更新日:2026年5月12日
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ハンタウイルス感染症(腎症候性出血熱、ハンタウイルス肺症候群)(Hantavirus Infection)について掲載しています。ハンタウイルスはネズミなどのげっ歯類の一部が持っているウイルスで、ハンタウイルス科オルソハンタウイルス属のウイルスの総称です。ユーラシア大陸に分布するハンタウイルスは「腎症候性出血熱」を、南北アメリカ大陸に分布するハンタウイルスは「ハンタウイルス肺症候群」を引き起こすことが知られています。
【厚生労働省感染症対策課報道発表資料に基づく】
今般、南大西洋上を航行中のオランダ船籍のクルーズ船においてハンタウイルス感染症の発生がWHOに報告された旨の報道を踏まえて、国立健康危機管理研究機構(JIHS)はハンタウイルス感染症の日本での流行の可能性についてリスク評価を公表しました。
ハンタウイルス感染症のうちハンタウイルス肺症候群は、主にげっ歯類の排泄物を含む粉じんの吸入などで感染します。発熱や咳、筋肉痛などの症状出現後、急速に進行し、死亡することがあります(死亡率は約40~50%)が、これまで日本国内では患者発生の報告はありません。
本リスク評価においては、ハンタウイルス感染症の人から人への感染はハンタウイルスの一部のウイルス種を除き報告されておらず、感染者と接触者の適切な管理により抑制できることから、国内で感染拡大する可能性は低いことが示されています。
「国外航行中のクルーズ船におけるハンタウイルス感染症事例について(国立健康危機管理研究機構(JIHS))(別ウィンドウで開きます)
厚生労働省では、検疫所において、海外渡航者向けウェブサイトにおける情報発信や注意喚起を行うとともに、体調に異状がある方に対して、げっ歯類(ネズミ等)との接触の有無等を確認し、必要に応じて医療機関の受診を勧奨することとしております。
また、本事例については、現地で適切な健康管理が行われており、厚生労働省において関係省庁と連携をしながら情報収集等の対応をしています。県としても、本ホームページにおいてハンタウイルス感染症の情報を掲載しますので、県民の皆様には、こうした情報に基づき、冷静な対応をお願いします。
ハンタウイルスはネズミなどのげっ歯類の一部が持っているウイルスです。
ユーラシア大陸に分布するハンタウイルスは「腎症候性出血熱」を、南北アメリカ大陸に分布するハンタウイルスは「ハンタウイルス肺症候群」を引き起こします。
ハンタウイルス肺症候群は、海外では1993年に米国で発見されて以降、北米、中南米で患者発生の報告があります。日本国内では患者発生の報告はありません。
潜伏期間は1週間から5週間程度(通常約2週間)であり、発熱や咳、筋肉痛などを呈し、嘔吐や下痢を伴うこともあります。急速に症状が進行し、呼吸不全を呈し死亡することがあります。致命率は約40%から50%です。
主な感染経路は、病原体を保有するげっ歯類の排泄物を含む粉じんの吸入や、排泄物で汚染された食品や飲料水の摂取です。
基本的に人から人へ感染するものではありませんが、例外的にアルゼンチンとチリで、ハンタウイルスの一種であるアンデスウイルスにおける人から人への感染事例が報告されています。ただし、これらは飛沫・直接接触など濃厚に接触したことによるものであり、適切な隔離と接触者管理により終息に至ったと報告されています。
特異的な治療法はなく、対症療法が中心です。
渡航先では、げっ歯類との接触を避け、糞や尿で汚染された粉じんを吸わないよう環境を清潔に保ち、食品は蓋などをして適切に保管してください。
国内で承認されたワクチンはありません。
ハンタウイルス感染症は四類感染症(動物等からの感染)に分類され、強制的な入院や隔離、医療費の公費負担はありません。
空港や港に設置されている検疫所で、渡航者を対象に健康相談を行っていますので、帰国時に発熱等の症状があったり、渡航先で動物に咬まれた等、健康上心配なことがありましたら、ご相談ください。
また、感染症には、感染してから発症するまでの期間が長いものもあり、渡航中又は帰国直後に症状がなくても、しばらくしてから具合が悪くなる場合があります。
その場合は、事前に連絡をした上で医療機関を受診し、渡航先や滞在期間、現地での飲食状況、渡航先での活動内容、動物との接触の有無、ワクチン接種歴等について必ず伝えてください。
感染症法における、四類感染症の全数把握対象疾患に定められています。全ての医師の方は、対象の感染症の診断を行った際に、直ちに届出様式により最寄りの保健所に届け出てください。
【厚生労働省】
【厚生労働省検疫所】
【国立健康危機管理研究機構】
このページの所管所属は健康医療局 保健医療部健康危機・感染症対策課です。