ダムの洪水調節について
掲載日:2020年9月23日
ダムの洪水調節について
平常時は、ダムの下流に必要な水(河川の機能を維持するための水量や水道水の供給等)を、水力発電設備を使用して放流しています。
台風などの大雨の場合は、ダムに流れ込んでくる水の一部を貯めながら、水力発電設備に加え、ダムゲートから放流します。
ダムでは、下流の洪水被害を軽減するため、次のような対応をしています。
- 洪水への備え(洪水期の制限水位・予備放流・事前放流)
台風や大雨が多くなる季節(洪水期)は、貯水できる空き容量を確保するため、前もってダムの水位を下げて洪水に備えた管理をしています。
大きな洪水の発生が予測される場合は、洪水になる前に予備放流や事前放流により、あらかじめゲートから放流し、洪水に備えた水位まで更に下げて洪水を待ち構えます。
- 大雨の時の放流(洪水調節)
台風などで大雨となりダムへの流入量が多くなる時は、下流の洪水被害を軽減するため、ダムごとの操作ルール(操作規則)により、事前に確保した空き容量を使って、ダムに流れ込んでくる水の一部を貯めながら、ゲート放流します。
- 異常な洪水時の放流(緊急放流)
通常はダムに流入してくる水より少ない量の水を放流して洪水を防いでいますが、大雨が続き、ダムの計画を超える洪水になると、ダムに水を貯めることができなくなり、ダムから溢れてしまう最悪の事態を回避するため、流入量と同じ量を下流に放流する異常洪水時防災操作(緊急放流)へ移行します。
この場合、ダムへ流れ込んでくる水をそのまま通過させることから、下流では堤防の高さを超える増
水により、氾濫が発生する可能性があります。