第3回施策調査専門委員会審議結果

掲載日:2015年4月1日

審議(会議)結果

次の審議会等を下記のとおり開催した。

審議会等名称

水源環境保全・再生かながわ県民会議 第3回施策調査専門委員会

開催日時

平成19年11月5日(月曜日)18時00分から20時00分

開催場所

かながわ県民センター 301会議室

出席者【委員長・副委員長等】

古米 弘明【副委員長】

淺枝 隆、木平 勇吉、原 慶太郎

次回開催予定日

未定

所属名、担当者名

土地水資源対策課、担当者名 金井、原田

電話番号 045-210-3106

掲載形式

  • 議事録

議事概要とした理由

-

審議(会議)経過

(星崎担当課長)
第3回施策調査専門委員会を始めます。本日は、田中委員長がご欠席ですので、古米副委員長に進行をお願いいたします。

(古米副委員長)
それでは議事次第に沿って進めたいと思います。今日は前回の議論を受けて、5か年計画の事業のねらいや目標、また、水環境モニタリングについて議論していただきます。それでは、事務局から資料の説明をお願いします。

(事務局から、資料1、2、3、4について説明。)

(古米副委員長)
前回の委員会での議論を踏まえて、全体のねらいや目標、内容を整理したということですので、資料1~4を見て、このような方針で施策・事業を評価して適正かどうかが、この専門委員会に求められているわけですが、ご意見等ありますか。

(木平委員)
資料1の1頁「森林系事業について」と3頁「森林モニタリングについて」ですが、意見を反映して大分良くなったと思います。これから運用する上で、まだ2点問題があると思います。
1つは、資料2の「1水源の森林づくり事業の推進」の「質的指標」に「森林の手入れが適正にされている状態」とあります。前回も申しましたが、手入れが適正にされているか否かではなくて、森林の水源かん養機能が高いか低いか、その状態を評価の指標にした方が良いと思います。何故ならば、森林の手入れがされていることと、水源かん養機能が高いことは必ずしも合わないと思います。手入れがされてない森林はDランクとあるが、水源かん養機能は、手入れがされていない広葉樹林にもあります。現に水源の森林づくり事業では、広葉樹林化もしています。したがって、手入れがされなくても、水源かん養機能が高い状態になっている場合もあります。手入れがされているか否かの指標ではなくて、水源かん養機能が高いか低いかを調査する方が良いと思います。

(星崎担当課長)
表現の問題であれば、ご指摘いただきたいのですが、森林を確保、整備して、その確保量、整備量は把握することができます。そして、資料1にも書いてあるように、代表地点に観測施設を設置して、下層植生や土壌流出量を調査します。その評価をする場合に、これだけ整備することによって、水源かん養機能の高い森林が生み出されたと評価するしかないのかなと思っております。それを「森林の手入れが適正にされている面積」と書いたので、その表現がおかしいということでれば、そうかも知れません。しかし、それ以前の問題として、この考え方がおかしいということであれば、逆にどのように評価すればよいのかなと思います。
もう1つ、先程Dランクとの話がありましたが、それは人工林を対象に評価するものです。広葉樹林については、例えば2次林は放置されていれば、手入れをします。しかし、原生林は手入れをするという観点ではないと考えております。

(木平委員)
調査の対象は、人工林が主ですね。

(星崎担当課長)
A~Dのランクを付ける調査は、人工林が対象です。

(木平委員)
人工林を広葉樹林や混交林にした場合に、手入れがされている、されていないという問題ではないと思いますが。

(星崎担当課長)
我々は、そのように広葉樹林化することも含めて「手入れ」と申しています。

(木平委員)
手入れがされなくても、水源かん養機能が高い状態になると思いますが。

(星崎担当課長)
しかし、人工林で何も手入れがされていない状態では、つまり間伐等がされなければ、広葉樹林化も進まないと思います。つまり広葉樹林化する場合でも、まずはその森林を管理して、手入れをしなければ、その方向に行かないと思うのです。

(木平委員)
森林の水源かん養機能が高い状態と、手入れがほぼ同義ということですね。そういうことであればよいと思います。
それから、もう1つ、対照流域法の調査がありますね。専門的な話になりますが、この調査は必要だと思いますが、5年間では絶対に結果は出ません。何年かかけて事前調査して、また何年かかけて異なる施業をして、そしてその後の効果を見るのが対照流域法です。ですからかなり長期間を要します。5年間のモニタリングデータとしてはかなり無理があります。したがって、森林の評価は、対照流域法以外の部分に依らざるを得ないわけです。
確かに対照流域法は、期待はしますが、来年度から効果は出てきません。

(星崎担当課長)
それは、我々も承知していますが、個別事業の代表地点に観測施設を設置すると言っても、光環境、下層植生、土壌流出量ぐらいしか調査できないと考えています。「下草の量が重要である」と木平先生も仰っていますように、我々もまずはそれを測ります。しかし、この施策の目標は「良質な水の安定的確保」ですので、下草が生えたから水にどのような影響があるのか、それを説明するために対照流域法等で実験的に長期的に調査していきます。

(木平委員)
調査できるのは、光環境など目で見られる簡単な調査しかできませんが、それで十分ではないかと思います。そして、前回の資料を見ると、悉皆調査をするわけですよね。

(星崎担当課長)
人工林の状態をA~Dのランク付けするのは、県内全域を悉皆調査します。

(木平委員)
大変ですよね。それを繰り返し調査することで比較するわけですよね。

(星崎担当課長)
そうです。それを5年に1回。

(木平委員)
最初に調査したものと、5年後に調査したものは比較することができますが、今回は5年間で1回しか調査しませんよね。比較する対象がないのでは。

(星崎担当課長)
以前、平成14年度の頃に、A~Dのランク付けする調査をしています。

(古米副委員長)
前回資料5にあるように、平成8年度から14年度の間に、3回にわたり調査をして、このようにA~Dのランク付けして、B~ランク外は手入れが必要であると定義したわけですよね。そのうち手入れする箇所を決めて、5年に1回調査するということですよね。

(木平委員)
その調査に対する、次の調査はいつ実施されるのですか。

(星崎担当課長)
想定としては、平成22~23年度の頃を想定しています。

(古米副委員長)
この資料に書いてありますか。

(星崎担当課長)
いえ、まだ具体的に何年度と決めていませんが、最初の5年間計画が23年度までなので、できれば22年度には調査したいと思います。

(木平委員)
その比較する元のデータは、この前回資料5に書いてあるものですか。現在、分かっているのですね。

(星崎担当課長)
はい。そのとおりです。

(木平委員)
現在、A~Dランクの各面積は分かりますが、箇所は分かっているのですか?

(星崎担当課長)
それぞれの箇所も分かっています。

(木平委員)
それをできる限り図面に描いて、5年後にどのように変化したかが分かりますよね。悉皆調査ですよね。

(古米副委員長)
確認しますが、整備する必要がある箇所が27,000haあって、当面5年間の整備目標は9,592ha、20年間では58,590haですよね。このモニタリング調査は、整備する必要がある箇所全体を調査するのですか?それとも整備した箇所がどのように変化したかを調査するのですか?

(星崎担当課長)
「整備」は、2回、3回と複数回実施されるので、「確保」という言葉で考えていただきたいと思います。私有林を27,000ha確保していくという計画です。

(古米副委員長)
「確保」とは買うことではないのですか?

(星崎担当課長)
それだけではなくて、協定などいろいろな手法があります。単に「整備」することはないのです。

(古米副委員長)
「確保」とは、管理できる状態にするということですね。それでは「整備」は?

(星崎担当課長)
「整備」は、確保した森林を実際に間伐等することです。

(古米副委員長)
それでは、「確保」の面積よりも「整備」の面積が大きいのはどのような意味ですか。

(星崎担当課長)
確保した森林について、複数回、間伐等の整備をすることを想定しているからです。

(古米副委員長)
延べ面積ですね。整備面積は延べ面積として、5年間で9,592haで、確保する土地は6,215haということですね。それで、確保・整備した9,592haが、どのように変化したかを見るのが第一の視点ですか?それとも、いずれ確保する必要がある18,586haの箇所を見ていくのですか?あるいは、全県のA~Dのランク付けされている森林全部を対象にしているのですか?
事業の評価をする部分と、森林全体の現在の状態と、将来的に確保・整備するときのための基礎データをとろうとしているのかが、重複していて分かりにくいですね。

(森林課)
人工林の整備状況調査は、神奈川県内の民有林の人工林約30,000haの全体について、前回調査したので、それを5年ごとに調査するものです。この確保の目標量とは関係なく、森林全体を調査するものです。
事業のモニタリングについては、整備する予定の箇所に代表地点を設定して、そこで調査するもので、全体で50ポイントほどを予定しています。

(古米副委員長)
そのモニタリングは、整備した5年後に調査するのですか?

(森林課)
調査するポイントは、整備するときに設定するので、整備直後の状況が最初の調査となります。

(古米副委員長)
直後とは、1年後、2年後ということですか?

(森林課)
いえ。間伐等の整備をした直後です。

(星崎担当課長)
間伐等整備した直後と、後年度に追跡調査をしていくことになります。

(古米副委員長)
次期5か年で、今回整備した場所は評価されることになるのですね。そのようなモニタリングが、事業のねらい実現状況を把握するためのモニタリングであり、人工林の整備状況調査の対象の30,000haとは、別個ということですね。
全体図を見ながら、事業に関しては、50地点で実施後を5年置きに調査すると言うことですね。

(木平委員)
要するに、整備した箇所は、整備後と数年後のデータが取ることができるということですね。

(古米副委員長)
それならば、30,000haの人工林整備状況調査も、事業全体の中で、重要な情報源やモニタリング結果を提供するものだから、この予算で実施するわけではないのですか?

(星崎担当課長)
この個人県民税の超過課税の予算で実施します。

(古米副委員長)
それならば、人工林整備状況調査の実施をこの資料の中に記載した方が、県が実施する関連の努力が反映されて良いのではないでしょうか。この資料2ではなくても、資料3でも良いとは思いますが。

(木平委員)
整備した箇所について、どれくらい良くなったかは出るのですね。大部分の箇所は整備されないので、それについては森林全体の状況の中で示すということですね。

(星崎担当課長)
はい。

(古米副委員長)
もう一つは、最初のご指摘の資料2の「森林の手入れが適正にされている状態」という言葉が、単に「森林」としているので、読む人にとっては一般的な森林がイメージされています。ここで言いたいことは、県内の人工民有林で、手入れを必要とする森林が対象であり、それに対して手入れが適正にされているかが評価できるのですよね。
だから「森林」の言葉の前に、「人工民有林で手入れを必要としている」森林に対して適正に整備していると、定義して明確化した方が良いかもしれません。一般的な「森林」も含まれるような誤解を受けやすい表現なので。
そうすると、最後の「事業のねらいの達成度」の中の「森林の手入れ」という言葉も、事業として対象としている森林、つまり荒廃している森林や、手入れを必要としている森林に対して、適正に手入れがされたことをもって、達成度を評価するということですよね。

(木平委員)
県が整備、手入れをした箇所の直接的な効果を見るレベルのモニタリングと、人工林全体のレベルが良くなっているかの、別のレベルの人工林整備状況調査を両方実施するということですね。それは資料のどこに出てくるのでしょうか。

(星崎担当課長)
位置づけとしては、資料3の2次的アウトカム辺りに出てくることになります。

(土地水課)
各事業の効果を検証するモニタリングとは別に、資料5にあるように、「11水環境モニタリング調査」として1森林のモニタリング調査、2河川のモニタリング調査を実施します。これは個々の事業ではなく、全体を見るという趣旨です。
実は第1回施策調査専門委員会の時に「11水環境モニタリング調査」と各事業のモニタリングを1つの資料で示して、先生方に分かりづらかったと反省した点があり、第2回から分けて資料にしたという経緯があります。

(星崎担当課長)
資料2と別個に、資料3の中の2次的アウトカムや最終的アウトカムの評価という形で記載しています。

(古米副委員長)
対照流域法による水源かん養機能調査と、人工林整備状況調査の2つを実施するということを、目立つように記載した方が良いと思います。

(星崎担当課長)
事業担当課と相談します。

(木平委員)
事業実施の数年後に評価するときに、提供されるデータの雛形があると良いと思います。

(星崎担当課長)
わかりました。

(古米副委員長)
ご指摘いただいたように、資料2や3の表現を工夫すれば良くなるという意見ですが、他の点はありますか。
資料2の「事業の目標量の達成度(量的指標)」に「実施」という言葉が記載されています。調査研究や、県民連携・協働事業、調査測量など。これらは実施するだろうけれど、事業の目標に対して「量的指標」が「実施」というのが疑問です。量的指標に見えません。具体的には、実施する回数などではないのですか。良い表現があればと思うのですが。

(木平委員)
対照流域法による水源かん養機能の調査は、専門家は理解できますが、一般の人は理解できないし、これを説明するためには少なくとも15分かかります。対照流域法とは、長期的な流量試験であるなどの説明を記載したらどうか。

(星崎担当課長)
実行5か年計画には、注で補足説明しているので、ここでも注を付けて、それが長期的な調査である分かるようにします。

(木平委員)
その対照流域法は、典型的な施業を行なう必要があります。

(古米副委員長)
他に、資料2~4が前回から修正、または追加で作成され、事業全体の相関図や対象地域を県民が分かるように工夫していただいていますが、何かご意見ありますか。

(木平委員)
データが出てくる時期は、どうなっていますか。例えば、5年の期間の経過後なのか、あるいは毎年出てくるのか。

(星崎担当課長)
基本的に事業の進捗に応じて出していきます。特に事業量については、毎年度出していきますが、特に対照流域法の調査などは、木平先生の仰せのとおり、時間がかかると思います。人工林整備状況調査は、調査すれば出すことができます。河川モニタリングについては、この後説明します。

(木平委員)
結果が出る都度、県民の皆さんに示すのですね。5年後まで全く出さないわけにはいきませんからね。

(星崎担当課長)
そうですね。

(古米副委員長)
施策調査専門委員会として、目標の評価軸や、モニタリングの方法、あるいはその相関関係を分かりやすく提示し、さらにその成果の経年的な示し方も含めて提案することが求められています。したがって、事業量は毎年度の進捗を評価するものとして毎年示すものとして、別に事業ごとのモニタリング結果がどのように出てくるのかを示す資料が一枚あった方が良いと思います。
その中で、森林系の事業については、5年間の短期間で評価するのではなく、対照流域法の調査は10~50年の長期間を要する手法であるので、毎年のことだけでなくて、長い期間で分かる評価軸として入れなければならないと言う資料をもう1つ作成すれば良いと思います。
そうすれば、対照流域法の位置づけも、そこに書き込みやすく、無理矢理資料3に入れるとバランスが崩れてしまいます。各事業のモニタリングも書くことができるし、全体で涵養度が向上したという2次的アウトカムの評価方法もあるし、そのページの中に単発で分かるものと、長期的な評価のためのモニタリングも位置付けられ、どのタイミングでどのような評価ができるのかということをA4一枚くらいで追加していただきたいと思います。

(木平委員)
事業を実施した箇所の成果を評価することは、毎年度の事業量によって異なりますが、これは出ますよね。その事業量や面積がどれくらいか、また、それとは別に、全体の人工林のレベルがどれくらい変化したかを調査するということで、2つの成果品が出てくるという理解でよろしいですね。よく分かりました。

(星崎担当課長)
分かりやすい示し方としては、積み重ねや達成度という感じになると思います。

(淺枝委員)
実際に出てくるものの例があるといいですね。

(古米副委員長)
それでは、他にどうぞ。

(原委員)
資料1の1頁において、「森林の整備について、面積だけでなく、箇所ごとの状況をGISやデータで示す方が良い。」という木平委員の意見に対して、「今後、情報提供の議論の中で検討します。」という県の回答ですが、例えば資料4に、事業の対象地域図がありますが、各事業の具体的な実施箇所や、その相互関係を明らかにしないと、全体的なモニタリングに繋がらないと思います。その単位は、小流域を単位とすべきだと思います。
丹沢大山の自然再生事業の経験から申しますと、作業が進んだ後で枠組みを作ろうとしても、手間も金もかかります。
小流域に分けることは、多分すぐにできることですから、ある程度その作業を枠だけでも作りながら、具体的な事業実施箇所や、その結果としての状況の変化等のデータを入力する。同時並行で進めた方が全体的な進捗状況も分かるし、県民へタイムラグもなく情報提供できると思います。
そうしなければ、もう1つ大きな仕事を背負うことになりますが、いかがでしょうか。

(星崎担当課長)
実は資料4の対象地域図は、手書きで描いたものです。現在、GISの導入を検討しているところです。

(古米副委員長)
原先生は小流域の地理情報をお持ちでしょうから、県職員を充てればGISは動きますよ。それほど大仰なものではなくて、小流域単位で、その上に事業の実施情報を載せればよいのです。
小流域の下流で、後で河川モニタリングを実施して、整備した箇所は水量が増加したという結果が出てくれば、県民も納得すると思いますよ。

(星崎担当課長)
それは、我々も非常に分かっているつもりですが。実は足踏みしているところは、この施策のシステムよりも、県全体の情報システムの再編整備や、統合型GISの検討が進んでいるため、なかなかまだ踏み込めないという事情があります。

(古米副委員長)
それを待つのではなく、データの互換性が高いのが地理情報システムの特徴なので、別に特殊なソフトウェアを使うのではく、通常使用されているアークビュー(ArcView)などの汎用ソフトを使用すれば、対応できます。逆に、それに合わないデータベースは作れないですよ。

(原委員)
覚悟の問題だと思います。どの時点でどのくらい覚悟を決めるか。

(古米副委員長)
後でも関わるので、これをよく踏まえて議論を進めて行きたいと思います。資料2、3、4及び前回の意見の反映の部分で議論を進めていますが、何かその点は如何ですか。特に資料4は、各事業対象地域図として、事務局も最大限努力していただいたもので、色もついて、大きく前進したかと思いますが。

(原委員)
状況が良く分かりました。

(古米副委員長)
後は如何ですか。淺枝先生から言われたように、全体はこのような感じでよろしいですか。

(淺枝委員)
恐らく残っているのが、1次的アウトカムと2次的アウトカムの部分。仕組みみたいなものがあると良いですね。もう少しメカニズム的な関係が本当は必要なのでしょうね。それはすぐに作れと言うのではなくて徐々に作っておけば良いと思いますが。

(古米副委員長)
他に何か。

(木平委員)
水源地域で、人工林など森林を整備するわけですが、「整備」すなわち水源かん養機能を高めることと同義であるとのことですので、森林の整備の内容を、一般の人にも分かるような、分かりやすく書いたものが欲しいと思いますね。

(淺枝委員)
恐らく、一般の人に分かりやすいものが、説明の段階で必要だと思います。すぐにはできないかも知れませんが。

(木平委員)
このようなことを申し上げる理由は、県が進める水源の森林づくりの場所は、森林所有者との分収契約など木材生産をするという条件もある訳です。水源地域の森林ですが、実際は水源かん養の施業だけではなく、木材生産をしている場所もあるので、なかなか分かりにくいところがあるのです。私は、県として水源かん養に配慮して整備している、あるいはゾーニングしているということを示さないと、「整備」という言葉は怪しいことですね。

(星崎担当課長)
今の話は、地図的、またビジュアル的な話と理解してよろしいでしょうか。

(古米副委員長)
「森林の保全・再生」に5つの事業がありますね。荒れた森林もあり、水源の森もある。A4一枚の中に、どのような問題点があって、それに対して、例えば事業内容として、どのような手入れが行われるのかを描いた絵。それは保全・再生のメカニズムに近い話を説明すること、それに対してどのような施策を打って、どのようなことをしているのかを描くことがよいと思います。しかし、個々の事業で書くと大変だから、「森林の保全・再生」についての絵と、「河川の保全・再生」と「水源環境への負荷軽減」を併せて全体像を示す1枚があるとよいかと。それから「地下水の保全・再生」など項目ごとに、何を実施するのかをここで書いているけれど、文章ではなく絵に描いて、そのうちどの事業で、どこにメリットがあるのかをわかりやすく示す努力をする。それが、まさにどこに金をかけてどのように最終的に良いものになっていくのかという絵を描くことになります。
今はすぐできなくてもよいと思いますが、いずれ、整備によって効果が出たと言う時に、どのような絵として、事業展開していることを県民に示すためにも、それを作る努力が必要だと思います。

(木平委員)
これらの資料は、随分苦労されて私たちに分かりやすく見せていただいていますが、それほど分かりやすいものではないですよ。

(古米副委員長)
すぐにとは言いませんが、今年度中にひとつくらい作成するのではどうでしょうか。
いままでに宿題がいくつか出たので整理すると、第1は、1枚の紙で事業をどのように評価するかという長期的な視点で示すものがあって、それに関連して具体的に事業量を累積棒グラフにするなど、1年後にこのような形で県民に公表する案を作る。
第2に、保全・再生のメカニズムを簡素化した形で示しながら、事業の中でどのような整備や対策をするのかを絵として示し、各事業でどう取り扱えるのかというのを森林、河川、地下水ごとに作る。そうすると資料2,3,4が一層生きてくる。
第3に、資料4に関係して、前回ご指摘のあったGISなどのツールを活用することを前提に小流域単位で、事業展開のデータを蓄積する努力を前向きに、積極的に進めていく方針を紙に記載するということが、今までの議論だと思います。
議題1、2の議論は大体ご意見いただきました。オブザーバの方もご意見があれば遠慮なさらず、発言していただきたいと思います。
前回は、森林モニタリングで対照流域法と人工林整備状況調査については、議論いただいた方向で長期的に見ていくということでした。今回は、河川のモニタリング調査で最終的な水質の浄化や、「良質な水の安定的確保」の評価をすることが出てきているので、議題3の「水環境モニタリング調査(河川モニタリングを中心に)」について、事務局から説明をお願いします。

(星崎担当課長)
それでは、今回この業務を担当する環境科学センターから説明いたします。

(環境科学Cから、資料5,資料6に基づいて説明。)

(古米副委員長)
河川モニタリングでは、大きく2つに分けて、専門家が調査するものと県民が調査するものの計画案について、説明していただきました。不明な点や御意見があればお願いします。
(淺枝委員)
河川の樹林化の問題についてはどうするのですか。

(環境科学C)
樹林化について、相模川中流域では、低水敷の中で樹林化している箇所が一部あり、樹林化すると樹林の周りに草が生えて、地下水のかん養や水質などに影響があるという話を淺枝先生から聞いています。
調査地点は、資料6の2頁の図にある、津久井湖の下の中流域、例えば8(昭和橋)の辺りや、宮ヶ瀬湖から流れる中津川辺りなど数地点と聞いています。とりあえず、今回は入れていませんが、調査方法など淺枝先生が研究されているということですので、その調査方法をお聞きして、今回可能であれば検討したいと思います。

(古米副委員長)
それは、専門家の調査の方ですか。

(環境科学C)
そうです。

(古米副委員長)
資料6の3頁にある「(ウ)調査対象動植物等」の中ですか。

(淺枝委員)
「陸域の動植物等」の中になると思います。

(古米副委員長)
それでは、樹林化について、記述しておいた方が良いのでは。

(淺枝委員)
水中植物はむしろあまり問題なくて。

(古米副委員長)
樹林化する所に問題があると。

(淺枝委員)
樹林化とか、ヨシ、ガマよりも、むしろ荻とかの方が重要です。

(原委員)
ここは、水辺の国勢調査のデータは整理されていないのですか。

(環境科学C)
相模川は、水辺の国勢調査はされていますが、確か数地点のみだと思いました。だから、今回の40地点は、かなり多い数になります。

(原委員)
その時の植生は追跡しないのですか。

(淺枝委員)
水辺の国勢調査では、河岸の植生はありません。京浜河川事務所が何かしらの調査をしています。

(古米副委員長)
相模川は、一級河川ですよね。

(淺枝委員)
一級河川は、河口付近の一部だけです。

(星崎担当課長)
寒川取水堰から下流だけです。

(環境科学C)
水利権は、国が持っているので、水利権でいえば、国が全部なのですが。

(木平委員)
資料6の2頁にある調査地点の相模川ですが、上流にある森林域がどこにあるとかGISで作られると分かりやすい。森林だけでなく、農地など土地利用についてのGISが連結されると良いと思いますが。

(原委員)
具体的に出てくるデータの解析の際に、それがないと結局解析できない。例えば資料6の図に線で示されていますが、ここからでは背景が読み取れません。何らかの事情でしてないのだろうと思いますが、その障害を取り除いて、今回調査しないと折角の調査が生きてきません。これも覚悟の問題だと思いますが。

(星崎担当課長)
GISを活用する方向で検討していきます。

(淺枝委員)
現在は測るものを書いていますが、まとめる時は流域のデータやダムの水質データも一緒にしてまとめることが必要でしょうね。

(古米副委員長)
資料6の3頁の「ウ調査結果の解析等」や「エ補完調査・全体のとりまとめ解析」の中に、小流域ベースのGISデータの下に、土地利用や森林の整備など、今回の事業に対して、それぞれの水質や動植物の水生生物の状態を最終的には評価する方針である、という文章を入れておけば良いのでは。確認もできるし、県民も将来的に何が出てくるかというイメージもできるし、例を作っていただくと、さらに良いかもしれません。

(浅枝委員)
今のうちに利用できそうなデータはこちらで書いておいた方が良いですね。実際にどこかでしなければいけない話ですし。

(古米副委員長)
そうですね。要は、参考情報や既に保有している水量・水質情報をピックアップして。

(星崎担当課長)
絶対に必要なデータはありますか。我々はなかなか気が付きませんが、先程仰せの土地利用の話など。今まで我々は、森林に焦点を当てていましたが、土地利用となると都会の方に目を向ける可能性があるので。

(古米副委員長)
対象の相模川流域の中の250mメッシュくらいでしょうね。

(星崎担当課長)
古米先生から小流域という話もありますよね。

(古米副委員長)
小流域は別の情報だから、今度はもっと大きな…。

(原委員)
具体的には、ここでは分かりませんが、データはあります。

(星崎担当課長)
たぶん丹沢大山の中に入っていないデータだと思いますが。

(原委員)
いや、土地利用のデータということですよね。

(古米副委員長)
土地利用データは、メッシュ単位で整理されていると思うので、小流域ごとのメッシュ情報からどのような土地利用なのかが分かっているということで。

(星崎担当課長)
量的にですか、面積的にですか。

(古米副委員長)
面積的にです。

(星崎担当課長)
農地がどれくらい、商業地がどれくらいということですね。

(古米副委員長)
そうです。そうすると、小流域の面積、降水量、出てくる水量が評価されます。一方、単位流域面積あたりで水量がなぜ多いのかとか、水量が少ない箇所を森林整備した結果、数年後に増えたとか、説明するのに非常に分かりやすいエビデンス(証拠・根拠)になります。説明も具体的で、県民にとって納得できるデータになると思うので、これは整備をしてほしいと思います。

(星崎担当課長)
事業量などのデータは良いと思いますが、繰り返しになりますが、土地利用以外に何か必要となる情報はありますか。

(浅枝委員)
点源、面源のデータはありませんか。

(星崎担当課長)
それは負荷量という意味ですか。

(浅枝委員)
はい。

(古米副委員長)
研究でも使えるよね。

(浅枝委員)
やはり使えるものはできるだけ使わないとね。

(古米副委員長)
横浜国立大学の先生で関連研究を実施されている方が一緒に入っていれば、成果出るよね。

(原委員)
取っていると思いますよ。

(木平委員)
調査地点について、森林の中の渓流地点をもう少し増加した方が良いと思います。何故ならば、川に流れ出てくる窒素など、大部分は農地や住宅地から由来するものです。森林から流れ出てくる量は非常に少ないと思います。一方では森林整備にすごくお金をかけておきながら、森林の効果は、下流では出てこないと思います。したがって、森林がある渓流が重要だと思うのです。この計画案の調査地点は、大部分が平地で住宅地が入っています。ですから、森林の整備の効果が、それほど水質に出てこないですね。

(環境科学C)
渓流地点は、当初の案では入れてなかったのですが、木平先生のご意見もあって、数地点入れました。この程度と思いますが如何でしょうか。

(古米副委員長)
どの調査地点が渓流と考えているのですか。

(環境科学C)
資料6の2頁の35番以降ですが、例えば36番(美女谷温泉)は集落はありますが、渓流の地域かと考えます。37番(神ノ川)は上流に集落は多少ありますが。38番(谷太郎川)、39番(布川・権現平キャンプ場)、40番(境沢)などの辺りが、新たに追加した地点が渓流の地域です。

(木平委員)
沢山の調査地点を、このように毎月、計画的に調査することは大変だと思いますが、年に2回程度、市民参加の形で楽な仕事でも良いかもしれませんが、山の中まで入って水を集めることは、なかなか効果的だと思います。

(古米副委員長)
これは前回も意見が出た話で、渓流の水質調査については、河川モニタリングでの実施を検討するということで、40地点の中に5、6地点入れたということですね。

(星崎担当課長)
施策の効果としては、対照流域法の調査の中で、水質を調査すると考えていますが、それは無理ですか。

(木平委員)
それほど、結果が簡単に出るものではありません。

(星崎担当課長)
ただ、対照流域法の調査で、結果が出ないとなると、この渓流の水質調査は、なおさら出ないのではないのでしょうか。要するに、森林整備も一定の渓流域一帯を一括で整備するという面整備ではなくて、常に地権者との関係で、その流域の中で点的に森林整備を行うので、例えば3年後にこの辺を整備する予定なので、この調査の対象にするとしても、効果としては、なかなか変化が出ないと思います。

(木平委員)
流水の差は、非常に微妙ですが、何もわからないよりも、用意して調べておくということです。

(古米副委員長)
相模川水系の中で、人が比較的ハイキングなどアクセスできる渓流の地点があれば、40地点+αで河川モニタリング補助ポイントとして、単純に水を採って、限定的な水質項目を調査するなどの地点を追加する方法もあります。もし、それが負担ならば、酒匂川水系の地点を減らして、相模川水系の地点を増やした方が良い。要は専門家による水質分析と県民協力の採水などをベストミックスすることを考えたときにどうなのかと。

(木平委員)
県民参加の方に、この辺りでこのような方法で調査してくれと言っても、山からこれらのデータ取るのは難しいのです。むしろ県民が行かれて、可能な地点で取って、その場所を後で地図情報に付けるという方法は如何ですか。

(環境科学C)
ただ、もし県民参加で水質を調査する場合、水質項目はやはり窒素やリンが主体になるので、年2回程度の調査は疑問です。木平先生の意見もありますが、少し考えてみます。

(木平委員)
難しいことは難しいです。採る日をいつにするか、雨の後採るのか、一斉に採るのかなど。

(古米副委員長)
県民参加の夏休み一斉調査とか良いですよね。

(木平委員)
そのような方法は、割と県民に向くのです。

(淺枝委員)
県民参加の水質分析は、どのように実施しますか。

(環境科学C)
今のところ、十分詰めていませんが、水温、透視度など。CODはパックテスト等の簡易調査を考えております。したがって、実験室に持ち帰り、検査する方法ではないので、今お話に出た方法は難しいと思います。

(古米副委員長)
例えば、ボランティアで募集して、渓流をハイキングするグループに、ポリ瓶の中に水を採ってきて、日付を記入して、環境科学センターに着払いで送ってもらうことは、意外に良い方法ではないかと思いますが。年2回程度実施するだけでも、この施策の森林を意識した事業展開に対して、モニタリングの努力をした点で良いと思います。

(木平委員)
県民参加のプログラムが作られたのは、行政側が必要で県民参加としているのではなく、県民啓発運動として作られたと思うのです。あまり厳格なデータではなくても、参画意識を持つような調査プログラムとして考えても良いのではないですか。

(淺枝委員)
水流の測定であれば、三角堰で測定できますよね。子供でもできるし。

(木平委員)
瓶に入れて、それを送ると。

(古米副委員長)
資料6の6頁に「県民参加の仕組み作り」を検討すると記載されていますが、ボランティア的なので、理想的に全40地点を調査してもらうことにあまり重点を置かないで、もう少し参加者が喜んで行ってもらう方法でもよいのでは。水生生物調査も、連続性調査も、河川調査も実施するところにあまりエネルギーを注いで、その人たちを募集するよりは、ハイキングのついでに水を採ってきてもらうことに少し労力を費やしても、価値ある成果物になるのでは。専門家の調査を補完することは水質的には期待されてないですよね。そうすると底生生物まで調査してくれるグループを作ってくれるかどうか。

(環境科学C)
実は既に、県民参加型調査について一部進んでいる部分があって、水質だけがまだ滞っているのです。生物調査の方は各分類群で、好きなグループがあるので、それで調査してもらいます。この底生動物の中でも、いろんな生物に対して興味を持っている、例えばゲンゴロウに興味があるとか、カメムシに興味があるとか、そのようなグループで組んで調査してもらうので、今のところ水質の調査に持っていくことが、少し難しい情勢なのですが。

(古米副委員長)
そのようなグループは、その分野の調査に頑張ってもらいます。別にゲンゴロウに興味はないけれど、ハイキングをして、おいしい山の水に興味がある人は意外にいるのではないかな。

(星崎担当課長)
だからフルスペックに拘らずに、非常に精度が高ければ補完するという意味合いではなくて、単に参加していただくことの中でも少しオプションを用意すればどうかということですか。

(古米副委員長)
要は少なくとも1回は水を採って送ってもらう。その代わり分析の試料数が増えて、委託の経費がかかってしまう問題点はあるけども。

(星崎担当課長)
調査地点40箇所についても、別に固定しているわけではないので、それも含めて検討します。いずれにせよ、渓流の地点を従前より4~5箇所増やしましたが、もう少し留意した方が良いと理解してよろしいですか。

(木平委員)
森林を整備しており、明快な結果は出ないかもしれないが、少なくともそのすぐ下で水を採った方が良い。

(淺枝委員)
従前より5箇所増やした地点は、その上流の森林を整備する予定の地点ですか。

(星崎担当課長)
そういうことではありません。もちろん水源の森林エリアではありますが。

(淺枝委員)
宮ヶ瀬湖の上流の追い沢ならば、一般の人も行けます。

(古米副委員長)
資料6の2頁の調査地点39番(布川・権現平キャンプ場)がキャンプ場なので、その上流で沢がある地点を、人が入れる道のあるところをGIS上で確認して、渓流の調査地点を増やすことも良いかもしれません。

(星崎担当課長)
森林の整備と連動させると、難しいと思います。ですから、調査しやすい地点であれば少し検討してみます。

(淺枝委員)
資料6の2頁の調査地点に、相模川の本川の山梨県側は入っているのですか。

(星崎担当課長)
入っていません。

(淺枝委員)
入っていませんよね。しかし、山梨県から流れてくる水を信じて大丈夫なのですか。

(星崎担当課長)
いわゆる普通の環境点はあるので。

(淺枝委員)
山梨県側にあるわけですね。それではそこのデータは使えるということですね。

(星崎担当課長)
勿論、データはとります。

(原委員)
生物調査について、生物は上流域と下流域で全然異なるので、その点も配慮されていると思いますが、調査の実施体制の資料には、大学、NPO、専門家が調査する項目で、両生類が入っていますが、資料6の3頁の調査対象の動植物には、両生類が記載されていません。両生類は、陸域と水生の両方に関係しますが、明記していただきたいと思います。

(環境科学C)
一応底生動物の中に、両生類も含めているつもりです。

(原委員)
あと、資料6の5頁の県民参加型調査に河川環境・連続性調査があります。これはむしろきちんとしたデータとして、いろんな既存のデータがあるでしょうから、やはり整備されて生き物の行き来を担保するかどうかを地図上に落とすと、全体の流れが分かるのではないかと思いますが。

(環境科学)
そのつもりでいます。

(古米副委員長)
先程話した、事業評価を最終的にどのように県民に示すのかということとアナロジー(類似)ですが、水質調査や水生生物の調査、陸域の動植物の調査、ワンドの状態の調査の結果を、どのように生かして見せて、同時に資料3の最終目標にある「良質な水質の安定的確保」に、どのようにつなげるのでしょうか。また、それを我々委員がアドバイスしなければならない立場なのでしょうか。公共用水域の水質調査は分かりますが、今の状態だと、水環境モニタリングはどのように生かされていくのか。

(星崎担当課長)
水の評価を最終的にどのようにするのか、内部でまだ詰めていませんが、現在の考え方では、一番重要なのは、公共用水域の水質調査。BOD、COD、窒素、リンという形で色々な水質項目を調査しているので、それをまず十分生かすことがまず第1にあります。
少し異なる視点として、今回案を提示した水生生物調査によって、先程絵で示したように、水質の変化の傾向を出せれば良いと思っています。+αとして県民参加型調査の結果をどのように組み合わせて使うか。ただ、調査結果のいろいろな要素を組み合わせて、最終的にA、B…と評価することは、なかなか難しいと考えています。例えば、富栄養化の部分やBODや生物指標を、並列的に示して評価をいただく形になるのではないかと思います。

(古米副委員長)
私が言いたいのは、事業を実施する前の状況に対して、森林の整備や、河川の水質浄化、下水道や合併浄化槽の整備、地下水の対策など幅広く事業を実施した結果、河川の水質がこれだけ良くなったとか、水質はあまり変わらないが、生物が増えたことで健全な川になったとか、間接的に水道水源としてこれだけよくなったと示す場合に、どのような形で県民に示すかをイメージできていないと、データの取り方や全体の整理の仕方が変わってくると思います。
先程話したように、GIS上に載せることは、一つの具体的な示し方であり、また、過去の経年的なデータを示すことも1つの方法です。あるいは全国的なレベルの中での水質の比較という方法もある。ダム湖は河川と区別して示すなど、少し戦略を持っていなければならないと思います。従来どおり、水質を測り、データを整理するのではなく、やはり今回は新たな財源を充当して実施しているので、その1つが先程来、我々が一生懸命言っているように、従来の公共用水域水質調査でのサンプリングではない渓流水の調査が、非常に県民に対して説明しやすいから調査することをアドバイスしているわけです。つまり、新しいデータを取ることによって事業を評価するということです。今のところ水質調査地点の水量測定は曖昧になっていますが。

(環境科学C)
水量については、公共水域の水質調査の地点では、基本的には水量のデータはあります。それ以外の地点についても、水量を年12回ですが、併せて取ろうと考えています。

(古米副委員長)
渓流地点に三角堰を設置することは大変だとしても、今回の調査40地点の中で、比較的上流部の地点で、人は来るけど水量は多くない地点の流量を、毎月でなくても測定しておけば、1年2年の短期間で差は出なくても、5年後に森林整備が進んだ結果、少し渇水のときでも水が出るというデータは、やはり今回の事業の評価軸として、重要だと思います。水環境モニタリングと書いただけに、水質と水生生物だけでなく、従来国土交通省や県が取っていない渓流域の水量のデータを、河川の管理のためではなくて、森林の整備の評価のために実施する。すなわち、上流の渓流地点の水量が増えたという証拠となるデータを取る努力をしていただきたいと思います。
それは、全ての点でなくても、資料6の2頁の22番(日向薬師)や24番(大沢・広沢寺)の調査地点の各支川の上流末端で、可能な地点で、比較的河川の断面が安定している地点を、1回断面測量をして、毎回測定できればベストですが、水深と流速を調査し、流量を評価して、10箇所くらい選べば、従来とは異なり、この施策のための水環境モニタリングの水量データを取ることができます。
別に下流の寒川地点で水量を測定しても、森林の整備の影響は微々たるもので、上流末端の地点で水量データと水質を取ることによって評価するのが今回の趣旨では。もちろん、流域全体としては水生生物などの調査結果を見て、このように相模川が健全な姿に変化したとか、これが流域全体の健全な水道水源の保全につながるという全体的な見方ももちろんあると思います。ぜひ渓流の調査地点を増やすとともに、上流のところの水量をぜひ対応していただきたいと思います。

他に、この資料5と6について、如何でしょうか。
資料5にある3番目の情報提供は、これはここで議論するのですか。

(星崎担当課長)
最初の時に、公募委員の意見も聞きながらという話があったかと思いますが、どうしましょうか。

(古米副委員長)
これはワーキンググループ(コミュニケーションチーム)にお願いすることですか。

(星崎担当課長)
できれば、この専門委員会でも1回は議論していただきたいと思っていまして、次回にそのような形のものをお出しできればと思います。

(古米副委員長)
これは先程、原委員から言われたような、GISを活用した情報提供とか、絵を作るとかを、実際に具体的に議論して、県民への情報提供方法の種(たね)が、今この場でも出ていますよね。それをどう取りまとめるのかというのが大事かと。

(星崎担当課長)
咀嚼して、絵にまとめることは若干時間をいただきたいと思います。また、個別に相談やアドバイスをいただいたりしながらと思っています。

(古米副委員長)
河川モニタリングについて、必須項目や調査項目、取りまとめ方法、実施の手順、地点数などいろいろ出ていますが、これらは今日議論することですか。次の県民会議で出すことですか。

(星崎担当課長)
県民会議には、まだ未成熟ですので、基本的にはこの施策調査専門委員会で決まったものを出していく形にしたいと思います。
ただ、我々も20年度予算の編成作業が始まっているので、できるだけご意見を反映させる形で予算の概略を作っていきたいと思います。

(淺枝委員)
できるだけ早い時点で、ここに使えそうな、どのような関係あるデータがあるかというリストアップが欲しいですね。

(星崎担当課長)
我々も直接できるものではなく、業者に委託するとなると、予算の関係もあります。また、発注を追加して、また追加というわけにはいかないので、その点を内部的にどのように何ができるか、詰めているところですのでご理解いただきたい。

(古米副委員長)
過去の調査のデータベース化は今年度の仕事ですよね。

(星崎担当課長)
河川モニタリングの動植物等調査について、過去の調査をデータベース化しています。

(古米副委員長)
県が持っているデータのデータベース化ですか。

(環境科学C)
県が持っている、例えば具体的な底生動物や付着藻類の関係について、データベース化している段階です。

(古米副委員長)
公共用水域の水質調査データはあるだろうし、関連の生物調査種も含めてデータもあると。

(星崎担当課長)
はい、あります。だから、水質調査や生物調査はよいのですが、先程の小流域とか土地利用とかいろいろなものが出てくると、整理しなければならないのかなと思いますが。

(古米副委員長)
今、淺枝先生が言われたのは、もっと広い範囲だよね。

(淺枝委員)
例えば、河川の断面図とか、それが過去からどのような関係にあるかとか。

(星崎担当課長)
それは全然考えていません。

(淺枝委員)
それは国土交通省の事務所に行けば分かるはずです。

(星崎担当課長)
そのような要素が沢山あるわけですよね。だから、それは何があるかを業者に委託するという話になってくるのかな。我々ではとてもできない話だと思います。今年度、そのような予算を取っていないので、そういう意味でどのように整理するか考えます。

(淺枝委員)
それは、宮ヶ瀬ダムを建設する時に、かなり詳細に調査しているはずです。何を調査したのか分かりませんが。

(星崎担当課長)
そのデータが生きているのかどうか。また、データも膨大であれば管理の方も大変です。

(古米副委員長)
今の話は、今年は予算化されてないが、来年度は予算化することは可能なのですか。

(星崎担当課長)
今年度でどこまでできるか検討しているところです。

(古米副委員長)
個々の水質データに拘らずに、相模川と酒匂川を水環境モニタリングの枠組みの中で、どのように県民に分かりやすい形で示す場合に、既存の情報を全てGISの手法でテータベース化するのではなく、どのような情報があるのかをリストアップしておけばよいということです。データベース化が必要であれば、来年でも再来年でも良いかも知れませんが。ぜひお願いしますね。
時間も8時を過ぎたので、オブザーバの方々からご意見を一言ずつどうぞ。

(牧島オブザーバ委員)
原先生がGISの話をされていましたが、県民にとって分かりやすいというのは、自分がいる水源地域の中で、一体何が起こっているのかということです。その上流側で何が行われれば、下流側でこのような結果になっているということを実感するしか、理解できないと思います。
ですから、小流域は入り口で、そこで確信のある話でなければ、どの人の話も分からないだろうという気がします。
その意味で、行政サイドとしてGISをどうするか検討する話があると思いますが、この水源環境保全の情報は、どのような形で見せるかよりも、GISがなければ本当に県民に分かるものは示せないと思います。
例えば、今回の資料3(各事業の構造図)がありますが、県民にはとても分かりづらいと思います。このような構造図は必要だと思いますが、専門家の基本的なものの考え方であって、このような仕組みの中で水源環境が改善され、保全されていくと思いますが、結果としては、絵やイメージだと思います。それは実感の伴うイメージでなければならないので、その辺のことはできるだけ早めに行政サイドの方も、準備していただくことが大切ではないかなと。先生方も、仰っていたので、絶対それはしっかり見ていただきたいと強く感じました。
多分神奈川県の水環境に関わっている者は、流域とかGISとかは極めて常識的で、それがないのは考えられないぐらいの状態に来ていると思いますので。準備で大変だと思いますが、ぜひともそういう前提条件で、資料等も出てくる形の方が良いと思います。
その関係で、私が今日話を聞いていて、具体的にどこでどのような形で成果を挙げようとしているのか、それがまだ見えない。やはりお金を投入したら、この流域でこのようにお金の使われ方をするから、成果がありそうだと確たる何かがあってもいいのではないか。私は、いつの時点でそれが出てくるのかな、この流域で成果があると語られてもよいのはないかと、非常に感じました。

(真覚オブザーバ委員)
施策調査専門委員会に3回オブザーバとして出席して、感想は、やはり回を重ねる毎に、より具体的に検討が行われていることが実感できました。今日の話の中では、この事業の内容をもう少し一般県民にも分かりやすい形でマニュアル化したらどうかという意見がありました。
この委員会の趣旨として施策とか評価について、県民に具体的な情報提供をするという趣旨からすれば、事業が実際にどのような形で我々の生活と結びついているのか、あるいは、どのような形で県民が協力できるか、などを実感できるには、より落とし込んだマニュアル化が必要だなと感じました。今日は、ご説明もあまりありませんでしたが、参考資料1などかなりパッと見てすぐ分かりやすいと思いました。いろいろな表現があると思いますが、具体的に身近なものとして理解してもらえるマニュアル化を是非進めていただきたいと感じたところです。

(古米副委員長)
今日は2人とも、まだまだ県民に分かる形でどのように公開すべきかで、分かりにくいと。1つは、先程言われたように具体的に情報を与えられた箇所で因果関係や、事実関係が明確なデータが1つでも出ると非常に分かりやすいということが1つ。それはやはりGIS化すると、この整理が分かりやすいし、今回の所を取り上げて詳細なデータを解析することができること。
もう1つは、具体的な情報整理という意味においては、最終的にどのように見せるのか、GISではなくて、水質や水生生物が良くなったことをどのように表示するかという、調査結果の見せ方。BODやSSの調査結果を経年的に示すことによって、その濃度の絶対値自体が意味があるという見せ方もあるし、あるいは相対的比較によって意味があるという場合もあります。それは、少し工夫の仕方だと思います。その意味において、前回話した国土交通省の「河川の新しい指標」の例や、環境省の「水環境健全性指標」で調査しているものを、そのまま同じ項目を調査することが必ずしもフィットしないのであれば、考え方や表示の方法など、そのうちの一部を活用して表示するなど、あるいは、同じ調査を同じ場所でやって、自分たちでやっていることと、どう対応するのか、いろいろな方法論との比較対照によって、今回の事業評価の見せ方もあると思います。
この点は今後も、資料5の3番の「情報提供」の関係だと思うので、絵で表現するとか、数値をいかにわかりやすく表現するかは、今後の大きな課題ですので、GISデータの話だとか、流域ベースの情報化とか、既存の情報のリストをつくることも、全て、そこに関係すると思うので追加の作業をしていただければと思います。
他に委員の皆様の方からも何かございましたらどうぞ。

(牧島オブザーバ委員)
もう1つ、身近な水環境の全国一斉調査が、6月第1日曜日に毎年あります。結構これに参加される神奈川県民の方が多いのです。それと今回の調査が、どのようにうまく折り合っていくのか、一緒にするのか、それとも別々にするのか。この調査に全部流れ込むのか、全国調査を止めるのかそのようなものでもないと思います。その持って行き方を適切に配慮していただくと、両方がうまくいくのでしょうね。

(古米副委員長)
全国一斉水質調査は、国土交通省主導になっていますが、県も関与しているのですか。

(牧島オブザーバ委員)
いいえ、県は関与していません。

(浅枝委員)
国土交通省京浜河川事務所は関与していないのですか。

(牧島オブザーバ委員)
直接は関与しておりません。東京都国分寺市にあるみずとみどり研究会が連絡事務局となっています。財団法人河川環境管理財団内にある全国水環境マップ実行委員会が事務局で、河川の水質に関心のある市民団体や学校などが参加しています。但し、国土交通省河川事務所でも受け付けています。

(古米副委員長)
国土交通省も関与していないのですか。

(牧島オブザーバ委員)
国土交通省河川局から、試料提供の資金は得ています。

(古米副委員長)
それは、この河川モニタリングと、一緒に調査しろと言っているわけではなく、そのような調査との関係を、県として説明できる用意をしておかなければならないということですね。

(星崎担当課長)
3つあるということですね。今の全国一斉水質調査と、国土交通省の「河川の新しい指標」と、環境省の「水環境健全性指標」。

(古米副委員長)
そうではなく、一緒に動いている身近な全国水辺の調査についてね。

(星崎担当課長)
それは1番具体的に実施しているものですが、国土交通省の「河川の新しい指標」も実施しているので、先程説明したとおり、参考のために活用することは大切だと思っていますが、これらの調査を全部織り込むことは、なかなか難しいと思います。ただ、その関係性は整理します。

(古米副委員長)
同じ時点であれば、相対比較するといった説明があってもよいかと思います。

(牧島オブザーバ委員)
緯度・経度も含めて、もうデータは当然提供されていますからね。流域協議会のメンバーは相当これに参加しています。

(古米副委員長)
既存の動きに対応した形で、うまく関連づけた形でまとめていくものと考えます。
他に、もう第3回専門委員会も、そろそろ終わりの時間となりますが、委員の方々も含めてありませんか。

(浅枝委員)
これまでの話は、水環境モニタリングの2つ、すなわち森林モニタリングと河川モニタリングの話が進んでいますが、個々の事業に対する検討は、次回行うのですか。

(星崎担当課長)
各事業に対するモニタリングは、すでに前回の専門委員会で検討したところで、今回の専門委員会では、その結果を取りまとめ、資料2に具体的に出しておりますが。

(浅枝委員)
はい。この2つのモニタリングは、県民にとって分かりにくい部分ですね。実際に効果が出るのはずっと先ですから。しかしながら、具体的な個々の事業の効果は、もっと分かりやすくなるので、県民に説明しやすくなると思います。

(星崎担当課長)
ただ、すぐ結果が出てくるのは、河川の保全・再生しか出てきません。

(浅枝委員)
だけど、そのデータは、非常に分かりやすいデータですよね。

(星崎担当課長)
事業の実施前4回と、実施後毎年4回を調査するので、事業が実施すれば、データは提供できることになっていきます。

(浅枝委員)
そのデータが積み重ねられ、水環境モニタリングと関連付けられるならば、県民の方にも説明しやすくなっていきますよね。

(古米副委員長)
はい。他にございませんでしょうか。
それでは、第3回施策調査専門委員会を終了いたします。本日はありがとうございました。

【会議終了】

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会議資料

資料1 前回(第2回)施策調査専門委員会の意見要旨

資料2 水源環境保全・再生実行5か年計画の各事業のねらい、目標、内容及び指標

資料3 水源環境保全・再生実行5か年計画の各事業の構造図

資料4 水源環境保全・再生実行5か年計画の対象地域図

資料5 水環境モニタリング調査

資料6 河川のモニタリング調査実施計画(全体計画)

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