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神奈川県微生物検査情報

神奈川県衛生研究所

表1　病原体検出状況（保健所等別）―令和元年8月

<検出状況>

• 8月の病原体検出数は合計74件、細菌は22件、ウイルス・リケッチアは52件であった。

• 病原体定点等の医療機関からの検査では、小児科定点から細菌が5件、ウイルスが23件、基幹定点からウイルスが4件、その他の医療機関から細菌が2件検出された。
• 保健所等別の病原体検出状況は表1のとおりである。
  

表２　病原細菌検出状況（臨床診断別）―令和元年8月

• レジオネラ症患者5検体中4検体からレジオネラ　ニューモフィラ　1群が検出された。
• A群溶血性レンサ球菌咽頭炎患者11検体中4検体からA群溶血レンサ球菌が検出された。血清型は、T4が1検体、T12が2検体、T28が1検体であった。
• 感染性胃腸炎患者3検体中1検体からその他の大腸菌（血清型O153 病原因子は検出せず）が検出された。
• マイコプラズマ肺炎患者2検体からマイコプラズマ　ニューモニエが検出された。
• 食中毒様事例（有症苦情含む）では、16検体中8検体から食中毒菌が検出された。その内訳は、腸管病原性大腸菌（EPEC）（血清型OUT　eae+）が1検体、腸管病原性大腸菌（EPEC）（血清型OUT、H51）が1検体、カンピロバクター　ジェジュニが3検体、カンピロバクター　コリが3検体であった。
• 依頼検査では、1,281検体中1検体からサルモネラO8群が、1検体からサルモネラO3、10群が、1検体からクラミジア　トラコマティスが検出された。

表３　病原細菌検出状況（月別）―平成30年8月～令和元年8月

表４　ウイルス・リケッチア検出状況（臨床診断別）―令和元年8月

• Ａ型肝炎疑い患者1例（1検体）について検査を実施したところ、Ａ型肝炎ウイルスが検出された。
• デング熱疑い患者2例（3検体）について検査を実施したところ、デングウイルスD1型が検出された。デングウイルスが検出された患者には海外渡航歴があった。
• 麻しん疑い患者13例（24検体）、風しん疑い患者5例（13検体）について検査を実施したところ、1例（3検体）から麻疹ウイルスが、1例（3検体）から風疹ウイルスが検出された。
• 咽頭結膜熱患者7例中6例からアデノウイルスが検出された。その内訳は、アデノウイルス1型が2例、アデノウイルス2型が2例、アデノウイルス3型が2例であった。
• 感染性胃腸炎患者7例中6例から下痢症の原因となるノロウイルスが検出された。
• 手足口病患者18例中16例からウイルスが検出された。その内訳は、コクサッキーウイルスA6型が13例、コクサッキーウイルスA16型が2例、単純ヘルペスウイルス1型が1例であった。
• ヘルパンギーナ患者7例中6例からウイルスが検出された。その内訳は、コクサッキーウイルスA2型が1例、コクサッキーウイルスA4型が1例、コクサッキーウイルスA5型が1例、コクサッキーウイルスA6型が2例、コクサッキーウイルスA16型が1例であった。
• 流行性耳下腺炎患者3例中1例からムンプスウイルスが検出された。
• インフルエンザ様患者4例からインフルエンザイルスが検出された。その内訳は、インフルエンザウイルスAH1pdm09が1例、インフルエンザウイルスBが3例であった。
• ヒトパレコウイルス感染症疑い患者1例3検体中2検体からウイルスが検出された。その内訳は、咽頭ぬぐい液からヒトパレコウイルス3型、単純ヘルペスウイルス1型およびヒトヘルペスウイルス7、便からヒトパレコウイルス3型であった。
• ヘルペス感染症疑い患者1例から単純ヘルペスウイルス1型が検出された。

表5　ウイルス・リケッチア検出状況（月別）-平成30年8月～令和元年8月

表６　食品・環境由来の病原細菌検出状況―令和元年8月