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神奈川県微生物検査情報

神奈川県衛生研究所

第266号

平成27年2月25日発行
病原体検出は平成26年12月分


表1 病原体検出状況(保健所等別)―平成26年12月

<検出状況>

  • 12月の病原体検出数は合計213件、細菌は9件、ウイルス・リケッチアは204件であった。
  • 感染症および食中毒発生に伴う行政検査等では、細菌が3件、ウイルスが51件検出された。
  • 病原体定点等の医療機関からの検査では、小児科定点から細菌が6件、ウイルスが102件、インフルエンザ定点からウイルスが42件、基幹定点からウイルスが9件検出された。
  • 保健所管内別の病原体検出状況は表1のとおりである。

表2 病原細菌検出状況(臨床診断別)―平成26年12月

  • A群溶血性レンサ球菌咽頭炎患者2検体中2検体から、A群溶血レンサ球菌が分離培養によって検出された。血清型はT6が1検体、T12が1検体であった。平成26年は6月を除き、年間をとおして検出された。
  • 感染性胃腸炎患者15検体中1検体からカンピロバクター ジェジュニが検出された。また3検体から、その他の大腸菌が検出された。血清型はO6が1検体、O114が1検体、O125が1検体であった。
  • その他、肺炎患者9検体中1検体から、肺炎球菌が分離培養によって検出された。またジフテリア患者1検体中1検体から、ジフテリア菌が分離培養によって検出された。毒素は非産生であった。
  • 有症苦情19検体中1事例1検体からカンピロバクター ジェジュニが検出された。

表3 病原細菌検出状況(月別)―平成26年12月

 

 


表4 ウイルス・リケッチア検出状況(臨床診断名別)―平成26年12月

  • デング熱疑い患者2例中1例からデングウイルスが検出された。患者には海外渡航歴(マレーシア)があり、渡航先で感染したと推察された。
  • RSウイルス感染症疑い患者5例中3例からRSウイルスが検出された。
  • 咽頭結膜熱患者10例中9例からアデノウイルスが検出された。その内訳は、アデノウイルス1型が1例、アデノウイルス3型が8例であった。
  • 感染性胃腸炎患者25例中13例から下痢症の原因となるウイルスが検出された。その内訳は、ノロウイルスが7例、サポウイルスが5例、アデノウイルス(型未決定)が1例であった。
  • 手足口病患者3例中2例からコクサッキーウイルスA16型が検出された。
  • インフルエンザ患者146例中124例からインフルエンザウイルスAH3型が検出された。また集団かぜ5事例20検体について検査を行ったところ、4事例12検体からインフルエンザウイルスAH3型が検出された。
  • 無菌性髄膜炎患者5例中1例からライノウイルスが検出された。
  • その他、突発性発疹患者1例からアデノウイルス1型が検出された。
  • 食中毒様胃腸炎の発生は、7事例(県域事例2例、関連調査5事例)で、便48検体について検査を実施したところ、6事例38検体からノロウイルスが検出された。

表5 ウイルス・リケッチア検出状況(月別)―平成26年12月

表6 食品・環境由来の病原細菌検出状況―平成26年12月

  • 入浴施設より4検体中1検体から、レジオネラ・ニューモフィラが検出された。血清型は、1群と10群の同時検出であった。

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