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神奈川県微生物検査情報

神奈川県衛生研究所

第257号

平成26年5月29日発行
病原体検出は平成26年3月分


表1 病原体検出状況(保健所等別)―平成26年3月

<検出状況>

  • 3月の病原体検出数は合計172件、細菌は13件、ウイルス・リケッチアは159件であった。
  • 感染症および食中毒発生に伴う行政検査等では、細菌が6件、ウイルスが44件検出された。
  • 病原体定点等の医療機関からの検査では、小児科定点から細菌が6件、ウイルスが95件、インフルエンザ定点からウイルスが14件、基幹定点からウイルスが6件、その他の医療機関から細菌が1件検出された。
  • 保健所管内別の病原体検出状況は表1のとおりである。

表2 病原細菌検出状況(臨床診断別)―平成26年3月

  • 腸管出血性大腸菌感染症患者届出に伴う検査で、1事例2検体中1検体から腸管出血性大腸菌が検出された。血清型はO157:H7(VT1 VT2)であった。
  • A群溶血性レンサ球菌咽頭炎患者4検体中3検体からA群溶血レンサ球菌が分離培養によって検出された。血清型はT4が2検体、TB3264が1検体であった。
  • 感染性胃腸炎12検体中3検体からその他の大腸菌(血清型O44、O6、O164)が検出された。
  • マイコプラズマ肺炎患者3検体中1検体から、マイコプラズマ ニューモニエがPCRと分離培養によって検出された。
  • レジオネラ症患者3検体からレジオネラ ニューモフィラが分離培養によって検出された。血清型は1群が2検体、4群が1検体であった。
  • 有症苦情2事例2検体中1検体からエロモナス キャビエ、1検体からカンピロバクター ジェジュニ(血清型PennerC)が検出された。

表3 病原細菌検出状況(月別)―平成26年3月

 

 

表4 ウイルス・リケッチア検出状況(臨床診断名別)―平成26年3月

  • 咽頭結膜熱患者3例中3例からアデノウイルスが検出された。その内訳は、アデノウイルス1型1例、アデノウイルス3型2例であった。
  • 感染性胃腸炎患者24例中16例から下痢症の原因となるウイルスが検出された。その内訳は、ロタウイルス1例、ノロウイルス14例、アストロウイルス1例であった。
  • 麻しん疑い患者4例、8検体について検査を実施したところ1例2検体から麻疹ウイルスが検出された。麻疹ウイルスが検出されなかった1例1検体から風疹ウイルスが検出された。
  • 流行性耳下腺炎患者3例中1例からムンプスウイルスが検出された。
  • インフルエンザ様患者116例中17例からインフルエンザウイルスAH1pdm09、7例からインフルエンザウイルスAH3型、71例からインフルエンザウイルスB型が検出された。
  • その他、A型肝炎患者2例、患者発生に伴う家族検便3例について検査を実施したところ、患者2例からA型肝炎ウイルス(遺伝子型1A)が検出された。
  • 食中毒様胃腸炎の発生は11事例(県域4事例、関連調査7事例)で、便74検体について検査を実施したところ、9事例38検体からノロウイルスが、1事例1検体からサポウイルスが検出された。

表5 ウイルス・リケッチア検出状況(月別)―平成26年3月

表6 食品・環境由来の病原細菌検出状況―平成26年3月


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