第13号(平成26年12月25日発行)

神奈川県衛生研究所

神奈川県 RSウイルス感染症情報(13)

RSウイルスに感染すると、風邪のような感冒様症状から重症の細気管支炎・肺炎など様々な呼吸器症状を呈します。すべての年齢層で感染が見られますが、特に乳幼児では重症化しやすいため、注意が必要です。咳・くしゃみなどの飛沫感染に加え、汚染された手指で目、鼻、口を触ることによる接触感染も多く見られます。予防のためにマスクの着用や十分な手洗いを心がけましょう。


RSウイルス感染症の報告数は、小児科定点として定められた医療機関(神奈川県内213ヵ所)からの報告をもとに毎週集計しています。定点当たり報告数とは、その週の報告数を報告医療機関数で割った値であり、1定点医療機関当たりのRSウイルス感染症の報告数をあらわしています。

  1. 年別・週別報告数の状況 
    2011年以降、全国的に7月頃から報告数の増加傾向がみられています。
    2014年の神奈川県における報告数は、第33週(8/11~8/17)から増加しており、第51週(12/15~12/21)の定点当たり報告数は1.46(前週1.70)でした。過去10年間と比べ、最も報告数が多くなっています。引き続き、発生動向に注意が必要です。
  2. 保健所別発生状況
    第49週から第51週(12/1~12/21)では、厚木保健福祉事務所管内(平均6.15)、鎌倉保健福祉事務所(平均4.83)で報告数が多くなっています。
  3. 年齢群別累積報告数の状況
    年齢群別では、1歳未満で約38%、2歳未満で約74%を占めています。
  4. 神奈川県衛生研究所における病原体検出状況(微生物部)
    2014年12月25日の時点で、RSウイルス感染症が疑われる患者検体からRSウイルスが5件(10月3件、11月2件)検出されています。
    2013年は、7件が検出されました。

<参考ホームページ>