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初期公開日:2022年11月21日更新日:2024年9月30日

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新生児マススクリーニング検査(SCID、SMA)について(県民向け)

神奈川県・横浜市・川崎市・相模原市では国が実施する実証事業に参加し、令和6年10月1日より重症複合免疫不全症(SCID)と脊髄性筋萎縮症(SMA)の2疾患について公費負担で検査を実施します。

新生児マススクリーニング検査に関する実証事業について

神奈川県・横浜市・川崎市・相模原市は、国(こども家庭庁)が実施する「新生児マススクリーニング検査に関する実証事業」に参加し、令和6年10月1日から本事業を開始します。

この事業は、これまで実施されてきた、20疾患を対象とする「新生児マススクリーニング検査」において、新たに2つの疾患(重症複合免疫不全症(SCID)と脊髄性筋萎縮症(SMA))を対象に追加して、実証を行うものです。

2つの疾患の実証データ(検査数や陽性者数等の個人が特定されないデータ)をこども家庭庁とこども家庭庁の研究班に提出することで、全国のすべての赤ちゃんが2つの疾患の新生児マススクリーニング検査を受けられるようにするための検討に活用されます。

新生児マススクリーニング検査とは

この検査は、生後4日ごろの赤ちゃんの足の裏からごく少量の血液をとり、赤ちゃんに先天性の対処異常等の重篤な病気がないか調べる検査です。

発症前に発見して、治療を早期に開始することにより障害の発生を予防することを目的としています。

検査の対象疾患

新生児マススクリーニング検査は、現在、先天性甲状腺機能低下症、先天性副腎過形成症、ガラクトース血症、アミノ酸代謝異常症、有機酸代謝異常症、脂肪酸代謝異常症などの20疾患を対象として行っており、国内で生まれるほぼすべての赤ちゃんが受けています。

これに追加して、今回の実証事業は以下の2つの疾患を対象に行います。

  • 重症複合免疫不全症(SCID) 免疫細胞がうまく働かず、感染に対する抵抗力が低下する疾患で、生命の危険がある疾患です。また、生ワクチンの接種が禁忌であり、接種時期の生後2か月までの問診では見分けられない可能性があります。
  • 脊髄性筋萎縮症(SMA) 遺伝子が原因で全身の筋力が低下する進行性の病気です。

これらの2疾患については、近年、治療技術の進歩や治療薬の開発が進み、早期発見・早期治療によって症状の改善や重篤化を防ぐことが期待されています。

検査開始から検査結果報告までの流れ

従来の新生児マススクリーニング検査と同じ時に検査が行われます。

出生医療機関で採血 → 検体検査機関で検査 → 検体検査機関から出生医療機関へ結果報告

  • 検査異常なし    → 保護者に報告して終了
  • 当該疾患の疑いあり → 保護者へ連絡 → 精査医療機関の案内 → 精査医療機関の受診 →

              最終結果を保護者へ報告

費用

実証事業に参加(医療機関から渡される実証事業参加の同意書に同意)いただいた方は、追加の費用なしで2疾患を対象とした検査が受けられます(採血料がかかる場合は自己負担となります)。

新生児マススクリーニング検査に関する情報のこども家庭科学研究但馬班への報告と個人情報の保護

SCIDとSMAについて、新生児マススクリーニング検査の有効性を検証するため、検査が実施された児については個人情報の保護に十分に配慮しながら、新生児マススクリーニング検査の検査数、陽性者数、精密検査の結果(疾患名や患者数)など、個人が特定されないデータが、子ども家庭庁及びこども家庭庁の研究班に報告されます。この実証事業で得られた情報は、当該目的以外で使用することはありません。また、調査研究の結果が公表される際には、統計的に処理され、個人が特定されるかたちで公表されることはありません。

留意事項

・新生児マススクリーニング検査によって、すべての重症複合免疫不全症、脊髄性筋萎縮症が見つかるわけではありません。

・重症複合免疫不全症や脊髄性筋萎縮症以外に、免疫不全を生じる疾患等が見つかる可能性があります。

・この検査はスクリーニング検査です。精密検査が必要と判断された場合でも、精密検査の結果”病気でない”と診断される場合もあります。

・令和6年10月1日採血分から対象となります。実施については、医療機関へお尋ねください。

・実証事業は、従来の20疾患と一体的に実施するため、里帰り等で他県医療機関で先天性代謝異常等検査(20疾患の検査)を受検された方は対象外となります。

その他

保護者向けのチラシはここをクリックして(PDF:887KB)ご確認ください。

お問合せ先

神奈川県健康医療局保健医療部健康増進課 045-210-4786
横浜市こども青少年局こども福祉保健部地域子育て支援課 045-671-2455
川崎市こども未来局児童家庭支援・虐待対策室 044-200-2450
相模原市こども・若者未来局こども家庭課 042-769-8345

拡大新生児マススクリーニング検査について(有料検査)

令和4年4月からこれまで通り実証事業開始後も、公益社団法人神奈川県医師会が主体となり、県内の産科医療機関等で、重症複合免疫不全症(SCID)及び脊髄性筋萎縮症(SMA)の有料検査を実施しています。

検査の概要

  • 検査対象 県内の産科医療機関で出生し、保護者の同意が得られた新生児
  • 対象疾患 重症複合免疫不全症(SCID)及び脊髄筋萎縮症(SMA)の2疾患
  • 検査費用 従来の先天性代謝異常等検査と異なり、全額自己負担です。
  • 検査の流れ 専用の検査ろ紙を利用して、検体を産科医療機関から検査機関(公益財団法人予防医学協会)に送付し、検査をします。検査の結果、精密検査が必要となる場合は、精密検査医療機関で検査が行われます。

詳しくは、公益社団法人神奈川県医師会(下記参照)にご確認ください。

検査実施の産科医療機関等

  • 県内で検査を実施している産科医療機関等一覧(令和6年9月時点)を掲載します。

産科医療機関等一覧(令和6年9月時点)(PDF:187KB)

 

※検査実施のため、神奈川県医師会に登録された産科医療機関等の一覧です。

 

 検査の実施状況については、恐れ入りますが産科医療機関等に直接ご確認ください。

 

  • また、県内では、CReARID(一般社団法人希少疾患の医療と研究を推進する会)による検査を行っている産科医療機関もございます。詳しくはCReARIDのHPをご参照ください。

検査を受けられる医療施設(CReARID)(別ウィンドウで開きます)

※神奈川県医師会とCReARIDは別の団体です。お問合せの際はご留意ください。

お問合せ先

公益社団法人神奈川県医師会 健康医療課 Tel045-241-7000

脊髄筋萎縮症(SMA)が疑われた患者ご家族の方へ

SMA(脊髄筋萎縮症)家族の会では、SMAの検査の流れや早期治療に結びついたご家族の体験談等が公開されています。

詳しくは下記リンクよりご確認ください。

https://smahpproject.wixsite.com/nbs12(別ウィンドウで開きます)

※上記リンク先の内容については、恐れ入りますがリンク先団体に直接ご連絡ください。

このページに関するお問い合わせ先

このページの所管所属は健康医療局 保健医療部健康増進課です。