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神奈川県微生物検査情報

神奈川県衛生研究所

第263号

平成26年11月26日発行
病原体検出は平成26年9月分


表1 病原体検出状況(保健所等別)―平成26年9月

<検出状況>

  • 9月の病原体検出数は合計53件、細菌は22件、ウイルス・リケッチアは31件であった。
  • 感染症および食中毒発生に伴う行政検査等では、細菌が19件、ウイルスが10件検出された。
  • 病原体定点等の医療機関からの検査では、小児科定点から細菌が3件、ウイルスが15件、眼科定点からウイルスが2件、基幹定点からウイルスが4件検出された。
  • 保健所管内別の病原体検出状況は表1のとおりである。

表2 病原細菌検出状況(臨床診断別)―平成26年9月

  • 腸管出血性大腸菌感染症患者届出に伴う検査で、47検体中5事例6検体から腸管出血性大腸菌が検出された。血清型はO157(VT1VT2)が1検体、O157(VT2)が4検体、O121(VT2)が1検体であった。
  • A群溶血性レンサ球菌咽頭炎患者3検体中2検体から、A群溶血レンサ球菌が分離培養によって検出された。血清型はT1およびTB3264が各々1検体であった。
  • 感染性胃腸炎患者8検体中1検体から、その他の大腸菌が検出された。血清型はO86aであった。
  • 食中毒31検体中4事例(県域2事例、関連調査2事例)10検体からカンピロバクター ジェジュニが検出された。
  • 有症苦情47検体中1事例1検体から腸管出血性大腸菌の血清型O103(VT1)が、2事例2検体からカンピロバクター ジェジュニが検出された。

表3 病原細菌検出状況(月別)―平成26年9月

 

表4 ウイルス・リケッチア検出状況(臨床診断名別)―平成26年9月


  • デング熱疑い患者34例中2例から、デングウイルスが検出された。患者はいずれも東京都内で蚊に刺されており、国内での感染が疑われた。
  • 咽頭結膜熱患者1例中1例からアデノウイルス3型が検出された。
  • 感染性胃腸炎患者15例中1例から下痢症の原因となるアデノウイルスが検出された。
  • 手足口病患者9例中5例からウイルスが検出された。その内訳は、コクサッキーウイルスA16型が4例、コクサッキーウイルスA4型とA16型の同時検出が1例であった。
  • ヘルパンギーナ患者7例中5例からウイルスが検出された。その内訳は、コクサッキーウイルスA4型が2例、コクサッキーウイルスA5型が1例、コクサッキーウイルスA10型が2例であった。
  • 流行性耳下腺炎患者1例中1例からムンプスウイルスが検出された。
  • インフルエンザ患者1例中1例からインフルエンザウイルスAH3型がされた。また集団かぜ2事例9検体について検査を実施したところ、1事例4検体からインフルエンザウイルスAH1pdm09が、1事例4検体からインフルエンザウイルスAH3型が検出された。
  • 流行性角結膜炎患者11例中2例からアデノウイルスが検出された。
  • 無菌性髄膜炎患者4例中3例からウイルスが検出された。その内訳は、エコーウイルス16型が1例、エコーウイルス30型が1例、パレコウイルス3型とサイトメガロウイルスの同時検出が1例であった。

表5 ウイルス・リケッチア検出状況(月別)―平成26年9月

表6 食品・環境由来の病原細菌検出状況―平成26年9月


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