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人への感染防止対策

― 診断・対応ガイドライン(厚生労働省健康局結核感染課)より抜粋 ―

 

○  サルの細菌性赤痢

 サルからの人の感染事例は国内外で報告があり、1993年には日本国内で飼育しているペットから感染したと思われる赤痢が報告されています。

    発症または感染が確認された個体は、必要に応じて隔離や治療を行う。

    二次感染予防は、手洗いの励行および汚物や汚染環境の消毒で、一般的な消毒剤である次亜塩素酸ナトリウム、塩化ベンザルコニウム、エタノールなどが有効である。

 

    鳥類のウエストナイル熱

最大の予防法は蚊に刺されないようにすることである。蚊の活動の活発な季節における野外活動の際には皮膚を露出しない、忌避剤を使用するなどの対策が必要である。また、蚊が繁殖しやすい水たまりなどをなくことも重要である。

 

    犬のエキノコックス症

人では感染すると5〜20年後に極めて重篤な障害を引き起こす。人は成虫に感染している犬、キツネなどの糞便内の虫卵を偶発的に経口摂取することで感染する。

・ 犬が感染した場合、糞便中に人への感染源となる虫卵が排泄されるため、完全に駆虫する必要がある。駆虫薬はプラジクアンテルがエキノコックス成虫に対して最も効果的である。通常、1回の投与(5mg/kg)で100%の駆虫効果がある。しかし、虫卵に対する殺滅効果はなく、感染力のある虫卵が糞便中に含まれるので、投薬後2〜3日間に排泄された糞便は、適正な処置(焼却、熱湯消毒)をする必要がある。

 


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