トップページ > 感染症情報センター > 微生物検査情報 > 2019年（平成31年・令和元年） > 第315号

神奈川県微生物検査情報

神奈川県衛生研究所

表1　病原体検出状況（保健所等別）―平成31年1月

<検出状況>

• 1月の病原体検出数は合計264件、細菌は10件、ウイルス・リケッチアは254件であった。

• 病原体定点等の医療機関からの検査では、小児科定点から細菌が1件、ウイルスが133件、インフルエンザ定点から細菌が5件、ウイルスが39件、基幹定点からウイルスが16件検出された。
• 保健所管内別の病原体検出状況は表1のとおりである。

表２　病原細菌検出状況（臨床診断別）―平成31年1月

• 腸管出血性大腸菌感染症届出関連に伴う検査で8検体（陰性確認8検体）中3検体から腸管出血性大腸菌O157（VT2）が検出された。
• A群溶血性レンサ球菌咽頭炎患者9検体中6検体からA群溶血レンサ球菌が検出された。血清型は、T4が1検体、T6が1検体、T12が2検体、T25が1検体、TB3264が1検体であった。
• 感染性胃腸炎患者5検体中1検体から黄色ブドウ球菌（エンテロトキシンＡ遺伝子検出）が検出された。

表３　病原細菌検出状況（月別）―平成30年1月～平成31年1月

表４　ウイルス・リケッチア検出状況（臨床診断別）―平成31年1月

• E型肝炎疑い患者1例（1検体）について検査を実施したところ、E型肝炎ウイルスが検出された。
• A型肝炎患者の陰性化確認を行ったところ、2例3検体中1検体からA型肝炎ウイルスが検出された。
• 麻しん疑い患者6例（18検体）、風しん疑い患者14例（40検体）について検査を実施したところ、患者1例（3検体）から麻疹ウイルスが、患者11例（25検体）から風疹ウイルスが検出された。
• 咽頭結膜熱患者4例からウイルスが検出された。その内訳は、アデノウイルス2型が1例、アデノウイルス3型が2例、アデノウイルス5型が1例であった。
• 感染性胃腸炎患者10例中6例から下痢症の原因となるウイルスが検出された。その内訳はアデノウイルス2例、ノロウイルス4例であった。
• 手足口病患者2例からコクサッキーウイルスA16型が検出された。
• インフルエンザ様患者227例中206例からインフルエンザウイルスが検出された。その内訳は、インフルエンザウイルスAH1pdm09が70例、インフルエンザウイルスAH3が134例、インフルエンザウイルスBが2例であった。
  集団かぜ事例2集団8例の検査を実施し、1集団3例からインフルエンザウイルスAH1pdm09が、、1集団1例からインフルエンザウイルスAH3が検出された。
• 食中毒様事例（有症苦情含む）では、4検体中2検体からノロウイルスが検出された。

表5　ウイルス・リケッチア検出状況（月別）-平成30年1月～平成31年1月

表６　食品・環境由来の病原細菌検出状況―平成31年1月