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神奈川県微生物検査情報

神奈川県衛生研究所

第274号

平成27年10月21日発行
病原体検出は平成27年8月分


表1 病原体検出状況(保健所等別)―平成27年8月

<検出状況>

  • 8月の病原体検出数は合計100件、細菌は23件、ウイルス・リケッチアは77件であった。
  • 感染症および食中毒発生に伴う行政検査等では、細菌が13件、ウイルスが19件検出された。
  • 病原体定点等の医療機関からの検査では、小児科定点から細菌が8件、ウイルスが57件、基幹定点から細菌が1件、ウイルスが1件、その他の医療機関から細菌が1件検出された。
  • 保健所管内別の病原体検出状況は表1のとおりである。

表2 病原細菌検出状況(臨床診断別)―平成27年8月

  • A群溶血性レンサ球菌咽頭炎患者5検体中5検体から、A群溶血レンサ球菌が分離培養によって検出された。血清型は、T1が1検体、T3が2検体、T4が1検体およびUTが1検体であった。
  • 感染性胃腸炎患者3検体中1検体からその他の大腸菌(O25)、1検体からカンピロバクター ジェジュニが検出された。
  • マイコプラズマ肺炎患者8検体中3検体から、肺炎マイコプラズマ(マイコプラズマ ニューモニエ)がPCRと分離培養によって検出された。
  • レジオネラ症患者4検体中2検体から、レジオネラ ニューモフィラ(血清群1)が分離培養によって検出された。
  • 食中毒様事例(有症苦情含む)では7事例、53検体を検査したところ7事例11検体から食中毒菌が検出された。検出菌の内訳は、カンピロバクター ジェジュニが4事例7検体、黄色ブドウ球菌が2事例3検体、セレウス菌が1事例1検体であった。

表3 病原細菌検出状況(月別)―平成27年8月

 


表4 ウイルス・リケッチア検出状況(臨床診断別)―平成27年8月

  • デング熱疑い患者2症例からデングウイルスが検出された。いずれの患者にも海外渡航歴(フィリピン)があり、渡航先で感染したと推察された。
  • 咽頭結膜熱患者16例からウイルスが検出された。その内訳は、アデノウイルス2型が1例、アデノウイルス3型が14例、アデノウイルス3型とコクサッキーウイルスA16型との同時検出が1例であった。
  • 手足口病患者50例中30例からウイルスが検出された。その内訳は、コクサッキーウイルスA6型が11例、コクサッキーウイルスA9型が1例、コクサッキーウイルスA10型が1例、コクサッキーウイルスA16型が17例であった。
  • ヘルパンギーナ患者5例からウイルスが検出された。その内訳は、コクサッキーウイルスA6型が3例、コクサッキーウイルスA16型が2例であった。
  • 流行性耳下腺炎患者1例からムンプスウイルスが検出された。
  • インフルエンザ様患者4例からインフルエンザウイルスが検出された。その内訳は、インフルエンザウイルスAH3型が1例、インフルエンザウイルスB型が3例であった。
  • 無菌性髄膜炎患者4例(9検体)中1例(1検体)からエコーウイルス18型が検出された。
  • 食中毒様胃腸炎7事例、44検体について検査を実施したところ、2事例17検体からノロウイルスが検出された。

表5 ウイルス・リケッチア検出状況(月別)―平成27年8月

表6 食品・環境由来の病原細菌検出状況―平成27年8月


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