第11号(平成28年1月14日発行)

神奈川県衛生研究所

神奈川県 インフルエンザ情報(11)

第1週(1月4日~1月10日)は神奈川県の定点当たり報告数が1.84(前週0.41)と増加し、流行開始の目安となる1を超えました。例年1月から2月にピークを迎えるため、発生動向にご注意ください。
インフルエンザは、感染している人の咳やくしゃみに含まれるウイルスを直接吸い込んだり、ウイルスが付着した手で目、鼻、口を触れたりすることによって感染し、一般的な風邪より症状が重くなります。小児や高齢者の重症化や合併症を防ぐためには、インフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンの接種が有効です。接種希望の方は、お早めにかかりつけの医療機関にご相談ください。また、手洗い・うがい、くしゃみ・咳エチケットを心がけましょう。


インフルエンザは、県内346ヶ所のインフルエンザ定点の医療機関から毎週報告されています。定点当たり報告数とは、その週の報告数を報告医療機関数で割った値であり、1定点医療機関当たりのインフルエンザの報告数をあらわしています。

  1. 神奈川県のインフルエンザ報告数
    神奈川県の定点当たり報告数は、2011/12シーズンは第2週、2012/13および2013/14シーズンは第51週、2014/15シーズンは第47週で、流行開始の目安となる定点当たり報告数1を超えました。2015/16シーズンは、第1週で1.84(前週0.41)と流行開始の目安となる1を超えており、発生動向に注意が必要です。
  2. 保健所別報告数
    第1週は、インフルエンザの定点当たりの報告数が、小田原保健福祉事務所足柄上センター管内2.60、平塚保健福祉事務所管内2.45、厚木保健福祉事務所管内2.41、藤沢市2.36、小田原保健福祉事務所管内2.30、川崎市2.28、相模原市2.00、横須賀市1.86、茅ヶ崎保健福祉事務所管内1.82、平塚保健福祉事務所秦野センター管内1.70、横浜市1.53、鎌倉保健福祉事務所管内1.22、厚木保健福祉事務所大和センター管内1.20で流行開始の目安となる1を超えています。
     
    第53週(12/28~1/3)
     
    第1週(1/4~1/10)
           

    警報・注意報について インフルエンザの注意報レベルは当該保健所における定点当たり報告数が10以上の場合です。警報レベルは当該保健所における定点当たり報告数が30以上で始まり、10未満で終息します。

  3. 年齢群別の報告状況
    第1週の年齢群別の報告では、0~4歳が19%、5~9歳が19%、10~14歳が9%となり、14歳以下で47%を占めています。
  4. 神奈川県におけるインフルエンザウイルスの検出状況(2015年第36週~2016年第1週)
    AH1pdm09 20件、AH3型 13件、B型(山形系統)3件、B型(ビクトリア系統)2件の報告がありました。

  5. 神奈川県衛生研究所におけるインフルエンザウイルスの検出状況(微生物部)  
    1月現在までにAH1pdm09 10件、AH3型 10件、B型 2件が検出されています。

<全国のインフルエンザ情報>