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水痘

水痘・帯状疱疹ウイルス(varicella-zoster virus)による感染症で、「水ぼうそう」とも呼ばれます。主に、こどもが感染する病気で1~4歳ごろに最も多くみられ、水疱をともなう全身の発疹が特徴です。冬から春にかけて多くみられますが、年間を通して報告があります。感染症法では定点把握対象疾患5類感染症に分類されており、指定された小児科(定点医療機関)から保健所に1週間ごとに報告されています。また、学校保健安全法では第2種感染症に定められており、水痘と診断された場合には「全ての発しんが痂皮化(かひか:かさぶたになる)するまで」は出席停止となります。

感染経路

水痘に感染した人の咳やくしゃみに含まれるウイルスを吸い込むこと(飛まつ感染)、またウイルスのついた手で口や鼻の粘膜に触れること(接触感染)によって感染します。排出された水痘・帯状疱疹ウイルスは空気中に長くとどまり感染力が強いことが特徴で、保育園や幼稚園・学校などでしばしば集団感染がみられます。発疹が現れる1~2日前から発疹が全てかさぶたになるまでの期間は、周囲へウイルスを感染させる可能性があります。
ワクチンを受けた場合であっても感染することがありますが、症状が軽くなるとされています。しかし、その場合も周囲へ感染させる可能性があります。

症状

ウイルスに感染してから10~21日後に、頭から、体幹部・手足に発疹が広がります。発疹は痒みが強いことが特徴です。発疹が現れる前後で、発熱や倦怠感、頭痛などを伴うことがあります。発熱は37~38度程度で、多くの場合2~3日間続きます。発疹は、丘疹(きゅうしん:皮膚から盛り上がった発疹)、水疱(すいほう:水ぶくれ)、痂皮(かひ:かさぶた)の順に変化して行きますが、時間差をおいて現れるためにこれらが同じ時期に混在するのが特徴です。はじめに発疹が現れてから5日程度は新たな発疹が現れ続け、全ての発疹がかさぶたになるまでに1週間程度を要します。稀ですが、肺炎や脳症などの重篤な合併症を起こすことがあります。

診断について

様々な形状の発疹が同時にみられるといった特徴的な皮膚症状や、周りの流行状況などから診断されます。

治療について

発疹のかゆみを和らげるための軟膏や、ウイルスの増殖を抑制する抗ウイルス薬を服用することがあります。

予防のために

2014年10月から水痘ワクチンが定期接種で受けられるようになりました。1回目の接種を1歳過ぎに行い、それから3か月以上の期間をあけて2回目を接種します。
強い痒みのために皮膚を掻きむしると、その傷に細菌が入り込んで二次的に細菌感染症を起こすことがあるため、爪を切っておくことが大切です。

参考リンク

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