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神奈川県微生物検査情報

神奈川県衛生研究所

表1　病原体検出状況（保健所等別）―平成30年9月

<検出状況>

• 9月の病原体検出数は合計109件、細菌は33件、ウイルス・リケッチアは76件であった。

• 病原体定点等の医療機関からの検査では、小児科定点から細菌が6件、ウイルスが27件、基幹定点からウイルスが2件、その他の医療機関から細菌が1件検出された。
• 保健所管内別の病原体検出状況は表1のとおりである。

表２　病原細菌検出状況（臨床診断別）―平成30年9月

• 腸管出血性大腸菌感染症届出関連に伴う検査で、91検体中2検体から腸管出血性大腸菌O157（VT1&VT2）が、1検体からO121（VT2）が、3検体からO157（VT1&VT2）が検出された。
• A群溶血性レンサ球菌咽頭炎患者9検体中6検体からA群溶血レンサ球菌が検出された。血清型は、T1が1検体、T2が1検体、T4が1検体、T25が2検体、TB3264が1検体であった。
• マイコプラズマ肺炎患者1検体中1検体からマイコプラズマ　ニューモニエが検出された。
• レジオネラ症患者5検体中1検体からレジオネラ　ニューモフィラ　1群が検出された。
• 食中毒様事例（有症苦情含む）では、75検体中16検体から食中毒菌が検出された。その内訳は、腸管病原性大腸菌（EPEC）O153が4検体、腸炎ビブリオが3検体、カンピロバクター　ジェジュニが7検体、カンピロバクター　コリが1検体、EPEC　O153およびその他の大腸菌（afa(+)）の重複感染が1検体であった。
• 依頼検査では、1487検体中1検体からサルモネラO7群が、1検体からクラミジア　トラコマティスが検出された。

表３　病原細菌検出状況（月別）―平成29年9月～平成30年9月

表４　ウイルス・リケッチア検出状況（臨床診断別）―平成30年9月

• 咽頭結膜熱患者6例からウイルスが検出された。その内訳は、アデノウイルス1型が1例、アデノウイルス2型が1例、アデノウイルス3型が3例、アデノウイルス（型未決定）が1例であった。
• 手足口病患者12例からウイルスが検出された。その内訳は、コクサッキーウイルスA2型が1例、コクサッキーウイルスA6型が3例、コクサッキーウイルスA10型が2例、コクサッキーウイルスA16型が6例であった。
• ヘルパンギーナ患者10例中9例からウイルスが検出された。その内訳は、コクサッキーウイルスA2型が2例、コクサッキーウイルスA4型が1例、コクサッキーウイルスA5型が2例、コクサッキーウイルスA10型が2例、コクサッキーウイルスA16型が2例であった。
• 麻疹疑い患者5例（13検体）、風疹疑い患者26例（59検体）について検査を実施したところ、患者19例（37検体）から風疹ウイルスが検出された。
• インフルエンザ様患者4例からインフルエンザウイルスが検出された。その内訳は、インフルエンザウイルスAH3型3例、インフルエンザウイルスB型1例であった。
• A型肝炎疑い患者4例（6検体）、家族検便2例（2検体）について検査を実施したところ、患者5検体からA型肝炎ウイルスが検出された。
• E型肝炎疑い患者1例（2検体）について検査を実施したところ、2検体からE型肝炎ウイルスが検出された。
• 食中毒等胃腸炎調査では、1検体からノロウイルスが検出された。

表5　ウイルス・リケッチア検出状況（月別）-平成29年9月～平成30年9月

表６　食品・環境由来の病原細菌検出状況―平成30年9月

• 食品　食中毒様事例で食品7検体中4検体から腸炎ビブリオが検出された。
• 食品　収去検査85検体中2検体から黄色ブドウ球菌が検出された。
• 環境　食中毒等検査5検体（手指のふきとり検体）から黄色ブドウ球菌が検出された。