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神奈川県微生物検査情報
神奈川県衛生研究所
第182号
平成20年4月2日発行
病原体検出は平成19年12月分
病原体検出
表1 病原体検出状況(保健所等別)―平成19年12月
<検出状況>
12月の病原体検出数は合計161件、細菌5件、ウイルス・リケッチアは156件であった。前月に比べて検出数が細菌は9件から5件と減少し、ウイルス・リケッチアは94件から156件と増加した。
感染症および食中毒発生に伴う行政検査等では細菌は検出がなく、ウイルスが114件検出された。そのうちの93%がノロウイルスの検出であった。
病原体定点等の医療機関からの検査では、小児科定点から細菌が2件、ウイルスが26件、インフルエンザ定点からウイルスが16件、基幹定点から細菌が1件検出された。
その他の医療機関からの検査で、細菌が2件検出された。
保健所管内別の病原体検出状況は表1のとおりである。
表2 病原細菌検出状況(臨床診断別)
―
平成19年12月
<検出状況>
インフルエンザ菌(ヘモフィルス・インフルエンザ)が細菌性髄膜炎患者より検出された。
A群溶血レンサ球菌が2件、EHEC(VTEC)・ETEC・EIEC以外の大腸菌が2件検出された。
表3 病原細菌検出状況(月別)―
平成19年12月
<検出状況>
12月はカンピロバクター・ジェジュニは、検出されなかった。
インフルエンザ菌が11月に引き続き検出された。
表4 ウイルス・リケッチア検出状況(臨床診断名別)―
平成19年12月
<検出状況>
インフルエンザウイルスAH1型が30件検出された。集団発生は3事例あり、13名のインフルエンザ様患者のうち7名から、また、病原体定点(小児科及びインフルエンザ)の患者から23件、検出された。
インフルエンザウイルスAH3型は1件、インフルエンザ定点の患者から検出された。
ノロウイルスが122検出された。その内訳は感染性胃腸炎の集団発生の5事例から39件、食中毒様(有症苦情を含む)の集団7事例から60件、小児科定点の感染性胃腸炎患者から16件、他自治体で発生した集団事例の関連調査から7件の検出であった。
感染性胃腸炎患者からのノロウイルス以外のウイルス検出は、アデノウイルス40/41型が1件であった。
オリエンチア ツツガムシが、つつが虫病患者から1件検出された。
コクサッキーウイルスA16型が1件、手足口病患者から検出された。
表5 ウイルス・リケッチア検出状況(月別)―
平成19年12月
<検出状況>
11月に引き続き、インフルエンザウイルスAH1が30件、コクサッキーウイルスA16型が1件、ノロウイルスが122件、オリエンチアツツガムシが1件検出された。本年のノロウイルスの検出は昨年の同月に比し63%減であった。
表6 食品・環境由来の病原細菌検出状況―
平成19年12月
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