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神奈川県微生物検査情報

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第312号

平成30年12月19日発行
病原体検出は平成30年10月分


表1 病原体検出状況(保健所等別)―平成30年10月

<検出状況>

  • 10月の病原体検出数は合計112件、細菌は25件、ウイルス・リケッチアは87件であった。
  • 病原体定点等の医療機関からの検査では、小児科定点から細菌が5件、ウイルスが3件、インフルエンザ定点からウイルスが1件、その他の医療機関からウイルスが1件検出された。
  • 保健所管内別の病原体検出状況は表1のとおりである。

表2 病原細菌検出状況(臨床診断別)―平成30年10月

  • 細菌性赤痢検査で、6検体中1検体からS.boydii (12型)が検出された。
  • A群溶血性レンサ球菌咽頭炎患者16検体中12検体からA群溶血レンサ球菌が検出された。血清型は、T2が1検体、T4が4検体、T25が1検体、TB3264が5検体、型別不能(UT)が1検体であった。
  • レジオネラ症患者1検体からレジオネラ ニューモフィラ 1群が検出された。
  • 食中毒様事例(有症苦情含む)では、35検体中7検体から食中毒菌が検出された。その内訳は、カンピロバクター ジェジュニが6検体、カンピロバクター コリが1検体であった。
  • 依頼検査では、1697検体中2検体からサルモネラO7群が、2検体からクラミジア トラコマティスが検出された。

表3 病原細菌検出状況(月別)―平成29年10月~平成30年10月 

 

表4 ウイルス・リケッチア検出状況(臨床診断別)―平成30年10月

  • デング熱疑い患者3例(4検体)について検査を実施したところ、患者2例からデングウイルスが検出された。デングウイルスが検出された患者には海外渡航歴があった。
  • 咽頭結膜熱患者1例からアデノウイルス(型未決定)が検出された。
  • 手足口病患者4例中3例からコクサッキーウイルスA16型が検出された。
  • 麻疹疑い患者2例(6検体)、風疹疑い患者44例(102検体)について検査を実施したところ、患者33例(65検体)から風疹ウイルスが検出された。
  • ヘルパンギーナ患者2例からウイルスが検出された。その内訳は、コクサッキーウイルスA5型が1例、コクサッキーウイルスA10型が1例であった。
  • インフルエンザ様患者2例からインフルエンザウイルスが検出された。その内訳は、インフルエンザウイルスAH1pdm09が1例、インフルエンザウイルスB型が1例であった。
  • 無菌性髄膜炎患者5例13検体中4例6検体からウイルスが検出された。その内訳は、1例目は髄液および便からコクサッキーウイルスB5型、咽頭ぬぐい液からコクサッキーウイルスB5型とサイトメガロウイルスの同時検出、2例目は便からヒトパレコウイルス4型、3例目は咽頭ぬぐい液からライノウイルス、4例目は髄液からヒトヘルペスウイルス6であった。
  • A型肝炎疑い患者1例1検体およびA型肝炎患者の陰性化確認2例4検体(日付を変えて2回)について検査を実施したところ、全ての検体からA型肝炎ウイルスが検出された。A型肝炎疑い患者には海外渡航歴があった。

表5 ウイルス・リケッチア検出状況(月別)-平成29年10月~平成30年10月

 

表6 食品・環境由来の病原細菌検出状況―平成30年10月

  • 食品 収去検査141検体中1検体から黄色ブドウ球菌が検出された。
  • 環境 食中毒等検査370検体中3検体(有症苦情のふき取り1検体、手指のふきとり2検体)から黄色ブドウ球菌が検出された。

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