初期公開日:2023年7月21日更新日:2024年4月18日

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県立高校における朝食提供事業の実施

県立高校における朝食提供事業の実施のために寄附を募集しています。

朝食提供

事業プランの概要

施設名等:高校教育課

募集金額:6,000,000円

寄附金額(3月31日時点):2,460,041円

寄附募集期間:令和6年5月31日まで

応援メッセージ

現在、神奈川県教育委員会では県立高校4校(県立田奈高校、県立大和東高校、県立相模向陽館高校、県立津久井高校)において、様々な事情から朝食を摂る習慣が無い高校生へ、朝食を提供する事業に取り組んでいます。
令和6年度は、この活動を必要としている学校5校に事業を広げていくことを目標としています。

朝ごはんを食べることで学校生活が変わる

この取組はNPO法人と連携し、学校で希望者に朝食を提供することで、様々な事情から朝食を摂れない高校生がきちんと体調を整えて授業に臨めるよう、令和4年度から実施しています。
学校で朝食を摂るなかで仲間を見つけ、友人関係を築く生徒や、NPO法人等のスタッフとのコミュニケーションにより人見知りを克服し、アルバイトを始めるなど社会と繋がろうとする生徒も出ています。
生徒からは、「朝食提供があるから早く起きた」という声も聞こえており、NPO法人等の活動を通して、学校と地域、地域と地域の繋がりが広がりつつあります。

朝食

このような朝食を提供しています

提供している朝食は、おにぎりやサンドイッチ、ハンバーガー、菓子パン、スープ、お味噌汁、ゆで卵、お惣菜やお弁当などの食べやすい軽食が中心です。
その他に、果物やヨーグルト、お茶やジュースなどのデザートや飲み物、季節の行事食なども提供しています。
各学校で事業を行っているそれぞれのNPO法人等が、高校生の心身の成長や生活スタイルを考え、工夫を凝らした朝食を提供しています。

朝食

生徒たちの声

生徒

大和東高校 2年生:

ホームルームで担任の先生から朝食の提供が始まると聞いて、何が出るんだろうと気になって参加したのが始まりです。そこからはほぼ毎回、参加しています。いつも朝はちょっとしたパン1個とかしか食べてなかったけど、授業って結構エネルギーを使うので、学校でお味噌汁とかしっかり朝ごはんを食べるようになってから、授業に集中できるようになったのがすごく大きいです。
いつもは1人でゆっくり食べていますが、たまに友達も来ます。この間出たパンケーキが美味しかったです。セルフでメープルシロップをかけたりできて、嬉しかったな。

生徒

大和東高校 2年生:

朝食提供へは1年生の時はたまにしか来ていなかったのですが、2年生になってからは毎回来ています。ロールパンとウインナーとか、美味しいですよ。毎回、ヨーグルトがあるのも嬉しいです。
私は家が遠くて、電車やバスの関係で朝ごはんを食べる時間が無いんです。これまで午前中の授業は「お腹すいたなー」と思うだけでなんとかごまかして、お昼にたくさん食べていました。
朝食提供の日は落ち着いて朝ごはんを食べることができています。でも、お腹がいっぱいになると授業中に眠くなっちゃうので気を付けてます(笑)

生徒

相模向陽館高校 1年次3人グループ:

「朝食提供に来たきっかけは、無料で朝ごはんを提供してくれるって聞いたからです。自分は家では朝ごはんを食べる習慣があまりないのですが、高校でこういう取組があるのっていいなと思いました。朝食提供がある時は、いつも参加してます。」
「わたしも、友達と毎回来ています。スタッフさんと楽しくお話しできるから、楽しい気分のまま授業を受けることができるんです。朝食提供が、モチベーションになってます。」
「中学の時はあまり早く起きることができなかったけど、朝ごはんを食べに来ることで、朝、ちゃんと学校に来ることが習慣付きました。」
「今の朝ごはんにとても満足してます。ハッシュポテトが美味しいです!」

生徒

田奈高校 3年生:

朝のHRで先生が朝食提供事業について告知してくれたことがきっかけで、どんなものが出るんだろう、と興味を持ちました。スタッフさんが朝食で流しそうめんを出してくれたことがあって、美味しかったし、楽しくてとても印象に残っています。
1人でゆっくり食べることが多いのですが、スタッフさんがいつも声をかけてくれるのも嬉しいですね。
朝食提供事業が始まって、朝食を食べることで授業中も眠くならずに集中できますし、体育の授業ではいつもよりも、よいパフォーマンスができることを実感しています。
周りの生徒を見ても、遅刻が減ったと感じるし、実際に朝食提供があるから早く来なきゃ、と言っている声を聞くので、朝食提供事業は私たち生徒たちにとてもよい影響があると思います。

令和5年度に実施した参加生徒対象アンケートの結果

朝食

(写真は津久井高校での実施の様子)

令和5年度に実施した参加生徒対象アンケートでは、
「朝食提供事業があることで、学校に来る意欲が出ましたか?」という質問に、回答者の約86%が「そう思う・ややそう思う」と回答しています。
また、「朝食提供事業に参加して、以前よりも授業に集中できるようになりましたか?」という質問には、回答者の約82%が「そう思う・ややそう思う」と回答しています。

「学校に朝早く来る理由にもなるし、そこで友達ができる可能性がある」

「家では朝食を食べないから、あると嬉しい」

「学校に来るのが楽しみになる」

「授業に集中できることが前より増えたと思う」

「遅刻せずに教室に行ける」

「無料で朝食をもらえて、助かっている」

「スタッフさんとの交流が楽しい」

「朝食提供があることによって他学年との関わりが増え、社会に出た時、コミュニケーション能力の糧になる」

「美味しくて嬉しい」

「様々な人との関わりが持てるし、みんなが笑顔になる癒しの場だから」

などの理由から、多くの生徒が朝食提供事業を大切に感じています。(全てアンケートのコメントより引用)

NPO法人等スタッフの声

NPOスタッフ

NPO法人「多文化共生教育ネットワークかながわ」(ME-net)のスタッフ・ボランティアのみなさん:

元々、相模向陽館高校で、ひまわりカフェという生徒の居場所を作る取組を午後に行っている中で、生徒やその家庭の生活の困り感を感じていたところに、県から朝食提供事業の話をもらい、協力することにしました。
朝食の種類を生徒が選択できるようにするなど、生徒が楽しく参加できること、また実施している部屋を飛び出して生徒を呼び込みにいくなど、積極的に生徒とコミュニケーションをとることを特に意識しています。
この事業を行う中で、最初は自分から挨拶ができなかった生徒が、徐々に自分から挨拶ができるようになるなど、生徒の様子も変わってきています。
私どもが実施する中では、地域のボランティアの方も多く参加しており、そういった方々は普段子どもたちと話す機会がない中で、子どもたちと接するとともに社会の役に立つという、とてもやりがいを感じています。

今後、より地域と学校とをつなぐような取組にしていけたらと感じており、この事業をぜひ続けていきたいと考えています。

教職員の声

先生

田奈高校 教職員:

朝食提供事業を始めると聞いて、最初はどんなものになるか、全くイメージが湧かなかったのですが、これまでの経験から朝食を摂れない生徒が多いと感じていたので、ありがたいと感じました。実際、担当の生徒指導のグループ業務がない時は極力顔を出すようにしていますが、子どもたちがいつも笑顔で参加しているのが印象的です。実施してくださっているNPO法人さんがとても熱意をもって接してくださっており、参加する生徒にもれなくコミュニケーションをとってくださることも大きいと思います。

当校は、生活のリズムを取るのが苦手な生徒も多いのですが、朝食提供事業が始まって遅刻は減っていますし、今後も引き続き、この事業を実施していきたいと感じています。

校長の声

校長

大和東高校 八柳校長:

朝食提供事業が始まると聞いた時、学校にとって大きなプラスになると思いました。新しい取組なので戸惑いも少しありましたが、様々な理由で食事が摂れない生徒はとても多く、そういう生徒たちにとって朝食が摂れる場所があるというのは、彼らの学校生活においても私たち教職員にとっても、とても大きなことです。
朝食を摂るということはエネルギーを摂取するだけでなく、なによりも精神が安定しますし、学校生活にも影響します。例えば勉強が苦手という生徒の中には、朝食や食事を摂らないことで脳に糖質が届かず、考える機能が上手に働いていないだけで、朝食を摂ることで学習の内容が理解できるようになることが期待できる子もいると思います。

朝食提供を始めてから、生徒には確実に変化が生まれています。NPO法人のスタッフの方と会話をすることで、明らかにコミュニケーション能力が上がっている生徒がいますし、朝食提供実施日の生徒は、とても溌剌としていると感じます。スタッフさんはいつも笑顔で声をかけてくれるので、朝食提供の会場は生徒たちにとって安心できる「居場所」になっているんです。
また、自分の教室でじっとしていた生徒が朝食提供を機に知り合いが増えて他の教室にも行けるようになったのを見ると、彼らの世界が少しずつ広がっているとも感じます。

教室では見られない、生徒の生活状況を垣間見ることができるので、本校では生徒の様子や食べ方、摂取量の増減などの状況をスタッフさんが定期的に情報提供してくれており、情報の内容から家庭状況の把握ができ、それがきっかけで支援につなげられた事例もあります。
この事業を本当に必要としている生徒はおそらく、とてもありがたい、助かっていると、そう感じています。高校生の時は素直にありがとうと言葉にして言えないけれど、彼らの中にその思いはきちんと残っていて、将来はその経験を基に困っている人たちに対して接することができると思います。その意味で、この事業は彼らの朝食を支えているだけでなく、マインドを支えていると言えます。

昔は駄菓子屋のような、ガス抜きできたり自分の心のバランスを整えたりできる場所がありましたが、今はそのような場所が極端に少なく、子どもたちはそれをゲームなどの世界に求めている。リアルな人との接触が少ないからこそ、朝食提供のような場所は本当に重要なんです。

寄附金の使い道

npo

ご支援いただいた寄附金は、5校目となる学校への予算として、また、現在行っている4校での朝食の購入や食材費、お皿などの購入費、人件費に使用させていただきます。

ご注意:寄附額が目標額に満たない場合は、現在事業を行っている4校の取組の充実のために充当させていただきます。
ご注意:目標額を超えて寄附をいただいた場合は、現在行っている4校と拡充した1校の取組の充実のために活用させていただきたいと思います。

寄附者のみなさまへ

生徒の絵

おいしい朝食やコミュニケーションの場を提供することで、神奈川県の高校生の心身の健康や、授業へ向かう意欲を養い、未来を担う人材を地域や社会で育むため、まなびや基金で寄附を募りたいと思います。ご協力くださいますよう、どうぞよろしくお願いいたします。

|氏名の公表、県知事の感謝状|

御寄附いただいた方で、希望される場合には、県ホームページで氏名を公表します。
また、多額の御寄附をいただいた方で、希望される場合には、県知事の感謝状を贈呈します。

寄附申し込みはこちらから

納付書のバナー

申込フォームでご入力いただいた申込内容に基づき、納付書を郵送させていただきますので、指定の金融機関等でご納付いただく寄附方法となります。

「寄附先(事業提案型のプランを指定する場合に選択してください)」欄で「高校教育課(県立高校における朝食提供事業の実施)」を選択してください。

ふるさとチョイス

インターネット上のふるさと納税ポータルサイトの「ふるさとチョイス」からマルチペイメント等(クレジットカード等)により、ご納付いただく寄附方法となります。

「自治体からのアンケート」へ「230206」または「高校教育課(県立高校における朝食提供事業の実施)」と記載してください。

さとふる

インターネット上のふるさと納税ポータルサイトの「さとふる」からマルチペイメント等(クレジットカード等)により、ご納付いただく寄附方法となります。

お申し込み完了後に「神奈川県からのアンケート」へ「230206」または「高校教育課(県立高校における朝食提供事業の実施)」と記載してください。

楽天ふるさと納税

インターネット上のふるさと納税ポータルサイトの「楽天ふるさと納税」からマルチペイメント等(クレジットカード等)により、ご納付いただく寄附方法となります。

お申し込み完了後に教育局行政部財務課へのお問い合わせフォームより「回答の希望なし」にチェックを入れ、お問い合わせ内容に「お名前」「申込番号」「230206」または「高校教育課(県立高校における朝食提供事業の実施)」を記載して送信してください。

このページに関するお問い合わせ先

このページの所管所属は教育局 行政部財務課です。