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神奈川県微生物検査情報

神奈川県衛生研究所

第265号

平成27年1月28日発行
病原体検出は平成26年11月分


表1 病原体検出状況(保健所等別)―平成26年11月

<検出状況>

  • 11月の病原体検出数は合計134件、細菌は53件、ウイルス・リケッチアは81件であった。
  • 感染症および食中毒発生に伴う行政検査等では、細菌が41件、ウイルスが56件検出された。
  • 病原体定点等の医療機関からの検査では、小児科定点から細菌が12件、ウイルスが23件、インフルエンザ定点からウイルスが2件検出された。
  • 保健所管内別の病原体検出状況は表1のとおりである。

表2 病原細菌検出状況(臨床診断別)―平成26年11月

  • 海外渡航者(モロッコ)からの細菌性赤痢患者届出に伴う同行者の検査で、3検体中1検体から赤痢菌(Shigella sonnei )が検出された。
  • 腸管出血性大腸菌感染症患者届出に伴う検査で、12検体中1事例4検体から腸管出血性大腸菌が検出された。血清型はO26(VT1)が4検体であった。
  • A群溶血性レンサ球菌咽頭炎患者8検体中8検体から、A群溶血レンサ球菌が分離培養によって検出された。血清型はT1が1検体、T4が2検体、T12が2検体、TB3264が3検体であった。
  • 感染性胃腸炎患者10検体中3検体から、その他の大腸菌が検出された。血清型はO27が1検体、O44が1検体、O166が1検体であった。
  • 有症苦情77検体中1事例から腸管凝集性大腸菌が1検体、その他の大腸菌が13検体、カンピロバクター ジェジュニが11検体、その他の大腸菌とカンピロバクター ジェジュニの同時検出が5検体であった。
  • 依頼検査1検体からサルモネラO7群(S. Infantis)が検出された。

表3 病原細菌検出状況(月別)―平成26年11月

 

表4 ウイルス・リケッチア検出状況(臨床診断名別)―平成26年11月

  • つつが虫病疑い患者2例中2例からオリエンチア ツツガムシが検出された。
  • RSウイルス感染症疑い患者2例中2例からRSウイルスが検出された。
  • 咽頭結膜熱患者3例中2例からアデノウイルスが検出された。その内訳は、アデノウイルス2型が1例、アデノウイルス3型が1例であった。
  • 感染性胃腸炎患者20例中5例から下痢症の原因となるウイルスが検出された。その内訳は、ノロウイルスが3例、サポウイルスが2例であった。また集団感染性胃腸炎が1事例あり、便3検体について検査を実施したところ、2検体からノロウイルスが検出された。
  • 手足口病患者4例中1例からコクサッキーウイルスA16型が検出された。
  • ヘルパンギーナ患者3例中3例からウイルスが検出された。その内訳は、コクサッキーウイルスA8型が1例、コクサッキーウイルスA10型が2例であった。
  • 麻しん疑い患者5例(12検体)中2例(5検体)から麻疹ウイルスが検出された。
  • インフルエンザ患者15例中12例からインフルエンザウイルスAH3型が検出された。また集団かぜ5事例20検体について検査を行ったところ、5事例15検体からインフルエンザウイルスAH3型が検出された。
  • 食中毒様胃腸炎の発生は、9事例(県域事例3例、関連調査6事例)で、便147検体について検査を実施したところ、4事例35検体からノロウイルスが検出された。

表5 ウイルス・リケッチア検出状況(月別)―平成26年11月

表6 食品・環境由来の病原細菌検出状況―平成26年11月

  • 浴槽水6検体中1検体からレジオネラ・ニューモフィラ3群が検出された。

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