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神奈川県微生物検査情報

神奈川県衛生研究所

表1　病原体検出状況（保健所等別）―平成30年11月

<検出状況>

• 11月の病原体検出数は合計127件、細菌は38件、ウイルス・リケッチアは89件であった。

• 病原体定点等の医療機関からの検査では、小児科定点から細菌が17件、ウイルスが11件、インフルエンザ定点からウイルスが1件、基幹定点から細菌が1件、ウイルスが1件、その他の医療機関から細菌が1件検出された。
• 保健所管内別の病原体検出状況は表1のとおりである。

表２　病原細菌検出状況（臨床診断別）―平成30年11月

• レジオネラ症患者1検体からレジオネラ　ニューモフィラ　1群が検出された。
• A群溶血性レンサ球菌咽頭炎患者20検体中18検体からA群溶血レンサ球菌が検出された。血清型は、T4が6検体、T12が5検体、T25が1検体、TB3264が6検体であった。
• 感染性胃腸炎患者7検体中4検体から病原細菌が検出された。その内訳は、腸管病原性大腸菌（EPEC）（血清型OUT eae+）が1検体、その他の大腸菌（血清型OUT ast＋）が1検体、カンピロバクター　コリが1検体、ウエルシュ菌が1検体であった。
• マイコプラズマ肺炎患者2検体からマイコプラズマ　ニューモニエが検出された。
• 食中毒様事例（有症苦情含む）では、34検体中10検体から食中毒菌が検出された。その内訳は、カンピロバクター　ジェジュニが7検体、黄色ブドウ球菌が2検体、セレウス菌が1検体であった。
• 依頼検査では、1528検体中1検体からサルモネラO8群（S.Manhattan）が、2検体からクラミジア　トラコマティスが検出された。

表３　病原細菌検出状況（月別）―平成29年11月～平成30年11月

表４　ウイルス・リケッチア検出状況（臨床診断別）―平成30年11月

• E型肝炎疑い患者1例（2検体）について検査を実施したところ、1検体からE型肝炎ウイルスが検出された。
• A型肝炎疑い患者7検体について検査を実施したところ、陰性化確認4検体（2名分を日付を変えて2回）からA型肝炎ウイルスが検出された。
• つつが虫疑い患者3例（6検体）から、オリエンチア　ツツガムシが検出された。
• 麻しん疑い患者8例（20検体）、風しん疑い患者22例（59検体）について検査を実施したところ、患者14例（33検体）から風疹ウイルスが検出された。
• 咽頭結膜熱患者4例からウイルスが検出された。その内訳は、アデノウイルス1型が1例、アデノウイルス5型が1例、アデノウイルス54型が2例であった。
• 感染性胃腸炎患者1例（1検体）から、ノロウイルスGⅡが検出された。
• 手足口病患者8例中7例からウイルスが検出された。その内訳は、コクサッキーウイルスA6型が1例、コクサッキーウイルスA16型が5例、ライノウイルスが1例であった。
• インフルエンザ様患者7例中5例からインフルエンザウイルスが検出された。その内訳は、インフルエンザウイルスAH1pdm09が1例、インフルエンザウイルスAH3型が4例であった。
  また、集団かぜ事例2集団10例中8例からインフルエンザウイルスAH1pdm09が検出された。
• 伝染性紅斑患者1例からヒトヘルペスウイルス7が検出された。
• 食中毒様事例（有症苦情含む）では、59検体中19検体からノロウイルスが検出された。

表5　ウイルス・リケッチア検出状況（月別）-平成29年11月～平成30年11月

表６　食品・環境由来の病原細菌検出状況―平成30年11月

• 食品　2検体中1検体からカンピロバクター　ジェジュニが検出された。
• 環境　食中毒等検査31検体中2検体（手指のふきとり検体）から黄色ブドウ球菌が、1検体（有症苦情のふき取り検体）からセレウス菌が検出された。
• 環境　その他検査24検体中3検体（プール水）からレジオネラ ニューモフィラが検出された。血清群は、群不明及び3群の同時検出1検体、1群1検体、8群1検体であった。