更新日:2020年9月18日

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第5回施策調査専門委員会審議結果

審議(会議)結果

次の審議会等を下記のとおり開催した。

審議会等名称

水源環境保全・再生かながわ県民会議 第5回施策調査専門委員会

開催日時

平成20年8月22日(金曜日)10時00分から12時00分

開催場所

かながわ県民センター 404会議室

出席者【委員長・副委員長等】

田中 充【委員長】

淺枝 隆、木平 勇吉、原 慶太郎

次回開催予定日

未定

所属名、担当者名

土地水資源対策課、担当者名 原田

電話番号 045-210-3106

掲載形式

  • 議事録

議事概要とした理由

-

審議(会議)経過

(田中委員長)
おはようございます。定刻より少し早いですが、全員揃いましたので、始めたいと思います。
施策調査専門委員会は、今回で第5回、平成20年度で2回目になります。5月開催の前回の審議を受けて、平成20年度のその調査、具体的な内容や課題について、また各委員の先生にご意見を伺いながら進めていくことが、本日の委員会の趣旨だと思います。
議題も多いので、早速、次第に従い、審議を進め、意見交換に入りたいと思います。
議題1が前回委員会の確認です。それでは、事務局から説明をお願いいたします。

【土地水資源対策課から、資料1に基づき、前回委員会の意見要旨について説明。】

(田中委員長)
ありがとうございました。資料1は、前回の専門委員会における各委員からのご意見を整理したものですが、如何でしょうか。

【特に意見なし。】

(田中委員長)
それでは、これを受けての考え方・対応について、資料2以降で説明することになると思います。
議題2として、平成19年度の事業執行と平成20年度の事業計画について、ご説明をお願いします。

【土地水資源対策課から、資料2に基づき、各事業に係る平成19年度実績及び20年度予算について説明。】

(田中委員長)
平成19年度の執行残額はこの1億2,826万円の残高が出てくるということですね。20年度予算額は、以前示した数字と同じですか。

(星崎課長)
はい、平成20年2月の県民会議の時に示しております。それと同じです。

(田中委員長)
20年度予算は約42億円と、19年度に比べて増額されていますが、これはどのような要因によるものですか。

(星崎課長)
平成19年度予算で約2億円の税収増の補正予算を組みましたが、それを基金に積み立て、20年度予算の財源としました。それを20年度の税収約40億円と併せて、約42億円となりました。

(田中委員長)
このような19年度の執行実績と20年度の計画であるということです。
それでは、本日の本題、議題3の河川モニタリング以下の具体的な調査の進め方について、各委員のご意見をいただくことが中心になると思いますので、資料3のご説明をいただきたいと思います。

【土地水資源対策課、環境科学センターから、資料3に基づき、河川モニタリング(両生類の調査の追加)について説明。】

(田中委員長)
ありがとうございます。資料3に基づき、河川モニタリング調査について、前回の委員の意見を受けて若干追加し、また、現在までの進捗状況をご報告いただきました。委員の先生方、如何でしょうか。

(淺枝委員)
これは、業者に委託するモニタリング調査ですね。例えばpHやDOなどの水質データを測定しており、多分ついでに電気伝導度も出てくると思います。そのような項目結果は、お金がかかる話ではないので、報告していただければありがたいと思います。

(環境科学C)
測定項目、測定方法については、仕様書の中で明示しています。pHについてはpHメーターを持参し、現地で2回測定することになっています。電気伝導率も測定できる機器を使用していれば、それで結果を出すかも知れませんが、pHだけの電極の場合は、それだけになってしまうと思います。

(淺枝委員)
施策の効果が表れているかどうかは、単に、最初に仮説として考えていなかったものに現れる場合も多くあります。業者の方は、実際に仕様書中のもの以外の調査項目も測定している場合も多いと思うので、その点を確認していただいておく方がいいと思います。もう1点は、業者の方ではその業務が終了すると全部サンプルを捨ててしまいますが、変化しないものは保管していただきたいと思います。そうすることによって、後で、変化が生じていそうなものが見つかった場合、その項目をもう1回チェックすることが可能になります。

(環境科学C)
委託契約では、業者がデータを提出して、環境科学Cがチェックして異状がなければ捨ててしまいます。チェックするまでは保存しますが、チェック終了後も保存しておくことは、量も多く、他の業務もあるので、難しいと思います。

(淺枝委員)
短時間で変化するサンプルは捨ててもよいと思いますが、変化しないサンプルで、将来もう1回チェックした方がよいものに関しては、業者にお願いすれば、フレキシブルに対応していていだけるとようにしておくといいと思います。

(環境科学C)
サンプルによっては、酸やアルカリを加えるサンプルを保管することは無理だと思います。添加していないサンプルを冷凍等で保管することは検討します。

(原委員)
両生類の調査を追加することにより、大分いろんな状況がはっきりすると思います。ただ、今年のように大雨が降ったり、非常に環境が激変する時は、調査の記録がなかなか難しいと思います。
過去に、丹沢大山総合調査において、サンショウウオを調査しているので、その調査経験者のアドバイス等も受けていると思いますが、的確な調査になるようにお願いしたいと思います。

(環境科学C)
調査水系については、丹沢大山総合調査でサンショウウオの調査経験者に意見を聞きました。
調査時期については、本来であればもっと早い時期が良いのですが、追加調査で遅くなってしまいましたが、大体25水系のうち半分ぐらいでは両生類はまだ見られていることが分かりました。今年は8月に調査しましたが、8月の丹沢大山の天候が厳しい。私が同行した時も急に雨が降り、川が濁流になったことがあったので、そのような時には注意しています。本来であれば、3月とか卵を産む時期が一番良いのですが。
21年度は酒匂川水系で調査する予定ですが、早い時期にできると思います。

(淺枝委員)
水質調査は毎月ですよね。例えば、昨年のように大きな台風が来たら、川が変化してしまうと思います。そのような場合の対応はどのようにする予定ですか。

(環境科学C)
この河川モニタリング調査の水質調査は、公共用水域の水質測定と同じ日に実施します。それで、市などの水質測定の担当者が実施か延期か判断するので、こちらの水質調査も、それに合わせて決めます。台風が来た場合は、一斉に中止して、翌週に延期になると思います。

(木平委員)
丹沢大山総合調査の時は、企画も実施も解析も報告も、専門家・研究者が一貫して担当しました。今回の調査は、どのようになっているのですか。企画は行政で、調査は業者ですか。解析と報告は誰が担当するのですか。

(環境科学C)
水質調査と動植物調査については、委託業者に発注しており、その業務の中に解析や報告も含まれております。
この中で鳥類と魚類については、丹沢大山総合調査で経験のある市民団体にお願いしています。サンショウウオの調査も、丹沢大山総合調査の経験のある専門家に依頼する予定でしたが、他の業務の関係でできなかったので、それで委託になりました。
そのような考え方で、最終的な報告書の解析、それから鳥類と魚類の市民団体の調査データを含めた全データを収集し、委託業者に解析を全部していただきます。したがって、データは全部その委託業者が収集して、それで最終的な報告書を出す形です。

(木平委員)
それは単年度ですか、それとも5年間ですか。

(環境科学C)
20年度の相模川水系の調査については、その委託業者が担当します。それで、過去のデータの状況や生物の状況なども含めた解析については、来年度以降に解析することになっております。

(木平委員)
解析は同じ委託業者ですか。

(環境科学C)
それは、委託業者を入札で決定するのでわかりません。

(木平委員)
先ほど原委員が発言したように、この調査の測定データだけではなく、過去のデータや関連研究機関のデータを収集することは、大きな調査の内容になり、それを誰が担当するのか。1つの業者であれば自分の測定項目以外の、周辺の参考資料収集は余り熱が入りませんしね。そこが問題だとと思います。

(淺枝委員)
数年前に、県が詳細な調査を実施しています。あのレベルの調査をできませんか。というのは、比較する場合、同レベルでなければ比較ができない。業者に委託する場合、例えば2つの業者に委託すると完全に一致しません、仕方ないことですが。同じレベルで比較できれば、信憑性が増しますよね。

(環境科学C)
以前実施した県内河川の底生動物調査も、委託しました。あの調査は、底生動物のみが対象でしたので、その底生動物に詳しい業者だけが入札になりましたが、今回の調査は、動植物調査で1本の入札、水質調査でまた1本の入札をしました。動植物調査は底生動物と付着藻類と植物について、分類などができる業者でなければできませんので、条件としては生物分類技能検定という資格を持っている業者に委託しました。魚類と鳥類については、経験のある市民団体に依頼したので、委託業者がそれらのデータを収集する形になります。両生類の調査は途中で追加したので、これは新たに入札しました。
結局、全て同一業者になりました。多分、小さな業者では、なかなかできないのかも知れません。底生動物、付着藻類、植物、それから魚類や鳥類の収集も全部担当すると、業者が限定されます。
逆に、業務を細分化して委託すると、データが細かくなり、うまくまとまらないことがありますので。

(田中委員長)
確認ですが、資料3の2頁と3頁に調査地点図があります。この3頁のサンショウウオ類の調査地点図は、他の生物調査とは異なる、サンショウウオだけの調査地点を設定したということですね。

(環境科学C)
はい。水が流れていないか、水が溜まっているぐらいしかないような沢ですので、サンショウウオのみの調査地点・領域です。他の魚類などは、2頁の調査地点で調査します。

(田中委員長)
もう1点確認ですが、魚類と鳥類の調査は、市民団体に依頼するとのことですが、これはその分野に専門的なNPO団体ということです。

(環境科学C)
はい、以前に丹沢大山総合調査を経験した専門的な市民団体に依頼しました。

(田中委員長)
それは、この資料3の6頁の「県民参加型調査」とは別ですよね。

(環境科学C)
はい、別です。

(田中委員長)
モニタリング調査についていかがでしょうか。オブザーバ委員の皆様、いかがですか。特に皆様も関心がある分野ですし、また県民参加型調査の方法も含まれているので、何かご意見があれば。

(柳川オブザーバ委員)
県民参加型という言葉が非常にきれいな言葉でよろしいのですが、県民会議等々での話と実際変化があるのかなという気がします。県民参加型は、ボランティアを主体として実施することが前提なのか。今の環境科学センターの話では、一部の市民団体という話がありましたが、そのような団体と県民参加型のボランティアとは、どのように区分されているのか、そして、県民参加型はどの部分を相模川でどのように実際行うのかという点が、今の説明の中でまだ分かりません。非常に言葉はきれいですが、私は実際なかなか難しいと思います。
私自身も川によく行きますが、同定の難しさがあります。魚や底生動物等々も薬を入れるとすぐ変色してしまいます。口先など特徴のあるものはよいですが、色によって識別する点から考えると、現地で直に見ないとなかなか難しい。しかし、その調査地点に目的とする調査対象の水生生物、底生動物がいるか否かは、はっきり分かりません。
非常にその同定の仕方が難しいし、そこの真実を把握する方法は、結構高度なテクニックが必要だと思います。県民が参加して、ただ参加しただけに終わってしまうと、目的達成のためには弱いと思います。その点はいかがですか。

(環境科学C)
まず、魚類と鳥類の調査について、市民団体に依頼したと説明しましたが、これは丹沢大山総合調査に実績がある団体に依頼しました。
次に、ボランティアを公募した県民参加型調査については、同定が難しいので、アドバイザー会議の中では、指標になる生物を決めて、それを調査してもらうという意見があります。それで、底生動物や植物について種類を決めて、それを参加者が調査するということになります。
場所については、市民団体は自分たちが活動するフィールドがあるので、そのフィールドで調査しても構わないですが、実際に調査する時は、植物、魚類、底生動物についてアドバイザーが行って、一緒に研修をしながら調査するということを考えています。

(長谷川オブザーバ委員)
初めてこの専門委員会に参加して、今までの議論が分かっていないので申し訳ありませんが、私は別の意見を持っています。今の考え方では、方法はよいと思いますが、もともと県民参加型とは、大勢の県民を巻き込むことを目指したいと私は思っていました。
そうすると、ある特定の指標生物を決めて、企画の段階から県民自身が川に対する関心を持つという意味で指標を作るとか、それから、そこに参加しただけではなくて、広く呼びかける方法を仕掛けていきたい私は思っていました。
初年度であるため、調査方法の核となる部分を作ることは必要と思いますが、徐々に広げていく企画にしていただきたいと思っていますが、その点は如何でしょうか。

(環境科学C)
当初、県民参加型調査の目的について、議論がありました。イベント的なものにするのか、それとも県民が調査した結果データを、専門家が実施した調査のデータを補完するものとして使うのか。実際にそのデータを活用するということで、生物を指定して調べてもらうとか、できれば場所も専門家が調査していない場所を調査してもらうとかの意見もありましたが、いろいろな制約を加えてしまうと、県民も参加しにくいので、指標生物は決めて、あとは県民が時期も場所も自由に、調査していただくことを考えました。
将来的には、どんどん広まり、専門的にデータとして活用できるようになれば、それを核になる市民団体にお願いして、それが呼びかけて、相模川や酒匂川限定で調べることになれば、それが一番よいと思います。

(長谷川オブザーバ委員)
その点はストーリーを作った上で展開していかないと、実施したが価値がないもので終わってしまう心配があるので、少し長期的なストーリーを作った上で取りかかっていただきたいという希望がありますので、よろしくご検討ください。

(柳川オブザーバ委員)
私は平成19年度に、県民参加型の問題を環境科学センターの専門研究員といろいろ協議しました。その中で特にエビの問題が未だ解明されていない部分があるので調査するとのことでしたが、今はその指標を定めて、公表する時期ではないのですか。
私たち市民団体も努力をして積み重ねていますが、環境科学センターが19年度と20年度がやや変化していると感じるのですが。

(環境科学C)
県民が自分たちで、例えばエビなど、調査したいものがあれば、調査して構いません。それ以外に、現地で調査する時に、一緒に調査していただきたいものを入れてもらう。
または、特定の生物の目的がない県民もいるので、こちらの方が、調査していただきたい生物もあるので、最低限の項目だけは決めて、それ以外の項目を調査しても結構です。

(淺枝委員)
その指標となる生物を調査すれば、このようなことが分かるという手引きがあればよいと思います。

(環境科学C)
アドバイザーに植物、魚類、底生動物について、マニュアルを作成するように依頼しています。
例えば、選ばれた指標生物について、写真を掲載して分かりやすく解説するマニュアルを作成する予定です。そのマニュアルのもっと細分化されて、指標生物だけの形になると思います。

(柳川オブザーバ委員)
神奈川県にも東海大学や神奈川大学もあり、それぞれが注目をして今学生と共同研究しています。県民の立場から、大学や大学院の学生などもその一翼を担っていて、学生自身も学びながら、我々も大学と県民が一緒に実施することも、一つの展開としてご検討いただきたいと思います。

(淺枝委員)
指標となる生物がいるか否かは、難しいものがありますが、この種類が何匹いたか数える形の調査方法であれば、素人の方でも結構うまくいきます。その場合、なぜそれを数えるかを説明する分かりやすいマニュアルがあると県民も参加しやすく、その調査の意味がよく理解できる。知識も増します。

(木平委員)
県民参加は、それぞれの実力に応じて行うべきだと思います。市民団体が自ら興味を深めたり、実力を上げることが重要であり、できるだけ広い形で参加できる舞台を作ることが重要だと思います。決して専門家を養成する舞台ではないと思います。

(田中委員長)
何点かご質問や、大変参考になるご意見もいただきました。
前半のサンショウウオを含めた両生類の調査については、このように進め、若干、調査項目の追加や、専門の業者とのデータのとりまとめについて、またそのサジェスチョン(示唆)については配慮するということです。
後半の県民参加については、コンセプトや考え方を整理して、場合によっては、段階的にどこまで行くのか、あるいはどのような形で長期的にこの調査に活かすのか、その位置づけを明確にした上で、具体的な県民を巻き込む方法にも、今後、ご配慮いただきたいということにしておきましょうか。
それでは、次のもう一つの重要な課題の渓流モニタリング調査について、資料をご説明いただいた後、また各委員からご意見を頂きたいと思います。よろしくお願いいたします。

【土地水資源対策課、トーニチコンサルタント、環境科学センターから、資料4-(1)、4-(2)に基づき、渓流地点の調査方法について説明。】

(田中委員長)
資料4-(1)と(2)として、2つの案が提案されています。これは両方実施する可能性もありますか。

(土地水資源対策課)
その組み合わせも選択肢の一つです。

(田中委員長)
如何でしょうか。これは、古米委員から提案された経緯があってこのような形に入っていますが。

(木平委員)
(1)も(2)も共通の質問ですが、事業実施後1回目、2回目とは、何年後と考えていますか。

(土地水資源対策課)
毎年か、3年置きか、5年置きか、どの頻度が適切なのかは、我々もまだ判断しかねているところです。

(木平委員)
次に、調査場所の15箇所について、事業実施前と実施後を調査するという話ですね。神奈川県の森林整備は今回初めてでなく、既に約10年の実績があるのだから、間伐が進んで安定した箇所も調査すべきだと思います。
もう1つは、間伐することによって、林床植生が生え、土壌が安定し、やがて水量・水質に影響するので、少し時間がかかると思います。したがって、間伐すれば土壌がかき回されて短期的には少し悪い影響が出てくると思います。
そのような意味で、調査時期の問題と調査場所の問題、既に神奈川県で森林整備の実績を上げている箇所を選ぶという、この2点を私は提案します。

(淺枝委員)
今、説明されたpH、SS、濁度はほとんど変化しないと思います。
また、pHや濁度を水質チェッカーで現地測定する可能性もあります。調査の費用でかかるのは、移動の人件費であり、実際に石面付着物をサンプリングするついでに、水質チェッカーで水質を測定しても、実際には費用は変わらないと思います。
恐らく水質チェッカーで測定すれば、電気伝導や水温など全部測定できると思います。

(星崎課長)
この渓流モニタリングの前提として、河川モニタリングの40地点の調査では分からない部分があるとの話の中でこの問題が出てきているので、フルスペックで全ての水質項目を測定するならば、前提が違うと思いますが。

(淺枝委員)
だから、変化が分かる項目を測定する必要がある。

(星崎課長)
はい、そのような話だと我々は思っていますが。
もう1点、森林整備の効果は、森林モニタリングの対照流域法で長期間かけて調査することに枠組になっていますが、前回委員会の中で、整備前に事前モニタリングに時間をかけて、その後整備することを説明しました。言い換えると、5年間の中では整備した効果を調査することはしません。その状況の中で、それに代わるものがあるのかという問題もあります。
現在の枠組みでは、その河川全体のモニタリング調査を40箇所、5年に1回調査します。また、公共用水域の水質測定は毎年実施されますので、この2つの大きな流れの中で見ていく話になっていたと思います。しかし、渓流域でさらに何か変化点を求めることが必要だという話だったと思っているのですが。

(淺枝委員)
古米委員のご指摘は、渓流域の中で一番影響が出やすいのは流量ではないか、流量を測定すれば良いのではないかという話だと思います。
確かに石面付着物に影響の可能性がありますが、いくつか調査項目を測定しても、実際にそれほど予算は変わらないと思います。また、それには影響が出ないかも知れません。

(木平委員)
長期観測はありますが、それ以外はデータもありません。それでも、県が水源林を整備して、約10年の実績はあるので、森林が整備された箇所と、土壌が流出されて荒廃した箇所のデータをとることは、興味深いと思います。勿論、直接答えが出てくるわけではないのですが、我々が少しでも分かる測定方法が良いと思います。

(淺枝委員)
整備した箇所と整備していない箇所を比較することは可能ですよね。

(星崎課長)
対照流域法的な調査方法ということですか。

(木平委員)
水源かん養機能の研究担当者は、苦しいと思います。効果を求められても、科学的には難しいでしょう。しかし、分かりませんでは済まないので、少しずつでも測定し、データを県民に示すことが重要だと思います。

(田中委員長)
この15地点の数は、どのように決まったのですか。

(土地水資源対策課)
これは費用の計算する上で、地点数を仮置きしたのであって、この15地点の根拠は特にありません。

(田中委員長)
それでは、場合によって、地点数に入れ替えや、減少や増加は可能ですね。

(土地水資源対策課)
はい、そうですね。

(田中委員長)
もちろん、その予算が関係するでしょうけれども。

(星崎課長)
毎年同じ地点を調査した方が良いのか、それとも、変化がなければ5年置きでも良いのかについては如何でしょうか。

(木平委員)
それは変えないことですね。変えることは、新たな点をとることであり、点を増やす意味ですよね。普通、毎年調査するのが、今までの水文学の常識ですね。

(田中委員長)
毎年かつ毎月ね。あと降雨時という提案もありますが。

(淺枝委員)
降雨の強度によって全然違いますので。

(木平委員)
毎月といっても、降雨などの影響も変化し、それによって結果が圧倒的に違うので。それでは、毎年測定することでよいのでは。降雨後や、安定した時期など、条件を付けながら測定する。必ずその記録をつけてですね。

(田中委員長)
そうすると、この渓流調査は今までに事例がなく、今回、初めての試みですね。
それでは、木平委員の意見のように、既に森林整備がされ、効果が発現されている場所を調査することも一つの提案でいいですね。
もう一つ、資料4の目的に、「水源環境保全・再生施策の効果を検証する」とありますが、なかなかこれが短期間には検証できないのであれば、その調査目的を少しブレイクダウンして、とりあえずは現況調査して、事業の進捗の過程で推移を見て、結果的に場合によっては効果が検証できるかもしれない。一応目的はありますが、自然界のことなので、いろんな要因があって、単純ではないと思います。しかし、現実にデータを測定していなければ何も言えないので、まずは測定する方向で如何でしょうか。
その15地点の地点数について、今回が初めてで試行的であるならば、最初は厳選して始める方が良いと思います。つまり、河川モニタリングにおいて、県全体で40地点を継続的に、長期的に調査することになるので、いわば経費的な負担を持ち越していくことになります。これは単年度で終了するわけではないので。そのように考えると、あまり最初から事を広げていくのもどうか思います。これも個人県民税を財源としますので。

(淺枝委員)
古米委員の意見の趣旨は、もっと軽いものだと思います。例えば、ある沢の流量の変化を、近隣の住民が見て感覚で分かるものです。そのようなデータを項目に活かすことで、傾向はよく把握できます。私もそれでよいと思います。したがって、しっかり詳細な調査をするレベルまでいかなくても、そのぐらいのレベルで行うのであれば、特に近隣住民の方の力をうまく活用すればすぐにできることですし、しかも、そのレベルの議論の方がむしろ分かりやすいではないかと思います。

(田中委員長)
目視でですか。

(浅枝委員)
目視でも大体、合いますよね。

(星崎課長)
それでは、この資料4の2案は実施しないということですか。

(浅枝委員)
いや、勿論これを一緒に実施してもよいと思います。

(星崎課長)
感覚で取り上げることはなかなか難しいと思いますが。

(淺枝委員)
例えば、その沢に三角堰を取り付けて、どこまで水の水位があったかを記録しても結構です。それであればものさしに測るだけです。

(原委員)
水深やその目安を追うだけでもよいですね。それはある程度、自動的に計測できるでしょうし、現地に移動するのに費用がかかるのであれば、その調査の方が有効のようにも思います。その効果を検証するというよりは、検証の方法を検討するという感じかなと思いました。

(木平委員)
水源かん養機能の調査を一番専門的に研究している機関は、緑資源機構です。そこでも記録を取ることが重要だと思います。実行できて、長く、わかりやすいデータが良いと思いますね。

(長谷川オブザーバ委員)
それも市民モニタリングでよいと思います。県民参加型指標に入れてほしいと思いますが。

(柳川オブザーバ委員)
渓流は幾つもあるのです。一体、どのようにこの15の地点を設定するのか、非常に難しいと思います。それこそ、近隣住民や市民参加型で、調査地点を確定していかないと。一度始めたら継続的に調査するべきと思いますので。

(田中委員長)
事務局としては、渓流調査をできれば今年度から着手したいということですか。

(星崎課長)
予算の状況を見てということになります。

(田中委員長)
繰り返しですが、今まで事例のない調査なので、この調査の枠組や目的や方法について、効果の検証方法の検討のためにというか、丁寧に検討してから、調査地点等含めて検討してから。古米委員のご意見も聞いてみて下さい。
もう1つは、この資料4-(2)の強熱減量によって、有機物の状況を調査する方法ですが、これも面白いと思いますが、毎月調査した方が良いのですか。

(淺枝委員)
これには一番大きく影響するのが、例えば、秋の落葉や台風で葉が落ちて水底に溜まったり、出水で付着藻類がはがれて減少することだろうと思います。それだと、1日程度の間に急に付着物が増えたり減ったりしますし、雨や落葉の時期により年変動も大きくでます。したがって、毎月調査した方が良いと思います。しかし、どのように検証するかです。

(木平委員)
これは少しやり過ぎというか、何か調査のための調査という感じもします。

(星崎課長)
先ほどの、いわゆる人件費の話であるならば、測定すべきものを測定し、上乗せしても良いということですか。

(淺枝委員)
この石面付着物の調査の場合は、人件費よりも、処理・分析する経費が大きいですね。ただ水質チェッカーで測るぐらいであれば、ほとんど変わりません。だから、量をサンプルするだけであれば、市民でもできて、難しいことではないです。その中の付着藻の種類の同定を行うという話は大変ですけれど。

(田中委員長)
したがって、もう少し古米委員のご意見も盛り込んで、施策調査委員会でもう少し検討した方が良ければ、次回に継続議題でお願いしたいと思います。確かに、降雨時の測定方法など判断が難しいことはあると思います。それでは、持ち越しにすることにしてよろしいでしょうか。
次の議題に移りたいと思います。それでは、GIS・画像の関係について、説明をお願いいたします。

【土地水資源対策課から、資料5、6、7に基づき、GIS・画像の作成について、及び、データベースの整理方法について説明。】

(田中委員長)
GISによる情報提供のあり方について、特に議論すべきことは、資料7のデータ情報の枠組みと、特にその3の関連情報をどこまでインプットすべきか。これについて、ご提示いただきました。
また、資料6の画像については、土地水資源対策課のホームページでは、このような形で作成しているとのことです。如何でしょうか、統合型GISを利用した情報提供は、以前からもご議論がありましたが。

(木平委員)
統合型GISの地図の縮尺はどうなっていますか。

(星崎課長)
都市計画区域の中が2,500分の1で、都市計画区域外が25,000分の1です。

(木平委員)
すると森林は25,000分の1ですか。基盤・関連情報については、25,000分の1で作るということですか。

(土地水資源対策課)
はい。都市計画区域外は山間部というイメージで、そうなるでしょう。

(木平委員)
例えば、資料7に書いてある林班図などは25,000分の1の縮尺では分からないのでは。全体を見るのは、25,000分の1の縮尺が良いと思いますが、GISシステムとして、細かいものも大縮尺で見られるのですか。

(土地水資源対策課)
具体的に、まだ情報システム課が作成しているものを見ていないのですが、かなり細かいところまで、ズームアップして見えると聞いています。

(木平委員)
それはすばらしいですね。それならば、関連情報をどこまで入れるべきか、そのシステムに基づいて意見を言うことができますが、もしそれができないのであれば、細かい情報を言っても無駄になると思います。
私は、基盤・関連情報の中で、入れていただきたいのは、全人工林の所在情報と、整備状況、荒廃状況の情報。人工林の荒れ具合、あるいは間伐の必要性の情報を入れていただきたいと思います。そうすれば、これまで整備した場所、その残り、その整備の対象や目標や進捗状況が、分かると思います。それは、新たに作る必要はなくて、多分、森林課などが情報を持っていますから。

(浅枝委員)
25,000分の1の地図には、集落等の情報は入っているのですか。

(土地水資源対策課)
はい。基盤の地図には、非常に細かい情報があります。墓地、公園、ヘリポート、港、ダム、研究所、公共施設、学校など全部、情報として入っています。

(淺枝委員)
そうすると、このモニタリング調査の中に入っていない水質や水量なども。

(星崎課長)
公共用水域の水質測定などのデータは総合する話をいただいていますので、その点は考えています。

(原委員)
まず必要なデータとしては、流域界は必要だと思います。
全体にわたる話ですが、神奈川県が進めている統合型GISは、具体的にどのぐらいのものを、どのような目的で組まれているかによって、それに依存する可能性が高いと思います。
他の県の統合型GISの検討に私も関わりましたが、通常の目的としては、庁内のデータを共有することです。庁内で散在するデータや、個別に作成したデータの効率化を進めるために統合型GISを作ります。ですから、その目的に向けて神奈川県がどのぐらい取り組むかによります。
その制約は結構大きいと思います。ですから、これに全部依存するのか否かという問題が、まず1つあります。情報システム課、または、水源環境で予算をとっているかによると思いますが、情報関係は予算がかかります。その問題があります。
それから、県民への情報提供と情報整理は別の問題で、いわゆるデータを作るところと、情報を提供するところは、分けて考える必要があります。私はe-Tanzawaに関与した経験を踏まえると、これだけで相当大きな問題です。やはりこの事業自体、大きな超過課税を使っているので、県民の関心も高く、どのように情報提供するのかも求められている。そうすると、どのような情報を提供すべきか、また、どのような形でその仕組みづくりをするかが、統合型GISでどの程度までできるのか、私は現時点では分かりません。結局、統合型GISを活用する考え方は、その機能次第では、できることはこのぐらいだとなりかねない危惧を感じます。

(土地水資源対策課)
県民に公開しないで庁内だけの共有にする部分と、県民にも公開する部分の両方の形があることになっています。

(原委員)
様々なデータがあり、業務に使うもので公表できないものもあるから、具体的にそれを公開するには加工する必要があります。つまり、その場合に誰がどのような形で行うのかがよく分かりません。本来ならば、土地水資源対策課がそれを行う課でしょうから、もう少しいろいろ対応があると思います。情報を統括するなど役割分担が分かりません。データが出てからでは大変で、そろそろ本腰を入れてやってくださいというのが私の意見です。

(田中委員長)
情報提供のあり方については、コミュニケーションチームが動いていますか。

(星崎課長)
そこまではしていません。

(田中委員長)
情報提供のあり方に応じて、そのデータの加工の仕方も少し異なってくるので、まずその情報提供の出口をしっかりイメージした方が良いというご指摘だろうと思います。

(原委員)
それは2つあって、1つは、県民が求める情報がどのようなものか、そのためにはこのデータが必要であるという点。
もう1つは、施策を検証するためには、どのようなデータが必要で、それのためには、例えば流域ごとにデータをまとめるとか、林班のデータが必要だということになってくると思います。スケールの問題があるので、部門によっては既存のデータを流用すればよいのですが、情報システム課に投げれば出てくるものではないと思います。

(田中委員長)
大変重要な、本質的なご指摘だと思いますが、整理して、その上でまた具体的なデータの取り込み方や、加工の仕方について検討していただきたいと思います。ただ、また具体的な枠組が見えてくれば、また各委員もご意見が出せると思います。今この段階では、一般的な考え方をご指摘していただいたと思います。

(原委員)
もう1つ、資料6(土地水資源対策課のホームページ)と資料7(統合型GIS)をぜひリンクしていただくと良いと思います。

(木平委員)
それから、誰が管理していくか。アップデートしなければ、すぐ陳腐化するんですね。

(原委員)
情報システムの保守は委託でも良いですが、その情報の管理に関しては、委託ではなく県がしなければといけないと思います。

(田中委員長)
重要なことですね。経年的に経費を負担することになりますので、それは十分ご検討ください。
予定時間の10分前ですが、議題をご議論いただいたと思います。
本日オブザーバで出席された委員の皆様は、如何ですか。

(天内オブザーバ委員)
私は、県民参加型調査が、ある意味重要だと思います。というのは、水質調査等は、月に1回とか2回とかのインターバルで調査します。その付近の状況の中で動植物調査に関して調査すると、これはその川の状況を非常に正確に得られると思います。特に両生類では、種類によって、川から離れる時期がかなり多いので、調査の時期を示していただいて、なるべく県民参加の数を増やして調べるのも有効かと思いました。
もう1つ、川の流速、流量について、例えば時期水位計というか、水位の変化するか、時期濁度計、こんなものがどこかで開発されていれば、大事な地点だけでもそういうものを採用してと思いました。

(牧島オブザーバ委員)
この施策調査専門委員会の内容は、先ほど渓流調査のように、検証の方法を検討するために調査するという側面があると思いますが、それは県民にとって結果として専門家の知見を教えてほしいというところがあると思います。
そういう意味で、渓流調査の中で議論されたように、今まで10年間森林整備してきた箇所と、今後整備する箇所を調査して比較することは、専門家の知見を非常に分かりやすい形で伝える方法だと思います。全体として、そのようなことが必要だと思います。
もう1つは、資料6について、本当に県民の目線からして分かりやすい形のものかどうか。部分に展開されて、個別の事業は分かりますが、結果として成果やその見通しにつながる形のものかなという感じがしました。
それから、行政の区画ではなく、流域の尾根線、つまり小流域内での事業実施がわかるようにする工夫をしてもよいと思います。今後のGISでは簡単にクリック1つでどちらか一方を浮かび上がらせることは容易にできると思います。最初の印象として、何を主眼に見させるのか、重要だと思います。

(真覚オブザーバ委員)
資料7の県民への情報提供において、県の事業のほかに、市民事業支援で参加されているそれぞれの団体に活動報告や結果を、市民参加の具体的な施策として、そういう情報もできればその中に取り入れていただければと思います。

(田中委員長)
要するに、その県民とか市民活動情報を盛り込む工夫も必要ということですね。
それでは、時間が来ました。また貴重なご意見をたくさんいただきましたので、それを踏まえて9月11日の県民会議に報告することになります。それでは、どうもありがとうございました。

【会議終了】

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会議資料

資料1 前回(第4回)施策調査専門委員会の意見要旨

資料2 各事業に係る平成19年度実績及び20年度予算の状況

資料3 河川モニタリング調査実施計画(平成20年度)

資料4 渓流モニタリング調査の検討

資料5 水源環境保全・再生施策の情報管理・情報提供

資料6 水源環境保全・再生施策の情報管理・情報提供(ホームページ)

資料7 水源環境保全・再生施策の情報管理・情報提供(統合型GIS)

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