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ヘルパンギーナ

毎年夏の季節に流行する、38~40℃の高熱、のどの奥に水ぶくれ様の発疹が現れるウイルスの感染症です。コクサッキーウイルスA群などエンテロウイルス属に含まれるウイルスが原因で、多くが乳幼児にみられます。感染症法では小児科定点対象疾患5類感染症に定められています。

感染経路

ヘルパンギーナにかかった人の、咳やくしゃみに含まれるウイルスを吸い込むことによって感染する場合(飛まつ感染)や、やぶけた水ぶくれの中や便に排泄されたウイルスが、手を介して口や鼻、目の粘膜から感染する場合(経口・接触感染)があります。便へのウイルス排泄は症状がなくなってからも2~4週間継続します。人以外の動物から感染することはありません。

症状

ウイルスに感染してから2~4日後、突然の高熱(38~40℃)、続いてのどの痛みが現れます。のどには、1~2mmの水ぶくれ様の発疹がみられるようになります。水ぶくれがやぶれた部分は潰瘍になり、飲食の際に痛みます。熱は2~4日程度で下がり、その後のどの発疹・痛みがなくなります。通常は1週間以内に治ります。 稀ですが、髄膜炎や心筋炎といった重篤な疾患に移行することがあります。

診断について

突然の高熱、のどの水ぶくれ様の発疹といったヘルパンギーナに特徴的な症状、また周囲の流行状況などから診断されます。

治療・予防について

ヘルパンギーナに対しての特別な治療はありません。発熱や口の痛みを抑えるために、解熱鎮痛剤が使われることがあります。口の中の痛みによって十分な水分・食事が摂れなくなった場合には、点滴による水分補給が必要な場合があります。ヘルパンギーナのワクチンはありません。感染の予防には、外から帰った後、食事の前などの手洗い、うがいをしっかり行うことが大切です。

登園・登校について

学校保健安全法では、ヘルパンギーナの出席停止を定めていません。症状が治まった後も2~4週間はウイルスが便から排泄されるため、周囲への感染の可能性がありますが、登園・登校については本人の状態や周囲の流行状況などを考慮して判断されます。

参考リンク

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