第39回神奈川県地方税制等研究会 審議結果

掲載日:2018年3月28日

様式3-2

審議結果

次の審議会等を下記のとおり開催した。

審議会等名称

第39回神奈川県地方税制等研究会

開催日時

平成20年3月28日(金曜日)15時00分~17時00分

開催場所

神奈川県庁新庁舎5階 第5会議室

出席者

(座長)神野直彦、金澤史男、中里実、青木宗明、沼尾波子

次回開催予定日

未定

問い合わせ先

政策局 財政部 税制企画課 調査グループ

電話番号 045(210)2308

下欄に掲載するもの

  • 議事録全文

審議経過

(議題)

(1)神奈川の地球温暖化対策における炭素税等導入の検討について

(2)臨時特例企業税に係る訴訟の判決について

(3)その他

今後の地方税財政制度のあり方について

1 開会

(事務局)ただいまから第39回神奈川県地方税制等研究会を開催いたします。

なお、報道関係者によりますカメラの撮影がありますことをご了承願います。それから、傍聴者として2名の方を許可しておりますので、そちらもご了承お願いいたします。

それでは研究会の開催に当たりまして、知事よりごあいさつを申し上げます。

2 あいさつ(松沢知事)

(知事)どうも、先生方におかれましてはお忙しいところをお集まりをいただきまして、ありがとうございます。

この神奈川県の地方税制等研究会は、平成10年の設立以来、神奈川らしい税制を目指して積極的に新しい仕組みをつくっていこうということで、いろんなご議論をいただいてまいりました。既に全国的にも有名になりました水源環境保全税の提言をいただくということもできましたし、税源移譲などのあり方についても、先生方から常に積極的なご提言をいただいて県政にも取り組ませていただいておりまして、この間の先生方のご指導を心から御礼申し上げる次第でございます。

さて、きょうもたくさん話題がありまして、ぜひとも先生方にご支援いただきたいと思います。まず、地域間の税収の格差を埋めるために、ふるさと納税を菅総務大臣が提案され、先生方のご意見もいただきましたが、私もやはり地方税の根幹である受益と負担の原則から外れて、受益を受けていない人が負担するようなおかしなことになってしまうので、住民税で「ふるさと納税」を選択してやるというのは絶対におかしいということを、私、全国知事会の中でも声高に申し上げてきました。ただ、寄付税制を使うことによって、ふるさとを大事にしたい、ほかの自治体の応援したいところに寄付をすることによって、それが何らかの形で税の控除に結びつくような、こんな仕組みが新しい方向で考えられるのならば、それはよいのではないかという論を展開してまいりました。

事実、総務省での検討会の中で、私も呼ばれまして、意見を述べろということだったんで、そういう住民税でやるのは反対だが、寄付税制を使えば新しいものを考えてもいいのではないかと言いましたら、そのとおりになりました。

ただ、やはり地方同士でこれを助け合う場合に、住民税を使って完全に税額控除にしてしまうと、これもまた受益と負担の原則を崩してしまうことになるので、私としてはやはり国が実際の財政のバランスを図るという役目もあるわけだから、所得税を使ってやったらどうなんだということも言いました。こういうことで、今後は寄付税制のあり方等についても、特に今、NPOの団体の皆さんからは、日本でなかなかNPOの資金というか財源が潤ってこないのも、アメリカに比べると寄付税制のメリットが弱いからじゃないかという意見も出ているようで、NPO団体やボランティア団体がある意味で資金集めができるような、もう少しNPO等に関する寄付税制なんかも今後は考えられないかなというふうに思っております。

2点目が、この間、法人二税のいわゆる税源の逆移譲というものですね。これだけ地方分権改革で税源移譲をしている最中に、地方交付税を一挙に5兆円減らしたら、自治体間の格差がどんどん大きくなって、格差社会になってしまったということですね。もう一回最初から機能を考えなくてはいけない。それは国がやるのが当然の話ですが、国が自分たちが厳しいからやりたくない。地方税である法人事業税を使って、半分国税に召し上げて、それを地方法人特別税ということで、特別、特別という言葉を使って、これは本格的な税制改革をやる前の暫定的な措置だと一生懸命言い逃れをして、どういうわけか税源の逆移譲ということで、法人事業税が半分、国に取られて、それを財源配分に使われて地方法人特別譲与税となったと、そんな形で配分されるということになってしまいました。これも地方分権改革からすると全く逆行する流れで、私たちは合点がいかない。これはあくまでも暫定的な措置だということなので、もう一度本当に地方の税収が安定するような税源移譲のあり方を含めて、きちんと議論をしていかなければいけないなと思っております。

3点目が、実は先生方にもご指導をいただいた、いわゆる法人事業税の外形標準課税。これがなかなか進まなかったので、神奈川独自の臨時特例企業税というのをつくり、実施してまいりました。ところがいすゞ自動車から訴えられまして、この2年間法廷で闘ってきたわけなんですが、私たちも予期せぬ判決でありました。

私どもとしては、地方分権改革の流れの中で地方の課税自主権をできるだけ広く認めていただかなければ、地方自治体がマネジメントできないわけですね。やはり、「出を制する」行革をできるだけやっていくというのも必要ですけれども、財政をきちっとするときには、「入るを図る」ということも必要であって、神奈川県としては水源環境や森林環境を守るために、あえて県民の皆さんお一人お一人に広くお願いしようということで、新しい水源環境保全税をつくったわけですね。そういう中で、法人は赤字のときでも地域社会の基盤整備等で恩恵を受けているわけで、そこを少しでも2%ですけれども臨時にいただこうという、非常に神奈川らしい先進的な外形標準課税を、法定外普通税という形でつくらせていただいたんですね。

あのときは議会もお認めいただいて、総務省も同意をいただきました。総務省は財務省とも相談していますし、地方財政審議会とも相談しているんですね。総務省は「私たちは裁判の当事者ではないのでコメントできません」と言われていますが、やはり同意をした総務省も、認められるから同意をしたわけですよね。そこのところはしっかりとサポートをいただけるといいなと思っています。また近いうちに総務大臣にお会いして、政治家として地方分権改革は課税自主権を進めるという立場から、ある意味で応援してほしいということを言おうと思っております。

私ども、本日、東京高裁に控訴いたしまして、今後も課税自主権を広くとらえてほしい、法定税と法定外税はあくまでも対等な立場であり、法定税が優先で、法定外税というのはその外でしかできないということだと、これは課税自主権がとても狭くなりますので、これは地方分権改革にとっても必要な闘いだと思っています。全国知事会等でもご賛同いただいて、しっかりとこの裁判を闘っていきたいと思っておりますので、先生方の今後のご指導をよろしくお願いをしたいと思います。

それから、きょうのメインテーマは環境問題でありまして、神奈川県も「クールネッサンス宣言」を、広域自治体としての神奈川でできる地球温暖化対策を11のプロジェクトで打ち出しました。これを受けて、来年度中に地球温暖化対策の推進条例にしていきたいと思っております。クールネッサンスのリーディングプロジェクトにも入れたんですが、条例の中にも必要であれば私は組み込まなくてはいけないと思っているのが、神奈川らしい炭素税です。これは環境省が国全体でやるべきだと言ってかなり検討はしたようですが、さまざまな利害関係の中で、今は苦しい状況になってしまっています。やはり国の炭素税議論を促すためにも、広域自治体である神奈川として、この様な発想の税をこしらえることができたらそのアイデアをいただきたいなと思っております。

この地球温暖化対策、CO2の削減に向けて、洞爺湖サミットもありますが、最大のテーマは排出権取引と炭素税ではないかなと思っています。ヨーロッパ諸国はかなり先行的にやっていますし、日本やアメリカでは、産業界が気になるようで、気合いはそこまで入っていません。また、途上国の言い分もありますので、そう簡単ではないと思いますけれども、広域自治体である神奈川として、もし炭素税的なものが考えられるとしたらどういうものがあるのかというのを、先生方にお聞かせいただきたいと。これは、何年か前の先生方からの提言の中に、神奈川らしい炭素税みたいなものを考えたらどうなのかという提言もいただいておりますので、それを受けて具体的にどのようなものがあるかご検討をしてみていただきたいということでございます。

以上、申し上げてしまいましたが、先生方にご指導いただきたい税に関する多くの課題を抱えているわけでありまして、今後とも県としても先生方からいただいたご指導、ご提言を積極的に行政施策に取り入れ、先進的な自治体を目指していきたいと思いますので、どうかご指導をよろしくお願いいたします。どうもありがとうございました。

(知事)ところで、先生方、臨時特例企業税の裁判はどうでしょうか、今後の闘い方として何かアドバイスがあったら。

(座長)私は専門家ではないので展望はないんですが、基本的には我々のときに、確認をしているんで。課税ベースから除外しているものについて、税をとった時の問題がないかどうかということは確認してみた。ただ、この間更新するときに、更新の仕方についてはやや疑義があるかもしれないというふうにおっしゃっていたので、手続上、安易にかけたとかそのようなことはないのと、それからベースを広げるという話と、既存の税金にカットオンするやり方があると思うんです。

明らかに普通我々の常識から考えると、カットオンするほうが不公平を拡大する。ベースは広いほうがいいっていうのは決まっているわけで、しかも、それも当時アメリカのあれに合わせたわけですね。アメリカは2分の1までというのに合わせたんですね。

(税制企画担当課長)カリフォルニア州は50%。

(座長)50%。アメリカの課税ベースに合わせたんですよ。なので、日本の国としてはこれは課税対象である利益だと認めないというものについて、それでは別の税金でやりますよと言っているだけの話で、どうして違法なのかとよくわからない。

安易だと言われても、これは何回も言ってきたのですが、日本で一番の権威にも確認し、役所にも全部確認してきました。それから法に違反すると言われても、地方税法上、地方税法の中にはさまざまな地方税にちゃんと規定があるわけですよね。そこに違反するからというのはおかしな話で、つまり、そこにない税金をつくるのであって、法定税ではない税金をつくるわけだから。そこに違反するというのではなく、独自課税を規定している条項に違反しているというのだったらわかるのだが、法定税として規定している条項にというのは、ちょっとわからない。

(知事)赤字を相殺して翌年の黒字には税はかけられないというのが地方税法の中の法人事業税の規定であるんですね。だから、そこのところにかけるから地方税法に違反していると、こういうことなんですね。

(座長)だから、それは外したわけです。例えば所得税でいえば、所得の中にはフリンジベネフィットが入るのですが、フリンジベネフィットは除外するとなったら、別にフリンジベネフィット税をかける場合があるわけですね。 また、所得税で包括的所得という概念でいけば、相続というのは所得だというふうに見なすんですけれども、それを除外したら、じゃ別の相続税かけますよということで、別に何も悪いことではないと思います。

(委員)それが判決文みてみますと、向こうの原告のほうの理論的な組み立ては潜脱という言葉を使っているんですよね。ただ、明示的にその法文と違うことをやっているというのではなくて、それの向こうの趣旨からすると、繰り越しを認めて支援してやろうというその趣旨に、潜在的に逸脱をしているという議論なんですよ。それは、先ほど知事の最初のご発言にもありましたように、それも全部だめという様にしてしまうと、結局、法定外税というのは基本的にはもうつくれないということになってしまうので、そういう形で地方税法の基本的な精神である2000年の地方分権一括法より以前の状況に、また戻ったということだと思うんです。

だから、裁判をやっている人自身、判断している人自身が、2000年の地方分権一括法以前の考えでやった議論だと私は思うんです。2000年以降は、そもそも課税権も含めて国と地方が対等な立場になるということを、国会で地方自治法で決めたわけですよ。ということは、課税権についても、一応まずは対等な立場から出発してやりましょうという話になっているわけですよね。だからそこを……

(知事)だから、法定税と法定外税は対等な立場にならなきゃいけないんです。

(委員)そうです。そこで調整が必要だから、経済政策とかが出てくるわけです。経済政策に関する規定のところは行政内部でその時々の日本経済の状況によっていろいろ違うだろうから、政府を総務省が代表して、それは大丈夫ですよと言ったわけだから、それをいちいち司法が出てきて、言えないですよ。いちいち司法がこれはだめ、あれはだめと言い始める、そういう社会になってしまうと思います。だから、地方分権一括法の精神というのは、そういうものをなるべく広く認める、そういう枠組みの中でやっていかないとだめなんだという世論をつくっていく必要があるね。

(知事)理論のほうをしっかりもう一度構築してですね。

(委員)潜脱論というのが一番問題になるので、それは2000年以前の議論だというところをしっかりと示して。

(座長)2000年のときに第2次分権推進委員会の第2次勧告で、課税自主権の項目について緩めたわけですね。緩めたときの第2次勧告を書きましたけれども、結局、国の税金とバッティングしない限りは課税できるようなことを基本的に書いているわけですね。書いているほうの気持ちと、もちろん法律を決めたのは国民だから、私が書いた気持ちと国民がそれを読んだ気持ちは違うかもしれないけれども、条文読んだってそうは読めないじゃないかと思いますね。

(知事)こういう裁判って、一審と二審、最高裁の判断が結構変わるときがありますでしょう。裁判官によってもそうですし、だから、まだまだあきらめてはいないんですが。どうでしょうかね、やっぱり難しいですか。

(委員)この裁判所の判決はものすごく一般論で、条例そのものを無効だと。普通ここまで言うってことは、よほど何かあるのかもわかりませんね。

(知事)条例そのものが無効だったら、私たち全部を返さなきゃいけないですからね、これ。そういうことでしょう。いすゞとの関係だけじゃなくて、全部これ。

(委員)ものすごく言い過ぎるくらい強く言っていますので、どうしてそこまで強く言う必要があるのだろうかの分析を冷静にした上で、引くところは引かなきゃいけないでしょうけれども、客観的に冷静に。裁判所は裁判所の考えがあると思いますので。

(知事)はい。銀行税とは全然また違いますからね。これは法人事業税の中でやっていますから。ただ、ああいう新しい自治体独自の税が、銀行税も裁判で負けた、神奈川も今度は負けたと。何かそういう一緒のイメージでとられるのがちょっとつらいですよね。

(委員)このままこの判決が確定しますと、ほかの自治体に及ぼす影響がとても強くなりそうですから、結論がどうなるかはともかく、それはわかりませんけれども、理由づけとしてこれはないだろうというのを、もう少し狭めていただかないと。

(知事)そうですね、課税自主権を守るためにも闘わなきゃいけないと思っているんです。

(委員)だから、知事のおっしゃるとおりなんだと思うんですよ。

(委員)銀行税と違いますよね。やっぱり特定の非常に少数のところだけで、あとは負担しませんよということではなくて、業種を全部特定しないで、しかも広く薄く。

(知事)資本金だけですからね。

(委員)で、外形標準が入るまでの間のやむにやまれぬ。

(知事)だから、外形標準、国がつくったのが極めていいかげんだったので、私たちは少し税率を落として続けたわけですよね。

(委員)でも、そこのところは争点になってないわけですよ。少なくとも、前の段階からだめというわけですから。

(知事)そうなんです。この制度をつくったこと自体がだめだということなんですよ。

(委員)だから、いろいろ配慮して、議会で合意をして県民の支持を得てやっているものについてここまで全否定されたら、その自治自身の危機という感じもちょっと私はするんですよね。

(知事)これしっかり闘っていきますので、先生方もアドバイスよろしくお願いします。

炭素税のほうは、これは本当は国がやるべきなんですよね。

(座長)国はちょっとやる気がありませんので、私の考えとしては、さまざまなほかの行政で見られるように、地方が先にやって、例えば自動車のグリーン課税のときもそうでしたね、そういう方向でするしかないかなと思うのですが、やや課税のインパクトがね。地方税でとにかく国境を管理していないので難しいと。

(知事)次がありますので、失礼しますけれども、どうもありがとうございます。

(事務局)それでは、次第に沿いまして進めさせていただきます。

議事の進行は座長にお願いいたします。よろしくお願いいたします。

3 議事

(1)神奈川の地球温暖化対策における炭素税等導入の検討について

(座長)議題に移りますが、一番最初に炭素税からいきます。この件について、環境計画課長のほうから。

(環境計画課長)環境計画課長でございます。お時間をいただいてありがとうございます。皆様方のご要望の趣旨と合うかどうかわかりませんけれども、県の温暖化対策、それからCO2排出量の現状について報告をさせていただきたいと思っております。

まず、知事のあいさつの中にもあったんですが、本県では学識者等で構成されております地球温暖化対策推進方策検討委員会を1年前に設置いたしまして、そこで委員会としての条例の中間まとめ案などを公表しております。それが本日お配りいたしました、こちらの水色のリーフレットと、それから県民参加用に取りまとめたものでございます。県民の方に見ていただくということで、できるだけわかりやすくしたものでございます。

知事も話しておりましたけれども、神奈川から地球を救おうということで「クールネッサンス宣言」を行って、それを支えていくリーディングプロジェクトの施策の検討案を11ほど挙げまして、今取り組んでいるものがございます。これらをお手元に配付させていただきましたので、後ほど時間があれば簡単にご紹介をさせていただきたいと思っておりますが、最初にパワーポイントで二酸化炭素の排出量の推移のご説明をさせていただきたいと思います。

なお、全体は今日お配りしました神奈川県の温暖化対策、資料1の2ページ以降に記してございますので、またそちらを見ていただきながら状況を把握していただければと思います。

では、2ページの図の1、これは日本の温室効果ガスの排出量で、一番右の棒グラフが目標ですね。これが目標でして、1990年に比べて6%削減しなきゃいけない。ただ、これも森林吸収対策とか京都メカニズムもありますので、GHG、温室効果ガスでは-0.6%。さらに細かく言いますとCO2でいうと、フラットぐらいでもいいような状況です。それに対しまして本県がどうなっているかというのが次の図でございます。

これは神奈川の場合、地球温暖化対策地域推進計画を、国の目達計画に合わせてつくりまして目標を設定してございますが、1990年水準にCO2の排出量を持っていくという数字でございます。これは同水準ではないかという話もあるのですが、先ほども申し上げましたようにCO2で見ますと国の目標のほうも大体同水準ということなので、国の目標達成計画について貢献していくという意味でこの目標にさせていただきました。ただし、2004年で見てみますと、神奈川県でも上回っているということで、1990年と比べて9.9%の増で大変深刻な状況でございます。ただこれも2004年のCO2ベースで国と比較しますと、国が11%ぐらいになっていると思いますので、国より若干よいかと思います。

これは神奈川県の二酸化炭素排出量、部門別の構成でございます。産業部門が43%で非常に高い。これも全国より少し高い。業務部門が14%、合わせて産業部門で57%。ただ、運輸部門にもいろいろトラックとかそういうものもございますので、そういうのを入れると、産業系が実はもっと高くなります。

これは1990年から2004年までどういう推移でそれぞれの量が伸びていったかということなんですが、実は2002年、2003年で原子力発電所でデータ改ざん問題等がございまして、ストップしていた影響が出て、電力会社の排出係数が非常に高くなりましたので、その影響がそのまま反映されております。もう少し素直に見ていただくためにもう1枚、図面を映させていただきますと、これがエネルギー消費量で見た場合の部門別の数字でございます。

これは見ていただくと、一目瞭然、これ業務部門ですけれどもね、これが非常に高い伸びを示しています。それから家庭部門もずっとこう高くなっておりまして、ここ2点下がっておりますけれども、エネルギー消費量では第一に業務部門、家庭部門、それからその太い線が全体でございます。ここの図の様になっております。

それから、これは神奈川県の排出構造というのが全国や東京と比較するとどうなっているのかということで、見て頂きたいと思い用意致しました。産業部門は、先ほど円グラフでご紹介したもので43.7%でございます。これは国よりもやはり比重が高く、しかも非常に対照的なのが東京都の8.80%ということです。それに対しまして業務部門を見て頂きますと、東京は神奈川県の業務部門の2倍以上ということです。その業務部門と申しますのは、オフィスビルが中心ですが、その他に県庁舎も業務部門に入っております。それからスーパーマーケットとかデパートとか、そういったものも業務部門としております。

もう一度伸び率を確認していただきますと、業務部門が44%、家庭部門が29%、約3割ということですけれども、構成比で見ると大きな産業部門の排出削減をしたいというふうに考えておりますので、この対策が非常に重要になってくると思っております。

それから、このように東京と神奈川で非常に排出量が違ったので驚かれたかもしれませんが、県内でも実はよく見ますと地域によって非常に大きな差があります。まず合計で見ますと、これは横浜で2,001万トン-CO2、それから川崎が2,304万トン-CO2、それ以外が約3,000万トン-CO2なんですが、円グラフでみますと、同じように分かれている感じでございますが、実はその中にも構成比を円グラフで部門別に見ますと、全く違うのがお分かり頂けるかと思います。横浜の場合は、産業部門、業務部門、家庭部門、運輸部門がそれぞれ同じぐらいになっている形。しかし川崎のほうは、圧倒的に8割近くが産業部門からの排出になっているということで、いわゆる臨海部のエネルギー多消費型産業というものの影響が、非常に大きいということが先ほどの地域別のデータから考えられます。

それから、産業部門につきましてさらに詳しく中身を見ていったというのがこれでございまして、やはり鉄鋼業が依然高いというのがこれです。その次が化学工業。ただ、これも排出量の推移で言いますと、それぞれ伸び率は違っておりまして、実は伸び率が大きく排出量もそういう意味では高く、だんだんふえてきているのは化学工業で、鉄鋼業のほうは100を切っていますので、実は排出量自体は下がってきている。

これをどう読むのかというのがちょっと難しくて、それぞれ生産ガス等当たりのCO2の排出量、原単位といいます。鉄鋼は原単位を下げたが、化学は原単位を下げなかったかというと、そういうことはございませんで、これは生産量のほうでということです。化学工業の方にお話をお聞きすると、やはり2000年あたりから非常に中国で2次加工品というか、ポリプロピレン系とかの需要が大変増えてきて、輸出もかなり拡大したということで、生産額が急速に増えたというのも排出量に影響している状況でございます。

次に、運輸部門のほうもやはり全体で5%ほど基準年より伸びております。どこがどうなっているのかということでございますが、鉄道ではなく、自動車が9割を占めている。当然かと思いますが、その自動車の中で特に高い比率を占めているのが乗用・自家用でございます。これは正確には切り取れないんですが、大体マイカー部門だとお考えいただいてよいかと思います。マイカー部門が自動車の65%ぐらい排出する。それでマイカー部門のほうがそれ以外の業務系、トラックであるとかタクシーであるとか産廃車であるとか、そういう業務用のほうは案外下がっていますけれども、乗用車のほうが高いというのがおわかりいただけるかと思います。

ただし、この例えば業務系の車につきましては、この辺でNOxとPMの話などもあって古い型の車というのは使用がだんだんできなくなってきました。そうすると、新しい車に買い替えざるを得ない。それは非常に業種としては苦しいんでしょうけれども、そうすると自動的に燃費が改善された、新しい自動車の購入になりますので、NOx、PM規制の影響もこの辺には出ているんだろうなというように考えております。あとは、燃費の計算をするときの数値が、自動車のマイカーについての数値が変わったことが影響して、ちょっとある程度不規則な形をしていますが、形はこんな感じなんだろうと思います。さらにはその辺の影響が単年度だけ出ていると見ております。

以上で、ざっと神奈川県のCO2の排出構造についてご紹介させて頂きました。これが即、ここからCO2云々に対する炭素税とどういうふうにつながるかということは、またそれはいろいろな問題があると思いますのでご議論頂くということで、温暖化施策とこういった関係をもう少しご紹介させて頂くということで、資料の1に戻って頂きたいと思います。

資料の1のところで、地球温暖化対策推進対策検討委員会のほうで、いろいろな議論をしていくときの前提となった本県の特色、これは必ずしもCO2の排出等の問題だけではなくて、神奈川県の地域がどういう地域であるかというところから温暖化施策を始めなければならないということで、非常に当たり前のことですけれども、神奈川県は首都圏に位置し、人口密度が高く産業集積が進み、業務系ビルやベッドタウンが広がる都市型地域である。その一方、森林が県土の4割を占めると。そして、高学歴で市民意識が高く、比較的若い県である。

そして産業構造は、圧倒的に製造業等の産業部門の占める比率が高く、業務部門と家庭部門の排出量の基準年からの伸びが著しい、このような形になっています。これを受け取って、どのように考えていくのかというと、かなり初期の段階で委員会の中で意見交換をさせて頂きました。

その中では、神奈川の脱温暖化社会を実現していくためには、社会全体が問題を共有して、それぞれの生活やビジネスの場面場面で今までのスタイルを転換していかなければと。そうすると、政策的にも問題提起型、誘導型の方策が有効である。具体的には、従来型の補助金や奨励策以外に、ライトタッチ型の規制的手法。これは直接条例で規制をするというのではなく、何らかの削減計画書みたいなものを提出してもらって公表するなどの手法。それから、マーケットを利用した経済的手法や、その商品がCO2をどれぐらい排出したかというふうな情報を提示して、市民の自主的な判断の中で、CO2が少ない事業等を目指して活動して頂く、情報提供的な手法。こういったものを組み合わせていくことがいいのではないかと。

そして、定量的な規制につきましては、神奈川県は東京と対照的に製造業を中心とした産業部門の占める割合が高いことから、単純にここに規制をかけると、企業移転や県外に複数の事業所を持っている事業者が多いので、生産の比重を単に動かしていくだけとなり、神奈川県内だけで規制を行っても、他のところへ出していくだけというようなこともあります。

そして、大規模事業者の方々は、やはり社会的な責任を果たすという意味から、排出量の削減対策というのを手がかりにしていったとき、何らかの地域貢献策といったものを求めていきたいと、そういう方向の議論が中心でございました。それで、7ページの表を見ていただきたいのですが、まず検討委員会の条例案の柱立てを説明させていただきます。

温暖化施策というのは大きく3つぐらいに分かれるものですが、1つは「県自らの率先実行」ということで、買い物をするとき、職員がレジ袋を持たないとか、そこら辺のことは非常に細かいことなんですけれども、職員の意識改革を図ること。

それから、条例で、大規模事業者への義務化など事業活動に関する項目。現実的で積極的にやろうということで、具体的な内容は水色のもう1つのチラシを見ていただきたいんですが、これを開いていただきまして、見開きの左側の3番の「事業活動に関する温暖化対策」ですが、どういった事業者の方々に指導して義務づけるのかという点について、多くのエネルギーを使用するような事業者。従業員が多い事業者は、通勤等だけでもそれなりにかかる。多くの荷物を運送業者に運ばせる事業者。自動車をたくさん使う、配送などですね、そういった方々。それから、フランチャイズチェーンなどエネルギー使用量の合計量が一定以上になる事業者などとなっております。

これで、計画書についての内容は下記のとおりですが、ただ、温対法、省エネ法の改正の中で、かなりかかってきているところが多くなっておりまして、その辺また少し踏み込んでいかなきゃいけないのかなということも考えています。

それから、4番目が「建築物及び都市づくりに関する温暖化対策」ということで、大規模な建築物をつくるときに環境性能に関する評価を実施していこうとしています。それから、そのかっこの4番になりますけれども、大規模な開発での環境配慮に関する計画書の提出というようなことを、基本的な条項としてお願いするということで、7ページのほうに戻りますと、それについては条例の執行体制をしっかり確保していって、計画書等もいただいた後、企業や温暖化対策への体制づくりのほうが大事かなというように考えております。

それからもう一つの柱が、それぞれの主体の努力ということで、それぞれの主体が取り組んでいく、結果を出すというようなことで、「交通・自動車に関する温暖化対策」、「消費行動に関する温暖化対策」等々と、こういった努力義務を規定的な要素がある中でとりあえず見まして、それらは条例で即義務化をするというよりは、むしろそういった努力義務を県の施策によって、促進していくということで、施策と一体となってやっていくものと考えております。

ただ、温暖化条例には、リーディングプロジェクトの中の独自の炭素税等のプロジェクトは入っておりません。それから、新たなリーディングプロジェクト、今後クールネの執行を担保するという意味でも、今後検討委員会のほうで新たな温暖化対策を出していくという予定になっておりますので、随時追加をしていきたいと思っております。

それから、最後の8ページと9ページですが、先ほど冒頭で言いました国の動きをにらみまして、紹介させていただきました。今、排出権取引が検討されていまして、国の方では3種類の検討会・懇談会等が検討されておりまして、炭素税と並びまして排出権取引が経済的な手法として注目されています。

(座長)はい、どうもありがとうございました。事務局のほうからも説明ということで。

(税制企画担当課長)私のほうから資料1-2の「神奈川独自の炭素税等の創設に向けた検討項目(たたき台)」というペーパーでご説明申し上げます。

この炭素税等の研究の進め方でございますけれども、既にワーキンググループのほうで論点や資料の整理等をしていただいて、それをもとにある程度まとまった段階で、また親会で議論をし、内容を決めていただくというような形で進めていきたいというように考えてございます。このたたき台につきましては、今後ワーキンググループと議論をしていく上で、こういったのが検討テーマになるのかなということで、前回ワーキンググループにご意見をいただいたのも踏まえて整理させていただきました。あくまでたたき台ですので、この内容についてご指導いただければと思っております。

まず1点としては、我が国における炭素税等導入の必要性ということで、まず最初の丸でございますけれども、今ご説明がございましたけれども、我が国における二酸化炭素排出の現状把握と分析をまとめるようにしたということでございます。

2点目の丸については、我が国において炭素税等導入する意義は何かということで、その効果とか必要性、他の施策との関連、経済への影響などといったテーマがあるのではと考えてございます。

3番目の丸につきましては、環境省の環境税が平成17年に一応案が出ていますけれども、それをどういうふうに評価していくのか、もしくは今後それについてどういうふうに修正すべきであるのか、そういう点につきましてテーマになってくると思います。

4番目の丸としては、国と地方の役割分担ということで、炭素税も国だけではなくて地方の役割があるだろうということで、国と地方の役割分担について、これまでの議論の経緯から始まって地方は何をしているかというようなことが議論になってくるということで提示したものでございます。

2番目に、神奈川において導入すべき炭素税等のあり方ということで、最初の丸は現状分析からでございまして、2番目の丸として、その現状分析を踏まえて本県において導入が考えられる独自の炭素税ということで、まず基本的な考え方、意義・目的でございますが、炭素税全般の課税を目指すものであるとか、特定の仕組みやターゲットを絞っていくのか、削減を本当に目指すのか、いろいろあるかと思いますが、そういったような議論があろうかと思います。

あと2番目として、考えられる仕組みということで、具体案ということで括弧で書いたのが対象になってくるんではないかと。

次に、仮に法定外税ということであれば、同意要件に照らした検討も必要になってきますから、特に流通への影響というところは同意要件でございますので、そういうことにつきましてもやっていくことが必要かなと。

あと、具体案の効果とか、また税収の使い道のあり方、こういったことが導入に当たって必要かなと思っております。また当然、そういったことを議論する中でさまざまな課題が出てくると思いますので、そういった点を議論をしていただきたいと思っております。

私のほうからは以上でございます。

(座長)はい。ここで1つだけ議論をいただくのですが。

今ご発表いただいた論点で個々にやっていくと神奈川県の環境状況、というのはCO2のですね、さらに今後それを踏まえて仮に炭素税を神奈川県で導入を検討するとした場合の論点というのも、それぞれすごい時間がかかる話ですよね。ここでどこまでやったらいいか。

(税制企画担当課長)とりあえず、まず前段で、環境計画課長のほうから説明した状況でご質問等ございましたら、その点と、あと今後、ワーキンググループで整理していただく上で、こういった視点で整理をしていただけるようにとか、そういったようなご議論をしていただければありがたいと思っております。

(委員)最終的にはどういった検討項目、こういう点が抜けてるんじゃないかと、今の話を踏まえた上で出てくるものがあるかもしれないということだろうと思います。

(座長)何かありますか、最初のものも含めて。

(委員)環境省の案は……

(座長)環境省の案はそういう意味ではね、幾つも案があるんだけれども、いつもそのたびで変わっていて、最終案が出てもフィックスしていないというか、そういうことじゃなくて?

(委員)環境省の案は、別のある役所のプッシュがあったからあそこまでいったんですよね。そっちがおりちゃったから、環境省が動かないというのが決まっているんだと思うんですけれどもね、環境省の人たちの中のマインドの中で。そうすると国が動かないんだったら県でやると、そういうことですか、これは。

(部長)一つには、こうご議論していただくことによって、国も止まってしまっている。そこに少しプレッシャーといいますかね、そういう部分をかけられないかという意味合いもございます。国が動かない場合に、本県としてどういうことができるかと、そういうことをご議論いただけるかと。

(委員)環境部局と別の部局が協力したからあそこまでいったわけですね、国の場合には。県段階でもそれもお考えですか。

(総務部長)はい。

(委員)ああ、そうですか。わかりました。

(委員)水源環境税なんかの場合は県レベルでやったほうがいいというメリットがあるわけだけれども、炭素税の場合は一般的にいってまずは国がやるほうがいいとは思うのです。使いみちはともかくとして。それが展望がない中で、地方が指をくわえて待っていていいのかというところが出発点と、多分知事さんは見てらっしゃる。

(委員)国がストップしているわけですから、現実に何か条例がつくられるとか、例えばかなり具体的な動きがあれば。

(委員)外形標準だってやっぱりいろんなところが、地方が動き出したから、総務省も全国的な制度にしたっていう経緯があるわけですからね。我々はそういうことを何度も経験していますので。

(座長)最初のほうはいかがですかね。東京都のほうは事態が深刻なんですよ。もう待ったしている状況にないんですね。個別の努力といっても、個別の努力はもうかなりやっているわけですよ。はっきり言えば、経済界はもうこれ以上できないぐらいの努力はやっています。ものすごいCO2を削減したことになっているんですよ。

もう待ったなしなんですよね。だから緑や何かもちょっと増やしても、どこかの埋め立て地を全部緑にするとかね。少し弱いんですね。あらゆる政策を動員するんですが、それから電力、それから集中冷房も、あらゆる策をやるんですけれども、東京都はヒートアイランドも待ったなしになっちゃっているので、ちょっと深刻でね。

(環境計画課長)ヒートアイランド現象はこの地図で周りを見ますと、東京は真っ赤なんです。神奈川はやはり川崎と横浜の一部で、東京に比べるとヒートアイランド現象の深刻さは大分違っています。

(座長)だから何か1つというんじゃなくて、もう全部やらないとだめなんですよね。

(環境計画課長)それから東京都はキャップ・アンド・トレードを打ち出しておりまして、ただ、ここにきて今日の資料の一番最後にありますように、国も国際的な動きの中でキャップ・アンド・トレードを全くやらないというわけにはいかないだろうということで、一挙に今動きが出ております。

そういう動きを見ながら今度東京都の環境局のほうが、キャップ・アンド・トレードをどのように考えるのかというのが、まだ東京都にあたってないんですけれども、その辺また情報を得ようと思っています。

(座長)あと、これは例えば内閣府の社会意識に関する世論調査を毎年やっていますが、これを見ていただくとわかりますけれども、2年前から環境問題として国民の意識が全く変化している。環境に対する意識が、何だかわからないんですが、平成18年の世論調査から環境問題に対する意識が急速に高まっているんですね。これを見過ごしていると、もう国民の意識のほうが先に行っていますから、そこはちょっと考えておかなくてはいけないかなと思っています。

(環境計画課長)すごい小さなレベルですけれども、条例の資料後ろのほうに少しのモニター調査データを載せております。やはり、自動車問題への反応がすごいですね。

それから、私ども仕事を通して感じるのは、昨年ゴアさんとIPCCがノーベル賞を取ったことが大きく報じられて、その辺から相当意識が変わってきたと思います。

(座長)あと、東京都で問題なのは、環境行政のほうで東京都民がこれだったらお金を出すという政策を打ってもらわないと。

(環境計画課長)私ども温暖化の検討委員会、そこは税務部門ではないので環境税の議論はなかったのです。ただ、クールネッサンス宣言で1つの検討課題として出たときに、私どもクールネッサンス宣言のほかの中身というのは相当委員会で意見が出ていますし、もちろん報告もしました。その中で、これから税制について私たちはどうしたらいいんですかという様なご意見が、先生の中から出たんですね。一応私ども環境サイドとしては、税制改革の検討を見守りたいと思っているんだということを申し上げたんですけれども、委員の先生の中には、どういう設計でお金を取るかというのはお任せするにしても、もしお金が入った場合に、目的税かどうかという問題がありますけれども、どこへ使うのが一番いいかという使い道は、私どもも考えたいですねというようなご発言はありました。

(座長)それはちょっと逆にしてもらわないと困ってしまうよね。

(環境計画課長)どこからと……

(座長)どこからじゃなくて、こういう政策を打ちたいからお金が必要だというように言ってもらわないと。お金が入ってしまったからというのだと、ちょっとソレできないんで。

(環境計画課長)例えば太陽光発電一つ普及していくことにしても国の補助制度が止まった途端に、かなりいい感じで伸びていたものが、こう…。そこで今、太陽光発電の普及ための制度をつくろうとしているのですが、もし市町村の制度に上乗せすると、市町村によって5万円から10万円ぐらいの補助制度を持っているのですが、それに上乗せするぐらいのものを県で考えようとすると、現時点の数字で1億3,000万円が必要なんです。ですから、1億3,000万円でどこまで普及できるのかと考えると、このお金をどこから持ってくるのかということ一つから、実際に私どもお金があればさまざまな形で温暖化に向かって使いたいという気持ちは持っております。

ですから、条例だけではなくて、その条例の実効性を担保するためにも温暖化対策というのを併せて検討する際に、やはり財源的な問題はついてきますが、なかなか普通の予算の中で本当にいただくのが難しい部分もあるという気はします。

(座長)では、次に行きます。ご意見ありませんか。

(委員)暫定税率の影響もあるの?一番のポイントでしょう。

(座長)これ、既存の税制との関係ですね。それから、税体系全体の中でどう議論するかということは、国で入れる段階では非常に大きな一種になるわけですよね。つまり、ヨーロッパの場合には通常、法人税関係がアップアップ、ないしは社会保障負担の法人部分のものが限度になるぐらい高くなっているので、そこを抑えるということとセットで、つまり国際的な競争力を維持するために、コストにかかっているもの、支払い賃金にかかっているような税負担を低めていくということと、それに代わってこれを入れるというのがセットになって入ってくるわけですよね。

つまり、簡単に言ってしまえば、税体系全体の中でどう位置づけるのかということは、国が環境税を入れるときに重要なポイントになるので、もしも地方税に入れるとしたら、国税、地方税を含む税体系の中で、地方の環境税をどう位置づけるのかという論点は入れないとまずいですよね。もちろん、ここで書いてある使い道の話もそれにかかわっているんですが、それはさっきがおっしゃっていたような既存の前提、既存のこれにかかわるような税金が道路特定財源になっていることと、そこをどうするかということですよね

(委員)一番可能性とユーティリティのことを考えたら、道路特定財源を拡充改組して環境税化して、その使い道を一部は一般財源、一部は環境対策という形で地方にも回すということを構想するのが一番現実的だと思うんですね。

(座長)だからそれは、神奈川は独自の体系ではなくて、現体系でゴーという場合にはそれでもいいんだけれども。

(委員)それができない間に、それの使い方が神奈川県としてもあるかもしれないと。現にありますというか。

(座長)東京都のあれには今の発想はないんです。東京都の場合には今の発想法はなくて、とにかく国がやらない以上、東京都が炭素税を独自でという、そういう案にしようということにならざるを得ないんで。

(委員)もちろん、いくつかの1つのオプションがあると思うんですね。何となくさっきの神野先生のお話じゃないけれども、国民がそういうところに、環境にうまく持っていけばいいなと思っているところで、与党と野党が全然違うことを考えてやり合っているというのは、ちょっと悲しい構図かなという気がします。その点も、オプションの中に入れて検討していただきたいなというのがあるんです。ワーキングに入れることが前提になっているんですけれども。

(座長)あと、それをどういうふうにやるかということによって、インパクトが全部変わってくるんですよね。私は譲与税というのが絡むのであれば、既存の地方税を取り上げるために譲与税を使うんじゃなくて、こういう環境税みたいなものについてこれは譲与税をつくっておいて、実際に環境行政をやるところに譲与税として落としていくと、地方にね。そのほうが合理的だと思うんです、譲与税を使うのであれば。それはどういう形式、つまりそれは議論としてあるんだけれども、神奈川県だけでやるという時には譲与税は使えない。

(委員)暫定税率が万が一消えちゃったときにそこをどう埋めていくかという、国も何か別の環境税になるかもしれませんけれども、一度落としてしまうと…。

(委員)そういう意味では、日本独特の形で炭素税はあったと考えてもいいわけで。

(座長)そういうことですよ。そこに穴が開いたので。

(委員)うん、そうです。その使い道というのは、逆効果になるような使い道もあったので、グリーン化していこうという、本格的に日本型炭素税を、グリーン化しておこうというような打ち出し方を仕掛けて、受け入れられるかなという感じがしますけれども。

(座長)それとあと、考えられる炭素税の仕組みとして、課税客体と課税標準というのは、これは論理矛盾というか、言語矛盾ですよ。だって、炭素税と言っている限りは課税客体は炭素であり、課税標準は炭素にしなければ炭素税って成り立たないわけだから、炭素税じゃない税金も考えるんであれば別ですよ。揮発油何リットルという税金もこれ見なすんだと言えば、広い意味で検討の余地はあるんだけれども、ここでもしも炭素税と言って狭く限ってやるのであれば、課税客体というのは炭素の含有量であり、課税標準については量であり、課税客体は炭素なんですね。

(税制企画担当課長)それを主体で、炭素税等と他のつまり例えば電気・ガス税とか、他のことも考えるんでしょうか。

(座長)等と入っているから。

(委員)ある種エネルギー税みたいなことに広がる可能性はあります。

(座長)電気・ガス税と、あとは何だ。東京都のほうは。

(委員)東京都のほうは、はっきり言ってないんですよね。何をやるかはまだはっきりいっていない。

自動車関係で言うと、例えば地域限定の走行課税みたいなものやる場合に、いわゆる道路財源も含めて炭素税をやれば、かなりこれは効果が高いと思うんですね、自動車関係で言えば。やはり自動車に課税するのはなかなか国税的に、国のほうからいじってこなきゃいけないので、それも入れてあるのですけれども、どうしても自動車でやるとなると、今みたいに排気量というのはおかしいので変えなきゃいけないのですけれども、そのままやるとなるとこれはおおごとになるということと、あと重量税取るとなると炭素税率も絡んでくるんでくるんですけれども、その時点で対象になると、地方税としてできるのは、例えば横浜駅前ってエリアを限ってしかも時間帯を区切って、朝と夕方を課税、そういうやり方が考えられるんですけれども、それはやるかやらないか。

(環境計画課長)それは交通規制的な、ある意味でいうと……

(委員)どこまで炭素税等に入れるか、いろいろアイデアはないことはないんですね。

(座長)技術のほうがもっと進歩していますので、おととい、表彰されたのは太陽の可視光線を光触媒を使って、新しく水素エネルギーを発生させたこと。副産物としては水が出てくるだけ。太陽でやっている水爆というのかな、あれと逆現象で水素燃料をつくりだすという技術がもうでき上がっている。でき上がっているんだけれども、光触媒に金がかかり過ぎてね、問題は。可視光線を光触媒で反応させるわけですが、そのときの触媒にお金がかかる。

(委員)希少金属とか使うんですか。

(座長)いや、光触媒の触媒そのものにお金がかかるということですね。

(委員)何か施策のほうで言うと、国の7%減ぐらいのところを目標にした場合に、どの程度本気にやるかということもあると思うんですよ。つまり、これを実現するためにこういう施策なり、こういう規制なり、こういう税率での税、インセンティブ課税でやるか、施策でやるか、規制でやるか。こういう実際はその組み合わせになるだろうけれども、この組み合わせでいけば、一応この目標は達成する可能性が高いというか、そういうところまでいって本当の地域的な計画になると思う。もしその中でこの程度ぐらいの施策を総合的にやるとするとできる、それにはこのぐらいのお金がかかる、それに視点を持つか持たないかということで、大分取り組み方というのが変わってくると思うんですけれども。

目標を達成するためには神奈川県としては、とにかくこのぐらいのことはやらないとできないという、科学的な見通しを持っているかどうかというのが、計画が実効性あるかどうかのポイントなんだな。そういうところをぜひやってほしい。ぜひご検討を。

(2)臨時特例企業税に係る訴訟の判決について

(座長)2番目、臨時特例企業税に入りましょうか。

(税制企画担当課長)資料を用意させていただきましたので、簡単にご説明さし上げたいと思います。資料2ということで「臨時特例企業税に係る訴訟の判決」ということで、ほとんどご承知のことと思いますので、概要は説明するまでもないと思いますが、主な経緯のところだけ述べさせていただきますと、もう大分前になりますけれども、13年2月県議会定例会において、議決をいただいて、13年6月22日に法定外普通税の総務大臣の同意を得て、同年の8月1日から施行させていただいて。その後、法人事業税の外形標準課税の一部導入が16年4月1日以降の事業税にかかってくることになりましたので、それにあわせて税率を2%に引き下げ、また、条例の有効期限を来年の3月31日までという条例改正をご議決いただいています。

判決の内容ということで、結論は地方税法の規定に反して違法・無効であるということですが、その理由の要旨というのが2ページにありまして、このアにありますとおり、「法定外税の創設により、法人事業税等の法定税に係る地方税法の規定の趣旨に反する課税をすることは許されない」ということが、いろいろな論点があるにしても、これに尽きると思われます。

結果的に、イのほうで繰越欠損控除については神奈川県臨時特例企業税の中身、経緯を見ると、繰越欠損控除を一定割合遮断するようなものであると、法人事業税の性格にも同じではないかというようなこと、そうであれば地方税法の規定の目的及び効果は阻害されることになる。したがって、臨時特例企業税は違法・無効であるということでございます。

それで、資料2-2で判決の内容ということで大ざっぱに、原告の主張、県の主張、裁判所の判断ということで整理させてございます。ポイントのところだけちょっと簡単に述べさせていただきますと、まず1の「総務大臣の同意を要する協議制度及び不同事由の趣旨」ということでございまして、「裁判所の判断」のところでアンダーラインを引いていますけれども、この協議制度については「異なる行政主体間において経済施策等の整合性を確保するという行政目的の下にもうけられている」ということで、「法定外税の適法性を審査する性質」ではないという判断がなされております。これは、総務省も基本的にこれに近い判断をしているのかなと思われることもあるんですけれども、同意要件が適当であっても違法性部分は必ずしも全部クリアできないのではないかということで、ここは、こういった見方をしています。

2の「法定税に係る規定と法定外税との関係」につきまして、先ほど申し上げましたように一番上の丸のアンダーラインのところですが、「法定外税の創設により、実質的には地方税法が法定税について定めた規定の趣旨に反するような課税をすることは、法定税を法定の準則に従い課すべきものとした地方税法の趣旨に反し、許されない」こういったようなこと、これはかなり断定的に言っていました。ちょっと前段の議論が余りないような形でこれが出てきたのではないかと。

3の「欠損金の繰越控除制度」のところでございますけれども、3番目の丸のところでございますけれども、「地方税法は、法人事業税の課税標準である所得の計算について欠損金額の繰越控除を規定して」いると。繰越控除を規定したんですけれども、「これが法律による準則になっているのであるから、地方団体の特定の政策的判断によってこれを実質的に否定することは許されない」と。要は、地方税法で定めているんだからだめなんだということでございます。

そして最後、こういったような前提のもとで判断して臨時特例企業税は実質的に繰越欠損控除を遮断するような効果があるので、それは明らかなので法定税に違反するというような判断をした。このようなことが大きな流れでございます。

以上でございます。

(座長)何かあるでしょうか。

(委員)裁判所の判断ですから、粛々とのご説明して、感情的にならないようにしながら冷静に。

(座長)あと、事務局のほうから何かありますか。

(税制企画担当課長)また、いろいろご意見を聞かせていただきます。

(3)その他

今後の地方税財政制度のあり方について

(座長)それから、3番目の今後の地方税財政のあり方についてというのは。

(税制企画担当課長)資料3ということで、地方税法の一部改正の法律案で、2枚目に地方法人特別税等に関する暫定措置法、いわゆる譲与税化の内容でございます。ご承知だと思いますので、あえて説明も必要ないかと思われるのですけれども、先ほど知事から申し上げましたとおり、そのままこれが長く続くということはあってはならないと考えてございます。全国知事会においても、新しく「地方財政の展望と地方消費税特別委員会」を設置して、今後の偏在性の少ない、安定的な税制を確立するために、基本的には地方消費税ということで、検討してございます。

基本的な方向性として先生方はどのようにご整理されていますか、その点のアドバイスをいただければなというふうに思っております。

(座長)当面、抜本的と言ったときには地方消費税の導入というのですね。だけど消費税の増税を国が進めたときに、地方消費税も続くかどうかという議論は・・・・・・。あれ社会保障財源でしたか。税調その他、表現は多少の差異はあるにしても、社会保障の財源ということになっていて、それと整合を合わせて地方税を取ろうとすると、地域福祉とかそういうことで言っておかないと。今のところ皆さん想定しているのは、年金、それ以上のことは多分考えてないと思うんですよ。

それよりもむしろ医療のほうに回さなければどうするのかと。つまり、年金は、所得比例がないと、ちょっと無理だと思うのですよ、基礎年金だけでいくというのは。今さらご破算にしましょうというわけにもいかないだろうと思う。所得比例的にやっていくということとすれば、消費税でみんな取って、イギリスの好きな発想法ですね、社会配当金みたいにみんなまんべんなく配る。給付だけあれば、あとは勝手に市場なり何なり、生命保険でやってよという考え方がなきにしもあらずなんだけれども、それ大陸諸国とか、実は中産階級に余り支持を得られないんですね。結局は、高齢退職によって失った賃金の幾ばくかと比例していないと、全体として比例してないとやっぱり支持が得られないので、ちょっと無理があるんじゃないかと。

それだったら、貧しい人であろうと豊かな人であろうと、病気になったようなときに所得を失うリスクに陥るので、それを担保しますよというほうがいいと思うんだけれども、とにかく大抵は考えているのは年金ばかりなので、どういうときにこれ抜本的に移してくれるのかということなんだけれども、ニュアンスとしては消費税を引き上げて、そのときに地方消費税を引き上げるときに考えましょうという行間はもう読めるわけですよね。でも、そういうストーリーでしょうけれども、引き上がらなかった。

(税制企画担当課長)全国知事会の特別委員会、私も傍聴させていただきましたけれども。全体の委員長は静岡県知事がやっていただいてまして、分科会は事務レベルで行っています。国のほうは一応、目的財源化という話が出ていますけれども、地方では目的財源化にしたらなくなってしまうので、今後どういう財政需要があるのかというのをシミュレーションして、最低こういったのが必要でしょう、そのために地方消費税というのは必要だということを、一般財源的に説明するのか、必要となる部分は特定財源の部分に持っていくのかっていうのを、メインテーマに議論しているところでございます。

(座長)今、国民が一番不安に思っているのは医療なんですね、社会意識調査を見てみたら。そのあと福祉というか、これは社保庁問題ですね。それでそのあとが、いまだに雇用と労働なんですね。そのあとぐらいに教育関連が出てくる。さいたま市に大きな病院がありますね。あれ小児科なくなるんです。5人で小児科医がやっていたのが、大きな病院なので1人抜け2人抜け、3人で小児科をやっていくと激務になっちゃってとてもやっていけないというのです。そうすると、全体の医師不足と、たまたま都会で医師通りがあると威張っても、それは部分的な話で、全体から見ると都心もそれから地方も暴落している。特に全体のお医者さんが減るということが高齢者の医療にかかわってくるから、みんな前半のほうの周産期医療というか、産婦人科と小児科も消えちゃっているわけですよね。

(総務部長)そうですね、今、本当に深刻なのは産科と小児科です。(座長)それを本来は、公立病院が頑張らないとだめなんですね。採算を度外視した、もうかるところは市場でやってもらっても、もうからないところは公立病院が頑張らないとだめなんだけれども、そこがまず投げてるんだよ。

(委員)公立病院は、医師の確保そのものが難しいですから。

(座長)そういうところはやっぱり解消されないのに、これ以上税負担ふやすといってもなかなか難しいですよね。ただでさえ保育園も高いお金を払ってでも、市場で買ってらっしゃいと言われてるのに、消費税もかかるんだっていうお話になっちゃいますからね。そこをただにしてくれるというのであれば。

(委員)確かに年金のいただける額が少なくても、病気をしないという前提だったら何とか。病気のこと考えるから不安になるということなのでしょうね。健康でいられればそんなにね、贅沢しなければね。

(座長)世論調査でも年をとったときの心配って、お金がなくなるとかではなく、病気になったときにどうなるかと。アンケートも完全にそれで全部。病気になったときや介護が必要になったときにどうなるかというのが最大の心配。

(委員)ちょっと、まあ、どう考えるのか。

(座長)高齢者は、変な話すると男性が深刻なんですよ。男女共同参画会議の資料によると、女性で高齢者で1人になっちゃっている人いますよね。これは大体離別、死別なんですよ。これ離別、死別、特に離別。死別の人はもう遺族年金が出たりとかあるんで、離別されたときの女性の貧困って今まで深刻だったんですね。女性の独り者って大体離別か死別なんです。ところが高齢者の単独で生活している男性の60%は1回も結婚したことのない人なんです。全然違うんです、女性と。1回も結婚してないんです。

何で1回も結婚してないのかというと、日本にはジェンダーバイアスがあって、女性を養っていけないと結婚できないんですよ。もともとそういう人たちは、正規の従業員や何かで働き口がなかったので結婚できないという状態に追い込まれた人たちなんですよね。そうすると、年金なんかも非常に低額で、基礎年金までいかないわけですね、満額の。そうすると、今度後期高齢者が始まりますが、18万から2分の1引かれたとして、後期高齢者医療費やっていくぞといったときに、男性深刻なんですよ。というよりは、単独で生活している人々は深刻なんですね。これをどうするかというのが問題なんですね。

(委員)でも、どうなるにしろ、国会が動かないんだから先が読めないですよね。

(座長)論点の検討たたき台も、この国会でどうなるかによって論点が全然変わってくる。

(委員)論点というか、それはそうですね。どうにもならないですね。

(座長)それをどうするかっていうお話と、もう完全に抜本改革という言質をいただいたのはよいのだけれども、ずっとできなければ…。

(税制企画担当課長)全国知事会が7月に神奈川でありますので、そのときまでにはある程度形になるものをということで。

(座長)だから、それは非常に難しいのは、抜本改革だから抜本改革のビジョンを描いた上で位置づけないと難しいといったことがあります。そうすると、もともとビジョンというのが同床異夢的にいろいろあるわけで、そこがまとまらないと実はまとまらない。そうすると、何かまとめにくいと、これ幸いとやられたことがあるので、ある程度絞って、合意ができる範囲内でやっていかないと大変ですよ。

(委員)国のほうの制度が、法律とかがうまくいかないんのであれば、全部法定外税で、各都道府県連合体で。

(税制企画担当課長)昔、全国知事会に、全部で外形標準課税を導入しようという議論が昭和50年ぐらいにありまして。

(座長)法定外消費税、作っていいのかということですよね。

(税制企画担当課長)法定ということで、地方消費税は一定税率ですので、制限税率でもないですよね。制限税率の幅を超えると違法だと言われているのに、一定税率のものに対して、それにプラスするのはどうかということを言われた気もするんですよね。

(委員)それは潜脱どころじゃないですね。でも、そうでもしないと動かないですね。

(座長)課税標準を変えたってだめなんでしょう。つまり、付加価値の定義は幾らでもあるんだから、別な付加価値を基準にした税金を作るということはあり得ない話ではないのだけれども、それだってさっきの潜脱になってしまう。

(委員)この判決の論理ですとすごく広いですよね。身動きできなくなってしまいますね。この結論とするためには、こんなに広く言う必要なかったのに、なぜおっしゃったのかがわからない。

(座長)これ、無効と言われたらその瞬間から無効なんですか。

(委員)いえ、まだ上までありますから。

(座長)上告しない場合にはどうするの。そうしたらもう返さなくてはならないの、控訴していればよいの。

(委員)確定するまでは。だけど、すごいですね。条例が全体として無効とされた例なんて、県政史上ほとんどないのではないですか。

(総務部長)そうですね。条例そのものを否定されたのはないわけです。

(委員)でも、総務省はこれ、放置できないでしょう。総務省は要らないというのと同じでしょうから。

(座長)あそこの条文のチェックしているんでしょう、総務省は。でも、これチェックしてないと言ったわけですよね。

(委員)そこまで責任もてないということですよね。

(座長)判決としてオーケーなの。

(委員)あり得ると思います。この判決の論理は全部あり得ると思うんですが、ただ、あり得るといっても、かなり極端な立場であることは間違いない。一番ダメージ受けているのは総務省かもしれないです。こっちはいざとなったら返せばいいのだものね。そういうことにならないことを祈ります。

(税制企画担当課長)それぞれ地方が苦労して、財源確保するっていうことがこんなのだと見えないですね。

(座長)これだって、拡大解釈なのかどうかわかりませんが、法の趣旨から言って、例えば消費の物件として、これとこれとしか税金を作らなかったのだから、ほかのやつに作ったら、法解釈から言って、ほかの独自課税は全部だめだということにもなりかねないのでしょう。

(委員)可能性ありますね。核燃料税とか、同じ論理で、もっと強く言うかもしれません。しかも納税者は1人だから。まあ論理的にあり得る考えなのかもしれませんけれども、かなり極端な。

(座長)もともと国とか地方法定税で決定されてない隙間の課税としてはどのくらい考えているのか。

(委員)多少重なっても、程度問題だと思いますけれども。

(座長)差し当たり、地方法人特別譲与税に絡んで地方税体系や税財政の問題をどう考えるのかと言われても、かなりそういう意味では地方のほうで早めに具体的な案を出していかないと、全く進まないと思うのですけれど。

(委員)これが通るのですか。地方法人特別譲与税の法案を。

(税制企画担当課長)民主党の税制改革答申、あの中ではこれは否定的だったのですけれど。

(座長)通るかどうかっていう、余り抵抗してないんでしょう。どうなんですか、つまり、通れば通っちゃうと。これはそういう意味では通ってから考えざるを得ないかもしれないのですが。ですね。

(税制企画担当課長)地方税法の全般が全部流れてしまうとなれば、これも通らないと思いますけれど。

(座長)だから、それを通さないと関連して交付税法も通らなくなっちゃうから、もう地方税が動かなくなるんですね。

(委員)国のほうの特別措置法はあれですけれども、地方での特別措置は地方税法の中にあるでしょう。地方税法だけ通しても、国の特別措置と連動しているところはどうなるんですか。

(座長)国のほうは特別措置の減税にかかわっているところは全部通す、減税はね。暫定税率のところだけ通さないんでしょう。

(委員)そういう案もある。

(座長)だから、ものすごいむちゃくちゃな法律状態だと。

(委員)そのいろんなパターンがあるわけです。これから裁判所、忙しくなりますね。

(税制企画担当課長)この二、三日が本当に勝負なんだと思います。

(委員)どんなむちゃくちゃになるか、結果としてどちらが悪くなるのか、ちょっとした意思の疎通の欠如、わからないですよね。

(座長)これくらいのことでむちゃくちゃになっては困る。どこの国でも、下院と上院が違っているのは当たり前の話で、大統領とコアビタシオンが起きているから。今のアメリカだってそうなので。それでも、政治は動くので、動かないっていうのが困るわけですね。

(委員)部分的に通る、整合性を欠如させて部分的に通ったりしたら、通ったものと通らなかったものとの矛盾というのかが、もう何が何だかわからないですよね。

(総務部長)現場は大混乱になってきますよね。

(委員)いいとこは何もないですよね。だから、通さないにしても整合性を保つ形でこれだけは通さないとか、ほかに影響がないようにやっていただかないと、どうしようもないですね。

(総務部長)正直、我々もこの時点で、これを政局にされちゃうのが一番困るんですよ。

(座長)交付税法通ったの。

(財政課長代理)いえ、保留になっています。

(委員)今、通らないとこんな問題が起こりますというように、いろんな方が動いているんですが、1人ずつ全然違うんですよね、その説明が。例えばどの程度かわからないって、どうなってんだというご下問がありましたけれども、私は聞かれても、「混乱しているんでしょう」としか言えませんですね。

(座長)いずれにしても地方が分裂しないような案で、絞った形でこれが抜本という案をどんどん出していかないとしょうがないですね。

それからあと、消費税増税というメッセージだから、消費税税率を引き上げるというときの根拠を、中央政府のほうで考えている論拠と、合わせるのか合わせないのか、どうしたらよいのかわからないのだけれども、そこを考えざるを得ないものね。

(税制企画担当課長)それで、地方における財政需要というのを必死になって47都道府県、市町村も合わせてやっているのですね。

(座長)では、これで、よろしいですか。

4 閉会

(総務部長)本当に、きょうはお忙しい中、お時間をとっていただきまして、また熱心なご議論いただきまして、どうもありがとうございました。

冒頭に知事からも税制の抜本的な改革のお話がございました。やはりこれ、地方分権、今年が正念場になってくるだろうと、我々そういうふうに思っています。そういう意味では、その中での地方税財政制度、しっかりと確認していかないと、分権が進まないだろう。そういう意味では、今全国知事会の動きを見守っていますけれども、そこにも神奈川としてどんどん意見を発信していかなくてはいけないという思いを持っているというところでございます。

また先生方からのアドバイス、ご助言をぜひお願いをしたいと思っております。また、臨時特例企業税の関係、これ敗訴、非常に我々残念なんですけれども、改めて理論構築してしっかり闘っていきたいというように思います。この点でのアドバイスもまた一つお願いしたいと思います。

それからまた、炭素税の構築。今ご議論いただいておりますけれども、我々、環境問題に本腰を入れて取り組んでいくわけでございます。そういう意味で、この研究会での議論、必要とあれば我々事務局も全力を挙げてやってまいりますので、どしどしご指示いただければ諸手を挙げて取り組んでまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。いずれにしろ、今後、税務政策で各委員の先生方、どうぞよろしくお願いいたします。

以上です。きょうは、どうも本当にありがとうございました。

(事務局)それでは、これをもちまして第39回神奈川県地方税制等研究会を閉会いたします。どうもありがとうございました。

-以上-

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