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遺贈による寄附に関するよくあるご質問
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1.包括遺贈、特定遺贈とは何ですか。 |
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包括遺贈とは、遺贈の目的の範囲を自己の財産全体に対する割合をもって表示した遺贈のことです。財産全体に対する割合である点で、通常の相続に類似しています。
特定遺贈とは、相続財産中の指定された特定財産を目的とする遺贈のことです。特定の財産を特定の者に贈与する点で、(一方的意思表示であるものの)贈与に類似しています。
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2.特定遺贈であることが分かるような記載にするには何に気をつけたらよいですか。 |
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全ての財産のうち、どの財産(「預貯金口座」、「現金」など)を遺贈するのか、具体的に特定して記載してください。また、例えば、「不動産、預貯金口座、現金のうち、預貯金口座を〇〇に遺贈する」など、遺贈する財産が、全ての財産のうちの一部であることがわかるように記載してください。
以下のような場合は、原則として特定遺贈ではない(包括遺贈の可能性を有する)と判断させていただいております。
【特定遺贈ではないと判断される例】
・全財産を換価し遺贈する。
…全ての財産を遺贈する内容になっているため。
・全財産の〇割を遺贈する。
…遺贈額を、全ての財産に対し割合的に指定する内容になっているため。
・全財産を換価し、受遺者Aに〇円、受遺者Bに〇円、神奈川県(横浜市中区日本大通1)の設
置するかながわペットのいのち基金に、受遺者A及び受遺者Bへの遺贈額を除く残金を遺贈す
る。
…全ての財産を現金に換金したものの分配であり、全ての財産のうちの一部の財産が特定され
ている特定遺贈とは判断できないため。
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3.特定遺贈であることが分かるような記載例を教えてください。 |
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以下に例をお示ししますが、記載例どおり作成いただいても、状況によって特定遺贈と判断できない場合もありますので、最終的には、信頼できる専門家(弁護士、司法書士、行政書士、税理士、信託銀行など)または、お近くの公証役場にご相談のうえ、ご判断ください。
<記載例>
遺言者の現金、預貯金、不動産のうち、下記の預貯金及び現金(※1)を、下記の者に遺贈する。
記
1 〇〇銀行〇〇支店 普通預金(※2)
名義人 ○○ 口座番号 ○○○○○○○
2 〇〇銀行〇〇支店 定期預金
名義人 ○○ 口座番号 ○○○○○○○
3 ゆうちょ銀行 通常貯金
名義人 〇〇 記号 〇〇〇〇〇 番号 〇〇〇〇〇〇〇〇
4 現金(※3)
[受遺者1]
氏名 〇〇 生年月日 〇年〇月〇日 住所 〇〇
遺贈対象財産 1及び2
[受遺者2]
神奈川県(横浜市中区日本大通1)の設置するかながわペットのいのち基金
遺贈対象財産 3及び4
※1 全財産のうちの一部の財産を特定してください。
※2 預貯金については、銀行名、支店名、預金の種類、名義人、口座番号を記載してください。
預金額を記載する必要ありません。
※3 「現金」と記載した場合は、実際に手元にある現金のみが対象として判断されます。例え
ば、預貯金口座に預けているお金は「現金」に含まれません。
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4.特定遺贈であることが分かるような記載にするためにどうしたらよいか個別に相談に乗ってもらえますか。 |
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信頼できる専門家(弁護士、司法書士、行政書士、税理士、信託銀行など)または、お近くの公証役場にご相談ください。 |
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5.包括遺贈となる遺言内容になっているのですが、受け取ってもらえますか。 |
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申し訳ありませんが、包括遺贈では、債務など負の財産も引き継ぐことになることから、原則として受け取りをお断りしております。 |
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6.債務など負の財産がないと思われる包括遺贈なのですが、受け取ってもらえますか。 |
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負の財産の有無を確実に確認する手段がないため、申し訳ありませんが、原則として受け取りをお断りしております。 |
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7.遺言内容が特定遺贈になっているかどうか確認をお願いします。 |
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信頼できる専門家(弁護士、司法書士、行政書士、税理士、信託銀行など)または、お近くの公証役場にご相談ください。 |