、そういった方の想定を少しでも避難計画等に反映していただけると大変ありがたいかなというふうに考えているのが1点です。
2点目なのですが、いわゆる要配慮者の避難訓練の参加等についてですね。
私も結構利用者さんの話を聞くと、避難訓練の話は来るんだけれども、避難訓練に参加することそのものも大変だし、参加してないよっていう方が非常に多くてですね、でも、そういった方ほど、避難には配慮が結構必要なわけで、そういう人たちこそ避難、避難訓練とかが必要だと思っているんですね。
なので、もちろん同じ当事者の立場として私の方からも呼びかけたりはしていきたいなというふうに思うのですが、市町村単位でそこら辺の要配慮者。特に避難が特殊なパターンに陥る人については、巻き込むような工夫をしていただけたら幸いかなというふうに思っております。
最後3点目なんですけれども、これは私のような身体障害者に限らずっていうお話だと思うのですが、近年、すごくありがたいことに我々障害当事者を取り巻く環境ってのは、ハードでもソフトでも非常によく整備されてきた。
それはとてもありがたいことだと考えております。
その結果として社会参加の機会が増加したというふうな結果になったと思いますので、以前ほど重度な障害者や高齢者っていう人が在宅にいるっていうような想定は絶対ではなくなってきたというふうに感じます。
ですので、災害時に外出先にいるであろう障害者の想定そこら辺のところも、避難計画の中にしっかりと入れていただけたらというふうに考えております。
すみません、私の方から以上でございます。ありがとうございました。

司会(岡崎アドバイザー)
どうもありがとうございました。重要なですねご指摘があったんじゃないかなというふうに思います。
重度のやはり障害者の方、平素から災害時もですね連続してやっぱりケアをしなきゃいけないその体制をどう積み上げていくかという話、それから個々に今、国の方とか県の方も取り組んでいるわけですが、特に市町村がメインになってやってますけど個別避難計画というもの。
こういうものをしっかり作って、障害当事者の方の特性に応じて、そういう計画を作って、そして誰が支援をするんだとそういうものを作ろうと今してますね。
そういう点で今後参考になることがあるのかなというふうにも思っております。ありがとうございました。
それでは次にお2方目で、浅井さんよろしくお願いします。

浅井様
よろしくお願いいたします。私は普段から盲導犬ヴィヴィッド君と今生活をさせていただいております。
盲導犬と一緒に避難場所に行く時にどうすれば良いのかなって、コロナのときに考えたときに、実は盲導犬を私が所有してますよっていうことを自分が避難する学校の代表の人たちには伝わってなかったことがわかりました。
そこで私は自分で活動するということをしておりますので、小学校の見守りに立って、地域の人たちに自分のことを知ってもらうという活動から始めていきました。
やっぱりその中で、小学校の先生たちからお話がいったと同時に、避難場所の代表の方に私のことを知っていただく機会をいただきました。
盲導犬は日本に今860頭しかいませんで、それを把握しろっていう方が多分ものすごく難しいことなんですけども。
一緒に避難するということは当たり前の話で、私とすると知っていただかないといけないということを思いました。
やはり、代表の方も知らなかったので、それをどういうふうにしていけばいいのかなっていう考える機会をいただきましたっていうお話を私の方にしていただきましたので、私たちも、盲導犬を連れている人間としていろんな人に知ってもらうこと、そして避難するんだよっていうことで、避難場所の代表の人に盲導犬が来るよっていうことを知ってもらっておくことが一番大切だと思っています。
その中で、そのあとどうすれば良いのかなっていうことを一緒にお話し合いなどしていけたら、私はすごくいいかなと思ってます。
目の見えない視点からいきますと、たくさんの場所で多くの声がしています。
私を呼んでいただくときに、私は全く見えない全盲なんですけども、こっちこっち、こっちよって声をかけられても、案外わからないもんなんですね。
失礼かなって皆さん思っているかもしれませんが、手をたたいて私のことを呼んで欲しいんです。こっちだよ。
手を叩いて、おっきな拍手をして、手をたたいて呼んでください。
それは、視覚障害者の中では当たり前のことで全く失礼なことではありません。
ですので、手を叩くとか、何か壁を叩くとか、机を叩くとかして、私たちを呼んでいただくと、私たちはそっちの方向性に耳を傾けて、歩いていきますので。
多くの人とたくさんの中で声をいっぱいにしてこっちこっちって言われてもわからないので、違う音で私たちを誘導していただくと、とてもありがたいですのでそれを皆さんにお願いしたいなと思います。ありがとうございました。

司会(岡崎アドバイザー)
どうも誠にありがとうございました。とても明るくですね積極的にエンジョイされてる部分といいますか、よく見えるお話だったというふうに思います。
盲導犬の話ですね。これも先ほど申し上げたような個別避難計画の中にきちんと位置付けて、自治体とか周りの方々がよく知っていただくということがとても重要なんだろうというふうにも思っております。
どうもありがとうございました。
それではですね次にご家族の視点からですね鈴木さんお願いしたいというふうに思います。
よろしくお願いします。

鈴木様
私の息子、次男なんですけれども、最重度知的障害がございます。
学校の高等部の時にA1判定をいただいた後に、避難行動要支援者の登録をさせていただきました。
地域では中学校まで地域の学校に行っていましたので、小学校は特に通常級を選ばせていただいて、通っておりました。
初めての避難訓練で、4階の教室に1人取り残されたというところで、先生方がどうしようというところで、生徒さんや特別支援の担当の先生たちと、本人について、避難のやり方を話し合ってくれたっていう経験がございます。
また、中学校1年の時に東日本大震災を下校ちょっと前に、だったんですけども経験して、揺れるものが特性として好きなんですね。
地震を怖がらずに喜んでしまったっていうところで、その時に地域の防災訓練にも何度か参加していたんですけれども、これは困ったなっていうと、私の中でどうしたらいいのか、経験のない中、お願いするにもお願いできなかったという経験がございます。
そういった中で、民生委員さんに登録したというところでお話をしたんですけれども、地域の学校に通っていたっていうところでそこまで重いお子さんだと思わなかったと言われました。
なかなか自分の子供の障害が周りの地域に伝わっていなかったんだなっていうことを改めて感じました。
やはり障害者の避難訓練っていうところが、三井さんとお話がかぶる部分もあると思うんですけれども。
実際経験することで、親もわからなかったことをどうして欲しいかっていうところが、見えていないっていう現実がございます。
お風呂やトイレは同性介助が理想ですが、私が避難した時に、東京に勤めている主人がすぐ戻ってくれるとも思いませんので、そういったときに、どうしたらいいのか、一緒に入るわけではない場合どうなってるのかっていう相談すらつかないっていうところがあります。また、マンションに住んでいますので、ちょっと脳性麻痺というところもあって、避難梯子を使いにくいという、使えないという現実もあったりすると、避難したときに会話もなかなか成り立たない。名前はいえるけど、電話、携帯を持つこともできないそういった息子が、周囲の方にどういうことをちょっと伝えられるのかなっていうところで、神奈川県手をつなぐ育成会では、「私のノート」というものを作っております。資料にございます。
ここを開けますと、自分の紹介等があるんですけども、もともとは移動支援の支援者に使っていただいたり、1人で移動した時に、何か困り事があった時にこれを見て助けてもらうというものも兼ねて作ったものです。
そういった中に2ページに、防災のしおりというものを入れています。
自治会や民生委員さんのこと、避難場所のことが入っているんですけども、この後ろの方には、本人の嫌いなもの、好きなもの、そういったものを書く場所もあったりしまして、これをいつも持ち歩いていることで、本人の困ったときに役に立つものとして私たちは対応しております。
これを神奈川県の防災の計画の方にも入れていただいているんですけども、持っているということを知っていただく。
周囲の方に、それがあるんだよね、それを見ようねということが大事なのかなと思います。
また、これを利用しながら、個別避難計画というものを作っていただきたい。
学校や福祉事業所、また自治会の方、いろんな方が集まって、このことについて、防災の災害時にどうしたらいいかっていうことを計画の中に盛り込んでいただいて、ここにも本人向けの情報、防災情報をわかりやすくこう入っていれば、本人もこれを見て、防災情報がわかる、どういうふうに避難したらいいかわかる。
どういう準備をしていたらわかるかっていうところで、もう少し「私のノート」が充実したら良いのかなと思っています。
やはり私たちが困るのは、なかなかその地域に出て行けない避難訓練に参加することを拒んでしまうご家族もいらっしゃいます。
それって、本当に小さな時から、やはり地域で遊んだり、育ったりする環境が大事じゃないかと思っています。
ずっと育成会でも要望しておりますけれども、インクルーシブ公園等、やっぱり整備していただいて、小さな時から一緒に当たり前にいる社会があることが、こういう避難訓練や、避難所にいた時にも一緒に理解し合える、共助してもらえる環境になるんじゃないかと考えています。以上です。

司会(岡崎アドバイザー)
どうもありがとうございました。「私のノート」、とても印象に残りました。ありがとうございます。
まさに個別の避難計画を作るときに、本当にそういう「私のノート」の内容がそこに反映できるようなものになっていくと、まさに市町村の方もとてもいい題材として使えるんではないかなというふうに思います。
さて、もう皆様方から当事者の方、障害者当事者の方からいろんなご意見をいただいて、その中で女性、それから高齢者、こういう部分の方々も要支援の方々がいらっしゃる中で、特に女性については平塚パワーズさんなんかがですね取り組んでいらっしゃる。
自主防災活動の中で、やはり日中は男性があまりいない場合は、女性が力になるんだろうというお話も聞いておりますし、そういう意味では要支援者の方というのは、やはり支援、災害が起こった時に一番最初にやっぱり支援をなさるのは、ご自宅であれば、ご家族、施設であれば施設のメンバーが、そして、やっぱり地域、ご近所さんというふうに聞いてます。
これはアンケートでもそのようになってます。そして、次にあるのがやっぱり平素から福祉の支援をしているチームの方々、民生委員の方とか介護支援をなさってるようなメンバー、こういう方々が実際に対応するんだということで、災害の当初においてはそういう方々といかにこのネットワークを作って行くかということでその人たちが「私のノート」を持っていれば、とても有意義な対応ができていくのかなあというふうにも思っております。
ITを使うという観点でも、いろんな情報共有ができる範囲でそういうのが進んでいけば、大変素晴らしい対応になるんだろうと思いますけども、なかなか最も難しい正面の何て言いますか、災害対応の部分、避難支援の部分になってくるかなあというふうにも思っておりまして、そういう意味で私今市町村の助言なんかをしておりますけれども、市町村から訊かれる話は、個々人の方のケースに応じていろんな個別の避難計画を作るのはなかなか難しいと。
そこの部分をですね何とかクリアしていかないと実際の災害時には、なかなか皆様を全部助け出したり、ケアをして支援をしたりそういうことができないんではないかなというお話も承っておりました。
私、若干語らせていただきましたけども、知事、皆様のご発言を踏まえまして、質問とかコメントの方をお願いしたいと思います。

知事
やはり当事者の皆さんのね生の声ってのは重いなってすごく思いましたね。
なるほどなと思ったら浅井さんの「こっちだよはこっちだよ」っていうとわかんないって言って、手を叩いてくださいっていう。
音を出す、そういうことなのかってこれ本当に我々気がつかないですよね。
先日浅井さんの御本を拝読させていただいて、最初は、もともとはね、目が見えた方だったのにそれを途中からその視力失われたって大変な思いされてる中でも、ものすごく前向きにがんがん前に行くっていうね、圧倒的パワーに僕はもう惚れ込んでるって今回ぜひお願いしたわけでありますけども。
こういう具体的なことをちょっと知ってるか知らないかってこれ全然違いますよね。
そういうのでやっぱり皆さん知らないですかね、周りの人は。

浅井様
そうですね、手を叩いて呼ぶって結構失礼と思われてる方がとても多くて、そういうふうに呼んでいいんですかって聞かれるんですが、逆にも呼んでくださいと。じゃないと、もう「こっちこっち」って本当に「どっちどっち」ってなるので、なので、失礼なことは全くないっていうことを知っていただくことがとても大切なんだなっていうことが、やっぱりいろいろな観点でわかってきましたので、そっちをね、お伝えする方が、皆さんも知っていただくということが何よりも大切なことですので。

知事
これ3人の方で共通してたことは、やはりコミュニティの大切さ。
それが何か改めて浮かび上がったなって感じしますよね。
さっき浅井さんも、私のことを知ってて欲しいって言って。でも、いざ災害が起きて避難する時って多分自分の生活圏のそばでしょうね。
コミュニティの中にあれば、あそこにはこういう人がいらっしゃるんだってことがわかれば、皆さんそういういちいち言っとかなくても、浅井さんどうするかなとか、三井さんどうしてるかなとかって、鈴木さんのところの息子さんどうするのかなって、皆さんが基本的にコミュニティでわかってればそれなりの対応はすぐできてくるだろうけども、やっぱり最近コミュニティが非常に劣化してるというか、隣に誰が住んでるかわからない。どんな人が住んでるかわからないという状況の中でさあ地震が来たぞって時に、どの人がどんなふうに困ってるかっていうことの想像ができないというか。それはやっぱり一番大きな問題だなって感じはすごくしましたよね。
だから、鈴木さんがおっしゃった「私のノート」そういうみんな持ってるんだということ自体も知ってて欲しいということもあるし、やはり普段から地域に出て行って、鈴木さんのところのお子さんはこういう子なんだからみんなでいざという時支援しようねみたいな会話が日常的にあると変わってくる。
そういうことじゃないすかね鈴木さん。

鈴木様
そう思います。やはり、ちっちゃい時から地域で育つっていうところが一番重要だと思っています。

知事
これ三井さんもそうですよね、呼吸器利用してる方がここにお住まいなんだって知っていると、いざ起きたときに、隣の人たちが大丈夫かなとか想像するとかね。
やっぱりさっきもなかなか、確かにそうなんだなと思ったけど、避難訓練を一番しとかなきゃいけない人が実は参加そのものが難しいといった問題ですよね。
こういった問題についてやっぱりそういう皆さんが参加できるような仕掛けをやはりこの避難訓練を実施する側としては考えてやっていかないけないっていう、そういうことなんでしょうね、三井さん。

三井様
はい、おっしゃる通りです。避難訓練に関しては本当に皆さん腰が重いようで、なかなか参加するのに何かきっかけさえあればっていうような感じだと思いますので、そこのところは何かしらあると大変助かるかなと思っております。

知事
本当ありがとうございますなんかね、我々やんなきゃいけないこといっぱいあるなんてことをすごくね発見させられましたねありがとうございます。
岡崎さん、お返しします。

司会(岡崎アドバイザー)
どうもありがとうございました。やはり仕掛けが必要だというところで、また、その訓練をやってるところではないかなというふうに思います。
さてそれでは、江口CIOにこれまでの対話の感想や、ご質問、あるいは防災におけるデジタルの活用等についてですね、お聞きしたいと思います。江口CIOよろしくお願いします。

江口CIO
江口でございます。お話ありがとうございました。
目からうろこがやっぱりあってですね、ちょっと長年防災をやってきましたけども、ちょっとデジタルに偏りすぎてたなっていうのは自分自身の反省でもあります。
やっぱ当事者の人たちを一応目線には入れているつもりでしたけど、やっぱり深くちゃんと刺さってなかったなっていうのはもう今回の話だけでもやっぱり思うことであって、あれを話そうこれを話そうとかっこいいこと話そうと思ったんですけど、そういうのが全部頭から抜けて、ただこれどうしようかなっていう話になっております。
例えば、さっき話がありましたが、やっぱ身近なものをですね利活用していくっていう団体の方の豆情報ってあるじゃないですか、国が言うその情報ではないけど、もうちょっとミニマムな、みんなに役に立つ、こういうものをですね。
例えば広く災害の現場の人たちに広く伝えていく、ポケットの中につれていくってのはITできることはあると思いますし、実際にちょっと検索すると警察庁の防災Twitter、今のXですけども、そういう豆知識的なものをですね、災害時に発信してたりするので、ちゃんとこの仕組みを皆さんと聞きながらですね、県としての情報発信できるような形にしていきたいと思いますと。
いうのとですね。
先ほどちょっと当事者の方から言われてた呼吸器の電源のところですね。これ今、やっぱり国もまた我々とかもですねやっぱり考えたのは医療施設とかにどう電源配置するかっていうのは考えたんですけども、そういえばそうですよねと、個別にいらっしゃいますもんね、自宅に、これどうするかっていうのをですね、ちょっと真剣に考えなきゃいけないということをですね改めて思いました。
例えばですけども、他の自治体でいくつかやってる事例でいくと、自動車ディーラーさんにEVとか最近って試乗車あるじゃないですか。
あれを災害の時に協定結んで近場のところに行ってもらって、あれ車で発電できているので、急遽応急処置とかはできるよねっていうのは一部僕もですねこれ、個人で協力させていただいた事例もあるんですけど。
あれはやっぱり神奈川含めてもう少し広域にしなきゃいけないなっていうのは本当思いました。
おそらくDX。今ですね国のDXの考え方っていう、国の中央防災案総合情報システムって今、次作ろうとしてますけども、やっぱりインフラなんですよね。災害状況とか道路はどうだったんだ、インフラはどうだったんだっけってのはあるんですけども、やっぱりここでですね知事もいらっしゃいますけども、神奈川でやるべきはそのインフラの情報収集とかも重要なんですけれども、やっぱり我々はですね、神奈川らしく人に注目してですね人をちゃんと県で補足をしていって困ってる人いないかって、次探し始めると。
これ人のデータがすごいかかることですけど、それを迅速化するにはやっぱデジタルっていうのは結構力になるんだなというのを改めて思いましたので、ちょっと皆さんとですね、今こういうふうにしましょうっていうのはちょっとは、私もまだ言えないんですけども、皆さんとコミュニケーション取りながらこういう形っていう新しい神奈川モデルっていうものをちゃんと作っていって、全国に波及させていきたいと思いますし、ちょっと皆さんと一緒にやっていきたいなっていうのは、今、今正直な感想ですね。
以上です。お願いします。

司会(岡崎アドバイザー)
どうもありがとうございました。皆様方の課題をITでどうやって支援ができるのかという観点でご意見いただきました。
それはですね、皆様方、今度はそれぞれ5名の中から相互にお話をいただき、意見交換をしていきたいというふうに思います。
これまで対話を聞いたご感想や質問、あるいは災害時の不安を軽減するための方策等、この機会にご意見のある方はいかがでしょうか。
どうぞ挙手をしていただくか、はい。発言をしていただければと思います。

石田様
いいですか。

司会(岡崎アドバイザー)
はいどうぞ。

石田様
石田です。鈴木さんがご紹介してくださった「私のノート」なんですけど、今ちょっとネットで検索したら、画像だけは何とかなんか目次のところだけは見えたんですけど、これって何か私たちも作っておけばいいんじゃないかなと思ったりして、好きなものとか嫌いなものとか好きなこと嫌いなことって誰にでもあると思うので。
なんかね、集まった人たち同士でみんなで自分のを作ってみたりすると、何か少し距離が縮まるかなあなんていうふうに思って、何かこの子供たちとかはなんかすんなり作ってくれそうな気がして、ちょっと教材としてもいいかななんて今思っていました。

鈴木様
ありがとうございます。もともとはどこの病院に通ってるだとか、もう本当にちっちゃいもの、多分自治体でおっきなもの、何ていうんでしょうか、本人のことを伝える育みファイルのようなものがあるんですけど、その携帯版として持ち歩き用として作ったものなので、市町村で、あるものを参考にしたいものをつくれると思います。

司会(岡崎アドバイザー)
はいどうもありがとうございました。どうぞ。
どうぞ続けてください。
石田さん何かありますか。

石田様
これってこの「私のノート」って、一般的に神奈川県の手をつなぐ育成会さんが、作られたものですか。

鈴木様
はい。そうです。なので、他にも同じような物を持っていらっしゃる、他の県でもあると思うんですけれども、市町村単位で作ってる会が、団体もあると思いますけれども、これは神奈川県の県をつなぐ育成会で作ったので、各県内の支部の会員さんは皆さん持ってますし、あとこれを購入された方も、会員さん以外でも何人かいらっしゃいます。
ぜひ移動支援の事業者等が持っていただきたいなと思っておりました。

知事
江口さん、これ「私のノート」のそのデジタル版というのはどうですか。

江口CIO
うん。そうですねちょっと今それ考えたんですけども、おそらく多分緊急時でいうとこういう障害当事者だとすると、デジタルより紙、アナログの優位性はあるなと思う。そこは多分アナログがいいなと思ってるんですけれども、多分この要素ってですね先ほど石田さん、おっしゃってましたけど、おそらくですね、一般の方、例えば子供とか向けにも多分使えると思うんですよね。多分いろんなことできると思うんです。そういう意味でいうと、今ちょっと、神奈川県で言うと、コロナのときにパーソナルサポートってありましたけども、災害の時にやっぱパーソナルサポートっていう人と人、個人個人と、やっぱり自治体サポートする側とどうやってつなげていくかっていうことが多分一つ課題になってきて、それの一つのきっかけとしてSNSを使って個人と繋がっていくっていう仕組みがありまして、そこにこういう情報を入れていくと同じこと。
ある程度代弁できるかなっていうのと、さっきちょっとキーワードでコミュニティってありましたけども。
このコミュニティの人達とサポートされなきゃいけない人、サポートして欲しい人とどうつなげていくかっていうのは、こういうこれこそ多分デジタルの新しい形だろうなと思ってますのでちょっと知事とこれから相談しますけれども、ちょっと一つ企画をちゃんと作っていきたいなっていうのが今の正直な気持ちです。
ちょっとまだ答えはないんですけど多分可能性としてはいっぱいある。

知事
神奈川県でやってるマイME-BYOカルテというのがあるんですよね。
カルテというのは、病気の時の情報だけがありますけども、マイME-BYOカルテっていうのは、この携帯のアプリで皆さん自分で登録できるんですね。それで毎日毎週のデータを、今日は体重がどうだったか血圧はどうだったかとかね、今日何歩歩いたかとか、それから病気だった時にお薬手帳の状況ね。
どんな薬を飲んだのかとかそういう情報が全部入ってるようなマイカルテってのME-BYOもあるわけね。
これも一つですね、いざという時にはそういう、これはどういう人なのか、どんな薬飲んでるかっていうのはわかるとですね、どういうご病気をお持ちの方なんかもわかるわけですよね。だからそれは一つ使えるなというふうには思うんですけど。
今、江口CIOはさっきあまり言わなかったけども、我々このデジタル防災っていうのを今進めようとしてるんですね。
デジタル連携基盤っていうのを作ろうとして、デジタルの力っていうのは、お1人お1人、パーソナルに繋がって、この情報を提供していくことができる、プッシュ型っていうかね。
だから、どこどこにいろんな方がいらっしゃるのかっていうことでその人に向けて、こちらから情報を的確に出していくということですね。
だから例えば、浸水予測図ってありますね。川が溢れたらこの辺は浸水しますよっていうデータがありますよね。
その中にいらっしゃる方の中で、まず要支援というか、要配慮。
この人は1人では、避難所いけませんよっていう人がいらっしゃるとか、この人は実は盲導犬と一緒じゃなきゃ動けないんですよっていう方とか、そん時に、どのタイミングでどの避難所に行けばいいのかっていうことを、こちらからプッシュ型でお1人お1人発信すると。
そうするとじゃあ浅井さんが、ここの避難所に行ってくださいと。
この避難所のこの代表の方には、もうプッシュ型で、盲導犬を連れた浅井さんが行きますからとか。
それから鈴木さんのお子さんは、こういう状況なんですが、そこわかった上で受け入れてくださいね。
鈴木さんは、こういう状況の時にこの避難所へ行ってくださいね、というような。そういうことをデジタル力でこうやっていこうと。
ということを基本で考えているんですが、江口さん、それでいいんですよね。

江口CIO
はい。そこにちょっとどこまでディスクローズしていいかわからなかったんだけど。はい今そこに向けて全力で今動いております。

知事
そういうことによって、なかなかコミュニティでここが本当は繋がってるべき話がなかなか取れないけどどんな人かわかんないっていう情報なんかを、まさに新たなテクノロジーデジタルの力によって、なんかそこんところを補っていこうかなということを考えてるわけね。木村さんこういう流れいかがですか。

木村様
そうですね。
これからの事がすごくそういう意味では、デジタル化とか、そういうことが一番必要かもしれません。
それをまとめるのはちょっと大変かなと思いますけども。

知事
三井さんそういうことによってねお1人お1人、ここの方はなかなかその避難訓練も参加できない方がいらっしゃるぞとか、例えばさっきおっしゃった、身体障害の方が自宅にいるんじゃなくて、外出先に行っていることだってあるんだぞっていう時、その人をどうとらえるってどう案内するかっていうことを、何かやっぱりこうデジタルの力が進んでくると、いろんな期待感持っているのではないですかね。どう思われますか。

三井様
はい。おっしゃる通りだと思います。やはり最近はその障害は個性だっていうふうな言い方をされていますし、人それぞれの障害の特性、それによって避難の仕方も分かれているっていうような状況だと思いますので、個々に今対処していくっていうようなお話がありましたけれども、まさにそれが必要になってるような段階なのではないかなと感じます。

知事
三井さん、さっき事業所を運営されてる立場でいろんなお話をされましたけど、ご自身も車椅子ですよね。
その時にやはり何かいざというときのためにどうするかっていうのを心がけてらっしゃることありますか。

三井様
私自分自身もヘルパー使って生活してるんですけれども、結果的に避難するっていうふうになったとき自力でできる、いわゆる自助で行けるところの割合が少ないものですから、常に介助者と避難するっていうことのイメージを共有するっていうことは、まず管理者である自分からやっていこうと。
利用者さんにも同じような形で呼びかけているところではあります。

知事
浅井さん、これ避難訓練という中で、そういう視覚障害の方を対象にしたような避難訓練に参加されたこととかありますか。

浅井様
盲学校で参加をしたことがあるんですけれども、やはり目が見えなくて避難っていうのが結構大変で、1人ではまず避難ができないんですね。
でも、避難場所に1人で行かないといけない場合に、もちろんデジタルで今私達って音声ですべて読み上げ機能を使ってスマホでできるので、それを情報発信していただけることはとてもありがたいことなんです。
でも量が多すぎると、いかんせん、音だけで聞き取ることですので、大切なところだけのものが欲しいっていうところがやっぱりありますね。
重要なところだけいろんなものをたくさん情報として仕入れてくれるよりも、絶対にやらないといけないこと、絶対に行かないといけない時など、そういう時に重要なものをきちんと配信していただけるということが本当に一番大切なことだと思うんですね。
あとは、実はビデオ電話で、今つないだりするんですけども、それが実は私たちは見えないんですけども、周りの人に見てもらうっていうことができてたりとかするので、例えば家の中に自分1人が閉じ込められたで、とても危ない状況に家がなっているかっていうこともわからないので、ビデオ電話でちょっとこのあたりは安全だからここに入れてねっていう、相手の人に伝えていただけるだけで私たちはそこから動かなければ大丈夫なのであれば、そういうことも何か情報として大切なことなのかなって今聞いててね。
デジタルなんで、思いました。

知事
やっぱ今の話なんかもね、なるほどなって感じですよね。やっぱ文字でバーッといっぱい出したら、それを音声で読んでる人が聞いてる人がいるとなったときに、あんまりいろんなことをごちゃごちゃ言われてしまうと、要するに何なのよみたいな、というところですね。まさに当事者の生の声っていうのは大事だな、すごく改めて思いますよね。
岡崎さん、やっぱり我々やることいっぱいありますね。

司会(岡崎アドバイザー)
私、課題をいっぱい提示されて、今後やっぱり市町村なんかと一緒になって、或いはいろんなですね福祉の関係の方々。
皆さんと一緒になってコミュニティで一緒になってやんなきゃいけない部分っていうのをやっぱり今後、しっかりと取り組んでいかないといけないかなというふうに思いました。
とても今日ですね、もうそろそろ時間が参るんですけども、とても中身の濃いお話があって、私としても今後に反映していきたいなというふうに思います。
当事者目線で支援する側も、それから、最終的には支援される側もですね、やっぱりしっかり訴えて情報共有をして、デジタルとアナログが融合したような形で災害対応を一緒にやっていくっていう形がですね、求められるところで、言うのは簡単なんですけどもこれを地道にやっていくっていうのが、とても重要なんじゃないかなというふうに私は思いました。
今日はどうもありがとうございました。それでは最後に知事、本日のまとめとしてコメントの方いただきます。

知事
本当ね非常に内容の濃い1時間だったと思いますね、本当に当事者の皆さんの生の声ってのは、これだけ重要なものかっていうことをね、非常に痛切に感じましたね。
やっぱり災害に向かって対応する準備をするということは何かあったら、災害人が起きたときに、いきなりパッと何か今までできなかったことができるわけじゃないっていうか、やはりその地域のコミュニティって言葉をさっき言いましたけど、やっぱりどんなこの暮らし方をしているのかということが、まずは基本ですよね。
その地域で皆さんが繋がってるという生活ができていたらば、みんなでこの共助の部分でね、補えあえるということ、そこがやっぱ弱ってるということはこれ何とかしてこの災害対応ということだけじゃなくて、やはりここはしっかりとやっぱりやっていくということを、中長期的にしっかりやっていくということがやっぱりすごく大事だなということを、思いましたね。
そして、そういうことができ上がった上で、いざという時にはこの新しいテクノロジーですね、デジタルの力によってお1人お1人プッシュ型で情報を出していく、その情報の出し方も、さっきの浅井さんの話じゃないけども、こういったその配慮ですね、どういう情報の出し方をすればいいのかといったことを、まだまだ工夫する余地があるなということですね。
そんなことをですね本当に学ばせていただきました。本当にありがとうございます。
これもね県の施策だけじゃなくて市町村としっかり連携しながらですね、具体の形にしていきたいと思っています。
本当にどうも、ありがとうございました。

司会(岡崎アドバイザー)
知事、どうもありがとうございました。
それでは進行の方を戻したいと思いますよろしくお願いします。

神奈川県 情報公開広聴課長
はい。岡崎アドバイザー進行役を務めていただきましてありがとうございました。
本日ご参加の皆様、貴重なご意見、ありがとうございました。また、YouTubeでご視聴いただきました皆様、ありがとうございました。
本日の様子は県のホームページに掲載し、YouTube動画も配信いたします。
また、ご意見につきましても受け付けておりますので、県のホームページにアクセスし、ご意見お寄せください。
それではこれをもちまして、第2回黒岩知事と当事者とのオンライン対話を終了いたします。
皆様ご参加どうもありがとうございました。ありがとうございました。

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