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第368号

令和5年8月22日発行
病原体検出は令和5年6月分

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表1 病原体検出状況(保健所等別)-令和5年6月

<検出状況>

  • 6月の病原体検出数は138件、細菌は21件、ウイルス・リケッチアは117件であった。
  • 病原体定点の医療機関からの検査では、小児科定点から細菌が5件、ウイルスが33件、インフルエンザ定点からウイルスが2件検出された。
  • 保健所等別の病原体検出状況は表1のとおりである。

表2 病原細菌検出状況(臨床診断別)-令和5年6月

  • 腸管出血性大腸菌感染症患者届出に伴う検査で、33検体中4検体から腸管出血性大腸菌が検出された。その内訳はO103(VT1)が1検体、O157が1検体、O157:H7, VT1+VT2, eaeが同一事例の2検体であった。
  • レジオネラ症事例1検体について検査を実施し、レジオネラ ニューモフィラ血清群1が検出された。
  • A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の検査では、10検体中5検体からA群溶血性レンサ球菌が検出された。
    そのT血清型別内訳は、T1が1検体、T12が4検体であった。
  • 感染性胃腸炎調査では、2検体のうち1検体からその他の下痢原性大腸菌が、1検体からその他の下痢原性大腸菌及びエロモナス ハイドロフィラが検出された。
  • 侵襲性肺炎球菌感染症の検査では、1検体中1検体からペニシリン感受性肺炎球菌(15B/15C)が検出された。
  • 食中毒様事例調査では、21検体中2検体からサルモネラ (O4群、O7群)が、5検体からカンピロバクター ジェジュニが検出された。

表3 病原細菌検出状況(月別)―令和4年6月~令和5年6月

 

表4 ウイルス・リケッチア検出状況(臨床診断別)―令和5年6月

  • E型肝炎疑い患者から、E型肝炎ウイルスが検出され、その遺伝子型はGenotype3であった。
  • 咽頭結膜熱患者4例中1例からアデノウイルス 1型、2例からアデノウイルス 2型が検出された。
  • 感染性胃腸炎患者2例中1例から下痢症の原因となるアデノウイルスが検出された。また、集団感染性胃腸炎調査では、1集団2例中1例からノロウイルスが検出された。
  • 手足口病患者2例中1例からコクサッキーウイルス A4型が検出された。
  • ヘルパンギーナ患者29例中26例からウイルスが検出された。その内訳は、コクサッキーウイルス A2型が11例、コクサッキーウイルス A4型が13例、エンテロウイルス A71型が1例、ライノウイルスが1例であった。
  • ヘルペス性口内炎患者1例からコクサッキーウイルス A10型が検出された。

【インフルエンザについて】

  • 神奈川県
    インフルエンザ患者3例からインフルエンザウイルスAH3が検出された。
  • 横須賀市
    インフルエンザ様事例検査では、6検体中1検体からインフルエンザウイルスAH1pdm09が検出された。

【新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)について】

  • 神奈川県
    医療機関で検出されたSARS-CoV-2陽性79検体について全ゲノム解析を実施したところ、オミクロン BA.2系統が7検体(Clade22D:7)、BA.5系統が2検体(Clade22E:2)、XBB系統が66検体(Clade22F:41,Clade23A:9,Clade23B:16)、判定不能4検体であった。

表5 ウイルス・リケッチア検出状況(月別)―令和4年6月~令和5年6月

 

表6 食品・環境由来の病原細菌検出状況―令和5年6月


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