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更新日:2024年11月28日
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須沢の砂防
昭和28年7月26日、箱根町強羅地区を流れる須沢の源頭部(早雲山)で地すべりが発生し、沢に沿って流れ出た土砂は土石流となって下流の強羅橋までの2kmの距離を毎秒7m(時速25km)の速さで流下し、約80万立方メートルの土砂を堆積させました。
この土石流によって、下流にあった道了尊別院と砂防えん堤17基、道路140m、山林7haが土砂に埋没し、観光客など28名の死傷者を出す悲惨な災害となりました。
この災害直後から現在まで、須沢では4期にわたり一連の砂防施設の整備を行ってきましたが、源頭部では依然として崩壊地の拡大や新たな火山性地すべりが観測されるなど、再度の土石流災害の発生が危惧されています。
このため、源頭部からの土砂供給を防止する地すべり対策工事として、新素材を用いたアンカー工に平成8年度に着手し、下流部の須沢での砂防工事と一体として土砂災害を防止することにしました。
災害発生前の須沢
昭和28年7月26日災害後の須沢
火山特有の噴気ガスや強酸性の熱水(温泉)作用によって地下の岩石が変質して脆弱化、粘土化されてすべり面を形成し、大雨や地震等の誘因により、地すべり性の崩壊を起こす現象です。 |
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第1期工事 事業費 約3.5億円 S28からS32年度 |
不安定土砂除去 10万立方メートル 排気ボーリング 30本 砂防えん堤 11基 導流堤 6基 |
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第2期工事 事業費 約7.5億円 S33から59年度 |
排気ボーリング 59本 砂防えん堤 14基 導流堤 2基 流路工 513m |
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第3期工事 事業費 約40億円 S61からH5年度 |
砂防えん堤 6基 導流堤新設 2基 導流堤嵩上げ 4基 |
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第4期工事 事業費 約20億円 H6から |
砂防えん堤嵩上げ 4基 導流堤新設 3基 |
砂防えん堤群
完成した嵩上げ砂防えん堤
事業名 | 地すべり対策事業 | |
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箇 所 | 箱根町強羅 | |
事業年度 | 平成8年度から | |
事業費 | 約35億円 | |
事業概要 | 工事延長 L=180m アンカー工(炭素繊維強化プラスチックより線) N=616本 |
新素材アンカー工法で使用する引張り材は、PC鋼より線に比べて軽量で錆びにくい「炭素繊維強化プラスチックより線」直径12.5mmを6本組み合わせたものです。 |
平成12年度工事完成後
工事用資材搬入状況
昭和28年7月26日、箱根町強羅の早雲山の爆裂火口の一角で発生した大地すべりは、死傷者数28名を出す大惨事となりました。この映像は悲惨な地すべり災害の状況や、困難を極めた復旧工事についての当時の記録映画を復刻したものです。
箱根早雲山地すべり~砂防工事記録~(動画はこちら)
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