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神奈川県微生物検査情報

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第320号

令和元年8月20日発行
病原体検出は令和元年6月分


表1 病原体検出状況(保健所等別)―令和元年6月

<検出状況>

  • 6月の病原体検出数は合計93件、細菌は20件、ウイルス・リケッチアは73件であった。
  • 病原体定点等の医療機関からの検査では、小児科定点から細菌が8件、ウイルスが31件、基幹定点からウイルスが2件検出された。
  • 保健所等別の病原体検出状況は表1のとおりである。

表2 病原細菌検出状況(臨床診断別)―令和元年6月

  • 腸管出血性大腸菌感染症届出関連に伴う検査で、8検体中1検体から腸管出血性大腸菌(EHEC) O157(VT2)が検出された。
  • A群溶血性レンサ球菌咽頭炎患者12検体中9検体からA群溶血レンサ球菌が検出された。血清型は、T1が2検体、T4が3検体、T25が1検体、TB3264が3検体であった。
  • 食中毒様事例(有症苦情含む)では、34検体中7検体から食中毒菌が検出された。その内訳は、腸管病原性大腸菌(EPEC) O145:H28,eae(+) が1検体、カンピロバクター ジェジュニが5検体、EPEC OUT:H7,eae(+) と黄色ブドウ球菌(エンテロトキシンA産生)の同時検出が1検体であった。
  • 依頼検査では、1619検体中2検体からクラミジア トラコマティスが検出された。

表3 病原細菌検出状況(月別)―平成30年6月~令和元年6月 

 

表4 ウイルス・リケッチア検出状況(臨床診断別)―令和元年6月

  • E型肝炎疑い患者1例(2検体)について検査を実施したところ、E型肝炎ウイルスが検出された。
  • デング熱疑い患者1例(2検体)について検査を実施したところ、デングウイルスが検出された。デングウイルスが検出された患者には海外渡航歴があった。
  • 麻しん疑い患者18例(51検体)、風しん疑い患者6例(18検体)について検査を実施したところ、1例(3検体)から麻疹ウイルスが、4例(11検体)から風疹ウイルスが検出された。
  • 咽頭結膜熱患者17例中16例からアデノウイルスが検出された。その内訳は、アデノウイルス1型が3例、アデノウイルス2型が4例、アデノウイルス3型が4例、アデノウイルス4型が1例、アデノウイルス5型が3例、アデノウイルス型未決定が1例であった。
  • 感染性胃腸炎患者19例中16例から下痢症の原因となるウイルスが検出された。その内訳は、ノロウイルスが13例、アデノウイルスが1例、サポウイルスが1例、アデノウイルスとサポウイルスの重複感染1例であった。
  • 手足口病患者15例からウイルスが検出された。その内訳は、コクサッキーウイルスA6型が14例、コクサッキーウイルスA16型が1例であった。
  • ヘルパンギーナ患者5例中3例からコクサッキーウイルスA6型が検出された。
  • 流行性耳下腺炎患者1例からムンプスウイルスが検出された。
  • 無菌性髄膜炎患者4例12検体中3例5検体からウイルスが検出された。その内訳は、1例目は咽頭ぬぐい液、便及び血清からコクサッキーウイルスB4型、2例目は咽頭ぬぐい液からヒトヘルペスウイルス7、3例目は咽頭ぬぐい液からヒトヘルペスウイルス7であった。

表5 ウイルス・リケッチア検出状況(月別)-平成30年6月~令和元年6月

 

表6 食品・環境由来の病原細菌検出状況―令和元年6月

  • 食品 食中毒事例の参考食品(鶏レバー)からS.Schwarzengrund(O4:d:1,7)及びカンピロバクター ジェジュニが検出された。

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